ゾンビと魔法少女と外宇宙邪神と変身ヒーローと弩級ハッカー、あと俺。

くろねこ教授

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Scene26 変身ヒロインキャンディーと俺の山道

第145話

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「バカバカ。
 アタシも続けて降りるのが分かってるんだから、動いちゃダメじゃない。
 下手に転移先が重なったら、肉体が融合しかねないわよ」

「そういう注意事項は先に言っておいてくれないか」

俺とキャンディーは湖の前に立っている。
辺りは木々に囲まれた土の地面。
少し先には自動車道も見えるな。

「ここが奥多摩湖だな」
「そうよ、地図の通りよ」

「奥多摩湖のどの辺なんだ」
「アタシが知る訳無いじゃない。
 現地の土地勘なんて無いわよ」

スペース刑事見習いキャンディー。
ゲンと話してるウチは良かったが。
二人で話すとなかなか話の進まない困った女だな。

俺はスマホを取り出す。
通常のスマホは現在電波が飛んでいない。
ウツに貰った衛星通信専用スマホ。

使い勝手が違って良く分からない。
俺が通常使うスマホはアンドロイドシステム。
アイフォンと言う規格も見た事がある。
どちらとも違うシステムの様だな。
マップアプリは入って無いがネット上のマップは見る事が出来るようだ。

自分の位置が分からないな。
通常のマップアプリに現れる、自分の居場所を指す青い光が無い。

湖の先には橋が見える。
自動車が通れるような鉄橋では無い。

水面に浮く木製の橋。
周囲を浮遊力の有る物体で補強しているらしい。

俺はネットで検索する。
奥多摩湖には浮橋が二ヶ所有るのか。

地形から判断するに中央の方だろうか。
とすると……。

ガサガサ音がする。
俺達の後ろの木々から誰か近づく。

角の有る犬、牙を剥きだす猿。
魔法少女を襲っていたマモノども。

「現地の野生動物ね。
 任せときなさい」

キャンディーが銃を構える。
野生動物では無いのだが。
まあいいか。
にしてもここに魔法少女はいないのだ。
何故このマモノが現れる。

「何だ。
 知ってるような知らない様な気配がする。
 と思ったらアンタかよ」

後ろから更に現れる。
人間の言葉を発する大柄なケモノ。
ライオン?
普通、日本にライオンはいない筈だが。

そこに立っていたのは獅子の様な頭部。
革鎧を纏った巨漢。
獣人魔将、闘王センツォンであった。


「キャー、猛獣!!!」

「高電磁熱線殺傷銃!」

キャンディーが銃を発射。
銃口の先から大男はサッと逃れる。
後ろの樹木が燃えカスとなる。

俺以外の人間が見たら異様な外見の大男である。
キャンディーの反応も当然。

「何だ、このアマ」

センツォンが殺気立つ。
革鎧を纏った大柄な肉体。
ギラリと刃物のような剣呑な空気を放つのである。

「待て待て!
 キャンディー、俺の知り合いだ。
 こんな外見だが最低限の知能は有る。
 落ち着いてくれ」

「最低限、って。
 オメェよ」

センツォンが殺気を俺にまで向ける。

「ホントウ?
 確かに意味の通る言語は喋れるみたいだけど」
「この女も
 アンタも失礼過ぎないか。
 俺は一応、獣人族の王。
 王族としての高等教育受けてんだぜ」
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