52 / 996
51話 莉子の女王様
しおりを挟む
土曜日、窓を開けると爽やかな風が部屋に入って来た。
莉子は......、やっぱり起きられないよね?
うん、昨日は俺が無理させたからな。
ちょっと反省している。燃えてしまったんだよなあ......。
だって莉子がかわいすぎるから抑えられないんだ。
大人としてあるあるとも思えるんだけど、でも相手は病弱な莉子だぜ。
この世の男たちって、昨日のような時は一体どうしているんだろう?? 抑えるのか? 嘘だろう。絶対無理だ。
俺は男の性欲に忠実に生きているんだ......って誰に言っているんだ、泣き言か。
さて、そんなアホなことを考えながら、今日は莉子を女王様のように尽くしてあげようと思う。
俺は莉子の大好きなフレンチトーストを焼いた。
リンゴジャムも作り、はちみつも一緒にトレーに乗せた。
あとは、ももハムを入れたサラダにドリンクは温かいハーブティーだ。
おまけにオレンジを絞ったフレッシュジュースもある。
蒸しタオルも忘れない。今日は女王様だからな。
「莉子、起きて。朝食を持ってきたよ」
「う・うん~、無理~おなかも腰も痛いもん」と目をつぶったままだ。
うん。そうだよね。昨日無理させてごめんね。
とりあえず、トイレに連れて行ってあげるからねと抱っこする。
おしっこしている間も目をつぶったままだった。ぷっ、かわいい。
ベッドに戻り、「うん?」と片目を開けて俺を見る莉子。ふっ。
今度は蒸しタオルで莉子の顔を拭いてやる。
起きなくていいから、フレンチトーストを焼いたよ。ベッドで食べていいよ。
そう言うと、莉子の目がじっとフレンチトーストを見つめていた。(ぷはーっ!もうダメだ。吹き出したい!!)
莉子をベッドに座らせて、背中にクッションを当ててあげた。
さあどうぞとトレーを目の前に置いた。そしてフォークを渡してあげる。
ほら、食べやすく切っておいたよ。
すると莉子は食べ始めた。(笑) 好きだもんねえ。これ。
ゆっくり食べていいよ。フレッシュジュースもあるよ。
ごくごくと飲む。(笑) 莉子が食べている姿は本当に俺を幸せにするなあ~。
そうだ、今朝の診察を忘れていた......というわけではないんだけど、
少々不具合があったとしても、それは俺のせいなので、もうちょっと休ませてからにしようと思う。
全く、医者の風上にも置けんな。俺。またもや失格だ。
さて、もうちょっと盛り上げようかな?
パソコンで音楽動画を調べて、朝の音楽にふさわしい鳥の鳴き声や川のせせらぎを流してみた。
これはいいね。毎朝の習慣にしよう。
さあ、莉子は食事が進んでいるかなあ? ねえ、莉子、なんか言ってと俺が言うと、
「満足じゃ」と言った。く=====っ小悪魔莉子め。
莉子は......、やっぱり起きられないよね?
うん、昨日は俺が無理させたからな。
ちょっと反省している。燃えてしまったんだよなあ......。
だって莉子がかわいすぎるから抑えられないんだ。
大人としてあるあるとも思えるんだけど、でも相手は病弱な莉子だぜ。
この世の男たちって、昨日のような時は一体どうしているんだろう?? 抑えるのか? 嘘だろう。絶対無理だ。
俺は男の性欲に忠実に生きているんだ......って誰に言っているんだ、泣き言か。
さて、そんなアホなことを考えながら、今日は莉子を女王様のように尽くしてあげようと思う。
俺は莉子の大好きなフレンチトーストを焼いた。
リンゴジャムも作り、はちみつも一緒にトレーに乗せた。
あとは、ももハムを入れたサラダにドリンクは温かいハーブティーだ。
おまけにオレンジを絞ったフレッシュジュースもある。
蒸しタオルも忘れない。今日は女王様だからな。
「莉子、起きて。朝食を持ってきたよ」
「う・うん~、無理~おなかも腰も痛いもん」と目をつぶったままだ。
うん。そうだよね。昨日無理させてごめんね。
とりあえず、トイレに連れて行ってあげるからねと抱っこする。
おしっこしている間も目をつぶったままだった。ぷっ、かわいい。
ベッドに戻り、「うん?」と片目を開けて俺を見る莉子。ふっ。
今度は蒸しタオルで莉子の顔を拭いてやる。
起きなくていいから、フレンチトーストを焼いたよ。ベッドで食べていいよ。
そう言うと、莉子の目がじっとフレンチトーストを見つめていた。(ぷはーっ!もうダメだ。吹き出したい!!)
莉子をベッドに座らせて、背中にクッションを当ててあげた。
さあどうぞとトレーを目の前に置いた。そしてフォークを渡してあげる。
ほら、食べやすく切っておいたよ。
すると莉子は食べ始めた。(笑) 好きだもんねえ。これ。
ゆっくり食べていいよ。フレッシュジュースもあるよ。
ごくごくと飲む。(笑) 莉子が食べている姿は本当に俺を幸せにするなあ~。
そうだ、今朝の診察を忘れていた......というわけではないんだけど、
少々不具合があったとしても、それは俺のせいなので、もうちょっと休ませてからにしようと思う。
全く、医者の風上にも置けんな。俺。またもや失格だ。
さて、もうちょっと盛り上げようかな?
パソコンで音楽動画を調べて、朝の音楽にふさわしい鳥の鳴き声や川のせせらぎを流してみた。
これはいいね。毎朝の習慣にしよう。
さあ、莉子は食事が進んでいるかなあ? ねえ、莉子、なんか言ってと俺が言うと、
「満足じゃ」と言った。く=====っ小悪魔莉子め。
3
あなたにおすすめの小説
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに
家紋武範
恋愛
となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。
ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる