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それは奇跡というべきことだろうか?
幸せになったのから、奇跡以外の呼び方でも構わないが、とにかく奇跡のようなことが起きた。
姉や僕は世間に嘘をついた。
それは事実だ、何かしらの罰を受けるのだろうなと思ったがそうじゃなかった。なんと、擁護する意見が多かったのだ。正直に話したことが良かったのかもしれない、僕のことを庇う意見が多かった。ああいう理由があるのならば嘘をついていたことにも納得が出来ると。そこまではまぁ、理解できる。でも意外だったのは姉も評価された点だった。今までラノベ作家として振る舞っていたことに誰も気づけなかったから、その演技力は本物だと評価された。それで、彼女は今、ドラマの女優をやっていた。
場所は廃工場。
そこに2人が居た。
「どうして裏切ったんだ」
俳優の裕也がスーツに着替えて、姉に銃を向ける。
「私の裏の顔に気づけなかったようね」
「信じていたのに」
「女はね・・・生まれながらにして女優なのよ」
ドレスを着て、お姉ちゃんは拳銃をポケットから取り出して裕也を撃った
「くそ・・・」
裕也は倒れた。
多分、スパイ映画か何かのワンシーンなんだろうなって思う。
まさか、お姉ちゃんが女優デビューするとは思わなかった。いや、前にも出てるから正確にはデビューとは違うのかもしれないけれど。でも、今は大人気ラノベ作家という肩書ではなく、高橋日向という1人の女性としてデビューを果たした。
そして、僕はどうしてるか?
それは今まで通りだ。
変わらない、作家としての人生を送ってる。ただ1つ違うのは・・・初めてのサイン会を開くということだ。
「あのですね、日陰先生?」
編集者の男性が僕に話しかけてくる。
「無理ですってば!」
「大丈夫ですよ」
「無理なものは無理!」
「そうはいいますけど、もう会場は抑えてるんですし」
「むりぃ・・・!」
「困ったなぁ」
編集者は頭を抱える。
今、何をしようとしてるか?
それはサイン会である。
もう、世間に顔を出してしまったので今更隠す必要もなくなってたのでサイン会を開こうと出版社が決めたのだ。
「どうせ、僕の本には誰も興味ないですよ」
「そんなわけないじゃないですか。
だったらどうして大人気ラノベ作家だなんて呼ばれてたんですか」
「それは姉の功績によるもので」
「姉だけの実力じゃないですって。
文才があったからこそ、その美貌に加えて有名になったって話でしょ。
美貌につられた人は去っていくかもしれませんが文章に興味がある人は残ってるじゃないですか」
「そんなことない姉の美貌10割ですよ」
「そんなことないってこっちが言いたいですよ」
そんな無駄とも言える言い争いを繰り広げていた。
「それに、僕は世間に嘘ついたわけで・・・皆はきっと怒ってる」
「あのですね、サイン会を開きはしましたが何も考え無しに開いたわけじゃないんですよ。ちゃんとネットの意見を見て、日陰先生のサインが欲しいって声が多かったから開いたんです。顔を隠してる段階ならサイン会を開きたくないってのは理解できますよ。でも、もうバレてるじゃないですか。それだったら世間の需要に応えるためにもサイン会に参加しましょう?」
「怖いぃいいいいいい!」
僕はホテルの意味あるかどうかよくわからない柱に抱き着いて離れない。
「セミですか?」
編集者にツッコまれる。
「違うもん!」
「記者会見の時は少しカッコよく見えたんですがね」
編集者はため息を吐く。
「サイン会はまた今度にしよう。
うん、それがいい」
「ダメです、ネット告知もして、会場費も払ってるんで。こっちもね、仕事なんです。先生、逃がしませんよ」
「いいぃいいいい、やぁあああああ!」
「駄々を・・・こねないで下さい!」
編集者は僕を柱から剝がそうと力づくで引っ張る。
「あああああああ」
僕は持てる力を最大限使って離れないようにする。
「あ・・・あの」
そこには見知らぬ女の子が居た。
「ホテルの宿泊客ですよね。騒がしくて、すみません。今、柱から離すんで」
編集者は女の子に謝罪する。
「ローファーの裏に引っ付いたガムみたいに僕は離れないぞ!」
僕は必死に抵抗する。
「ふぁ、ファンです!」
見知らぬ女の子は叫ぶ。
「ファン?」
編集者が驚く。
「べふっ」
僕もまさかここにファンが現れるとは思わず、
驚いて柱から落下する。
「まさか、こんなところで先生に会えるとは」
ファンの人が目を輝かせてる。
「あははは・・・ごめんね・・・僕ってばみっともない人間なんだ・・・先生って言われるような人じゃないんだ・・・本当だよ?」
僕は非常にみっともない所を見られたと思う。今、とてつもなく恥ずかしい気分でいっぱいだった。
「いいえ、先生は先生です。
だって救われたんですから」
ファンを名乗る女の子はそんなことを言うのだった。
「救われた?」
「はい・・・チャンスがあるんだって・・・日陰に生きてる人間にも才能があるんじゃないかって期待させてくれる何かが先生の作品にはありました・・・・だから今、僕も目指してるんです作家を」
「あ・・・」
彼女は僕と同じ一人称を使っていた。
そうか・・・憧れてるっての本当なんだ・・・それが正しいかどうか分からないけれど・・・僕を好きってのは本当らしい。
「だから、先生?先生って呼ばれることに謙遜しないで下さい。日陰先生は僕にとっては先生って呼ぶに値する人だと思います」
「そっか・・・うん・・・ありがとう」
「それじゃ、先生。サイン会で会いましょう。ホテルに入ったのはトイレを借りたかっただけなんです。他の人より先にサインを貰うのはずるいですから」
そう言って、その子は外に行った。
「ほら、日陰先生?
サイン会・・・やる気になってきたんじゃないですか?」
編集者はにやっと笑う。
「うん・・・やって・・・みようかな」
僕はサイン会を決意した。
告知通りの時間に会場がオープンして僕は席に座って皆が来るのを待っていた。僕のサインに誰も来ないかと思っていたら、なんと300人近くの人間が押し寄せてきた。それらを捌くのは大変だったが、僕は世間から受け入れられてるのだと嬉しくなった。ネットにはアンチと呼ばれる人たちの意見だって当然ある。彼らは間違ってるとは思わない。嘘をついていたんだから反感を覚えるのも無理はない。でも、それ以上に僕のことを受け入れてくれる人が多くて嬉しかった。
「あの記者会見ました、かっこよかったです」
「ありがとう」
僕のサイン会に来る人は記者会見の事が多かった。でも、中には今までずっと読者だった人も居た。長年のファンってやつだ。
「先生の文章は繊細で心の片隅に眠っていた感情に気づかされる喜びを与えてくれる本だと思いました」
「えっと、どうも」
「これからも本を書き続けてください」
「ほ、本は書き続けるつもりだけど・・・期待されるのはちょっと・・・つまらなくても怒らないでね・・・僕っていい加減だし・・・編集能力とか設定とかしっかりしてない部分も多いと思うし・・・」
僕は握手したり、ファンとの交流を楽しむのだった。
「それでもいいです、先生の本が読みたいです!」
「ありがとう」
僕は手を振って見送る。
さっきの子が最後のファンだったらしい。
「お疲れ様です、先生」
編集者が声をかけてくる。
「あー。疲れた」
僕は机に突っ伏す。
「ちゃんと出来るじゃないですか、サイン会」
「だって、来てくれてるのに僕のわがままで帰れって言うのは違うでしょ」
「追い詰めればやる・・・と」
編集者はメモを取る。
「こ、今度は事前に僕に話を通してくれよ!」
「はい、次からは」
編集者は凄いにっこにこだった。
でも、信用できるかは別の話だ。
「僕、寝るね」
「はい、サイン会も終わったので自由にしてください・・・良かったぁ。これで上の人に怒られずに済むぞ」
編集者は一安心という顔だった。
全く持って腹立つ顔だ。
僕は部屋に戻って休む。
「はぁ~」
風呂にも入らずに、そのままベットに向かう。多くの人と会うのは緊張するし、怖い。でも、受け入れてくれてると分かったのは成果があったなって思う。程よい疲れが眠気を誘う。
僕はそのまま眠りに落ちるのだった。
幸せになったのから、奇跡以外の呼び方でも構わないが、とにかく奇跡のようなことが起きた。
姉や僕は世間に嘘をついた。
それは事実だ、何かしらの罰を受けるのだろうなと思ったがそうじゃなかった。なんと、擁護する意見が多かったのだ。正直に話したことが良かったのかもしれない、僕のことを庇う意見が多かった。ああいう理由があるのならば嘘をついていたことにも納得が出来ると。そこまではまぁ、理解できる。でも意外だったのは姉も評価された点だった。今までラノベ作家として振る舞っていたことに誰も気づけなかったから、その演技力は本物だと評価された。それで、彼女は今、ドラマの女優をやっていた。
場所は廃工場。
そこに2人が居た。
「どうして裏切ったんだ」
俳優の裕也がスーツに着替えて、姉に銃を向ける。
「私の裏の顔に気づけなかったようね」
「信じていたのに」
「女はね・・・生まれながらにして女優なのよ」
ドレスを着て、お姉ちゃんは拳銃をポケットから取り出して裕也を撃った
「くそ・・・」
裕也は倒れた。
多分、スパイ映画か何かのワンシーンなんだろうなって思う。
まさか、お姉ちゃんが女優デビューするとは思わなかった。いや、前にも出てるから正確にはデビューとは違うのかもしれないけれど。でも、今は大人気ラノベ作家という肩書ではなく、高橋日向という1人の女性としてデビューを果たした。
そして、僕はどうしてるか?
それは今まで通りだ。
変わらない、作家としての人生を送ってる。ただ1つ違うのは・・・初めてのサイン会を開くということだ。
「あのですね、日陰先生?」
編集者の男性が僕に話しかけてくる。
「無理ですってば!」
「大丈夫ですよ」
「無理なものは無理!」
「そうはいいますけど、もう会場は抑えてるんですし」
「むりぃ・・・!」
「困ったなぁ」
編集者は頭を抱える。
今、何をしようとしてるか?
それはサイン会である。
もう、世間に顔を出してしまったので今更隠す必要もなくなってたのでサイン会を開こうと出版社が決めたのだ。
「どうせ、僕の本には誰も興味ないですよ」
「そんなわけないじゃないですか。
だったらどうして大人気ラノベ作家だなんて呼ばれてたんですか」
「それは姉の功績によるもので」
「姉だけの実力じゃないですって。
文才があったからこそ、その美貌に加えて有名になったって話でしょ。
美貌につられた人は去っていくかもしれませんが文章に興味がある人は残ってるじゃないですか」
「そんなことない姉の美貌10割ですよ」
「そんなことないってこっちが言いたいですよ」
そんな無駄とも言える言い争いを繰り広げていた。
「それに、僕は世間に嘘ついたわけで・・・皆はきっと怒ってる」
「あのですね、サイン会を開きはしましたが何も考え無しに開いたわけじゃないんですよ。ちゃんとネットの意見を見て、日陰先生のサインが欲しいって声が多かったから開いたんです。顔を隠してる段階ならサイン会を開きたくないってのは理解できますよ。でも、もうバレてるじゃないですか。それだったら世間の需要に応えるためにもサイン会に参加しましょう?」
「怖いぃいいいいいい!」
僕はホテルの意味あるかどうかよくわからない柱に抱き着いて離れない。
「セミですか?」
編集者にツッコまれる。
「違うもん!」
「記者会見の時は少しカッコよく見えたんですがね」
編集者はため息を吐く。
「サイン会はまた今度にしよう。
うん、それがいい」
「ダメです、ネット告知もして、会場費も払ってるんで。こっちもね、仕事なんです。先生、逃がしませんよ」
「いいぃいいいい、やぁあああああ!」
「駄々を・・・こねないで下さい!」
編集者は僕を柱から剝がそうと力づくで引っ張る。
「あああああああ」
僕は持てる力を最大限使って離れないようにする。
「あ・・・あの」
そこには見知らぬ女の子が居た。
「ホテルの宿泊客ですよね。騒がしくて、すみません。今、柱から離すんで」
編集者は女の子に謝罪する。
「ローファーの裏に引っ付いたガムみたいに僕は離れないぞ!」
僕は必死に抵抗する。
「ふぁ、ファンです!」
見知らぬ女の子は叫ぶ。
「ファン?」
編集者が驚く。
「べふっ」
僕もまさかここにファンが現れるとは思わず、
驚いて柱から落下する。
「まさか、こんなところで先生に会えるとは」
ファンの人が目を輝かせてる。
「あははは・・・ごめんね・・・僕ってばみっともない人間なんだ・・・先生って言われるような人じゃないんだ・・・本当だよ?」
僕は非常にみっともない所を見られたと思う。今、とてつもなく恥ずかしい気分でいっぱいだった。
「いいえ、先生は先生です。
だって救われたんですから」
ファンを名乗る女の子はそんなことを言うのだった。
「救われた?」
「はい・・・チャンスがあるんだって・・・日陰に生きてる人間にも才能があるんじゃないかって期待させてくれる何かが先生の作品にはありました・・・・だから今、僕も目指してるんです作家を」
「あ・・・」
彼女は僕と同じ一人称を使っていた。
そうか・・・憧れてるっての本当なんだ・・・それが正しいかどうか分からないけれど・・・僕を好きってのは本当らしい。
「だから、先生?先生って呼ばれることに謙遜しないで下さい。日陰先生は僕にとっては先生って呼ぶに値する人だと思います」
「そっか・・・うん・・・ありがとう」
「それじゃ、先生。サイン会で会いましょう。ホテルに入ったのはトイレを借りたかっただけなんです。他の人より先にサインを貰うのはずるいですから」
そう言って、その子は外に行った。
「ほら、日陰先生?
サイン会・・・やる気になってきたんじゃないですか?」
編集者はにやっと笑う。
「うん・・・やって・・・みようかな」
僕はサイン会を決意した。
告知通りの時間に会場がオープンして僕は席に座って皆が来るのを待っていた。僕のサインに誰も来ないかと思っていたら、なんと300人近くの人間が押し寄せてきた。それらを捌くのは大変だったが、僕は世間から受け入れられてるのだと嬉しくなった。ネットにはアンチと呼ばれる人たちの意見だって当然ある。彼らは間違ってるとは思わない。嘘をついていたんだから反感を覚えるのも無理はない。でも、それ以上に僕のことを受け入れてくれる人が多くて嬉しかった。
「あの記者会見ました、かっこよかったです」
「ありがとう」
僕のサイン会に来る人は記者会見の事が多かった。でも、中には今までずっと読者だった人も居た。長年のファンってやつだ。
「先生の文章は繊細で心の片隅に眠っていた感情に気づかされる喜びを与えてくれる本だと思いました」
「えっと、どうも」
「これからも本を書き続けてください」
「ほ、本は書き続けるつもりだけど・・・期待されるのはちょっと・・・つまらなくても怒らないでね・・・僕っていい加減だし・・・編集能力とか設定とかしっかりしてない部分も多いと思うし・・・」
僕は握手したり、ファンとの交流を楽しむのだった。
「それでもいいです、先生の本が読みたいです!」
「ありがとう」
僕は手を振って見送る。
さっきの子が最後のファンだったらしい。
「お疲れ様です、先生」
編集者が声をかけてくる。
「あー。疲れた」
僕は机に突っ伏す。
「ちゃんと出来るじゃないですか、サイン会」
「だって、来てくれてるのに僕のわがままで帰れって言うのは違うでしょ」
「追い詰めればやる・・・と」
編集者はメモを取る。
「こ、今度は事前に僕に話を通してくれよ!」
「はい、次からは」
編集者は凄いにっこにこだった。
でも、信用できるかは別の話だ。
「僕、寝るね」
「はい、サイン会も終わったので自由にしてください・・・良かったぁ。これで上の人に怒られずに済むぞ」
編集者は一安心という顔だった。
全く持って腹立つ顔だ。
僕は部屋に戻って休む。
「はぁ~」
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