ヒメ様が賊にさらわれました!

はやしかわともえ

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6階〜10階

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ヒメリたち一行は6階へ向かった。だんだんテレスの一撃だけでは敵を沈められなくなっている。

「敵が強くなってきましたね」

ギーファが言う。だが、なんだか楽しそうにも見えた。

「あなたったら戦いなのに楽しそう」

「ヴィクは私の勝利を守護してくれているのだろう?私はここで必ず勝ちをもぎ取らなければならないからね」

ヴィクトリアが頷く。

「やっと私の守護を受け入れてくれるのね」

「君は私にとってはとても可愛らしい女性だからね。
女神である君も素晴らしいと思っているよ」

ギーファの気障な言葉に、ヴィクトリアは顔を赤くした。ラブラブな空気が流れる。

「あーあ、びー、つまんない」

ビーがその様子を見て、唇を尖らせながら言う。テレスがそれに笑った。

「ビーや。夫婦は仲が良すぎるくらいがいいんじゃよ。お主にもすぐ分かる」

「びー、まだ子供だもん。ぱぱの見張りくらいしかできないんだから」

「ビーは家族思いなのじゃな。よいことじゃ」

雑談をしていると、モンスターが急に群がってきた。パーティが囲まれる。だがもう一行は慌てなかった。
ここまで戦ってきた経験値がそうさせている。
テレスが敵全体に雷魔法を打ち込み、クロードとギーファ、ドレイアが殴りかかる。
ビー、ヴィクトリアは後方で支援魔法を味方に、妨害魔法を敵にくわえる。
そして、さらに後方にいるヒメリが回復魔法を味方にかける。
パーティとしてはかなりバランスがよかった。だが、一人でも欠けたらこの戦術は通用しない。油断して戦えば敗北はすぐだろう。

「うむ、さすがにくたびれてきたわ」

テレスが言う。それは他の者も同じだった。
ヒメリが回復魔法をかけて体力は満タンでも、精神力までは回復できない。
一行は少し休憩をとることにした。

「ヒールリング!」

テレスが杖を高く掲げると周りにヴェールのようなものがかかった。

「これで敵に襲われん。だが、長時間の休憩はできん。ペテルギウスが我々の動きに気づく前に叩かねば」

ダンジョンに入って、すでに45分程が経過している。あまり時間は残されていない。

「キュピ?」

キュウがヒメリの肩で首を傾げる。

「大丈夫だよ、キュウ」

ヒメリがキュウの頭を指で撫でると嬉しそうに鳴いた。15分程休憩し、次のフロアに向かった。他の戦士たちは今、どの辺りにいるのだろう。今の所見かけない。
ここは9階だ。ヒメリたちのレベルは上がっているが、敵は確実に強くなってきている。

「雷よ!!」

ドオオオンと雷鳴が響く。テレスの得意な魔法らしい。

「うむ、次のエリアでボスがおる。皆、気を引き締めて行くぞ」

一行は頷いた。
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