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経済動向会議
【会議】2021年1月経済動向会議
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織田証券では、定期的に投資戦略会議が行われる。
各課の担当者が、相場動向について発言し、質疑応答にうつることになっている。
まずは社長の信長から今年の動向についての話があった。
「2021年の経済動向だが、3つの動向に特に注目してみていこうと思う。
ひとつ。米政府の財政支出とFRBによるドル紙幣の増刷だ。
2020年第一四半期から始まったドルの価値を抑制し、格差を拡大させる財政・金融メカニズムは、今後もこれまで以上のスピードで続いていくだろう」
「マネーがどんどんばら撒かれていくということですか?」
「そうだ。バイデン次期大統領は、元FRB議長で「ハト派」のジャネット・イエレン氏を次期財務長官に指名した。民主党が上院下院を掌握し、大統領も民主党大統領になった。
これにより、そうなれば、バイデン次期大統領のチームは、少なくとも2兆ドル、おそらく3兆ドル近い莫大な景気刺激策を展開するだろう。つまり、失業した人々や中小企業、州や地方自治体に行き渡るお金が増える。皆により多くのお金が行き渡るはずだ」
「そのお金が、投資に回る、と?」
「そう。財務省とイエレン氏の組み合わせ、そしてFRBにはパウエル議長が任期満了の2022年2月まで在籍する。その後バイデンが指名する人がFRB議長に就任する。紙幣を印刷することを永久に続ける方針の者が財政の中心に座ったということだ」
「しかし、それはその場しのぎですよね?」
「そうだ。これらはいずれ壊滅的な打撃を与える持続不可能な慣行だ。ドル紙幣の購買力が低下すると、フィアット通貨が価値を失っていく。ドルインデックスが、2020年の年末にかけて2018年5月以来の低水準に沈んだことも偶然ではないだろう。
では、ここからは各担当者が相場所感を報告してくれ」
ここで、貴金属担当の柴 勝家から連絡があった。
「金や銀といった一定の価値が担保されている商品価格の裏付けがないフィアット通貨が価値を失っていくということは、貴金属の価値が上がっていくということです。
貴金属はインフレや市場の不透明感、社会的・政治的不安に対する安全性を提供します。
特に金と銀はチャンスです。金価格は、直近で過去5ヵ月間の下降トレンドを上方にブレイクアウトしました。銀は通常、強気の市場おいて金を上回ります。
「貴金属を現物で保有する場合、セキュリティに問題がありますが…」
「それはわかります。貴金属自体を購入したくない場合は、それに敏感な企業を通じてエクスポージャーを提供するETFを探すと良いでしょう」
「他の業界はどうですか?」
「やはり次期大統領の政治動向に注目すべきです。
バイデン次期大統領が推進する政策は明確になっています。
彼はクリーンエネルギーと再生可能エネルギーの拡大、インフラの近代化を行いたいと考えている。2021年はこれらの業界が大きく成長することが予想されます。
そして、この業界に関係が深い次のETFが注目です。
1: iシェアーズ・グローバル・クリーンエネルギー ETF(ICLN)
太陽光、風力、水力、地熱発電などへのエクスポージャーを提供。
ETF 2: グローバルX・USインフラストラクチャー・ディベロップメントETF(PAVE)
私からは以上です」
続いて、明地光秀が発言を始めた。
「私は、テック分野に注目しています。
2020年は安全な逃避先として、テック分野に大量の資本が流入してきました。多くの企業がパンデミック時に事業拡大し、家庭での仕事や生活、娯楽の新しいあり方を作り出したのです。
S&P500指数の上位5社であるアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、フェイスブック(FB)とアルファベット(GOOGL)は、頭文字をとってFAANGと総称されている企業です」
「FAANGは、本当に買いなのですか?深刻な独占禁止法の訴訟もあり、売却を余儀なくされる投資家もいるとのことですが」
「独占禁止法の影響は考慮すべきでしょう。しかしだからと言って、私はハイテク株に弱気ではありません。
彼らは日常生活の中における最大のイノベーターであり、影響力のある人々だ。
日本の生活にも、米国のテック企業が奥深くまで入り込んでいます。
もう一つ、注目するべきとことは、ウラン株が11月に火がつき始めたことです。
需給圧迫が深刻化したことで大幅に上昇しています。グローバルXウランETF(URA)がお勧めですね」
各課の担当者が、相場動向について発言し、質疑応答にうつることになっている。
まずは社長の信長から今年の動向についての話があった。
「2021年の経済動向だが、3つの動向に特に注目してみていこうと思う。
ひとつ。米政府の財政支出とFRBによるドル紙幣の増刷だ。
2020年第一四半期から始まったドルの価値を抑制し、格差を拡大させる財政・金融メカニズムは、今後もこれまで以上のスピードで続いていくだろう」
「マネーがどんどんばら撒かれていくということですか?」
「そうだ。バイデン次期大統領は、元FRB議長で「ハト派」のジャネット・イエレン氏を次期財務長官に指名した。民主党が上院下院を掌握し、大統領も民主党大統領になった。
これにより、そうなれば、バイデン次期大統領のチームは、少なくとも2兆ドル、おそらく3兆ドル近い莫大な景気刺激策を展開するだろう。つまり、失業した人々や中小企業、州や地方自治体に行き渡るお金が増える。皆により多くのお金が行き渡るはずだ」
「そのお金が、投資に回る、と?」
「そう。財務省とイエレン氏の組み合わせ、そしてFRBにはパウエル議長が任期満了の2022年2月まで在籍する。その後バイデンが指名する人がFRB議長に就任する。紙幣を印刷することを永久に続ける方針の者が財政の中心に座ったということだ」
「しかし、それはその場しのぎですよね?」
「そうだ。これらはいずれ壊滅的な打撃を与える持続不可能な慣行だ。ドル紙幣の購買力が低下すると、フィアット通貨が価値を失っていく。ドルインデックスが、2020年の年末にかけて2018年5月以来の低水準に沈んだことも偶然ではないだろう。
では、ここからは各担当者が相場所感を報告してくれ」
ここで、貴金属担当の柴 勝家から連絡があった。
「金や銀といった一定の価値が担保されている商品価格の裏付けがないフィアット通貨が価値を失っていくということは、貴金属の価値が上がっていくということです。
貴金属はインフレや市場の不透明感、社会的・政治的不安に対する安全性を提供します。
特に金と銀はチャンスです。金価格は、直近で過去5ヵ月間の下降トレンドを上方にブレイクアウトしました。銀は通常、強気の市場おいて金を上回ります。
「貴金属を現物で保有する場合、セキュリティに問題がありますが…」
「それはわかります。貴金属自体を購入したくない場合は、それに敏感な企業を通じてエクスポージャーを提供するETFを探すと良いでしょう」
「他の業界はどうですか?」
「やはり次期大統領の政治動向に注目すべきです。
バイデン次期大統領が推進する政策は明確になっています。
彼はクリーンエネルギーと再生可能エネルギーの拡大、インフラの近代化を行いたいと考えている。2021年はこれらの業界が大きく成長することが予想されます。
そして、この業界に関係が深い次のETFが注目です。
1: iシェアーズ・グローバル・クリーンエネルギー ETF(ICLN)
太陽光、風力、水力、地熱発電などへのエクスポージャーを提供。
ETF 2: グローバルX・USインフラストラクチャー・ディベロップメントETF(PAVE)
私からは以上です」
続いて、明地光秀が発言を始めた。
「私は、テック分野に注目しています。
2020年は安全な逃避先として、テック分野に大量の資本が流入してきました。多くの企業がパンデミック時に事業拡大し、家庭での仕事や生活、娯楽の新しいあり方を作り出したのです。
S&P500指数の上位5社であるアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、フェイスブック(FB)とアルファベット(GOOGL)は、頭文字をとってFAANGと総称されている企業です」
「FAANGは、本当に買いなのですか?深刻な独占禁止法の訴訟もあり、売却を余儀なくされる投資家もいるとのことですが」
「独占禁止法の影響は考慮すべきでしょう。しかしだからと言って、私はハイテク株に弱気ではありません。
彼らは日常生活の中における最大のイノベーターであり、影響力のある人々だ。
日本の生活にも、米国のテック企業が奥深くまで入り込んでいます。
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