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荒らされた頂上決定戦
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スサの意識はぼんやりしている。頭の奥が痛むような気がするが、今は頂上決定戦の決勝前だ。
(もう負けない!!)
「スサ、友人として忠告する。君には仲間が必要なんだ」
やって来た天使族のチームのリーダー、エルイに言われて、スサはカッとなった。
「煩い!!」
そのまま大剣を振りかぶる。
「スサ様!まだ決勝は始まって!」
「煩いって言ってるだろう!!」
「スサ!君は!!」
スサが振りかぶった大剣をエルイは自身の武器であるレイピアで受け止める。
「まさか、君は悪鬼に取り込まれてしまったのか!」
「ガハハハハ!その通りだ!まずはお前に俺のエネルギーとして働いてもらおう!」
悪鬼があっさりエルイを自身の中に取り込む。悲鳴が客席を包んだ。あっという間にパニック状態になる。
「エルイ!!くそっ!」
エルイのチームメイト2人が悪鬼に攻撃しようと弓を構えるが、悪鬼はこう言った。
「おい、いいのか?無抵抗なスサの身体を傷付けることになるんだぞ?」
「く…!」
「スサ!意識を取り戻せ!!」
スサは反応しない。それもそのはずだ。悪鬼に意識を抑えられてしまっている。
「スサ!!頼む!!目覚めてくれ!」
「ガハハハハ!俺こそはこの世界を支配する者。ビシャールである!スサの体と力はもう俺の物だ!そして、この星を手に入れる!!さぁ、お前たちも俺のエネルギーとなれ!」
ビシャールが次々と天使族を身体に取り込んでいく。
「ふふふ、力が漲るな。気分がいい!ハハハハハ!」
ビシャールによる森羅万象の侵略が始まった。
✢
くい、と指が引かれた気がして、航は立ち止まった。
「先輩?どうしたんですか?」
「いや、今引っ張られたような」
航が左手を上げると、声が聞こえてきた。
「ワシじゃ、妖狐である。とうとう災厄が動き出してしまった」
「え?!」
「現在、世界各国の要人たちで対策を練っておる。だが、災厄は世界最強の男、スサに取り憑いたようじゃ」
「スサが?!」
「スサさんは無事なんですか?」
「分からぬ。悪鬼はものすごい量のエネルギーを欲しがるからな。すでに天使族に被害が及んでおる」
「そんな…」
「俺たちになにか出来ないんですか?」
「今は無理じゃ。物語でいうところの、魔王が君臨したというところじゃからな。勇者どころか、ストーリーすら始まっておらんわい」
航はスサとの戦いを思い出していた。彼は誇り高く強かった。
「その悪鬼を倒す方法はあるんですか?」
平介の問いかけに、妖狐は頷いた。
「あるにはある。悪鬼のエネルギーを枯渇させればいい。だが、現段階では不可能だな」
妖狐は言った。これからも変わらずゲームを進めろと。2人は頷いた。
(もう負けない!!)
「スサ、友人として忠告する。君には仲間が必要なんだ」
やって来た天使族のチームのリーダー、エルイに言われて、スサはカッとなった。
「煩い!!」
そのまま大剣を振りかぶる。
「スサ様!まだ決勝は始まって!」
「煩いって言ってるだろう!!」
「スサ!君は!!」
スサが振りかぶった大剣をエルイは自身の武器であるレイピアで受け止める。
「まさか、君は悪鬼に取り込まれてしまったのか!」
「ガハハハハ!その通りだ!まずはお前に俺のエネルギーとして働いてもらおう!」
悪鬼があっさりエルイを自身の中に取り込む。悲鳴が客席を包んだ。あっという間にパニック状態になる。
「エルイ!!くそっ!」
エルイのチームメイト2人が悪鬼に攻撃しようと弓を構えるが、悪鬼はこう言った。
「おい、いいのか?無抵抗なスサの身体を傷付けることになるんだぞ?」
「く…!」
「スサ!意識を取り戻せ!!」
スサは反応しない。それもそのはずだ。悪鬼に意識を抑えられてしまっている。
「スサ!!頼む!!目覚めてくれ!」
「ガハハハハ!俺こそはこの世界を支配する者。ビシャールである!スサの体と力はもう俺の物だ!そして、この星を手に入れる!!さぁ、お前たちも俺のエネルギーとなれ!」
ビシャールが次々と天使族を身体に取り込んでいく。
「ふふふ、力が漲るな。気分がいい!ハハハハハ!」
ビシャールによる森羅万象の侵略が始まった。
✢
くい、と指が引かれた気がして、航は立ち止まった。
「先輩?どうしたんですか?」
「いや、今引っ張られたような」
航が左手を上げると、声が聞こえてきた。
「ワシじゃ、妖狐である。とうとう災厄が動き出してしまった」
「え?!」
「現在、世界各国の要人たちで対策を練っておる。だが、災厄は世界最強の男、スサに取り憑いたようじゃ」
「スサが?!」
「スサさんは無事なんですか?」
「分からぬ。悪鬼はものすごい量のエネルギーを欲しがるからな。すでに天使族に被害が及んでおる」
「そんな…」
「俺たちになにか出来ないんですか?」
「今は無理じゃ。物語でいうところの、魔王が君臨したというところじゃからな。勇者どころか、ストーリーすら始まっておらんわい」
航はスサとの戦いを思い出していた。彼は誇り高く強かった。
「その悪鬼を倒す方法はあるんですか?」
平介の問いかけに、妖狐は頷いた。
「あるにはある。悪鬼のエネルギーを枯渇させればいい。だが、現段階では不可能だな」
妖狐は言った。これからも変わらずゲームを進めろと。2人は頷いた。
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