常識破りの破壊者

柴崎 時雨

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遅刻の再来

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だが、それだけでは終わらなかった。

歓声が沸いた理由の一つとしては圧倒していたヴァレンなのだが、もうひとつは手刀を打ち込まれ、気絶するまでの間に自分に軽い衝撃を与える程度の魔法を打ち込み、ショックで気絶から復帰すると言う力業ながら神の御業とも言えるような判断力と反射神経を魅せたナーガに対するものでもあった。

「流石だな……こんなことが出来るやつは周りにも極僅かしかいない」

「はぁはぁ、認めてあげるわ、アンタはあたしより強いわ…」

そう言いつつもまだ、ナーガの目の光は闘争を求めているように見えた。

「じゃあ、もうこの戦いは終わりでもいいか?俺はお前に認めてもらったんだからいいだろ?」

「そうはいかないわ、私はあなたを倒さなくちゃ気が済まない!」

そしてナーガは魔力を練り始める、すると氷の破片がナーガの周りを覆うように飛びまわる。

氷風魔法か、本当に大したやつだ…すぐにエレメンタルガーディアンには追いつけるし、なんならトップまで上り詰めるはずだ。

ヴァレンがナーガに指を向ける。

バシュッ

音ともにナーガが倒れ、周りの魔法も空気中へと溶けていった。

「おい、まじかよ!あのナーガさんを相手にして圧勝しやがった!」

「ヴァレン君かっこいい!!!」

こうして、俺は学園で目立たないようにするというひとつの目的を見事に失敗した。

そして、授業は俺達の決闘のせいで生徒たちは観戦に来てしまったので出来なかったらしく、中止にもなった。

その日はもう授業も無かったのでナーガをおぶって保健室まで連れて行ってあげたのだが、着いてから目を覚まし、変なことをしましたか、と涙目で聞かれたのだが…俺はそんな奴に見えるのだろうか。


翌日、学園に登校するとナーガが校門の前に立っていた。

そして俺を見ると直ぐにこちらに駆け寄ってくる。

「昨日はごめんなさい……」

ナーガが頭をゆっくりと下げる。

「まぁ、気にしないでくれ、俺だって悪かった、初日から遅刻したんだ、真面目にやってるやつからしたら舐めてると思われても仕方ないさ」

「あの…私の何がダメだったと思う?」

何故か目をキラキラさせて答えを待っている。

ナーガは負ける経験などが少なかった故に自分より強いものを前にしてプライドなどを捨て去っていた。

プライドよりも向上心の方が高いとはな。

「やはり大きいのは経験と相性、そして魔力の密度だな」

さらにヴァレンは続ける。

「やはり実戦経験がないのとあるので違うからな、あとは相手の力量が図れなかったこととと、まだ魔力の練りが甘い」

「それはどうやったら改善するの?」

「この街には冒険者ギルドがあるだろう?そこでクエストを受けてこの街の外で魔獣と戦えばいい。そうすれば2つ目の力量を測るというのもできるようになる、そして魔力の練りについてはコツを掴むしかないな」

ギルドと言うところは、言わば強者が金を求め、命の危険が伴うようなクエストと呼ばれる任務を受注できるような場所であり、この街では最大級のギルドが3つもある、普通の街なら小規模のギルドがひとつあるかないかくらいだ。

そして、冒険者自体にはランクがD、C、B、A、S、SS、SSS、Ζという順番でZが1番高いランクとして存在していて、現時点ではZランクはたった一人しかいない。

もちろんエレメンタルガーディアンの全員がギルドには所属していて、トップ2.3はSSSで、その下のエレメンタルガーディアンでSSくらいだ。

ちなみにSが1人だけでも国家レベルの力を持つと言われているので、それ以上は国ですら手に負えない。

「ギルドはどこのギルドがいいの?」

「まぁ最大級のギルドの3つのどれかじゃないか?」

その3つのギルドの名は1つ目は赤赫の樹セキカクのジュと言うギルドで3つのうち1番優しいギルドと言われていて、SSSが1人いる、2つ目は煌靂コウレキと呼ばれSSSが1人居る、そして最後の歴代最強のギルド、極死龍の角キョクシユリュウのツノと呼ばれるギルドではギルドマスターがZランクで、ほかのメンバーの殆どがSSとSSS1人で構成されていると言われている高レベルなギルドだ。

まず、このギルドに入るにはどこのギルドでもいいからランク最低Aまで上げて、さらに試験をしてからではないと入れない特別なものだった。

そして名前の由来は天災とも言われる極死龍と呼ばれる、通る場所すべてを死で満たすという龍の討伐した印の角が飾ってあるからだ。

「私、極死龍の角に入りたい」

今の力量で入れるほどうちのギルドは甘くないしなぁ、それにランクが無いとなぁ。

「ちなみにギルドにはもう入ってるのか?さっきの口振りだと入ってないような言い方だったが」

ナーガは首を横に振った。

「分かった、オススメは煌靂だ、そこでAまで上げたら極死龍の角に入ればいい」

「うん、でもなんで貴方はそんなに色々詳しいの?」

「まぁ、田舎からこっちに来るのにいっぱい勉強したからだな!」

全力の笑顔で誤魔化すが、まだ疑うような目でこちらを見てくる。

「おい貴様ら!何時だと思ってる!遅刻だぞ!」

凄い剣幕で教師が走ってくる。

ハッとして時間を見るともう授業始まりから三十分も過ぎていた

「やばい…2日連続じゃないか……」

「ごめんなさい!私のせいなんです!私が色々と聞いていたから」

「だとしても次はないからな!ほら行け!」

こうして俺は転校初日と続き2日連続で遅刻したのであった。

_______________________________

後書き

更新遅れてすみませんでした…。
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