1 / 1
せっぺんべーをたべた夜
しおりを挟む
森に住むイタチのたっちんは、夜空にうかぶせっぺんべーを食べてみたくてしかたがない。
きいろくて、真ん丸で、大きくて。食べても、食べてもなくならない、ふしぎなおかし。
「あれ、なあに?」
あるはれた夜、巣穴から出て、ママにぴったりくっついて、空を見上げて聞いたときのこと。ママは、うっとりとした様子で、こういった。
「ああ、あれね。あれは、せっぺんべーといってね、お星さまが作ったおかしですよ。食べても、食べても、なくならないの。ぜんぶ食べてしまっても、時間がたつと、また丸くなるのよ」
「なくならないの?」
「そうなのよ。いいでしょ」
「いいねえ。どんな味がするの?」
「さあねえ。じいじは、なみだのようなしょっぱい味がするっていうし、ばあばは、甘くてしあわせなきもちになるっていうけど、本当のところは、わからないわ。だって、だれも食べたことがないんですもの。ずっとずっと遠いところにあって、どんなに手をのばしても届かないんだから」
それを聞いてからというものの、たっちんは、せっぺんべーの味を知りたくて知りたくてたまらなくなり、どうやったらせっぺんべーを取れるか、考えるようになった。そして、いろいろためしてみた。
いきおいをつけてとびあがってみたり、葉っぱがたくさんついた木の枝をふってみたり、木の実を投げてみたり。でも、どれもうまくいかない。そこで、森で一番たかい木の上で同じことをしてみようと思ってのぼりはじめたが、何気なく下を見たしゅんかん、こわくなって体がうごかなくなった。ぶるぶるふるえながら泣いていたら、ママが助けに来てくれたが、もちろん、かんかんにおこっている。
ママは、たっちんを口にくわえて地面に下ろすと、「せっぺんべーがほしいって?そんなのだれにも出来ないっていったでしょ。落ちてケガでもしたらどうするの?もうのぼったらだめよ。お母さんの言うことを聞けないのなら、今すぐ家から出てってもらうよ」と、どなりちらした。たっちんは、しょんぼり。「もうしません」と小さい声で答えるしかなかった。
たっちんは、ママについて、とぼとぼと、巣穴にもどったものの落ち着かず、ママがねたのを見はからって、そっと巣穴から出ると、水を飲みに池に向かった。
黒々とした夜の池は、暗い空をうつし、さざなみがたつと波間にぼんやりと浮かんだせっぺんべーが、ゆらゆらゆれた。
たっちんが、あのせっぺんべーがうつっているところの水を飲んでみたいなとおもってみていると、何だか様子が変だ。バシャバシャと、おかしな水音がするし、たすけを求めるか細い声もする。だれかが、おぼれている。
木の枝を口にくわえてたぐりよせてみると、それは、まだ赤ちゃんの星だった。星は元気がなく、ほとんど光らなくなっていた。
たっちんは、星をそっと口にくわえるといそいで、巣穴にもどり、干し草をかけてやったり、やさしくさすってやったりした。
そうして何日かすぎると、赤ちゃんの星はすっかり元気になった。
そこで、たっちんは、赤ちゃんの星と手をつないで外に出た。森をあんないしてやろうと思ったのだ。すると、どこからか「坊や、どこにいったの?」という声がした。見上げると、夜空にちらばるたくさんの星の中でひときわ目立つ青白い星が、不安そうにまたたいていた。
「あ、お母さんだ」
赤ちゃんの星が、ぱっとかがやいた。赤ちゃんの星は、その星に向かって、「お母さーん」とさけんだ。だが、その声は、夜鳥の声にかき消されて届かないようだった。
赤ちゃんの星は、泣き出してしまった。それを見たたっちんは、赤ちゃんの星を口にくわえると、いちもくさんにかけだした。森で一番背の高い、あの木のところへ。あの木のてっぺんからさけんだら、お母さんの星に、赤ちゃんの星の声がとどくかもしれない。
そう思って来たものの、いざ、木の下についてみると、足がふるえた。ママとのやくそくをやぶるのもこわかったし、おちてけがをするのもこわかった。でも、いそいでのぼらないと、お母さんの星と赤ちゃんの星が会えなくなってしまう。
たっちんは心を決め、ぶるん、と身をふるわせると赤ちゃんの星をくわえ直し、一歩一歩、のぼっていった。そして、てっぺんまでのぼると、細い木のまたに赤ちゃんの星をそっと置き、お母さんの星の消えた方向に、鼻を向けた。
赤ちゃんの星は、「お母さーん、ここよー」とさけんで、めいっぱいまたたいた。
すると、
「お母さん、いたよ」
「坊やが、いたよ」
「木の上にいたよ」
声に気づいた星たちがざわめき、いっせいにまたたいた。
さわぎに気づいたお母さんの星が、すーっとよってきて、赤ちゃんの星をのぞきこんだ。赤ちゃんの星は、お母さんの星にとびついた。
「坊や、どこに行ってたの?」
「あのね、お母さん、せいちゃんね、お水におっこちたの。でね、たっちんとなかよくしてたんだ」
「お水におちたって?なんで?わざところんで、つっこんだんでしょ?ほんとに困った子ねえ」
お母さんの星にだかれた赤ちゃんの星は、えへへとわらっている。なんだか、しあわせそうだ。
よかった。ぼく、いいことしたんだ。
たっちんが、ほっとしていると、お母さんの星が「ありがとう、うちの子が、おせわになりました。何かおれいをさせてください。何がいいかしら?」と聞いてきた。たっちんは、うーんと考えて、「じゃあ、ママが来る前に、ぼくをここからおろしてください。おこられちゃうから」とこたえた。
「わかりました」
お母さんの星は、うなずくと、まわりでみていた星たちに、目で合図した。すると、それまで夜空にちらばっていた星たちが集まって、木のてっぺんから地面まで、ゆるやかなスロープを作った。
「わあ、お星さまのすべり台だ!」
たっちんは、おおよろこび。ぴかぴか光る星のスロープを、さーっとすべりおりた。赤ちゃんの星も、ついてきた。
「こらこら、坊や。あなたはだめよ」
そういって赤ちゃんをつまみあげたお母さんの星は、「あとは?何かない?」とたっちんにたずねた。そこで、たっちんは、またまたうーんと考えて「せっぺんべーってどんな味がするのか知りたいんですけど」と、どきどきしながらこたえた。
「せっぺんべー?」
お母さんの星は、ふしぎそうなかおをした。そこでたっちんが説明すると、お母さんの星はわらい出した。
「あれは、お月さまといって、わたしたちと同じ星の仲間よ。食べられないわ」
たっちんは、がっかりした。それを見たお母さんの星は、あわててつけ加えた。
「あら、でも、お月さまのお洋服は食べられるわね。そのことなのかしら?お月さまのお洋服は、月に住むカニの仕立て屋さんが作ってるの。何かないかしらねえ。ちょっと行ってきいてくるわ」
お母さんの星は、赤ちゃんをつれて、あたふたととんでいったが、しばらくすると、たくさんの星と共にもどってきた。何やらきいろいぺったんこのものをかついで。
星たちが、地面にそっと下ろしたそれは、たっちんが、食べたくて食べたくてたまらなかった、せっぺんべーそのものだった。たっちんののどが、ごくりとなった。
「十五夜の夜にきるおようふくよ。ちょっとイメージとちがうからって、お月さまは、別のふくにしたんですって。だから、これはもう使わないからどうぞって」
「わあ、いいの?ありがとう」
たっちんは、うれしくてうれしくて、にこにこした。それを見た星の親子も、そして他の星たちも、にこにこえがおになって、楽しそうに、空へもどって行った。
一人になったたっちんは、せっぺんべーのにおいをくんくんとかいだ。どこかなつかしい、心がやすらぐいいにおい。
きいろいせっぺんべーの真ん中に、ママのかおがうかぶ。それから、いつもいっしょにあそんでいる、友だちのかおも。
みんなで、いっしょにたべたい。
たっちんは、すぐに、みんなをよびにはしった。そして、「せーの」で、いっせいにかじりついた。そのおいしいことといったら。
よかったね。
おいしいね。
うれしいね。
せっぺんべーを食べた夜。暗い森の中に、にこにこえがおが広がった。
きいろくて、真ん丸で、大きくて。食べても、食べてもなくならない、ふしぎなおかし。
「あれ、なあに?」
あるはれた夜、巣穴から出て、ママにぴったりくっついて、空を見上げて聞いたときのこと。ママは、うっとりとした様子で、こういった。
「ああ、あれね。あれは、せっぺんべーといってね、お星さまが作ったおかしですよ。食べても、食べても、なくならないの。ぜんぶ食べてしまっても、時間がたつと、また丸くなるのよ」
「なくならないの?」
「そうなのよ。いいでしょ」
「いいねえ。どんな味がするの?」
「さあねえ。じいじは、なみだのようなしょっぱい味がするっていうし、ばあばは、甘くてしあわせなきもちになるっていうけど、本当のところは、わからないわ。だって、だれも食べたことがないんですもの。ずっとずっと遠いところにあって、どんなに手をのばしても届かないんだから」
それを聞いてからというものの、たっちんは、せっぺんべーの味を知りたくて知りたくてたまらなくなり、どうやったらせっぺんべーを取れるか、考えるようになった。そして、いろいろためしてみた。
いきおいをつけてとびあがってみたり、葉っぱがたくさんついた木の枝をふってみたり、木の実を投げてみたり。でも、どれもうまくいかない。そこで、森で一番たかい木の上で同じことをしてみようと思ってのぼりはじめたが、何気なく下を見たしゅんかん、こわくなって体がうごかなくなった。ぶるぶるふるえながら泣いていたら、ママが助けに来てくれたが、もちろん、かんかんにおこっている。
ママは、たっちんを口にくわえて地面に下ろすと、「せっぺんべーがほしいって?そんなのだれにも出来ないっていったでしょ。落ちてケガでもしたらどうするの?もうのぼったらだめよ。お母さんの言うことを聞けないのなら、今すぐ家から出てってもらうよ」と、どなりちらした。たっちんは、しょんぼり。「もうしません」と小さい声で答えるしかなかった。
たっちんは、ママについて、とぼとぼと、巣穴にもどったものの落ち着かず、ママがねたのを見はからって、そっと巣穴から出ると、水を飲みに池に向かった。
黒々とした夜の池は、暗い空をうつし、さざなみがたつと波間にぼんやりと浮かんだせっぺんべーが、ゆらゆらゆれた。
たっちんが、あのせっぺんべーがうつっているところの水を飲んでみたいなとおもってみていると、何だか様子が変だ。バシャバシャと、おかしな水音がするし、たすけを求めるか細い声もする。だれかが、おぼれている。
木の枝を口にくわえてたぐりよせてみると、それは、まだ赤ちゃんの星だった。星は元気がなく、ほとんど光らなくなっていた。
たっちんは、星をそっと口にくわえるといそいで、巣穴にもどり、干し草をかけてやったり、やさしくさすってやったりした。
そうして何日かすぎると、赤ちゃんの星はすっかり元気になった。
そこで、たっちんは、赤ちゃんの星と手をつないで外に出た。森をあんないしてやろうと思ったのだ。すると、どこからか「坊や、どこにいったの?」という声がした。見上げると、夜空にちらばるたくさんの星の中でひときわ目立つ青白い星が、不安そうにまたたいていた。
「あ、お母さんだ」
赤ちゃんの星が、ぱっとかがやいた。赤ちゃんの星は、その星に向かって、「お母さーん」とさけんだ。だが、その声は、夜鳥の声にかき消されて届かないようだった。
赤ちゃんの星は、泣き出してしまった。それを見たたっちんは、赤ちゃんの星を口にくわえると、いちもくさんにかけだした。森で一番背の高い、あの木のところへ。あの木のてっぺんからさけんだら、お母さんの星に、赤ちゃんの星の声がとどくかもしれない。
そう思って来たものの、いざ、木の下についてみると、足がふるえた。ママとのやくそくをやぶるのもこわかったし、おちてけがをするのもこわかった。でも、いそいでのぼらないと、お母さんの星と赤ちゃんの星が会えなくなってしまう。
たっちんは心を決め、ぶるん、と身をふるわせると赤ちゃんの星をくわえ直し、一歩一歩、のぼっていった。そして、てっぺんまでのぼると、細い木のまたに赤ちゃんの星をそっと置き、お母さんの星の消えた方向に、鼻を向けた。
赤ちゃんの星は、「お母さーん、ここよー」とさけんで、めいっぱいまたたいた。
すると、
「お母さん、いたよ」
「坊やが、いたよ」
「木の上にいたよ」
声に気づいた星たちがざわめき、いっせいにまたたいた。
さわぎに気づいたお母さんの星が、すーっとよってきて、赤ちゃんの星をのぞきこんだ。赤ちゃんの星は、お母さんの星にとびついた。
「坊や、どこに行ってたの?」
「あのね、お母さん、せいちゃんね、お水におっこちたの。でね、たっちんとなかよくしてたんだ」
「お水におちたって?なんで?わざところんで、つっこんだんでしょ?ほんとに困った子ねえ」
お母さんの星にだかれた赤ちゃんの星は、えへへとわらっている。なんだか、しあわせそうだ。
よかった。ぼく、いいことしたんだ。
たっちんが、ほっとしていると、お母さんの星が「ありがとう、うちの子が、おせわになりました。何かおれいをさせてください。何がいいかしら?」と聞いてきた。たっちんは、うーんと考えて、「じゃあ、ママが来る前に、ぼくをここからおろしてください。おこられちゃうから」とこたえた。
「わかりました」
お母さんの星は、うなずくと、まわりでみていた星たちに、目で合図した。すると、それまで夜空にちらばっていた星たちが集まって、木のてっぺんから地面まで、ゆるやかなスロープを作った。
「わあ、お星さまのすべり台だ!」
たっちんは、おおよろこび。ぴかぴか光る星のスロープを、さーっとすべりおりた。赤ちゃんの星も、ついてきた。
「こらこら、坊や。あなたはだめよ」
そういって赤ちゃんをつまみあげたお母さんの星は、「あとは?何かない?」とたっちんにたずねた。そこで、たっちんは、またまたうーんと考えて「せっぺんべーってどんな味がするのか知りたいんですけど」と、どきどきしながらこたえた。
「せっぺんべー?」
お母さんの星は、ふしぎそうなかおをした。そこでたっちんが説明すると、お母さんの星はわらい出した。
「あれは、お月さまといって、わたしたちと同じ星の仲間よ。食べられないわ」
たっちんは、がっかりした。それを見たお母さんの星は、あわててつけ加えた。
「あら、でも、お月さまのお洋服は食べられるわね。そのことなのかしら?お月さまのお洋服は、月に住むカニの仕立て屋さんが作ってるの。何かないかしらねえ。ちょっと行ってきいてくるわ」
お母さんの星は、赤ちゃんをつれて、あたふたととんでいったが、しばらくすると、たくさんの星と共にもどってきた。何やらきいろいぺったんこのものをかついで。
星たちが、地面にそっと下ろしたそれは、たっちんが、食べたくて食べたくてたまらなかった、せっぺんべーそのものだった。たっちんののどが、ごくりとなった。
「十五夜の夜にきるおようふくよ。ちょっとイメージとちがうからって、お月さまは、別のふくにしたんですって。だから、これはもう使わないからどうぞって」
「わあ、いいの?ありがとう」
たっちんは、うれしくてうれしくて、にこにこした。それを見た星の親子も、そして他の星たちも、にこにこえがおになって、楽しそうに、空へもどって行った。
一人になったたっちんは、せっぺんべーのにおいをくんくんとかいだ。どこかなつかしい、心がやすらぐいいにおい。
きいろいせっぺんべーの真ん中に、ママのかおがうかぶ。それから、いつもいっしょにあそんでいる、友だちのかおも。
みんなで、いっしょにたべたい。
たっちんは、すぐに、みんなをよびにはしった。そして、「せーの」で、いっせいにかじりついた。そのおいしいことといったら。
よかったね。
おいしいね。
うれしいね。
せっぺんべーを食べた夜。暗い森の中に、にこにこえがおが広がった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
A4の紙一枚から、ハートのペーパーバックを作ろう!作り方紹介
むめ
児童書・童話
A4の紙一枚を折るだけで、ほかの道具を使うことなく、ハートの形の手のひらサイズのペーパーバックが作れます!キャンディなどの小さなお菓子を入れてプレゼントしたり、あなたの自由なアイデアで使い道はいろいろ。ぜひ作ってみてくださいね。
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
ハロウィーンは嫌い?
青空一夏
児童書・童話
陽葵はハロウィーンの衣装をママに作ってもらったけれど、芽依ちゃんのようなお姫様じゃないじゃないことにがっかりしていた。一緒にお姫様の衣装にしようと約束していた芽依ちゃんにも変な服と笑われて‥‥でも大好きな海翔君の言葉で一変した。
生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!
mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの?
ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。
力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる!
ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。
読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。
誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。
流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。
現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇
此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。
稀代の悪女は死してなお
朔雲みう (さくもみう)
児童書・童話
「めでたく、また首をはねられてしまったわ」
稀代の悪女は処刑されました。
しかし、彼女には思惑があるようで……?
悪女聖女物語、第2弾♪
タイトルには2通りの意味を込めましたが、他にもあるかも……?
※ イラストは、親友の朝美智晴さまに描いていただきました。
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる