きみはぼくの明星

まめ

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65 ひとつに (R18)

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 フィートは、ジュールとぴったりと体を合わせて、彼の体が大人になったことを実感した。
 首すじは張りのある筋肉に覆われ、しなやかな曲線を描く背中は、華奢ながらそれなりの厚みを持ち、腰も足も、跳ね返すような弾力に満ちていた。
 フィートの下敷きになっても、苦しそうな顔ひとつせず、ジュールは彼を受けとめていた。

「もう、ちっこくないんだな」

「あははっ。うん、もう大きいよ」

「いや、大きくはない」

 ジュールは不服そうに、ばしばしとフィートの背中を叩いて笑った。

 フィートは、ジュールの首すじに顔をうずめ、匂いをかいだ。汗のにおいの中に、やわらかななつかしい匂いを見つけた。――ジュールの匂いだ。昔からかわらない匂いに、遠い夏の日を思い出した。
 シャツを脱がすと、日焼けしていない部分は真っ白で、つんと立つ小さな乳首だけが苺のように赤く染まってみえた。

「かわいい……」

 フィートは、ジュールの胸の苺をなめた。塩の味、汗の味がした。

「……んっ、なんかそこ変な感じする」

 フィートがぺろぺろとなめたり、指でくりくりといじるうちに、ジュールの吐息にせつない声が混じるようになった。

「……ぁ、あんっ。はぁっ、んぅ……」

「気持ちいいか、ジュール」

「……うん、……ぼくをもっと食べて。フィートのものにして……」

 その声に、フィートはいそいそとジュールの服を全て脱がし、自分の服も脱ぎ捨てた。裸でぴったりくっつくと、肌と肌が密着してもっとひとつになれた気がした。その間で、お互いの下半身にある硬く熱いものだけが存在を主張していた。

「ジュール、ちんちんも大きくなったな」

「うん、フィートにはかなわないけど、大人のちんちんになったよ」

「見せてみろ」

 フィートは体を起こすと、ジュールのそれをまじまじと見つめた。

「デリカシーがないっ!」

 ジュールは笑いながらじたばた暴れたが、フィートは腰をしっかり押さえつけた。

「自分でさわった?」

「フィーの馬鹿!馬鹿!さわったよ!フィーのこと考えて、自分でしたよ!」

「オレも。ジュールのこと考えて、した。ジュールがいなくなっても、した。少しずつジュールの顔がぼやけていって、いつか思い出せなくなったらどうしようって怖くて、それでも、した」

 ジュールはちょっとしんみりした。なんなら涙も少し出た。フィートはぐすぐす泣きながら、ジュールのそれにほおずりをした。

「ちょっと!なんでちんちんにほおずりするのさ!」

「だって、こいつオレを待ってたんだろ」

 フィートは、ぱくりとそれをくわえると、舌で愛撫をはじめた。
 ジュールは、泣き笑いしながら、フィートから与えられる快感に、素直に身をゆだねていった。
 なにをされても、フィートになら安心して体を預けることができる。こうして再会することで、ジュールは心からフィートを信じることができた。
 フィートの手は、ジュールの小さな尻にまわり、未だ触れたことのない部分に侵入しようとしていた。その先の行為は、ジュールがずっと待ち望んだことだった。

「フィー、もうぼく我慢できない。ひとつになりたい」

「準備をするから、待っててな」
 
 フィートは、ジュールの奥につぷりと指を入れ、ゆっくりとほぐし始めた。途中で、ジュールからハンドクリームを渡され、潤滑に指を動かし、本数を増やしていった。
 ジュールは、羞恥に顔を赤らめて、顔を両手で隠し、指の間からフィートをのぞき見していた。

「……んっ、フィー、ずいぶん詳しいね……ぁ」

「勉強した!ちっこいおまえの体を痛めないように。もうちっこくないけど、役立ってよかった」

 フィートは、そう言ってにやりと笑うと、ジュールの体の奥――前立腺を指でくるくるとさすった。
 とたんに、ジュールの背骨の中心をしびれるような快感が襲う。

「ひゃん!あっ!やぁっ!」

「そろそろ、入れるぞ」

 フィートはがばりと起き上がり、ジュールに深いキスをした。フィートの舌がジュールの口内をなぞるように動く。
 そして、ジュールの体の奥にも、フィートの屹立がぬぷりと入ってきて、ゆっくり突き上げるように動きはじめる。
 上から下からジュールはフィートに責められて、気持ちいいんだか苦しいんだかわからなくなってくる。――でも、自分の中が彼に満たされていく感覚はすごく幸せで、覆い被さるフィートの厚い背中に力いっぱいしがみついた。

「あんっ、あんっ、フィー!フィー!」

「ジュール、どうした?」

「大好き!……ぁん。フィー、大好きぃ!」

「オレも……ジュール、やっとつかまえた……」

 フィートも、ジューも、お互い快感にとろける顔を見つめ合いながら、ようやくひとつになれた幸せを噛みしめていた。
 やがてふたりは高みに上り熱を放つと、そのままくたくたになった体を寄せあった。
 カーテンのない窓からは、夕暮れ前の金色の光がふりそそぐ。

「金色の魔法……なんかじゃないね。ぼくもフィーも、お互い頑張ったから、こうしてまた会えたんだもん」

「オレたち、頑張ったな」

 ジュールはこくりと頷くと、眠そうに目をこすり、フィートの胸に顔をうずめて、すやすやと眠りはじめた。
 フィートは、ジュールを軽く抱きしめて、背中をそっとさすった。

「ジュール、ありがとうな……」



◇◇◇

みなさま、お読みくださり、ありがとうございます。
このお話は、明日で最終回となります。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。

今日からBL大賞が始まりました。
去年の私はただの読み手、参加作品の表紙を数点描かせていただくことで、参加した気分を味わっておりました。
しかし、今年は小説を書いているので、小説で参加します。
お祭り大好きなのです。

みなさまも、面白い作品に出会える機会となりますね。私もとても楽しみです。

BL大賞、楽しんでいきましょう!
わっしょい!
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