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第14章 2号館がオープンへ
266話 夏輝・エージェント契約解除
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その後の話し合いでは、向こうの社長も「まずかった」と思ったらしく、
あれこれ言い訳を並べていたが、こちらは証拠をすべて揃えていた。
岡田弁護士が、淡々と契約解除に向けた説明をしてくれた。
それに加えて、オリオンの名前で正式に告示を出すよう強く求めた。
もしそれを拒むなら、慰謝料を請求する、と。
夏とKAI君の名誉は、きちんと回復されなければならない。
後日、オリオン側から返答が届いた。
エージェント契約の解除を了承し、告示も出すという。
それならばと、慰謝料の請求は見送ることにした。
KAI君も、とんでもない目に遭った。
本当に、かわいそうに……。
芸能界には、こういうことが山ほどあるんだろうな。
夏に「もしKAI君が事務所を出るようなことがあったら、こっちにおいでって声をかけてみたら?」と伝えたら、
久しぶりにニヤッと笑って、「言っとくよ」と答えていた。
その笑顔が戻ってきたことが、何より嬉しかった。
今回の件では、俺も本当にいろいろ勉強になった。
まったくの畑違いだから、驚くことばかりだ。
夏はその後、気を取り直して、ボーカルとダンスのレッスンに通っている。
ただ、今は独りぼっちでやっているらしい。
……なんとかしてやりたいけどな。
*
やがて、「夏がオリオンを辞めた」というニュースは、あっという間に広まったようだ。
すると、それまでなかったような問い合わせが、次々と舞い込むようになったという。
こっちの音楽事務所に所属したいという新人やグループ、
歌手志望、俳優志望、なぜかモデル志望まで——。
桐生さんが「新たな段階に入った」と言っていた。(笑)
怖い……。
なんでモデル志望までうちに来るんだよ?
うちは、ただの芸能事務所か?
夏は、グループでの歌唱ができなくなったことで、
「夏のまわりで踊ってくれるメンバーを、オーディションで公募してはどうか」という話が出た。
一人で歌うのもいいけれど、ハーモニーが入ると音に厚みが出るし、
ステージでのアピール度も高くなるらしい。
ダンスも、仲間と切磋琢磨した方が楽しいし、
舞台映えの面でも、バリエーションが必要だという。
一人で歌っても、舞台ではどうしても動きに限界がある。
観客を飽きさせないためにも、ダンサーたちの存在は欠かせない——と。
スタッフの芹沢さん、神崎さん、藤堂さんまでが、口を揃えてそう言う。
ふ~ん……。
今では、あそこ(音楽部門とアニメ部門)は、すっかり一つのチームになっている。
まあ、話は筒抜けだし、皆プロだから、経験も豊富だ。
ただし——
桐生「練習場所、つまり音楽スタジオが必要です」と言われた。
アハハハ……またお金がかかるぞ。
ついでに寮も必要になるな。俺の予感だけどさ。
もう、俺は知らない。
せっかく病院が落ち着いたんだから、
このまま静かに過ごさせてくれよ……。
あれこれ言い訳を並べていたが、こちらは証拠をすべて揃えていた。
岡田弁護士が、淡々と契約解除に向けた説明をしてくれた。
それに加えて、オリオンの名前で正式に告示を出すよう強く求めた。
もしそれを拒むなら、慰謝料を請求する、と。
夏とKAI君の名誉は、きちんと回復されなければならない。
後日、オリオン側から返答が届いた。
エージェント契約の解除を了承し、告示も出すという。
それならばと、慰謝料の請求は見送ることにした。
KAI君も、とんでもない目に遭った。
本当に、かわいそうに……。
芸能界には、こういうことが山ほどあるんだろうな。
夏に「もしKAI君が事務所を出るようなことがあったら、こっちにおいでって声をかけてみたら?」と伝えたら、
久しぶりにニヤッと笑って、「言っとくよ」と答えていた。
その笑顔が戻ってきたことが、何より嬉しかった。
今回の件では、俺も本当にいろいろ勉強になった。
まったくの畑違いだから、驚くことばかりだ。
夏はその後、気を取り直して、ボーカルとダンスのレッスンに通っている。
ただ、今は独りぼっちでやっているらしい。
……なんとかしてやりたいけどな。
*
やがて、「夏がオリオンを辞めた」というニュースは、あっという間に広まったようだ。
すると、それまでなかったような問い合わせが、次々と舞い込むようになったという。
こっちの音楽事務所に所属したいという新人やグループ、
歌手志望、俳優志望、なぜかモデル志望まで——。
桐生さんが「新たな段階に入った」と言っていた。(笑)
怖い……。
なんでモデル志望までうちに来るんだよ?
うちは、ただの芸能事務所か?
夏は、グループでの歌唱ができなくなったことで、
「夏のまわりで踊ってくれるメンバーを、オーディションで公募してはどうか」という話が出た。
一人で歌うのもいいけれど、ハーモニーが入ると音に厚みが出るし、
ステージでのアピール度も高くなるらしい。
ダンスも、仲間と切磋琢磨した方が楽しいし、
舞台映えの面でも、バリエーションが必要だという。
一人で歌っても、舞台ではどうしても動きに限界がある。
観客を飽きさせないためにも、ダンサーたちの存在は欠かせない——と。
スタッフの芹沢さん、神崎さん、藤堂さんまでが、口を揃えてそう言う。
ふ~ん……。
今では、あそこ(音楽部門とアニメ部門)は、すっかり一つのチームになっている。
まあ、話は筒抜けだし、皆プロだから、経験も豊富だ。
ただし——
桐生「練習場所、つまり音楽スタジオが必要です」と言われた。
アハハハ……またお金がかかるぞ。
ついでに寮も必要になるな。俺の予感だけどさ。
もう、俺は知らない。
せっかく病院が落ち着いたんだから、
このまま静かに過ごさせてくれよ……。
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