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スプリング社
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航は一人、オフィス内を探っている。平介には下のフロアを探ってもらっていた。
「なんだ?飲みかけのコーヒーがあるし、さっきまで人がいたみたいじゃないか」
得も言われぬ恐怖で背筋がぞわぞわするが、怖がっている場合ではない。ふと、航は気が付いた。アイテムが机の下に置いてあったのだ。それを調べると「パスワード」と表示される。航は一応回収しておくことにした。
「先輩!大丈夫でしたか!」
下のフロアに向かうと、平介が駆け寄ってくる。航は頷いた。
「なんかあったか?」
「何も。先輩は?」
「パスワードを見つけた」
「なんの?」
「分からない」
あー、と平介が急に大きな声をあげる。
「下のフロアに起動したままのPCがありましたよ、もしかして」
「平介、案内してくれ」
「了解です!」
2人は会議室にいる。
「こっちです」
平介の言う通り、起動したままのPCがあった。航がPCを調べると、パスワードが求められる。
航はアイテムの欄をパスワードに合わせ、入力した。PCの画面に何かが映し出される。2人は画面を見つめた。
「今、これを見てくれているということは私たちはもうここには存在していないということだ」
航はゾッとしてしまった。中で話しているのは年老いた男である。平介が言うには、スプリング社の社長ということだ。
「この森羅万象には不思議な力が込められている。我々にその力を制御することは不可能だった。もし可能であるならばこの世界を救って欲しい」
そう言ってPCの電源は落ちてしまった。航は何度か電源を押したが反応しない。
「やばいですよ。何かが起こっているのかも」
「これはゲームの話だろ。つまり演出ってやつじゃないのか?」
航が笑うと、でも、と平介が震える。
「もし本当だったら?この森羅万象の世界が本当にあって、この会社の人たちみたいに消されたら」
「平介…」
「俺、知りたいんです。せっかく楽しいゲームを先輩と一緒に出来て嬉しいから」
その言葉に航も肚を決めていた。
「分かった。二人で協力して情報を集めよう」
「はい!」
2人は少し休憩することにした。時計を見ると24時少し手前だ。眠気は不思議とない。興奮しているせいだろう。航はマヨネーズたっぷりのカップ焼きそばを食べている。背徳飯はやはりやめられない。
(スプリング社のことはもっと調べてみないとな)
航は食べながらスプリング社についてスマートフォンで検索をかけてみたが、エラーしか出なかった。森羅万象と検索をしてもスプリング社の名前すら出ない。
(おいおい、存在を消されちまったってことかよ)
航はこのことを平介に伝えた。平介も同じことをしていたらしい。
「先輩、ゲームを進めましょう」
平介に促され、航は頷いた。
「なんだ?飲みかけのコーヒーがあるし、さっきまで人がいたみたいじゃないか」
得も言われぬ恐怖で背筋がぞわぞわするが、怖がっている場合ではない。ふと、航は気が付いた。アイテムが机の下に置いてあったのだ。それを調べると「パスワード」と表示される。航は一応回収しておくことにした。
「先輩!大丈夫でしたか!」
下のフロアに向かうと、平介が駆け寄ってくる。航は頷いた。
「なんかあったか?」
「何も。先輩は?」
「パスワードを見つけた」
「なんの?」
「分からない」
あー、と平介が急に大きな声をあげる。
「下のフロアに起動したままのPCがありましたよ、もしかして」
「平介、案内してくれ」
「了解です!」
2人は会議室にいる。
「こっちです」
平介の言う通り、起動したままのPCがあった。航がPCを調べると、パスワードが求められる。
航はアイテムの欄をパスワードに合わせ、入力した。PCの画面に何かが映し出される。2人は画面を見つめた。
「今、これを見てくれているということは私たちはもうここには存在していないということだ」
航はゾッとしてしまった。中で話しているのは年老いた男である。平介が言うには、スプリング社の社長ということだ。
「この森羅万象には不思議な力が込められている。我々にその力を制御することは不可能だった。もし可能であるならばこの世界を救って欲しい」
そう言ってPCの電源は落ちてしまった。航は何度か電源を押したが反応しない。
「やばいですよ。何かが起こっているのかも」
「これはゲームの話だろ。つまり演出ってやつじゃないのか?」
航が笑うと、でも、と平介が震える。
「もし本当だったら?この森羅万象の世界が本当にあって、この会社の人たちみたいに消されたら」
「平介…」
「俺、知りたいんです。せっかく楽しいゲームを先輩と一緒に出来て嬉しいから」
その言葉に航も肚を決めていた。
「分かった。二人で協力して情報を集めよう」
「はい!」
2人は少し休憩することにした。時計を見ると24時少し手前だ。眠気は不思議とない。興奮しているせいだろう。航はマヨネーズたっぷりのカップ焼きそばを食べている。背徳飯はやはりやめられない。
(スプリング社のことはもっと調べてみないとな)
航は食べながらスプリング社についてスマートフォンで検索をかけてみたが、エラーしか出なかった。森羅万象と検索をしてもスプリング社の名前すら出ない。
(おいおい、存在を消されちまったってことかよ)
航はこのことを平介に伝えた。平介も同じことをしていたらしい。
「先輩、ゲームを進めましょう」
平介に促され、航は頷いた。
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