こちら織田証券(株)清州営業所

喜多ばぐじ・逆境を笑いに変える道楽作家

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【Ⅰ章】秀吉、暗号資産に全集中をする

4話 落ちこぼれやのに愛が湧く、XRP

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2020年11月中旬。秀吉が長を勤める営業八課の昼休み。福 正則と藤 清正がランチスペースで談笑していた。
 
「なあ、清正。聞いてくれや。ウチのおかんがな、大好きな仮想通貨があるって言うから買ってあげようと思うんだけどな、名前がどうしても思い出せないらしいねん」
 
「親孝行やないかい。そんならね、俺が一緒になんのコインか考えてあげるから、どんな特徴言われたか教えてみてや」
 
「おかんが言うにはな。国際送金の手段として活用が期待されている通貨らしいねん」
 
「ほぉ~…XRP こと、リップルやないかい!
決済システムに特化したプラットフォームで、国際送金に使用されるのがリップルや。厳密に言えば、リップルネットワーク内で用いられるXRPが仮想通貨としての役割を果たすことになっているんや」

 「俺もXRPかと思ったんやけどな。
おかんが言うには、送金スピードはかなり遅いらしいねん」
 
「ほーん…ほなXRPと違うかー。
XRPは、送金の速さだけが取り柄なんよ!実際に取引所間で送金申請をしてもすぐに届くんや!
XRPは既存の法定通貨と仮想通貨の橋渡し的な役割を持つブリッジ通貨と言われていてな。XRPが普及することで、従来の国際送金がスピーディかつ低コストで行うことができるようになる、と期待されているんや!ほかになんか特徴はないん?」

「おかんが言うにはな。その仮想通貨は、期待されている割に全く期待に応えてないらしいねん」

「XRPやないかい!
XRPは日本人にファンが多くて、リップラーと言われてるんや。 みんながどこに期待しているかというと送金スピードの速さ!ビットコインの決済処理時間は最短でも10分かかってしまうのに、XRPなら、最短4秒で決済が完了するんよ!?
期待してみんなはXRPを購入するけど、3年経っても最高値の1/20の値段帯やあ。ビットコインは史上最高値に回復してるのに...
そんなもんXRPで決まりや!」

「いや、わからへんねん」

「何がわからへんねん?」

「俺もリップルかと思ったんやけどな。
その仮想通貨はビットコインみたいな分散型のシステムで管理されてるらしい」
 
「ほーん…ほなリップルと違うかー。
XRPは、中央集権的な管理主体が存在しないビットコインと違って、リップル社という企業体によって運営されているんや。
XRPも分散型台帳技術を利用しているけど、その仕組みはビットコインなどとは大きく異なるからなあ。他に特徴をいうてなかった?」
 
「おかんが言うにはな。その仮想通貨は落ちこぼれの落第生に思えるんやけど、なんか応援してしまう愛くるしい存在らしい」

「ほー。XRPやないかい!!さんざん投資家に期待させておいて、過去最高値の
400円を回復するどころか、100円にも届かない。定位置は20円台。莫大な損失を出した投資家は数知れず。

それでもまだ人々は、XRPが400円どころか1000円になることを夢見てるんや!
もしかしたらこの子はいつかとんでもない成功を成し遂げてくれるって、夢みたいんや、XRPを愛する人たちは!
そんなんもうXRPで決まりや!」

「でもな。おかんが言うには、XRPではないらしいねん」

「え!?それ、先に言えよ!
俺が一生懸命、XRPの話をしてるときはどう思ってたん?」

「なんか申し訳ないなあって」

「胸に秘めるなぁ!声に出そう!!」

「ごめんなあ」

「ええで!よくあるこった、気にすんな!
ほんでどの仮想通貨を買ってあげるん?」

「名前が似てるから、アップルを買ってあげるわ」 

「アップル?それは果物か?米国株式か?
まあ、それはどっちでもええけど、おかんがもらって喜ぶ方にしとけよ」

「わかった。けど、優しいなあ、清正は」と、正則は感心している。

「まあな。短気は損気やからな。織田証券の社訓にもあったやろ?証券会社で働いている以上、いかなるときもメンタルを整えないとな!」

「せやせや。短気は損気。損切りに繋がると。損切、といえば...」

「どうしたんだ?」

「信長様って`大魔王`って言われてるじゃないか?その呼び名の由来って、損切大魔王ってことらしいぜ?」正則は、声のトーンを下げる。

「そ、損切大魔王?」
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