4 / 20
1
4・リボン
しおりを挟む
ユウイはその日、ドレスの両袖部分を完成させた。細かな装飾を付けるとどうしても時間がかかってしまう。気が付くともうすっかり日が暮れてしまっている。お腹が空いたとユウイが思っていると、十代半ばと思われる女の子がお盆を持って現れた。きっと奉公に出されたのだろう。彼女もそれなりに身分が高いはずだ。
「失礼します。ユウイ様、お食事をお持ちしました」
「ありがとう」
ユウイが笑うと少女が嬉しそうにはにかむ。ユウイに食事を渡せてホッとしているのだろう。彼女はぺこりと頭を下げて走っていってしまった。
(可愛いな)
ふと村のことをユウイは思い出していた。帰りたいなとずっとどこかで思っていたが、今はまだ仕事中である。ユウイは食事をテーブルに置いた。ユウイの両親はユウイが幼い頃に、すでに他界してしまっている。流行り病のせいだ。ユウイ自身もその流行り病に罹患し、随分苦しんだ。もうあんな苦しみは二度と経験したくない。流行り病などなくなってしまえばいいのにとユウイは常に願っている。いつものように神への祈りを捧げ、ユウイは食事を食べ始めた。今日も食事が美味しい。人間が幸せになるためには、美味しい食事は必須事項である。
「わ、野菜シャキシャキ」
王宮にはなんでも一級品が献上されてくる。野菜一つをとっても一番上等なものが運ばれてくるのだ。こんなに美味しい野菜があるのかとユウイは驚いていた。
(村のご飯も美味しいけど、これじゃ舌が肥えるな)
食事を摂り終えてユウイは眠ることにした。明日、グレイと共に必要なリボンや布を調達しに行く。久しぶりに店に行くなあとユウイは記憶を辿った。せっかく行くのだから何か手土産を持って行った方がいいだろう。ユウイはそこまで考えて、眠りに就いていた。
明け方にユウイは目を覚ました。もちろん手土産を作るためだ。朝食を摂り終える頃、グレイが迎えに来てくれた。
「ユウイ殿、それは?」
「はい。コロ村のお祭に使う花飾りです。今朝早く起きて編んでみたんです。これがあれば来賓として祭に参加できるんですよ」
グレイがユウイの手元を見つめている。花飾りは白く美しい。二人は既に城を出発している。店は辺鄙な所にある。ユウイが地図で店の場所を示すと驚かれた。ユウイを乗せた馬をグレイは引いている。
「すごいな、ユウイ殿は」
「俺にはこれくらいしか出来ないんです」
「いや、素晴らしいです。ユウイ殿の心が美しいから出来る業なのでしょうね」
グレイの言葉は本心から言ってくれているものだとユウイにも伝わって来た。
「ふふ、グレイ様にも必要であればこの花飾りをお作りしますよ。コロ村の祭はすごく素敵なので、騎士様でも楽しめるかと」
「ユウイ殿と行きたいです」
「へ?」
「私はユウイ殿のことをもっと知りたいと思っています」
それってどういう?―とユウイはグレイに聞きたかったが、言葉に出すのは怖かった。ユウイは笑った。
「グレイ様とお祭に行ったらきっと楽しいでしょうね。でもいいのですか?他に素敵なご婦人が沢山いらっしゃるでしょう?」
「いや、私はユウイ殿がいいのです」
グレイの表情は真剣だ。ユウイは嬉しくなった。まずは彼と仲良くなろうと思ったのだ。きっとグレイもそう思ってくれてるのだろう。
「俺もグレイ様と一緒に祭に行きたいです」
昼過ぎになり、二人はようやく店に辿り着いた。
馬も喉が乾いていたらしい。近くの川に顔を突っ込んでいる。ユウイは大丈夫かな?と馬の様子を見つめた。
「ユウイ!!」
急に声を掛けられてユウイは驚いた。だが聞き覚えのある声に、思わず笑顔になる。ユウイは彼に駆け寄った。
「おじさま!よかった、また会えましたね!」
「あぁ、なんとか生きていた。久しぶりだな。いつものやつか?」
「はい!」
「ユウイちゃん!また来てくれたのね」
「おばさまもお元気そうで」
ユウイは二人をグレイに紹介し、グレイを二人に紹介した。ユウイは改めて店内を見渡した。あらゆる色のリボンや様々な模様の布が所狭しと飾られている。全て店主の眼鏡に適ったものだ。この店に入れるのはごく一部の客のみだ。ユウイは幼い頃から当たり前のようにこの店を利用していたが、それを知った時は誇らしさでいっぱいになった。
「まぁユウイちゃん、王宮に呼ばれたの?」
「はい」
「ユウイはすごい子だ」
店主はいつもよりも遥かに多く商品を見繕ってくれた。代金の支払いはもちろん城である。
「ユウイの作るドレスにここのリボンを使ってもらえるなら何よりだ」
「おじさま、ありがとう。あ、これをどうぞ」
ユウイは朝編んだ花飾りを二人に渡した。二人共綺麗だと褒めてくれる。
「もう祭の季節か」
「はい。お二人共、是非コロ村にいらしてくださいね」
「ユウイちゃん、お昼を食べていったら?騎士様も」
確かに腹が減っている。二人はその言葉に甘えることにした。
「失礼します。ユウイ様、お食事をお持ちしました」
「ありがとう」
ユウイが笑うと少女が嬉しそうにはにかむ。ユウイに食事を渡せてホッとしているのだろう。彼女はぺこりと頭を下げて走っていってしまった。
(可愛いな)
ふと村のことをユウイは思い出していた。帰りたいなとずっとどこかで思っていたが、今はまだ仕事中である。ユウイは食事をテーブルに置いた。ユウイの両親はユウイが幼い頃に、すでに他界してしまっている。流行り病のせいだ。ユウイ自身もその流行り病に罹患し、随分苦しんだ。もうあんな苦しみは二度と経験したくない。流行り病などなくなってしまえばいいのにとユウイは常に願っている。いつものように神への祈りを捧げ、ユウイは食事を食べ始めた。今日も食事が美味しい。人間が幸せになるためには、美味しい食事は必須事項である。
「わ、野菜シャキシャキ」
王宮にはなんでも一級品が献上されてくる。野菜一つをとっても一番上等なものが運ばれてくるのだ。こんなに美味しい野菜があるのかとユウイは驚いていた。
(村のご飯も美味しいけど、これじゃ舌が肥えるな)
食事を摂り終えてユウイは眠ることにした。明日、グレイと共に必要なリボンや布を調達しに行く。久しぶりに店に行くなあとユウイは記憶を辿った。せっかく行くのだから何か手土産を持って行った方がいいだろう。ユウイはそこまで考えて、眠りに就いていた。
明け方にユウイは目を覚ました。もちろん手土産を作るためだ。朝食を摂り終える頃、グレイが迎えに来てくれた。
「ユウイ殿、それは?」
「はい。コロ村のお祭に使う花飾りです。今朝早く起きて編んでみたんです。これがあれば来賓として祭に参加できるんですよ」
グレイがユウイの手元を見つめている。花飾りは白く美しい。二人は既に城を出発している。店は辺鄙な所にある。ユウイが地図で店の場所を示すと驚かれた。ユウイを乗せた馬をグレイは引いている。
「すごいな、ユウイ殿は」
「俺にはこれくらいしか出来ないんです」
「いや、素晴らしいです。ユウイ殿の心が美しいから出来る業なのでしょうね」
グレイの言葉は本心から言ってくれているものだとユウイにも伝わって来た。
「ふふ、グレイ様にも必要であればこの花飾りをお作りしますよ。コロ村の祭はすごく素敵なので、騎士様でも楽しめるかと」
「ユウイ殿と行きたいです」
「へ?」
「私はユウイ殿のことをもっと知りたいと思っています」
それってどういう?―とユウイはグレイに聞きたかったが、言葉に出すのは怖かった。ユウイは笑った。
「グレイ様とお祭に行ったらきっと楽しいでしょうね。でもいいのですか?他に素敵なご婦人が沢山いらっしゃるでしょう?」
「いや、私はユウイ殿がいいのです」
グレイの表情は真剣だ。ユウイは嬉しくなった。まずは彼と仲良くなろうと思ったのだ。きっとグレイもそう思ってくれてるのだろう。
「俺もグレイ様と一緒に祭に行きたいです」
昼過ぎになり、二人はようやく店に辿り着いた。
馬も喉が乾いていたらしい。近くの川に顔を突っ込んでいる。ユウイは大丈夫かな?と馬の様子を見つめた。
「ユウイ!!」
急に声を掛けられてユウイは驚いた。だが聞き覚えのある声に、思わず笑顔になる。ユウイは彼に駆け寄った。
「おじさま!よかった、また会えましたね!」
「あぁ、なんとか生きていた。久しぶりだな。いつものやつか?」
「はい!」
「ユウイちゃん!また来てくれたのね」
「おばさまもお元気そうで」
ユウイは二人をグレイに紹介し、グレイを二人に紹介した。ユウイは改めて店内を見渡した。あらゆる色のリボンや様々な模様の布が所狭しと飾られている。全て店主の眼鏡に適ったものだ。この店に入れるのはごく一部の客のみだ。ユウイは幼い頃から当たり前のようにこの店を利用していたが、それを知った時は誇らしさでいっぱいになった。
「まぁユウイちゃん、王宮に呼ばれたの?」
「はい」
「ユウイはすごい子だ」
店主はいつもよりも遥かに多く商品を見繕ってくれた。代金の支払いはもちろん城である。
「ユウイの作るドレスにここのリボンを使ってもらえるなら何よりだ」
「おじさま、ありがとう。あ、これをどうぞ」
ユウイは朝編んだ花飾りを二人に渡した。二人共綺麗だと褒めてくれる。
「もう祭の季節か」
「はい。お二人共、是非コロ村にいらしてくださいね」
「ユウイちゃん、お昼を食べていったら?騎士様も」
確かに腹が減っている。二人はその言葉に甘えることにした。
11
あなたにおすすめの小説
【完結済】スパダリになりたいので、幼馴染に弟子入りしました!
キノア9g
BL
モテたくて完璧な幼馴染に弟子入りしたら、なぜか俺が溺愛されてる!?
あらすじ
「俺は将来、可愛い奥さんをもらって温かい家庭を築くんだ!」
前世、ブラック企業で過労死した社畜の俺(リアン)。
今世こそは定時退社と幸せな結婚を手に入れるため、理想の男「スパダリ」になることを決意する。
お手本は、幼馴染で公爵家嫡男のシリル。
顔よし、家柄よし、能力よしの完璧超人な彼に「弟子入り」し、その技術を盗もうとするけれど……?
「リアン、君の淹れたお茶以外は飲みたくないな」
「君は無防備すぎる。私の側を離れてはいけないよ」
スパダリ修行のつもりが、いつの間にか身の回りのお世話係(兼・精神安定剤)として依存されていた!?
しかも、俺が婚活をしようとすると、なぜか全力で阻止されて――。
【無自覚ポジティブな元社畜】×【隠れ激重執着な氷の貴公子】
「君の就職先は私(公爵家)に決まっているだろう?」
【bl】砕かれた誇り
perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。
「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」
「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」
「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」
彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。
「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」
「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」
---
いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、
一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
異世界に勇者として召喚された俺、ラスボスの魔王に敗北したら城に囚われ執着と独占欲まみれの甘い生活が始まりました
水凪しおん
BL
ごく普通の日本人だった俺、ハルキは、事故であっけなく死んだ――と思ったら、剣と魔法の異世界で『勇者』として目覚めた。
世界の命運を背負い、魔王討伐へと向かった俺を待っていたのは、圧倒的な力を持つ美しき魔王ゼノン。
「見つけた、俺の運命」
敗北した俺に彼が告げたのは、死の宣告ではなく、甘い所有宣言だった。
冷徹なはずの魔王は、俺を城に囚え、身も心も蕩けるほどに溺愛し始める。
食事も、着替えも、眠る時でさえ彼の腕の中。
その執着と独占欲に戸惑いながらも、時折見せる彼の孤独な瞳に、俺の心は抗いがたく惹かれていく。
敵同士から始まる、歪で甘い主従関係。
世界を敵に回しても手に入れたい、唯一の愛の物語。
【本編完結】最強魔導騎士は、騎士団長に頭を撫でて欲しい【番外編あり】
ゆらり
BL
帝国の侵略から国境を守る、レゲムアーク皇国第一魔導騎士団の駐屯地に派遣された、新人の魔導騎士ネウクレア。
着任当日に勃発した砲撃防衛戦で、彼は敵の砲撃部隊を単独で壊滅に追いやった。
凄まじい能力を持つ彼を部下として迎え入れた騎士団長セディウスは、研究機関育ちであるネウクレアの独特な言動に戸惑いながらも、全身鎧の下に隠された……どこか歪ではあるが、純粋無垢であどけない姿に触れたことで、彼に対して強い庇護欲を抱いてしまう。
撫でて、抱きしめて、甘やかしたい。
帝国との全面戦争が迫るなか、ネウクレアへの深い想いと、皇国の守護者たる騎士としての責務の間で、セディウスは葛藤する。
独身なのに父性強めな騎士団長×不憫な生い立ちで情緒薄めな甘えたがり魔導騎士+仲が良すぎる副官コンビ。
甘いだけじゃない、骨太文体でお送りする軍記物BL小説です。番外は日常エピソード中心。ややダーク・ファンタジー寄り。
※ぼかしなし、本当の意味で全年齢向け。
★お気に入りやいいね、エールをありがとうございます! お気に召しましたらぜひポチリとお願いします。凄く励みになります!
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる