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究明
ロイ・調査記録③
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「そうか。お母さんと喧嘩になってしまったんだね」
「うん。僕、最近すごくイライラしちゃって」
ロイは対面に座る少年の様子を観察しながら話を聞いていた。青少年の相談窓口業務はなかなか忙しい。それだけ思春期という時期は精神が揺れるのだ。ロイ自身ももちろんその経験がある。だからこそ、この職に就いたのだ。
ロイが話を聞くのは、なにも子どもたちだけではない。子育てに悩む親や、非行に走る生徒について悩んでいる教師や医師などもその対象だ。
少年は話しているうちに落ち着いてきたようだ。先程まで彼は大分取り乱していたので、ロイは心配だった。
必要であれば、病院に強制入院といったことも検討しなければならないが、その必要はなさそうだ。ロイは言った。
「もしまたイライラしたら、ここにおいで。
私がいなくても必ず誰かはいるからね」
「うん、ありがとう」
にぱっと彼は笑う。こうしていると可愛らしい少年だ。ロイは改めて彼の名前や電話番号、住所を確認した。滅多にないが嘘をつかれる場合もあるからだ。
後で親からも事情を聞こう、ロイはそう思った。少年を車で家まで送り届けて、母親と少し話をした。
虐待の疑いがないか確認せねばならない。
この仕事はとても神経を使う。
母親の話からどうやら少年は自分の成長に戸惑っているらしいという事が分かった。不安から怒りに転じてしまうというのは誰もが経験する。
母親は警察の人間が来たことにとても驚いていた。それはそうだろう。ロイは何もなかったことを丁寧に伝えて、警察署に戻った。
自分のデスクに座り、先程の少年についての報告書を書く。
ふと、クロードが残していった資料が目に入った。そして一枚の写真。
「まさかなぁ」
ロイは呟いて仕事に戻った。
✣✣✣
「ふむ、ロイは優しいいい男じゃな」
もぐもぐとチョコレートドーナツを頬張りながらテレスが言う。
彼女の魔力は自由自在だ。まさに魔法である。
テレスは遠隔でロイの様子を空間に映し出し見ていたのだ。
クロードもそれを一緒に見ていた。
ヒメリは明日のパン屋の準備をしている。
「クロード、お主はどんな資料を作ったのじゃ?」
「あ、あぁ。ペテルギウスの目撃情報を聴き込んでそれをまとめたんだ」
「ふむ、それがヒットしなかったと。範囲はどのくらいじゃ?」
「俺の仲間全員に頼んだから結構広いと思う…あ!!」
クロードが突然大声を上げる。テレスも映像の方を見た。ロイの机の上に写真が無造作に置かれている。テレスはそれを瞬間的に拡大したのだった。
写真に映り込んでいるのは間違いない、ペテルギウスだ。
「おいおいおい」
「妾の勘もあながち捨てたものじゃなかろうて」
くふ、とテレスが笑うと、クロードは両手を上げた。
「仰る通りです」
「ならば夜になったらロイを追いかけようぞ。
奴が行動しなければ話を聞き出せば済む話。うむ、悪くないプランじゃな」
テレスはもう一つドーナツを掴んだのだった。
「うん。僕、最近すごくイライラしちゃって」
ロイは対面に座る少年の様子を観察しながら話を聞いていた。青少年の相談窓口業務はなかなか忙しい。それだけ思春期という時期は精神が揺れるのだ。ロイ自身ももちろんその経験がある。だからこそ、この職に就いたのだ。
ロイが話を聞くのは、なにも子どもたちだけではない。子育てに悩む親や、非行に走る生徒について悩んでいる教師や医師などもその対象だ。
少年は話しているうちに落ち着いてきたようだ。先程まで彼は大分取り乱していたので、ロイは心配だった。
必要であれば、病院に強制入院といったことも検討しなければならないが、その必要はなさそうだ。ロイは言った。
「もしまたイライラしたら、ここにおいで。
私がいなくても必ず誰かはいるからね」
「うん、ありがとう」
にぱっと彼は笑う。こうしていると可愛らしい少年だ。ロイは改めて彼の名前や電話番号、住所を確認した。滅多にないが嘘をつかれる場合もあるからだ。
後で親からも事情を聞こう、ロイはそう思った。少年を車で家まで送り届けて、母親と少し話をした。
虐待の疑いがないか確認せねばならない。
この仕事はとても神経を使う。
母親の話からどうやら少年は自分の成長に戸惑っているらしいという事が分かった。不安から怒りに転じてしまうというのは誰もが経験する。
母親は警察の人間が来たことにとても驚いていた。それはそうだろう。ロイは何もなかったことを丁寧に伝えて、警察署に戻った。
自分のデスクに座り、先程の少年についての報告書を書く。
ふと、クロードが残していった資料が目に入った。そして一枚の写真。
「まさかなぁ」
ロイは呟いて仕事に戻った。
✣✣✣
「ふむ、ロイは優しいいい男じゃな」
もぐもぐとチョコレートドーナツを頬張りながらテレスが言う。
彼女の魔力は自由自在だ。まさに魔法である。
テレスは遠隔でロイの様子を空間に映し出し見ていたのだ。
クロードもそれを一緒に見ていた。
ヒメリは明日のパン屋の準備をしている。
「クロード、お主はどんな資料を作ったのじゃ?」
「あ、あぁ。ペテルギウスの目撃情報を聴き込んでそれをまとめたんだ」
「ふむ、それがヒットしなかったと。範囲はどのくらいじゃ?」
「俺の仲間全員に頼んだから結構広いと思う…あ!!」
クロードが突然大声を上げる。テレスも映像の方を見た。ロイの机の上に写真が無造作に置かれている。テレスはそれを瞬間的に拡大したのだった。
写真に映り込んでいるのは間違いない、ペテルギウスだ。
「おいおいおい」
「妾の勘もあながち捨てたものじゃなかろうて」
くふ、とテレスが笑うと、クロードは両手を上げた。
「仰る通りです」
「ならば夜になったらロイを追いかけようぞ。
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テレスはもう一つドーナツを掴んだのだった。
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