聖女に転生した私は今日も彼の迎えを待っている

クイーン・ドラゴン@アヤメ

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13.防衛戦線

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次の日、私は外壁の上から遠くで迫ってくる赫羅の群れを眺めていた。
どんどん近づいてくる赫羅の多さに冒険者たちは息を呑む。
冒険者たちは、命を散らす可能性に、覚悟を決めたようだった。
対して、私はそんなに悲観的にはならなかった。
なぜなら、ロディアスがいる。
ロディアスの前に、ほとんどの魔物は命を散らすだろう。
私はロディアスを信じてるし、ロディアスは私を信じてる。
「下級赫羅は任せます。私は、上級赫羅を倒しますから。信じてくださいね。」
出来るだけ私は、笑顔で語りかけた。
笑顔の私に冒険者たちは、息を飲む。
たぶん、悲観してない私に驚いてるんだろう。
「人誑しめ……」
呆れたように、ロディアスが言うが、私は聞こえないふりをした。
私は、人誑しじゃない。
ロディアスは失礼だなぁ、まったく。
「じゃあ、行ってきますね。」
私は、冒険者たちに言う。
「ま、待ってくれ!!」
あの会議に出ていた高位冒険者の一人だったはず。
その人が私に声をかけた。
私は、そっとその人を見る。
「どうやって、行くつもりだ!!」
その人がそう聞いた。
どうやって、って……
「どうやって、って言われても。強行突破に決まってますよね?」
私が言えば、その人は軽く驚いていた。
「じゃ、ロディアス、援護お願いね。」
私がロディアスに声をかければ、ガァッ、という小さい返事が返ってきた。
私はその返事に、笑みを深める。
いい返事ね。
私は、赫羅に向かって走り出す。
赫羅の少し手前まで来ると、立ち止まって、二本の刀を構えた。
スゥッと、息を吸う。
ぐっと刀に力を籠め、ぐんっと刀を振り下ろした。
一刀両断。
その言葉が一番合うと思う。
数百の赫羅が一斉に血を吹き出し、倒れた。
赫羅が軽く動揺している隙に、一直線に走りながら、赫羅を切り殺していく。
私の殺し零しを、ロディアスが殺してくれる。
私は、安心して上級赫羅のもとまで急いだ。
『!!なぎさ、上級赫羅は下級赫羅の中に隠れ潜んでやがる!』
ロディアスが、そう私に報告してきた。
報・連・相は大事よね。
んー、どうしようかしら。
案外、下級赫羅が弱かったのよね。
私が、全てを討伐してしまおうかしら。
その方が、効率いいと思うの。
よし。
そうしましょう。
「ロディアス!!私、全て殲滅しようと思うの!!援護、お願いするわ!!」
私はロディアスに叫ぶ。
返事は返ってこなかった。
それはつまり、否定されなかったということ。
可能ってことだろう。
……分かってたら、言ってくれればよかったのに。
「はぁッ」
私は掛け声と共に、刀を回転させる。
私の体と共に。
周りの下級赫羅はすべて死に絶えた。
残ったのは、半数の上級赫羅。
比較的、倒すのが簡単な上級赫羅の獣型を相手に、一刀両断を繰り返す。
時折、上級赫羅の人型が私を殺しにかかるけれど、それを戦うことなくかわす。
そうして、まず上級赫羅の獣型を討伐し終わった。
残るは、上級赫羅の人型のみになった。
よし、もう一息ね。
頑張りましょう。
これからは、未知の領域だけど、きっと大丈夫。
ロディアスは、強いから。
きっと、私をサポートしてくれる。




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