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第一章
マキアとカツヤ 2
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ウチとカツヤが初めて会ったのは7年前ーー、
ウチが7歳の時だった。
**********
カッチ… カッチ… カッチ…
パラ… パラ… パタッ。
『はぁ~、暇だなぁ…』
何回も何回も読んできた絵本を閉じる。
この本も汚れてきた。ページもボロボロだ。
だけど新しい本はない。
この家にはこのボロボロの本くらいしか
ウチの物は置いてない。
外からはウチと同じか、それより下か、
楽しそうな子供の声が聞こえてくる。
『いいなぁ…ウチも遊びたい…』
三階の窓からはすぐ近くにある公園が見える。
外もそろそろ暗くなる。
もうどのくらいこの生活が続いてるのか分からない。今日は一体、何日なんだろう。
学校も全然行ってない。
髪ものびてきてボサボサで、長さもバラバラ。
何日もお風呂に入ってないから体も頭も痒い。
服ものびていてずるずるだ。
ーーーーお腹が空いた。
カチッ… カチッ…
『ーーあ、』
そろそろかーさんが帰ってくる。
この短い針が“6”のところになるとそろそろだ。
すぐ近くに置いてあった布団を
体に巻いてベランダに行くーー。
カラカラカラ…
外はちょっと寒い。もう少しで冬なのかな?
ベランダの隅の方、そこに段ボールがあって
その上にシートがあって、ここがウチの場所。
かーさんが帰ってくる時は、
ここにいることが約束ーー。
ガチャガチャ… キィ……
( あ…。帰ってきた… )
母「……フフ。ちゃんと約束守れてるじゃない。一昨日から何も食わしてなかったなぁ。冷蔵庫何かあったっけ…?」
ガチャ
がさがさ…
母「あ、おにぎりあった。…賞味期限…切れてるけどまぁいいか。」
ポテッ…
( ……… )
ピリリリッ ピッ
母「はい、もしもし~?え?うん!全然空いてるよ~!え、ご飯?今用意したから大丈夫だよ~!え?うん!じゃすぐ出るね!」
( ………どこか行くのかな… )
かーさんは帰ってきてもいつもどこか行く。
昨日は家にいたけど、何処か行くなら
今日は多分帰ってこないと思う。
バタンッ ガチャガチャ。
( ………… )
ーーー行った…?
ゆっくりと窓から中を覗いてみる。
かーさんはいない。
机の上にはおにぎりが置いてあった。
カラカラカラ…
ーーー約束した。
かーさんが帰ってくる前には
ベランダに出ておくこと。
ちゃんと出来たらご飯をくれる。
どうしてこんなことになってるのかは分からない。分かるのは、かーさんはウチの事が嫌いで
顔を見たくないと前に言ってた。
ウチもその方がいい。
だって…もう痛いのは嫌だからーーーー。
バリ… もぐもぐ…
ちょっとお米が固いけど美味しい。
中には昆布が入ってる。
お腹が空いてたから嬉しいーー
もぐもぐ…
水だけは飲んでもいいと言われてるからたくさん飲めるけど、ご飯はウチの手が届かないところに入れてるし、台になるものもここにはないから約束を守るしかウチには出来ない…
今日は中で寝てもいいのかな…?
ガチャガチャ バン!!
『!!!!!!!』
母「わけわかんねーし!!ふざけんなよあの野郎っ!!私の事疑いやがってっ………」
ーーーーーーーーえ?
かー……さん…?……なん…で?
出掛けたん……じゃ……
『はっ…はっ……はっ…』
母「ーーーーー……何で?」
どう…しよう………どうしよう…
『はぁ…はぁ…はぁ…!』
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよっ…
母「イヤァアアアァアアアアァアアア!!!!!」
ゴッ!!!!!!
『っ…………!!!』
母「何もかんもアンタのせいよおっ!!!っいらないっ!!いらないっ!!いらなあいっっ!!!!アンタなんかっ…さっさと死ねばいいっ!!!」
ドカッ ドカッ ゴッ バキッ
『っ……!ぐっ……!がっ!!つっ……!』
ーーーー誰か…
………誰か…助けて……。
ウチが7歳の時だった。
**********
カッチ… カッチ… カッチ…
パラ… パラ… パタッ。
『はぁ~、暇だなぁ…』
何回も何回も読んできた絵本を閉じる。
この本も汚れてきた。ページもボロボロだ。
だけど新しい本はない。
この家にはこのボロボロの本くらいしか
ウチの物は置いてない。
外からはウチと同じか、それより下か、
楽しそうな子供の声が聞こえてくる。
『いいなぁ…ウチも遊びたい…』
三階の窓からはすぐ近くにある公園が見える。
外もそろそろ暗くなる。
もうどのくらいこの生活が続いてるのか分からない。今日は一体、何日なんだろう。
学校も全然行ってない。
髪ものびてきてボサボサで、長さもバラバラ。
何日もお風呂に入ってないから体も頭も痒い。
服ものびていてずるずるだ。
ーーーーお腹が空いた。
カチッ… カチッ…
『ーーあ、』
そろそろかーさんが帰ってくる。
この短い針が“6”のところになるとそろそろだ。
すぐ近くに置いてあった布団を
体に巻いてベランダに行くーー。
カラカラカラ…
外はちょっと寒い。もう少しで冬なのかな?
ベランダの隅の方、そこに段ボールがあって
その上にシートがあって、ここがウチの場所。
かーさんが帰ってくる時は、
ここにいることが約束ーー。
ガチャガチャ… キィ……
( あ…。帰ってきた… )
母「……フフ。ちゃんと約束守れてるじゃない。一昨日から何も食わしてなかったなぁ。冷蔵庫何かあったっけ…?」
ガチャ
がさがさ…
母「あ、おにぎりあった。…賞味期限…切れてるけどまぁいいか。」
ポテッ…
( ……… )
ピリリリッ ピッ
母「はい、もしもし~?え?うん!全然空いてるよ~!え、ご飯?今用意したから大丈夫だよ~!え?うん!じゃすぐ出るね!」
( ………どこか行くのかな… )
かーさんは帰ってきてもいつもどこか行く。
昨日は家にいたけど、何処か行くなら
今日は多分帰ってこないと思う。
バタンッ ガチャガチャ。
( ………… )
ーーー行った…?
ゆっくりと窓から中を覗いてみる。
かーさんはいない。
机の上にはおにぎりが置いてあった。
カラカラカラ…
ーーー約束した。
かーさんが帰ってくる前には
ベランダに出ておくこと。
ちゃんと出来たらご飯をくれる。
どうしてこんなことになってるのかは分からない。分かるのは、かーさんはウチの事が嫌いで
顔を見たくないと前に言ってた。
ウチもその方がいい。
だって…もう痛いのは嫌だからーーーー。
バリ… もぐもぐ…
ちょっとお米が固いけど美味しい。
中には昆布が入ってる。
お腹が空いてたから嬉しいーー
もぐもぐ…
水だけは飲んでもいいと言われてるからたくさん飲めるけど、ご飯はウチの手が届かないところに入れてるし、台になるものもここにはないから約束を守るしかウチには出来ない…
今日は中で寝てもいいのかな…?
ガチャガチャ バン!!
『!!!!!!!』
母「わけわかんねーし!!ふざけんなよあの野郎っ!!私の事疑いやがってっ………」
ーーーーーーーーえ?
かー……さん…?……なん…で?
出掛けたん……じゃ……
『はっ…はっ……はっ…』
母「ーーーーー……何で?」
どう…しよう………どうしよう…
『はぁ…はぁ…はぁ…!』
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよっ…
母「イヤァアアアァアアアアァアアア!!!!!」
ゴッ!!!!!!
『っ…………!!!』
母「何もかんもアンタのせいよおっ!!!っいらないっ!!いらないっ!!いらなあいっっ!!!!アンタなんかっ…さっさと死ねばいいっ!!!」
ドカッ ドカッ ゴッ バキッ
『っ……!ぐっ……!がっ!!つっ……!』
ーーーー誰か…
………誰か…助けて……。
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