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その2 護衛団のマイペースな人々
第41話 天のエラティ
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「テメェ、隠れてんじゃねーぞ」
ナシール副団長はエラティさんを睨みつける。
普段から少し怖い目つきが逆三角。
お怒りの雰囲気ね。
「いやだなー。
隠れてなんて無いですよ。
ちょっと樹の上でお昼寝……
じゃなくて鍛錬してただけで」
そんな怒りの波動をエラティさんは気にしてない。
どこ吹く風ってカンジで受けにゃがしてる。
「良いか。
明後日にはニャーヒードの森に討伐隊を出す。
オマエ行け。
ちゃんと腕利き選んで行けよ
オマエラが本隊だ」
「ナシール、やはり2番隊、3番隊の帰りを待ってからにしないか。
現在残ってるのは新人や若手が多すぎる」
「そんなの待ってられるか」
アザム団長が言ってるけど、ナシール副団長は気にもしてにゃい。
へー。
護衛団って団長より副団長の方がエバってるのね。
「新人の練度を上げるにも丁度いいしな。
戦いってのは経験だ。
幾ら道場で練習しようが、実戦積んでないヤツなんか信用出来るか」
「メンバーは?
ボクとアザムさん、ナシールさん?」
「チッ。
俺は居残りだ。
何か有った時、対処出来るのなんか俺くらいだろ。
トーヤーを付ける。
あの女、新人の面倒見はいいからな。
アイツに新人と周辺の警護させろ。
団長、アンタと。
エラティ、オマエは本隊。
腕利き連れて一気に殲滅して来い」
「ナシール、簡単に言うがな。
アンズーが何体も出たんだぞ。
お前もあの死体見ただろ」
「ああ、見た。
だから、魔物だって弱ってるってコトだろ。
今のウチに叩くんだよ」
「ふーむ。
確かに新人に経験は必要だし。
ニャーヒードの森は街のすぐそば。
いつまでも放っておけないのは事実なんだが……」
ナシールさんは簡単そうに言うけど。
アザム団長は心配顔ね。
ヒゲをはやしたクマみたいな大男にゃんだけど。
見た目と違って慎重にゃのかしら。
「心配しないで。
アザムさん、僕が行く」
言ったのはエラティ隊長。
少し前まで。
樹の上では寝ぼけた雰囲気の美少年だったのだけれど。
彼は少し雰囲気が変わってる。
全身から迸る殺気。
「魔物退治ならボクがやる。
正義の神アシャー様の加護を受けたボクが魔物を倒すよ」
エラティ隊長を上から見ているわたし。
わたしはまだ知らにゃい。
ナシール副団長が『鬼のナシール』と呼ばれてるように。
エラティ隊長も呼ばれている。
そのにゃは
『天のエラティ』。
剣神、剣の申し子と呼ぶ人もいる。
そんな少年が宣言していた。
「魔物は全てボクが斬る」
ナシール副団長はエラティさんを睨みつける。
普段から少し怖い目つきが逆三角。
お怒りの雰囲気ね。
「いやだなー。
隠れてなんて無いですよ。
ちょっと樹の上でお昼寝……
じゃなくて鍛錬してただけで」
そんな怒りの波動をエラティさんは気にしてない。
どこ吹く風ってカンジで受けにゃがしてる。
「良いか。
明後日にはニャーヒードの森に討伐隊を出す。
オマエ行け。
ちゃんと腕利き選んで行けよ
オマエラが本隊だ」
「ナシール、やはり2番隊、3番隊の帰りを待ってからにしないか。
現在残ってるのは新人や若手が多すぎる」
「そんなの待ってられるか」
アザム団長が言ってるけど、ナシール副団長は気にもしてにゃい。
へー。
護衛団って団長より副団長の方がエバってるのね。
「新人の練度を上げるにも丁度いいしな。
戦いってのは経験だ。
幾ら道場で練習しようが、実戦積んでないヤツなんか信用出来るか」
「メンバーは?
ボクとアザムさん、ナシールさん?」
「チッ。
俺は居残りだ。
何か有った時、対処出来るのなんか俺くらいだろ。
トーヤーを付ける。
あの女、新人の面倒見はいいからな。
アイツに新人と周辺の警護させろ。
団長、アンタと。
エラティ、オマエは本隊。
腕利き連れて一気に殲滅して来い」
「ナシール、簡単に言うがな。
アンズーが何体も出たんだぞ。
お前もあの死体見ただろ」
「ああ、見た。
だから、魔物だって弱ってるってコトだろ。
今のウチに叩くんだよ」
「ふーむ。
確かに新人に経験は必要だし。
ニャーヒードの森は街のすぐそば。
いつまでも放っておけないのは事実なんだが……」
ナシールさんは簡単そうに言うけど。
アザム団長は心配顔ね。
ヒゲをはやしたクマみたいな大男にゃんだけど。
見た目と違って慎重にゃのかしら。
「心配しないで。
アザムさん、僕が行く」
言ったのはエラティ隊長。
少し前まで。
樹の上では寝ぼけた雰囲気の美少年だったのだけれど。
彼は少し雰囲気が変わってる。
全身から迸る殺気。
「魔物退治ならボクがやる。
正義の神アシャー様の加護を受けたボクが魔物を倒すよ」
エラティ隊長を上から見ているわたし。
わたしはまだ知らにゃい。
ナシール副団長が『鬼のナシール』と呼ばれてるように。
エラティ隊長も呼ばれている。
そのにゃは
『天のエラティ』。
剣神、剣の申し子と呼ぶ人もいる。
そんな少年が宣言していた。
「魔物は全てボクが斬る」
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