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Scene18 スペース刑事見習いキャンディーと俺の地下通路
第107話
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「どうだ?
地下に降りて行っても『転着』可能か」
「難しいわね。
地下じゃ電波が通りにくいし。
方向的におそらく向かうのは海の底よ。
ますます通信は難しいわ
この際、もう着けて行っちゃいなさいよ」
「しかし現地人の前だぞ」
「あれだけ好き勝手情報漏らしてて、今さらでしょ」
キャンディーとゲンが会話している。
スペース刑事見習いとスペース刑事と名乗った二人。
恐らくと言うか100パーセント偽名。
石が積み上げられた建造物。
そこから通路が下へと続く。
方向的に海の底へ向かうようだ。
「そうか、良いのか。
へっへっへ。
なら行くぜ」
「天が呼ぶ。
風が呼ぶ。
呼び声に応えて俺参上!」
男の姿が眩しい光に包まれる。
光が消えた後、そこにはメタリックなスーツを着たヤツが立っていた。
思い出した。
こいつ。
高校の屋上に現れた男。
それと会話をしていた女。
ウツのモニターで見て、その後会話を聞いた。
ウツは特撮ヒーローと呼んでいた。
このメタリックな服装の印象が強すぎて結びつかなかった。
会話をしていた女の話し方。
あれはキャンディーの物だ。
ならば。
猫屋敷三毛寝子を殺した男でもある。
「そのパスワード、長いのよ。
かつ恥ずかしいのよ。
何とかならないの」
キャンディーがゲンに言う。
俺は顔色も変えないで男に話しかける。
「やあ、ステキなスーツですね。
随分とメタリックですが、どんな効果が有るんです?」
「ふっ。
布の様に見えるかもしれないが、特殊軽合金なのさ。
刃物で切られたくらいじゃ傷もつかないぜ。
中にはテクノロジーが詰まってる。
ヘルメット部分のAIですべてをコントロール。
俺の肉体の動きをトレース、行動のパワーを強化する」
いわゆるパワードスーツか。
フィクションで用いられてきた概念だが、現在ではもうフィクションじゃない。
世界の軍隊や自衛隊は勿論。
建設現場、医療介護の現場で部分的な物ではあるが実用化されている。
工場などで利用されるパワーアシスト機器。
それは既に一般人が通信販売で購入も可能だ。
「バカバカ、現地人に話し過ぎなのよ。
あまり情報漏らしちゃダメじゃない」
「何だ、さっきは今さらだと言ってたじゃないか」
「必要な事は仕方が無いでしょ。
スーツの性能自慢するのは必要じゃないわ」
スペース刑事ゲンは俺に向かって言う。
「現地の少年、俺はこの通路を追う」
「あまり現地、現地言うなー。
馬鹿にしてるみたいに聞こえちゃうでしょ」
「オマエも言ってるじゃないか」
漫才がしつこいな。
「自分も行きます。
女性を助けなければ。
多少は体を鍛えています。
自分の事は心配しなくて大丈夫です」
地下に降りて行っても『転着』可能か」
「難しいわね。
地下じゃ電波が通りにくいし。
方向的におそらく向かうのは海の底よ。
ますます通信は難しいわ
この際、もう着けて行っちゃいなさいよ」
「しかし現地人の前だぞ」
「あれだけ好き勝手情報漏らしてて、今さらでしょ」
キャンディーとゲンが会話している。
スペース刑事見習いとスペース刑事と名乗った二人。
恐らくと言うか100パーセント偽名。
石が積み上げられた建造物。
そこから通路が下へと続く。
方向的に海の底へ向かうようだ。
「そうか、良いのか。
へっへっへ。
なら行くぜ」
「天が呼ぶ。
風が呼ぶ。
呼び声に応えて俺参上!」
男の姿が眩しい光に包まれる。
光が消えた後、そこにはメタリックなスーツを着たヤツが立っていた。
思い出した。
こいつ。
高校の屋上に現れた男。
それと会話をしていた女。
ウツのモニターで見て、その後会話を聞いた。
ウツは特撮ヒーローと呼んでいた。
このメタリックな服装の印象が強すぎて結びつかなかった。
会話をしていた女の話し方。
あれはキャンディーの物だ。
ならば。
猫屋敷三毛寝子を殺した男でもある。
「そのパスワード、長いのよ。
かつ恥ずかしいのよ。
何とかならないの」
キャンディーがゲンに言う。
俺は顔色も変えないで男に話しかける。
「やあ、ステキなスーツですね。
随分とメタリックですが、どんな効果が有るんです?」
「ふっ。
布の様に見えるかもしれないが、特殊軽合金なのさ。
刃物で切られたくらいじゃ傷もつかないぜ。
中にはテクノロジーが詰まってる。
ヘルメット部分のAIですべてをコントロール。
俺の肉体の動きをトレース、行動のパワーを強化する」
いわゆるパワードスーツか。
フィクションで用いられてきた概念だが、現在ではもうフィクションじゃない。
世界の軍隊や自衛隊は勿論。
建設現場、医療介護の現場で部分的な物ではあるが実用化されている。
工場などで利用されるパワーアシスト機器。
それは既に一般人が通信販売で購入も可能だ。
「バカバカ、現地人に話し過ぎなのよ。
あまり情報漏らしちゃダメじゃない」
「何だ、さっきは今さらだと言ってたじゃないか」
「必要な事は仕方が無いでしょ。
スーツの性能自慢するのは必要じゃないわ」
スペース刑事ゲンは俺に向かって言う。
「現地の少年、俺はこの通路を追う」
「あまり現地、現地言うなー。
馬鹿にしてるみたいに聞こえちゃうでしょ」
「オマエも言ってるじゃないか」
漫才がしつこいな。
「自分も行きます。
女性を助けなければ。
多少は体を鍛えています。
自分の事は心配しなくて大丈夫です」
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