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16階〜20階
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ヒメリたちは現在、ダンジョンツリーの18階まで来ている。この中に入って、既に数時間程経過しているはずだが、不思議と空腹も口の乾きも感じなかった。
ゲーム内だからかもしれない。ここが現実世界ではないと改めて感じる。だが、精神的な疲労は感じるので、わずかでも油断はできない。
モンスターが影から飛び出してくるのだ。
ヒメリはレベルアップによって、味方を守ることが出来る、魔力の壁を張り巡らせることができるようになっている。
これを使えば、ある程度の攻撃なら防ぐことができるのだ。例えば、敵に前後から挟み撃ちにされたとしても、隊列を組み直す余裕が出来るようになったのである。今までは挟み撃ちにされると、とにかく力ずくで前方にいる敵を押し切って逃げていたが、それがなくなるのはパーティにとっても負担が少ない。
魔力は時間が経てば回復するが、魔力保有量の少ないビーの疲労度は凄まじかった。
だからこそ魔力の壁が張れるようになったのは大きい。ビーの頑張る姿を見て、ヒメリはとても勇気付けられている。
階段を上がり、いよいよフロアマスターのいる20階に到達している。
通例のとおり、一直線になったフロアをモンスターを蹴散らしながら進む。
そして、拓けた場所に着いた。だがそこにはなにもいなかった。
バサバサとコウモリの大群がこちらに向かって飛び掛かってくる。ヒメリは防御壁をすかさず張ってパーティを守った。
「ナイス判断じゃ、ヒメリ。にしても」
テレスが改めて辺りを見渡すがやはりなにもいない。
「ふむぅ…あやつ…」
ぽそっとテレスは呟き、歩き出してしまう。ヒメリたちは慌ててそれを追い掛けた。
「テレス様、先に進んでよいのですか?」
ギーファが尋ねるとテレスは渋い顔をして頷いた。
「あやつに会えば皆も理由が分かるじゃろうて」
一行は階段を昇った。
20階で戦うはずのフロアマスターはどこにいってしまったのだろうか?
テレスがずっと渋い顔をしているので、聞きづらい。会えば理由が分かる、というのもなんだか気になるが今は黙っている他ない。
「む…」
テレスが突然杖を掲げる。そこにいたのは、ヒメリたちとほぼ同時に入った戦士たちだった。
皆、傷付き倒れている。中には瀕死状態の者も居るようだ。一行は彼らに駆け寄った。
ヒメリはすぐさま回復の魔法を彼らに掛けた。
「て…レス様…」
「起きなくて良い。そのまま話せ」
「あれは…ば、化け物です」
「やつに会ったのじゃな」
ヒメリは彼の負傷の状態を見て、自分の手に負えないレベルだと気が付いた。せめて応急処置だけでもと、深い傷の出血が止まるように回復させる。
「ありがとう、お嬢さん」
戦士の言葉に、ヒメリは笑った。自分が女性に見えるのは承知の上である。
テレスがすっく、と立ち上がった。
「この作戦も最終段階じゃ。妾たちは急がねばなるまいて」
皆が頷く。その前に、とヒメリは負傷した戦士たちに向かって杖を振った。
「お主ら、皆よくやってくれたな。
街でゆっくり休むのじゃ」
戦士たちの姿が一瞬で消える。
「彼らはどこに?」
クロードが問う。
「うむ、ワープさせた。このダンジョンは出るのは簡単なんじゃよ。さて、先に進もうかの」
更に階段を昇る。
ゲーム内だからかもしれない。ここが現実世界ではないと改めて感じる。だが、精神的な疲労は感じるので、わずかでも油断はできない。
モンスターが影から飛び出してくるのだ。
ヒメリはレベルアップによって、味方を守ることが出来る、魔力の壁を張り巡らせることができるようになっている。
これを使えば、ある程度の攻撃なら防ぐことができるのだ。例えば、敵に前後から挟み撃ちにされたとしても、隊列を組み直す余裕が出来るようになったのである。今までは挟み撃ちにされると、とにかく力ずくで前方にいる敵を押し切って逃げていたが、それがなくなるのはパーティにとっても負担が少ない。
魔力は時間が経てば回復するが、魔力保有量の少ないビーの疲労度は凄まじかった。
だからこそ魔力の壁が張れるようになったのは大きい。ビーの頑張る姿を見て、ヒメリはとても勇気付けられている。
階段を上がり、いよいよフロアマスターのいる20階に到達している。
通例のとおり、一直線になったフロアをモンスターを蹴散らしながら進む。
そして、拓けた場所に着いた。だがそこにはなにもいなかった。
バサバサとコウモリの大群がこちらに向かって飛び掛かってくる。ヒメリは防御壁をすかさず張ってパーティを守った。
「ナイス判断じゃ、ヒメリ。にしても」
テレスが改めて辺りを見渡すがやはりなにもいない。
「ふむぅ…あやつ…」
ぽそっとテレスは呟き、歩き出してしまう。ヒメリたちは慌ててそれを追い掛けた。
「テレス様、先に進んでよいのですか?」
ギーファが尋ねるとテレスは渋い顔をして頷いた。
「あやつに会えば皆も理由が分かるじゃろうて」
一行は階段を昇った。
20階で戦うはずのフロアマスターはどこにいってしまったのだろうか?
テレスがずっと渋い顔をしているので、聞きづらい。会えば理由が分かる、というのもなんだか気になるが今は黙っている他ない。
「む…」
テレスが突然杖を掲げる。そこにいたのは、ヒメリたちとほぼ同時に入った戦士たちだった。
皆、傷付き倒れている。中には瀕死状態の者も居るようだ。一行は彼らに駆け寄った。
ヒメリはすぐさま回復の魔法を彼らに掛けた。
「て…レス様…」
「起きなくて良い。そのまま話せ」
「あれは…ば、化け物です」
「やつに会ったのじゃな」
ヒメリは彼の負傷の状態を見て、自分の手に負えないレベルだと気が付いた。せめて応急処置だけでもと、深い傷の出血が止まるように回復させる。
「ありがとう、お嬢さん」
戦士の言葉に、ヒメリは笑った。自分が女性に見えるのは承知の上である。
テレスがすっく、と立ち上がった。
「この作戦も最終段階じゃ。妾たちは急がねばなるまいて」
皆が頷く。その前に、とヒメリは負傷した戦士たちに向かって杖を振った。
「お主ら、皆よくやってくれたな。
街でゆっくり休むのじゃ」
戦士たちの姿が一瞬で消える。
「彼らはどこに?」
クロードが問う。
「うむ、ワープさせた。このダンジョンは出るのは簡単なんじゃよ。さて、先に進もうかの」
更に階段を昇る。
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