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Ⅵ章

10話 追撃チャンス!

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好きな人からのメール
「わかった!
ブーケトス逆にもらいたくない。笑
めっちゃ恥ずかしくない?笑」

その返信。
「恥ずかしくなんてありゃしまへんー
幸せなりたいっちゅーねん!
せやろ?」


さて、この返信を送ったあと、
ここまで即レスでやり取りしていた流れが途切れてしまったのです。

「返ってきた?」ボブは返信を気にしています。

「まだ」

「返ってきた?」草案を考えたきゃぷてんも気にしています。

「まだ」

「もうー、遅いなあ、早く返してほしいわ」ボブはイライラしています。

数分後。
まだメールは返ってきません。

きゃぷてんは、「返信遅いし、もう帰るか」と、一言。

「待ってくれ。
俺1人じゃあ対処しきれんねん。もし返信がきたら、なんて返せばええねん」

「ちょっとは自分で頑張ってくれよ。俺らがずっと一緒におらなメールできんのか?」

「一人で送ったら、また変な文章を送ってまうやろ?あああ、どうすればええんや!」

ぼくは焦りがイライラに変わってきていました。

「早く返信がほしい!!」

そのとき、ボブは「わかった!」と叫びました。

「とっしー、追撃チャンスや!」

「追撃?」

「そう、返信はまだやけど、さらにメールを送るんや!
これぞまさに、追撃チャンス」

「追撃、ええなあ!」きゃぷてんも後押しします。

「そのキャラになりきってみたら?」

「キャラになりきってみるとは?」ぼくはボブに尋ねます。

「とっしー、キャラ作り得意やろ?
大阪弁キャラになるんや。

例えばな。
最近うまいイタメシ見つけたんやけどいかへん?」

「イタメシってなんやねん?」

「イタリアンレストランや」

「そんな略し方ある?」

「ええから、追撃送ってみてや!!」

「わかった。とにかく返信してもらえるなら、次の話題をぶちこまないとなあ。送るわ!」

そしてぼくは、

最近うまいイタメシ見つけたんやけどいかへん?

と送ったのです。


するとボブは、
「なんで送ったん?」
きゃぷてんも、
「追撃とか一番やったらあかんのやで」

そしてぼくは、
「うおおおお!!!!」


1時間後、解散して帰宅したぼく。

あさっぴから帰ってきたメールは、「うん、そうだね~。またいこう~」と、返ってきたのです。


あかん、この返信は、行ってくれるへんやつや。

と察したぼくは、もうその内容に対しては、もう返信を行いませんでした。

今度こそ、いつかは!!
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