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赤ん坊
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「キュウ、キュウ」
しばらく見ない内にエメラルドはとても大きくなっていた。どう見ても立派なドラゴンである。だが、エメラルドは甘えんぼうのままだった。レヴェルに顔を寄せて撫でてほしいと要求してくる。
「エメラルド、よしよし」
「キュイー」
「エメラルド、何を乗せてきた?」
ライダの言葉にエメラルドはよちよちと2人の方に背を向けた。どうやら相当大事なものを乗せてきたらしい。なんだろう?と2人はエメラルドの背中を覗き込んだ。そこにいたのは赤ん坊だ。すうすう眠っている。
「赤ちゃん?!」
「レヴィ、起きちまうぞ」
シッとライダに言われてレヴェルは慌てて口を塞いだ。
「どこの子だろ?もしかして誘拐?」
「いや、たとえエメラルドが誘拐してきても身代金は要らないと思うしな」
その通りである。金品を欲しがるドラゴンなど聞いたことがない。
「とりあえず家の中に行こう。赤ん坊が風邪を引いたら困るからな」
ライダが危なげなく赤ん坊を抱き上げる。エメラルドもついてこようとしたがもう無理だった。
「キュウゥ」
「エメラルド、ごめんね。ここにいてくれる?」
「キュウ」
エメラルドがその場に座り込む。レヴェルは彼の翼を撫でた。
「すぐご飯持ってくるね」
「キュウ」
レヴェルがエメラルドの為に生の鶏肉を包丁で切る中、ライダは赤ん坊の寝床を作っていた。エメラルドが小さかった時に使っていた籠にふかふかのクッションを敷いたものである。赤ん坊を寝かせると、ライダは安心したのか大きく息を吐いた。
「レヴィ、哺乳瓶とか色々必要な物買ってくる。村長にも話しておかないとな」
「うん、気を付けて行ってらっしゃい」
ライダを見送り、レヴェルはそっと赤ん坊を覗いてみた。すやすや、と眠っている。
「赤ちゃんって本当にちっさーい。エメラルド、よくここまで連れてこられたなぁ」
感心していると赤ん坊がぱちりと円な目を開けた。レヴェルがそれに驚いているとふぎゃふぎゃ泣き始めてしまう。
「え!どうしたの?どうしよう!!」
レヴェルが1人オロオロしているとライダが帰ってきた。赤ん坊は凄まじい声量で泣いている。
「レヴィ!おしめを確認してやってくれ!」
ハッとなったレヴェルである。慌ててお尻を触った。すこしだが湿っている。
「濡れてる…」
「オムツを買ってきた。今変えてやるからな、えーと…」
ライダが困ったような顔をしている。赤ん坊の名前が分からないからだろう。レヴェルは赤ん坊のおくるみに文字が書かれていることに気が付いた。
「ライダ!ここになんか書いてある!えーっとシイナかな?名前だといいんだけど」
「シイナか。とりあえずその名前で呼ぼう。シイナ、待ってろ。すぐ快適にしてやる」
ライダは手早くおしめを外し、紙おむつを付けていた。レヴェルはその間ミルクのために水を温める。その後はライダに指示された通りに動いた。
「シイナは男だぞ、レヴィ」
レヴェルが片付けているとライダがやってくる。シイナはまた夢の中のようだ。
「そうだったんだ。あんなに元気いっぱいなんだし、大きくなったらスポーツとか向いてるかもね」
「そうだな、とりあえずエメラルドにも報告しに行くか」
「うん、きっと心配してるよね」
2人が家を出て庭に回ると、エメラルドがでん、と座っていた。本龍は小鳥のようにいるつもりなのだろうが、そこはドラゴン。なかなかの衝撃映像だ。
「キュウ」
エメラルドがこちらに歩み寄ってくる。
「エメラルド、シイナをどこから連れてきたの?」
レヴェルがそう尋ねる。
「キュキュ」
「え、拾ったの?あんな小さな赤ちゃんを?」
「レヴィはエメラルドの言葉が分かるんだったな」
ライダが寂しそうに呟く。
「俺だってなんとなくしか分からないよ。でもなんでそんなとこに赤ちゃんがいなきゃいけなかったんだろ」
「とりあえず明日を待とう。エメラルドも疲れていそうだしな」
よしよし、とライダがエメラルドを撫でるとエメラルドがすり、とライダに甘えた。
「エメラルド、とりあえず飯にしようか」
「キュウ!」
レヴェルは先程切り分けた鶏肉を持ってきた。その量、2キロである。エメラルドと暮らす内にライダとレヴェルの肉を買う量はすっかり迷走してしまった。
肉屋からすればとても有難いようで、すっかりお得意様認定されている。
「はい、エメラルド」
「キュウ」
エメラルドが生肉をガツガツ食べ始める。
「エメラルド、1人で狩り出来てる?」
レヴェルはそれがずっと心配だった。
「キュキュ!」
どうやらエメラルドは動物ではなく虫や草を食べて飢えをしのいでいたようだ。久しぶりの肉に喜んでいるらしい。
「狩りの仕方、俺たちじゃ教えられないもんなぁ」
「レヴィ、お前が乗って指示してやったらどうだ?」
ライダの提案にレヴェルはそうか!と頷いたのだった。
しばらく見ない内にエメラルドはとても大きくなっていた。どう見ても立派なドラゴンである。だが、エメラルドは甘えんぼうのままだった。レヴェルに顔を寄せて撫でてほしいと要求してくる。
「エメラルド、よしよし」
「キュイー」
「エメラルド、何を乗せてきた?」
ライダの言葉にエメラルドはよちよちと2人の方に背を向けた。どうやら相当大事なものを乗せてきたらしい。なんだろう?と2人はエメラルドの背中を覗き込んだ。そこにいたのは赤ん坊だ。すうすう眠っている。
「赤ちゃん?!」
「レヴィ、起きちまうぞ」
シッとライダに言われてレヴェルは慌てて口を塞いだ。
「どこの子だろ?もしかして誘拐?」
「いや、たとえエメラルドが誘拐してきても身代金は要らないと思うしな」
その通りである。金品を欲しがるドラゴンなど聞いたことがない。
「とりあえず家の中に行こう。赤ん坊が風邪を引いたら困るからな」
ライダが危なげなく赤ん坊を抱き上げる。エメラルドもついてこようとしたがもう無理だった。
「キュウゥ」
「エメラルド、ごめんね。ここにいてくれる?」
「キュウ」
エメラルドがその場に座り込む。レヴェルは彼の翼を撫でた。
「すぐご飯持ってくるね」
「キュウ」
レヴェルがエメラルドの為に生の鶏肉を包丁で切る中、ライダは赤ん坊の寝床を作っていた。エメラルドが小さかった時に使っていた籠にふかふかのクッションを敷いたものである。赤ん坊を寝かせると、ライダは安心したのか大きく息を吐いた。
「レヴィ、哺乳瓶とか色々必要な物買ってくる。村長にも話しておかないとな」
「うん、気を付けて行ってらっしゃい」
ライダを見送り、レヴェルはそっと赤ん坊を覗いてみた。すやすや、と眠っている。
「赤ちゃんって本当にちっさーい。エメラルド、よくここまで連れてこられたなぁ」
感心していると赤ん坊がぱちりと円な目を開けた。レヴェルがそれに驚いているとふぎゃふぎゃ泣き始めてしまう。
「え!どうしたの?どうしよう!!」
レヴェルが1人オロオロしているとライダが帰ってきた。赤ん坊は凄まじい声量で泣いている。
「レヴィ!おしめを確認してやってくれ!」
ハッとなったレヴェルである。慌ててお尻を触った。すこしだが湿っている。
「濡れてる…」
「オムツを買ってきた。今変えてやるからな、えーと…」
ライダが困ったような顔をしている。赤ん坊の名前が分からないからだろう。レヴェルは赤ん坊のおくるみに文字が書かれていることに気が付いた。
「ライダ!ここになんか書いてある!えーっとシイナかな?名前だといいんだけど」
「シイナか。とりあえずその名前で呼ぼう。シイナ、待ってろ。すぐ快適にしてやる」
ライダは手早くおしめを外し、紙おむつを付けていた。レヴェルはその間ミルクのために水を温める。その後はライダに指示された通りに動いた。
「シイナは男だぞ、レヴィ」
レヴェルが片付けているとライダがやってくる。シイナはまた夢の中のようだ。
「そうだったんだ。あんなに元気いっぱいなんだし、大きくなったらスポーツとか向いてるかもね」
「そうだな、とりあえずエメラルドにも報告しに行くか」
「うん、きっと心配してるよね」
2人が家を出て庭に回ると、エメラルドがでん、と座っていた。本龍は小鳥のようにいるつもりなのだろうが、そこはドラゴン。なかなかの衝撃映像だ。
「キュウ」
エメラルドがこちらに歩み寄ってくる。
「エメラルド、シイナをどこから連れてきたの?」
レヴェルがそう尋ねる。
「キュキュ」
「え、拾ったの?あんな小さな赤ちゃんを?」
「レヴィはエメラルドの言葉が分かるんだったな」
ライダが寂しそうに呟く。
「俺だってなんとなくしか分からないよ。でもなんでそんなとこに赤ちゃんがいなきゃいけなかったんだろ」
「とりあえず明日を待とう。エメラルドも疲れていそうだしな」
よしよし、とライダがエメラルドを撫でるとエメラルドがすり、とライダに甘えた。
「エメラルド、とりあえず飯にしようか」
「キュウ!」
レヴェルは先程切り分けた鶏肉を持ってきた。その量、2キロである。エメラルドと暮らす内にライダとレヴェルの肉を買う量はすっかり迷走してしまった。
肉屋からすればとても有難いようで、すっかりお得意様認定されている。
「はい、エメラルド」
「キュウ」
エメラルドが生肉をガツガツ食べ始める。
「エメラルド、1人で狩り出来てる?」
レヴェルはそれがずっと心配だった。
「キュキュ!」
どうやらエメラルドは動物ではなく虫や草を食べて飢えをしのいでいたようだ。久しぶりの肉に喜んでいるらしい。
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ライダの提案にレヴェルはそうか!と頷いたのだった。
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