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進展
第14話「高々コンビの悲劇」
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『夜のSARA』
今宵は神妙な顔をした『高々コンビ』がいる。
その二人を挟んで両脇にカップルが1組と松ちゃん。
「だらしねぇなー、そんなことでくよくよするなよ、男だろう。」
「そう言われましても・・・」
松ちゃん の叱咤に泣きそうなか細い声の高梨君。
何があったかというと、高梨君は先日の合コンで息の合った子がいたらしい。
解散後積極的なその子に誘われるままホテルに行った迄は良かったが、前戯が下手だの何だとこき下ろされた上に最後まで至らない内にさっさと帰られてしまったとか。
隣でずっと笑いを堪えていた先輩の高村が
「もう忘れちまえよ、セカンド童貞君」
高村の言葉にカップルが思わず「ぷっ。」と吹き出す。
高梨君はカップルを恨めしそうに見てから高村に向かって
「センパーイ、そんなこと言ったって僕、二十一でその・・・初めてして、今回で二度目だったから・・・」
「えっ、おまえ、二十六だろ?その間。。。」
居合わせた者みんなが絶句した。
「そうか、そうか。そりゃぁせっかくのチャンスだったのに残念だったなぁ。おまえさんの年の頃の俺はやり放」まで言うと、香織が「松ちゃん!」と窘めるように言ったので
「あっ、香織ちゃんもう一本付けて」と惚けていった。
「もういいです!僕を肴に酒を飲まないでください。。。」
高村はカウンターに突っ伏した後輩君の背中を軽くトントンと優しく叩き
「気にするな、今度俺がキャバクラでもソープでも連れてってやるから。」
と変な先輩風を吹かして慰めていた。
「そういえば今日は遠野ちゃんも貴ちゃんも顔を出さないな。」
松ちゃんはいつもの顔ぶれが無いのでちょっと寂しそうだ。
それから少しカウンターに乗り出すようにして
「香ちゃんに断りもなく遠野ちゃんに以前の仕事の話をして悪かったな。でもそれ以上の事は話してないから。」と小声で申し訳なそうに言ってきた。
「うん、大丈夫、ありがとう。・・・伯父さん。」
香織はお酌をしながら周りに聞こえないように返事をした。
カランと扉が開き頭をぶつけないようにちょっと下げて入って来たのは貴史だった。
「おかえりなさい。」「ただいまです。」いつも通りのやりとり。
先日の出来事から内心穏やかではない二人だが無理して平静を装っているように見える。
「今日は飲んできたのでビールは無しでロックをダブルで。」
「はい、了解。」
貴史が松ちゃんの隣、いつもの席に座ると挨拶もそこそこに
「おう、貴ちゃんこのまえ遠野ちゃんとパーティーに行ったんだってな。」
「ご存じだったんですね、ええ、香織さんとご一緒させて頂きました。」
その言葉に
「ママとっ?!!!」
後輩君を慰めながら飲んでいた高村がこちらを見て声を上げた。
「何だおめぇは香織ちゃんと聞くと耳がダンボだな。」
松ちゃんの言い回しに思わず笑えました。
「だって、俺ママに惚れてますから!」
「諦めろって、何度言っても懲りねえなぁ。お前には勿体ない。」
「どうしてですか、俺諦めませんよ。」
香織を含め落ち込んでいる後輩君皆以外が笑っている。
奥のカップルからおかわりの注文が来たのでレモンサワーとカシスオレンジを出しながら
「ごめんなさいね、煩くて。」と苦笑いし肩をすくめた。
「いえ、なんか楽しいですから全然OKっす。」と彼氏。
「何か漫才見てるみたい。」と彼女。
すると高々コンビを挟んだ向こうから松ちゃんが
「香織ちゃん、そのカップルに今出したの俺に付けてといて。」
「はーい。」
「わっ、すいません。ありがとうございます。」
「ご馳走様ですぅ。」
二人に向かって松ちゃんがウィンクを返した。
『ウ、ウィンク・松ちゃんがぁぁぁ。』
香織は耐えられなくなりカウンターの中でしゃがみ込み声を殺して笑った。
貴史からはウィンクをした松ちゃんが見えないので香織のそんな姿を不思議そうに眺めている。
思い出したように高村が
「で、パーティーですよ!パーティの話の続きは・・・」
外野は煩いなぁといった顔をしながら松ちゃんが投げやりに言う。
「なに、遠野ちゃんの頼みで貴ちゃんと香織ちゃんが一緒に行ったってそれだけの事だよ。」
「えっ、そうなの?あぁ、須藤さんとママが二人きりでって訳ではないんですね!良かったー。」
と安心したかのように高村が肩の力を抜いたので
「うん、遠野ちゃんのお願いだったから行ってきたの。」
香織もフォローする。
貴史はグラスを傾けながらタクシーから降りて歩いてきた香織の姿を思い出していた。
「ママのドレス姿綺麗だろうなぁ」
高村の言葉に貴史は無意識に反応し
「すごく素敵でしたよ。」と口に出してしまい少し慌てた。
「あーやっぱり須藤さん、ずるいですよ!自分だけ!」
悪あがきしている高村をあざ笑うかのように
「おっ、見たいのかい?なら特別に見せてやるよ。」
と、松ちゃん がスマホをいじりだした。
その様子を見てまた高村さんをからかってと苦笑する香織。
「ほら、どうだ!綺麗だろ、女神がいるぞ。」
スマホを受け取ってどれどれと首を伸ばしてきた後輩君と画像を見た高村は言葉を失った。
奥から覗き込んできたカップルの彼女は頬を赤らめながら
「素敵~~~!」と感嘆の声を上げる。
「なんか自然体で良い写真っすね。」と彼氏も同意する。
「何すか、コレ!こんなの見せられたらオレ、絶対に無理じゃん・・・」
訳が分からない香織は高村からスマホを奪い取り貴史と確認する。
そこに写っていたのはドレス姿の香織と横に並ぶ貴史が微笑みながら見つめ合い会話をしているらしき写真で・・・
しかも香織の腰にはしっかりと貴史の手が添えられていた。
二人は顔を見合わせ赤面する。
「遠野ちゃんが隠し撮りを送ってくれたのさ。良い感じだろう。
だから、お前さんは無理だって。」
松ちゃんは高村にダメ押しをした。
ママさんとあちらのお兄さんは恋人同士なんですか?と彼女が小声で聞いてきたので香織はぶんぶんと顔を横に振ったが、高村は放心状態で見ていない。
貴史はというとカウンターに肘をつき片手で目を覆い俯いているが耳が赤くなっている。
貴史の事を横目で見て松ちゃんは満足そうにお猪口の酒を飲み干した。
『高々コンビ』撃沈の夜でありました。
閉店後、香織は片づけを済ませカウンターの端の席に座り考えていた。
楽しそうに笑っていたあの写真、あたし幸せそうだったな。
でもあの男が現れてから最悪な状況になって、貴史さんに心配を掛けてしまった。。。
彼はどう思ったのだろう。
何時かきちんと話をしなくては。
香織の中でいつしか貴史は大切な存在となっている。
自分の気持ちに気づいてしまった香織はカウンターの反対側、貴史の座る定位置を見つめていた。
今宵は神妙な顔をした『高々コンビ』がいる。
その二人を挟んで両脇にカップルが1組と松ちゃん。
「だらしねぇなー、そんなことでくよくよするなよ、男だろう。」
「そう言われましても・・・」
松ちゃん の叱咤に泣きそうなか細い声の高梨君。
何があったかというと、高梨君は先日の合コンで息の合った子がいたらしい。
解散後積極的なその子に誘われるままホテルに行った迄は良かったが、前戯が下手だの何だとこき下ろされた上に最後まで至らない内にさっさと帰られてしまったとか。
隣でずっと笑いを堪えていた先輩の高村が
「もう忘れちまえよ、セカンド童貞君」
高村の言葉にカップルが思わず「ぷっ。」と吹き出す。
高梨君はカップルを恨めしそうに見てから高村に向かって
「センパーイ、そんなこと言ったって僕、二十一でその・・・初めてして、今回で二度目だったから・・・」
「えっ、おまえ、二十六だろ?その間。。。」
居合わせた者みんなが絶句した。
「そうか、そうか。そりゃぁせっかくのチャンスだったのに残念だったなぁ。おまえさんの年の頃の俺はやり放」まで言うと、香織が「松ちゃん!」と窘めるように言ったので
「あっ、香織ちゃんもう一本付けて」と惚けていった。
「もういいです!僕を肴に酒を飲まないでください。。。」
高村はカウンターに突っ伏した後輩君の背中を軽くトントンと優しく叩き
「気にするな、今度俺がキャバクラでもソープでも連れてってやるから。」
と変な先輩風を吹かして慰めていた。
「そういえば今日は遠野ちゃんも貴ちゃんも顔を出さないな。」
松ちゃんはいつもの顔ぶれが無いのでちょっと寂しそうだ。
それから少しカウンターに乗り出すようにして
「香ちゃんに断りもなく遠野ちゃんに以前の仕事の話をして悪かったな。でもそれ以上の事は話してないから。」と小声で申し訳なそうに言ってきた。
「うん、大丈夫、ありがとう。・・・伯父さん。」
香織はお酌をしながら周りに聞こえないように返事をした。
カランと扉が開き頭をぶつけないようにちょっと下げて入って来たのは貴史だった。
「おかえりなさい。」「ただいまです。」いつも通りのやりとり。
先日の出来事から内心穏やかではない二人だが無理して平静を装っているように見える。
「今日は飲んできたのでビールは無しでロックをダブルで。」
「はい、了解。」
貴史が松ちゃんの隣、いつもの席に座ると挨拶もそこそこに
「おう、貴ちゃんこのまえ遠野ちゃんとパーティーに行ったんだってな。」
「ご存じだったんですね、ええ、香織さんとご一緒させて頂きました。」
その言葉に
「ママとっ?!!!」
後輩君を慰めながら飲んでいた高村がこちらを見て声を上げた。
「何だおめぇは香織ちゃんと聞くと耳がダンボだな。」
松ちゃんの言い回しに思わず笑えました。
「だって、俺ママに惚れてますから!」
「諦めろって、何度言っても懲りねえなぁ。お前には勿体ない。」
「どうしてですか、俺諦めませんよ。」
香織を含め落ち込んでいる後輩君皆以外が笑っている。
奥のカップルからおかわりの注文が来たのでレモンサワーとカシスオレンジを出しながら
「ごめんなさいね、煩くて。」と苦笑いし肩をすくめた。
「いえ、なんか楽しいですから全然OKっす。」と彼氏。
「何か漫才見てるみたい。」と彼女。
すると高々コンビを挟んだ向こうから松ちゃんが
「香織ちゃん、そのカップルに今出したの俺に付けてといて。」
「はーい。」
「わっ、すいません。ありがとうございます。」
「ご馳走様ですぅ。」
二人に向かって松ちゃんがウィンクを返した。
『ウ、ウィンク・松ちゃんがぁぁぁ。』
香織は耐えられなくなりカウンターの中でしゃがみ込み声を殺して笑った。
貴史からはウィンクをした松ちゃんが見えないので香織のそんな姿を不思議そうに眺めている。
思い出したように高村が
「で、パーティーですよ!パーティの話の続きは・・・」
外野は煩いなぁといった顔をしながら松ちゃんが投げやりに言う。
「なに、遠野ちゃんの頼みで貴ちゃんと香織ちゃんが一緒に行ったってそれだけの事だよ。」
「えっ、そうなの?あぁ、須藤さんとママが二人きりでって訳ではないんですね!良かったー。」
と安心したかのように高村が肩の力を抜いたので
「うん、遠野ちゃんのお願いだったから行ってきたの。」
香織もフォローする。
貴史はグラスを傾けながらタクシーから降りて歩いてきた香織の姿を思い出していた。
「ママのドレス姿綺麗だろうなぁ」
高村の言葉に貴史は無意識に反応し
「すごく素敵でしたよ。」と口に出してしまい少し慌てた。
「あーやっぱり須藤さん、ずるいですよ!自分だけ!」
悪あがきしている高村をあざ笑うかのように
「おっ、見たいのかい?なら特別に見せてやるよ。」
と、松ちゃん がスマホをいじりだした。
その様子を見てまた高村さんをからかってと苦笑する香織。
「ほら、どうだ!綺麗だろ、女神がいるぞ。」
スマホを受け取ってどれどれと首を伸ばしてきた後輩君と画像を見た高村は言葉を失った。
奥から覗き込んできたカップルの彼女は頬を赤らめながら
「素敵~~~!」と感嘆の声を上げる。
「なんか自然体で良い写真っすね。」と彼氏も同意する。
「何すか、コレ!こんなの見せられたらオレ、絶対に無理じゃん・・・」
訳が分からない香織は高村からスマホを奪い取り貴史と確認する。
そこに写っていたのはドレス姿の香織と横に並ぶ貴史が微笑みながら見つめ合い会話をしているらしき写真で・・・
しかも香織の腰にはしっかりと貴史の手が添えられていた。
二人は顔を見合わせ赤面する。
「遠野ちゃんが隠し撮りを送ってくれたのさ。良い感じだろう。
だから、お前さんは無理だって。」
松ちゃんは高村にダメ押しをした。
ママさんとあちらのお兄さんは恋人同士なんですか?と彼女が小声で聞いてきたので香織はぶんぶんと顔を横に振ったが、高村は放心状態で見ていない。
貴史はというとカウンターに肘をつき片手で目を覆い俯いているが耳が赤くなっている。
貴史の事を横目で見て松ちゃんは満足そうにお猪口の酒を飲み干した。
『高々コンビ』撃沈の夜でありました。
閉店後、香織は片づけを済ませカウンターの端の席に座り考えていた。
楽しそうに笑っていたあの写真、あたし幸せそうだったな。
でもあの男が現れてから最悪な状況になって、貴史さんに心配を掛けてしまった。。。
彼はどう思ったのだろう。
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