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平介
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今日はソロか、と平介は仕事をしながら思っていた。航に告白こそしたものの、これからどうしたらいいものか分からない。お互いにずっと友達のままでいると思っていたから尚更だ。ずっと航に惹かれていたが、平介は黙っていた。自分はゲイという認識があったからだ。航の性指向とは違う。だが、一緒にいればいるほど、航のことが好きになっていた。
(先輩かっこいいもんな、優しいし)
時計を見ると、すでに定時だ。仕事もキリよく終わったので帰ろうと立ち上がった。航も帰る支度をしている。
「先輩、お先です」
「おう、お疲れ様。もう明日金曜日だな」
「はい、楽しみです!」
平介は会社を後にした。もうすぐ梅雨入りするらしい。また気温差が激しくなる時期だ。
(あっという間だなー。森羅万象の世界も早く救ってあげたいけど…)
電車に乗り自宅を目指す。平介もそこそこお高めのマンションで暮らしている。金を使う時間がないことと、物欲が少ないということが要因だろうか。自分の部屋に入り平介はホッとした。今日の夕飯はどうしよう、と冷蔵庫を覗くとたまごとハムを見つけた。
「今日は、おかずクレープにしよう」
平介はハムを細かく刻んで、たまごと一緒にサッと炒める。
クレープ生地は薄力粉から作る本格的なものだ。
薄く伸ばして焼き、生地を四枚ほど作った。サッと手で生地を持って皿に並べる。その上に先ほど炒めたハムたまを丁寧に載せてマヨネーズをかけた。まだたまごが半熟なのでトロトロだ。
「よし、アイスティー飲もう」
平介はペットボトルのストレートティーを出しグラスに注いだ。綺麗に並べてスマートフォンで写真を撮る。そしてSNSにあげた。すぐにいいねが来る。
「本当は先輩からいいね欲しいんだけど…」
つい本音が漏れてしまう。航と付き合うとして、自分がどうするべきなのか考えるが分からない。今まで恋人というものを意識して作らないようにしてきた平介だ。女性から告白されたことも何度かあったが、なるべく穏やかに断ってきた。
「恋人っていきなりえっちしないよな?じゃあなにするんだろう?」
平介は無意識にグーグレ先生に聞こうとスマートフォンの画面を叩いていることに気が付いてやめた。
「待って…俺、先輩とえっちしようとしてる…?」
瞬間的に顔が熱くなる。
「いや、いやいや、待って…うん、先に食べよう」
平介はフォークとナイフでクレープを食べ始めた。今週末に航が泊まりに来る。掃除をしなければと平介は気持ちを切り替えた。
(先輩かっこいいもんな、優しいし)
時計を見ると、すでに定時だ。仕事もキリよく終わったので帰ろうと立ち上がった。航も帰る支度をしている。
「先輩、お先です」
「おう、お疲れ様。もう明日金曜日だな」
「はい、楽しみです!」
平介は会社を後にした。もうすぐ梅雨入りするらしい。また気温差が激しくなる時期だ。
(あっという間だなー。森羅万象の世界も早く救ってあげたいけど…)
電車に乗り自宅を目指す。平介もそこそこお高めのマンションで暮らしている。金を使う時間がないことと、物欲が少ないということが要因だろうか。自分の部屋に入り平介はホッとした。今日の夕飯はどうしよう、と冷蔵庫を覗くとたまごとハムを見つけた。
「今日は、おかずクレープにしよう」
平介はハムを細かく刻んで、たまごと一緒にサッと炒める。
クレープ生地は薄力粉から作る本格的なものだ。
薄く伸ばして焼き、生地を四枚ほど作った。サッと手で生地を持って皿に並べる。その上に先ほど炒めたハムたまを丁寧に載せてマヨネーズをかけた。まだたまごが半熟なのでトロトロだ。
「よし、アイスティー飲もう」
平介はペットボトルのストレートティーを出しグラスに注いだ。綺麗に並べてスマートフォンで写真を撮る。そしてSNSにあげた。すぐにいいねが来る。
「本当は先輩からいいね欲しいんだけど…」
つい本音が漏れてしまう。航と付き合うとして、自分がどうするべきなのか考えるが分からない。今まで恋人というものを意識して作らないようにしてきた平介だ。女性から告白されたことも何度かあったが、なるべく穏やかに断ってきた。
「恋人っていきなりえっちしないよな?じゃあなにするんだろう?」
平介は無意識にグーグレ先生に聞こうとスマートフォンの画面を叩いていることに気が付いてやめた。
「待って…俺、先輩とえっちしようとしてる…?」
瞬間的に顔が熱くなる。
「いや、いやいや、待って…うん、先に食べよう」
平介はフォークとナイフでクレープを食べ始めた。今週末に航が泊まりに来る。掃除をしなければと平介は気持ちを切り替えた。
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