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第101話 依存! 少女は疑惑の少女とかける (Aパート)
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今日も夜遅くまで、かなみは仕事をしてオフィスを退社した。
「お疲れさまでした」
かなみは翠華へ言う。
いつもは最後までかなみが残って仕事して、翠華が先に帰ることが多い。しかし、今日はかなみと翠華は一緒に帰ることになった。
翠華にとっては幸運なことだった。
かなみが仕事を終わるまで待っていてもいいのだけど、翠華が手持ち無沙汰になって不自然になってしまう。
そんなわけで今日はごく自然に一緒に帰れるのだけど、そういう幸せな時間は長く続かない。何しろ、かなみと翠華の帰る家の方向は全然違うのだから。
(いっそ、このままかなみさんの家までいったら……)
そんなことを考えていると、顔が熱くなっていく。
(ダメよ! そりゃ、かなみさんは優しいから「いい」って言うと思うけど、それに甘えたらダメ! 今家には涼美さんもいることだし)
しかし、翠華の心の中にいる涼美は笑顔で「ゴー」と言い出してきた。
(あ~!!)
決して口から出て声にならないよう、喉元にまで抑え込む。
「あ、沙鳴!」
かなみはそんな翠華の葛藤を知るよしもなく目の前をよぎった人影に声をかける。
「かなみ様!」
人影は沙鳴だった。
沙鳴もちょうどバイクで帰るところだった。かなみと翠華に偶然バッタリと会ったわけだ。
「かなみ様もおかえりですか!?」
「ええ、沙鳴も今帰りなの?」
「はい」
「随分遅くまで働いたのね」
「かなみ様には負けますよ」
「勝っても自慢にならないわよ」
「そうですね、ハハハ!」
沙鳴とかなみは笑い合う。
「……いいな」
その様子を見て、翠華は羨望を禁じ得なかった。
かなみとあんな風に楽しそうにおしゃべりできて羨ましい。
「翠華さん」
不意にかなみから呼ばれる。
「え、え、な、なに!?」
翠華はあわてふためく。
「このまま沙鳴と一緒に帰りますから」
「あ、そ、そうね!? さようなら!!」
翠華はその場から逃げるように立ち去っていく。
「何か急いでたんですか?」
沙鳴は翠華の様子を見て、かなみへ訊く。
「遅くなってるから急いで帰りたかったのかも」
的はずれなことを言うかなみだった。
「あんな風に私もなりたいのよ」
「はあ……」
翠華の一言にみあはため息をつく。
かなみと翠華が二人で帰った昨日の今日で休日に呼び出されて、何の相談かと思ったらそんなことを相談されたのだからため息をつきたくなる。
「前にもこんなことあったわね」
しかも、同じファミレスで、とみあは心の中で付け加えた。
「だいたい、そう思ってるんならかなみに言ってやればいいじゃない」
「そんなこと!」
もしも、かなみに今の自分の気持ちを話したら、そう思っただけで翠華の顔が赤くなる。
「できるわけないじゃない!」
「あたしにはできるのに……」
みあはぼやく。
「そ、それは、……みあちゃんはかなみさんじゃないから」
「何その言い訳……」
「あ、あとね! なんていうか、みあちゃんに相談するといい知恵くれるかと思って……」
「あたしは便利屋じゃないのよ」
「それはそうだけど……ほら、相談料でパフェ頼むから!」
「かなみじゃないんだから、そんなものにつられないわよ」
「そ、そうよね」
「それじゃ、このピーチクリームパフェで」
みあは即座に注文する。
「注文はするのね……」
「もらえるものはもらう主義だから」
「いい主義ね」
「ちなみに、かなみだったらこっちのイチゴバニラパフェを頼むわね」
「本当!?」
翠華は大喜びでメモをとる。
「まあ、あんたに喫茶店へ誘う度胸があるんなら役立つ情報よね」
「うぅ……」
痛いところを突かれた。
「わ、私だってかなみさんを喫茶店に誘うぐらいの度胸はあるわよ……」
「だったら、電話しなさい。ほら」
みあは携帯電話を差し出す。
「ひ!?」
思わず翠華は悲鳴を上げる。
「っていうか、いつの間に私の携帯を!?」
「千歳から教わった」
「千歳さん、なんて魔法をみあちゃんに教えてるのよ……」
本当は糸の魔法で手が届かない物を手繰り寄せる程度のものだったのだけど。
「ほらほら」
携帯電話には、かなみの電話番号が表示されている。
あとひと押しでかけられる状態になっているのだ。
「みあちゃん、どうして暗証番号まで知ってるの!? それも千歳さんの魔法!?」
翠華の携帯電話は四桁の数字を入力しないと操作できないようになっている。
それをみあはあっさりと看破していたのだ。
(本当はこの前、後ろでこっそりみてただけなんだけど……ま、言わない方がいいか)
千歳に濡れ衣を着せられた。
今頃オフィスの千歳はくしゃみをして「幽霊も風邪を引くのかしら」とか考えていることだろう。
「そんなことはどうだっていいでしょ。さ、電話して、喫茶店に誘いなさいよ」
みあは翠華の携帯電話を前面に出して強要する。
「う、うぅ……」
「やっぱり無理ね」
みあは呆れたように言う。
「そ、そんなことないわ!」
それが翠華の意地を奮い立たせた。
「せぇぇぇいぃぃぃぃぃッ!!」
戦いの時以上に気合の入った激昂で携帯電話を突く。
トゥルルルルル♪
電話がかかる。
「あ~、どうしよう!?」
翠華は頭を抱える。
「ちゃんと話すこと決めてから押しなさいよ」
「ねえ、どうしよう、みあちゃん!?」
「喫茶店に来て欲しい、って言えばいいだけでしょ。私がおごるから、って言えばホイホイ来るわよ」
みあは簡単そうに言う。
しかし、翠華にとってはあまりにも難易度の高いことだった。
「そう誘えばいいのね……すーはー」
一回深呼吸する。
『なんでしょうか、翠華さん?』
かなみからかかってくる。
「かなみさん!?」
『はい、そうですけど……どうしたんですか、翠華さん』
かなみが心配するような声が電話越しに聞こえてくる。
「ううん、なんでもないのよ!? ちょっと、かなみさんに頼みたいことがあって!」
『頼みたいこと?』
「い、今から、喫茶店に来てくれる? わ、私がごちそうするから!!」
翠華はみあに言われたように、かなみへ話を切り出す。
『今からですか? ……すみません、今は無理です』
「む、無理……」
翠華の顔の血の気が引く。
『今ちょっと沙鳴と出かけてまして……』
「え、沙鳴さんと……?」
翠華にしてみれば信じられない想いだった。
『すみません』
「そ、そうなの……気にしないで、それじゃ!」
翠華は昨晩と同様に逃げるような姿勢で、電話を切る。
「………………」
嫌な沈黙が流れる。
さすがのみあもすすめておいて、こんなことになるなんて思わなくて気まずかった。
「いったい、どうなってるの?」
「あたしが知るわけないじゃない!」
「かなみさんと沙鳴さんが二人でなんて、まるでデートじゃないの!?」
「あの二人がデート……同じ借金持ち同士、ウマがあうのかもね」
「そんな!?」
沙鳴は、かなみほどではないものの借金を持っていてそれを返すために仕事をしている。
みあが言う通り、借金をしている者同士で通じ合うものがあるかもしれない。翠華にはないものが。
「私達がこんなことしている間にも、二人はデートしてどんどん仲が良くなって……」
悪い方にばかり考えが寄っていっていく。
「こんなことで悪かったわね。でも確かに二人がどうなったのか気になるわね」
「こうしちゃいられないわ!」
翠華は物凄い勢いで立ち上がる。
「かなみさんと沙鳴さんのデートを追いかけるのよ!」
「デートってまだ決まったわけじゃないのに……っていうか、追いかけるってどうやって?」
「そ、それは……」
翠華は勇み足で肝心なことまで考えが及んでいなかった。
「が、頑張るのよ!」
「無謀よ……」
みあは呆れて頬杖をつく。
「ウシシ、こいつは俺達の出番かもな」
話は昨晩に戻る。
翠華から別れて僅かな距離ながらも沙鳴のバイクに乗って走った。
アパートに着いても部屋が隣同士なので降りてから、向かう先も、アパートの階段を登るのも一緒だった。
「かなみ様と一緒にいる時間は楽しいです」
沙鳴は部屋の前に立つと言ってくる。
「私もそうよ」
かなみは同意する。
「それじゃ、お休みなさい」
「おやすみ」
かなみは自分の部屋に入る。
「おかえりなさぁい~」
「おかえりじゃ」
「おかえり」
聞き覚えのある男の声がする。
「ん?」
かなみは怪訝な顔をする。
「なんで、あんたがいるわけ?」
顔馴染みの黒服の男だ。
「君のお母さんが招いてくれてな」
「今夜はスキヤキよぉ」
涼美はとても楽しげにコンロでグツグツと煮えている鍋を指して言う。
「もうすぐ出来るところじゃ」
煌黄は楽しそうに鍋を眺める。
「それはいいんだけど、なんでこの人がいるのよ?」
「いっぱい人がいた方が楽しいからぁ」
「母さんって、こんなにパーティ好きだったかしら?」
「俺に言われてもな」
黒服の男はぼやく。
「あんたに言ってない、コウちゃんに言ったの!」
「儂にか?」
煌黄は首を傾げる。
「そんなに敵意をむき出しにしなくてもいいじゃねえか」
「だって、実際敵だから」
借金持ちと借金取りは敵対関係だった。
それ以上に、かなみにとって黒服の男との初対面は最悪で、その印象は未だに拭いきれていない。
「協力関係ってことでもいいじゃねえか。さしずめスキヤキを協力して食う関係だ」
「そんなの私と母さんで十分よ。人数が増える分、お肉の分け前が減る!」
「ここは仲良くいこうぜ。借金は姐さんが持ってるんだから、俺は敵じゃねえぜ」
「……隙あらば敵になろうとするくせに」
かなみは悪態をつく。
「そりゃ、お嬢ちゃんには借金があるからな。それと隣の方も」
「沙鳴のこと?」
「ああ、あっちのお嬢ちゃんも相当借金してたよな」
「それは社長が引き取ったでしょ」
「そうそう、姐さんもよくよくお人好しだよなって」
「そこがぁ、あるみちゃんのいいところよぉ」
あるみのことを語る涼美はどこか誇らしげに見えた。
「すげえ慈愛に満ちた人だよな。女神様っていうか……」
「え、女神様?」
あるみのことを女神様っていわれると違和感が先立ってしまう。
人を超えた存在という部分は否定しないものの、慈愛に満ちているというのも語弊があるような気がしてならない。
「どっちかっていうと、鬼とか悪魔とか……いやそれよりもっと恐ろしいま……」
魔法少女、と口に仕掛けたところで、かなみは口をふさいだ。
黒服の男は堅気の人じゃないものの、あくまで普通の人。魔法少女の秘密を喋っていい対象の人じゃない。
「恐ろしいま?」
黒服の男が訊いてくる。
「ま、ま、ま、……魔王!」
とっさに出た言葉がそれだった。
黒服の男は手を叩いて大笑いする。
「あとで~、あるみちゃんに伝えようかしらねぇ」
「お願いだから母さん、それだけはやめて」
実はマニィが密かに聞いていて、あるみには全部筒抜けなのだけど、さすがにそこまでは考えが及ばない。
「まあ、だけどよ実際、二千万の借金を肩代わりなんて親でもなけりゃできないことだぜ。それだけで俺はあの人は女神様なんじゃないかって本気で思うぞ」
黒服の男は急に感慨深く言う。
「ま、まあ……そうね」
実際自分はその十倍以上の金額を肩代わりしてもらっている。
人によっては、確かにそんなことしてもらったら女神に見える気がしてくる。
かなみからすると理不尽な要求を突きつけられる材料になってしまっているので、とてもそんなふうには思えない。
「向こうのお嬢ちゃんなんか斡旋してもらってるんだろう」
「そうね……って、さっきからやけに沙鳴のこと、気にするじゃない?」
今も黒服の男は沙鳴の部屋の方へ顔を向けている。
「もしかして~娘が気になることとかぁ?」
「えぇ!?」
かなみは驚愕する。
「おいおいおいおい、冗談じゃねえぞ! 俺は独身で子供もいねえぞ!!」
黒服の男は珍しく狼狽する。
「あんたが父親だとしたら、沙鳴も不幸ね……」
借金取りの黒服の男を父に持ち、娘の沙鳴が借金を背負わされる。なんともまあひどい話だ、とかなみは思った。
「ちょ、ちょっと待ってくれよお嬢ちゃん! そもそも俺は独り身だ!」
「そう言って娘のことをほったらかしにして……あ、それ母さんね」
「え、えぇ……?」
思わぬところで、飛び火して涼美の方が困惑する。
「そ、それはぁ、ほったらかにしたのはぁ、そうだけどぉ」
「冗談のつもりだったんだけど……そんなに動揺するなんて思わなかった」
かなみは少し申し訳なく思った。
「まったく質の悪い冗談を言う母娘だな」
「私はあんたがいることの方が質の悪い冗談だと思いたいわ」
「ハハ、そういうなって」
黒服の男はおどけてみせる。
「それで、なんであんたが沙鳴のことを気にかけるのよ? 娘じゃなかったら親戚?」
かなみは黒服の男に問う。
「まさか。家族なんて気づいたときには誰もいなかったぜ」
「………………」
「おい、どうした。ポカンとマヌケ顔を晒してよ」
「いえ、家族がいないことをそんなにあっさり言うなんて思わなかったから」
「お嬢ちゃんみたいに家族がいる奴からしてみると物珍しいだろうな」
黒服の男は当たり前のように言う
「まあ、そんなわけで俺には親戚はいない。隣のお嬢ちゃんとは正真正銘赤の他人だ」
「だったら、なんで気にかけるの?」
「もしかして~恋ぃ?」
涼美が首を傾げて言う。
「えぇ!?」
かなみはまた驚く。
「沙鳴は十六で、あんたいくつよ!? 親子くらいの年の差があるじゃない!?」
「いやいや、待ちなってお嬢ちゃん!」
黒服の男は慌ててかなみを制止する。しかし、かなみは止まらなかった。
「そういえば、初めて会った時も私を監禁したし……もしかして、そういう趣味!?」
身震いする。
「違う! 違うって、俺にそんな少女趣味はねえ!! 俺の好みはウェーブ髪のグラマラスな大人の美女で!!」
「それって~私のことぉ」
「え、え、あ、いや、そういうわけじゃ、お母さんは俺の好みに奇跡的に一致しているけど、さすがに……!」
黒服の男はさっきよりも二倍狼狽する。
「あ、だったら、二人で仲良くやって」
かなみは冷ややかに言う。
「マジ!?」
黒服の男はかなみの意外にも落ち着いたリアクションに絶句する。
「え、ちょっとぉ~」
それには涼美も焦る。
「母さんがどんな人と恋愛するのは自由だから。――あ、でもその人と付き合うなら母娘の縁は切りたいかも」
冷淡な口調で告げる。
「そこまで!?」
「母娘の縁は切りたくないわねぇ……そんなわけで、ごめんなさいねぇ」
涼美は黒服の男へ一礼する。
「俺、フラレたのか……そもそもそんなつもりじゃなかったのにな……」
黒服の男はぼやく。
「それで?」
「ん?」
「沙鳴のことよ」
「ああ、そうだったな……」
話題が元に戻る。
「隣のお嬢ちゃん、真面目に仕事して、借金返して、頑張ってるみたいだな」
「そうよ、沙鳴は頑張ってるわよ。今日だって遅くまで仕事してたし」
「まあ、あの金額を返そうとなったら遅くまで頑張らねえといけねえわな」
「それ、私に言ってるの?」
かなみはムッとする。
「そうムキになるなよ。同じ借金持ち同士、境遇が似てるから言ってることがあてはまっちまう」
「そりゃそうだけど……」
「それでな、俺が言いたいのはな……そういう一見順調にいってるときこそ落とし穴があるもんだぜ」
「落とし穴?」
かなみには黒服の男が何を言いたいのかさっぱりわからないが、良くないことを言う前触れだということは感じ取れた。
「あのお嬢ちゃん、前に競馬やってただろ?」
「え、競馬?」
そう言われて、かなみは思い出す。
出会ったばかりの頃の沙鳴は、競馬にのめり込んでいて、借金を返すどころじゃなかった。
「やってたけど、それがどうしたの?」
「もうやってないのか?」
「やってないはずだけど」
少なくとも、隣に住むようになってから沙鳴が馬券を買うところを目にしたことはない。そんな素振りもなかった。
「本当にそうか?」
「疑り深いわね……沙鳴がまた競馬やってるって言いたいの?」
「――言いたいんだよ」
黒服の男がそう答えた瞬間、かなみの敵意が膨らむ。
「沙鳴はもう競馬をやめて真面目に働いてるわよ」
「お嬢ちゃんがそう言いたい気持ちはわかるんだけどな。ギャンブルは依存症が強いんだ」
「いぞんしょう?」
「紫外線から守ってくれるやつねぇ」
「それはオゾン層でしょ」
かなみは呆れながらもツッコミを入れて、黒服の男は手を叩いて笑う。
「依存症だ。それ無しじゃ落ち着かなくて生きた心地がしないっていう病だ。さしずめお嬢ちゃんは借金依存症ってところだな」
「私の借金は病じゃないわよ!」
「いや、案外そういう依存症になってるやつがいるもんだぜ」
「えぇ、そうなの……?」
「世の中にはぁ、色々な人がいるからねぇ」
「母さんが言うと説得力あるわね」
「えへへ~」
涼美は頭を撫でる。
「褒めてないわよ。だいたい私は借金依存症じゃないし、沙鳴もギャンブル依存症なんかじゃないわよ!」
「さあて、どうかな」
かなみへ黒服の男を睨む。
「そこまでいうからには根拠があるんでしょうね?」
「俺の舎弟が競馬場で隣のお嬢ちゃんを見かけたって言っててな」
「見かけた?」
「それは確かなのぉ?」
「ああ、確かだぜ」
黒服の男ははっきりと言う。
「……そんなことないわよ! 私が証明したっていいわ!!」
「ほう、そうか」
黒服の男は立ち上がる。
「メシはうまかったぜ。またな」
そう言い残して、去っていく。
「またな、ってまた来るってこと?」
かなみは涼美に訊く。
「そのつもりで言ったんでしょうねぇ」
涼美は楽しげに言うけど、かなみは全然楽しくなかった。
「……沙鳴が、また競馬……」
ああは言ったものの、気になってしまった。
「お疲れさまでした」
かなみは翠華へ言う。
いつもは最後までかなみが残って仕事して、翠華が先に帰ることが多い。しかし、今日はかなみと翠華は一緒に帰ることになった。
翠華にとっては幸運なことだった。
かなみが仕事を終わるまで待っていてもいいのだけど、翠華が手持ち無沙汰になって不自然になってしまう。
そんなわけで今日はごく自然に一緒に帰れるのだけど、そういう幸せな時間は長く続かない。何しろ、かなみと翠華の帰る家の方向は全然違うのだから。
(いっそ、このままかなみさんの家までいったら……)
そんなことを考えていると、顔が熱くなっていく。
(ダメよ! そりゃ、かなみさんは優しいから「いい」って言うと思うけど、それに甘えたらダメ! 今家には涼美さんもいることだし)
しかし、翠華の心の中にいる涼美は笑顔で「ゴー」と言い出してきた。
(あ~!!)
決して口から出て声にならないよう、喉元にまで抑え込む。
「あ、沙鳴!」
かなみはそんな翠華の葛藤を知るよしもなく目の前をよぎった人影に声をかける。
「かなみ様!」
人影は沙鳴だった。
沙鳴もちょうどバイクで帰るところだった。かなみと翠華に偶然バッタリと会ったわけだ。
「かなみ様もおかえりですか!?」
「ええ、沙鳴も今帰りなの?」
「はい」
「随分遅くまで働いたのね」
「かなみ様には負けますよ」
「勝っても自慢にならないわよ」
「そうですね、ハハハ!」
沙鳴とかなみは笑い合う。
「……いいな」
その様子を見て、翠華は羨望を禁じ得なかった。
かなみとあんな風に楽しそうにおしゃべりできて羨ましい。
「翠華さん」
不意にかなみから呼ばれる。
「え、え、な、なに!?」
翠華はあわてふためく。
「このまま沙鳴と一緒に帰りますから」
「あ、そ、そうね!? さようなら!!」
翠華はその場から逃げるように立ち去っていく。
「何か急いでたんですか?」
沙鳴は翠華の様子を見て、かなみへ訊く。
「遅くなってるから急いで帰りたかったのかも」
的はずれなことを言うかなみだった。
「あんな風に私もなりたいのよ」
「はあ……」
翠華の一言にみあはため息をつく。
かなみと翠華が二人で帰った昨日の今日で休日に呼び出されて、何の相談かと思ったらそんなことを相談されたのだからため息をつきたくなる。
「前にもこんなことあったわね」
しかも、同じファミレスで、とみあは心の中で付け加えた。
「だいたい、そう思ってるんならかなみに言ってやればいいじゃない」
「そんなこと!」
もしも、かなみに今の自分の気持ちを話したら、そう思っただけで翠華の顔が赤くなる。
「できるわけないじゃない!」
「あたしにはできるのに……」
みあはぼやく。
「そ、それは、……みあちゃんはかなみさんじゃないから」
「何その言い訳……」
「あ、あとね! なんていうか、みあちゃんに相談するといい知恵くれるかと思って……」
「あたしは便利屋じゃないのよ」
「それはそうだけど……ほら、相談料でパフェ頼むから!」
「かなみじゃないんだから、そんなものにつられないわよ」
「そ、そうよね」
「それじゃ、このピーチクリームパフェで」
みあは即座に注文する。
「注文はするのね……」
「もらえるものはもらう主義だから」
「いい主義ね」
「ちなみに、かなみだったらこっちのイチゴバニラパフェを頼むわね」
「本当!?」
翠華は大喜びでメモをとる。
「まあ、あんたに喫茶店へ誘う度胸があるんなら役立つ情報よね」
「うぅ……」
痛いところを突かれた。
「わ、私だってかなみさんを喫茶店に誘うぐらいの度胸はあるわよ……」
「だったら、電話しなさい。ほら」
みあは携帯電話を差し出す。
「ひ!?」
思わず翠華は悲鳴を上げる。
「っていうか、いつの間に私の携帯を!?」
「千歳から教わった」
「千歳さん、なんて魔法をみあちゃんに教えてるのよ……」
本当は糸の魔法で手が届かない物を手繰り寄せる程度のものだったのだけど。
「ほらほら」
携帯電話には、かなみの電話番号が表示されている。
あとひと押しでかけられる状態になっているのだ。
「みあちゃん、どうして暗証番号まで知ってるの!? それも千歳さんの魔法!?」
翠華の携帯電話は四桁の数字を入力しないと操作できないようになっている。
それをみあはあっさりと看破していたのだ。
(本当はこの前、後ろでこっそりみてただけなんだけど……ま、言わない方がいいか)
千歳に濡れ衣を着せられた。
今頃オフィスの千歳はくしゃみをして「幽霊も風邪を引くのかしら」とか考えていることだろう。
「そんなことはどうだっていいでしょ。さ、電話して、喫茶店に誘いなさいよ」
みあは翠華の携帯電話を前面に出して強要する。
「う、うぅ……」
「やっぱり無理ね」
みあは呆れたように言う。
「そ、そんなことないわ!」
それが翠華の意地を奮い立たせた。
「せぇぇぇいぃぃぃぃぃッ!!」
戦いの時以上に気合の入った激昂で携帯電話を突く。
トゥルルルルル♪
電話がかかる。
「あ~、どうしよう!?」
翠華は頭を抱える。
「ちゃんと話すこと決めてから押しなさいよ」
「ねえ、どうしよう、みあちゃん!?」
「喫茶店に来て欲しい、って言えばいいだけでしょ。私がおごるから、って言えばホイホイ来るわよ」
みあは簡単そうに言う。
しかし、翠華にとってはあまりにも難易度の高いことだった。
「そう誘えばいいのね……すーはー」
一回深呼吸する。
『なんでしょうか、翠華さん?』
かなみからかかってくる。
「かなみさん!?」
『はい、そうですけど……どうしたんですか、翠華さん』
かなみが心配するような声が電話越しに聞こえてくる。
「ううん、なんでもないのよ!? ちょっと、かなみさんに頼みたいことがあって!」
『頼みたいこと?』
「い、今から、喫茶店に来てくれる? わ、私がごちそうするから!!」
翠華はみあに言われたように、かなみへ話を切り出す。
『今からですか? ……すみません、今は無理です』
「む、無理……」
翠華の顔の血の気が引く。
『今ちょっと沙鳴と出かけてまして……』
「え、沙鳴さんと……?」
翠華にしてみれば信じられない想いだった。
『すみません』
「そ、そうなの……気にしないで、それじゃ!」
翠華は昨晩と同様に逃げるような姿勢で、電話を切る。
「………………」
嫌な沈黙が流れる。
さすがのみあもすすめておいて、こんなことになるなんて思わなくて気まずかった。
「いったい、どうなってるの?」
「あたしが知るわけないじゃない!」
「かなみさんと沙鳴さんが二人でなんて、まるでデートじゃないの!?」
「あの二人がデート……同じ借金持ち同士、ウマがあうのかもね」
「そんな!?」
沙鳴は、かなみほどではないものの借金を持っていてそれを返すために仕事をしている。
みあが言う通り、借金をしている者同士で通じ合うものがあるかもしれない。翠華にはないものが。
「私達がこんなことしている間にも、二人はデートしてどんどん仲が良くなって……」
悪い方にばかり考えが寄っていっていく。
「こんなことで悪かったわね。でも確かに二人がどうなったのか気になるわね」
「こうしちゃいられないわ!」
翠華は物凄い勢いで立ち上がる。
「かなみさんと沙鳴さんのデートを追いかけるのよ!」
「デートってまだ決まったわけじゃないのに……っていうか、追いかけるってどうやって?」
「そ、それは……」
翠華は勇み足で肝心なことまで考えが及んでいなかった。
「が、頑張るのよ!」
「無謀よ……」
みあは呆れて頬杖をつく。
「ウシシ、こいつは俺達の出番かもな」
話は昨晩に戻る。
翠華から別れて僅かな距離ながらも沙鳴のバイクに乗って走った。
アパートに着いても部屋が隣同士なので降りてから、向かう先も、アパートの階段を登るのも一緒だった。
「かなみ様と一緒にいる時間は楽しいです」
沙鳴は部屋の前に立つと言ってくる。
「私もそうよ」
かなみは同意する。
「それじゃ、お休みなさい」
「おやすみ」
かなみは自分の部屋に入る。
「おかえりなさぁい~」
「おかえりじゃ」
「おかえり」
聞き覚えのある男の声がする。
「ん?」
かなみは怪訝な顔をする。
「なんで、あんたがいるわけ?」
顔馴染みの黒服の男だ。
「君のお母さんが招いてくれてな」
「今夜はスキヤキよぉ」
涼美はとても楽しげにコンロでグツグツと煮えている鍋を指して言う。
「もうすぐ出来るところじゃ」
煌黄は楽しそうに鍋を眺める。
「それはいいんだけど、なんでこの人がいるのよ?」
「いっぱい人がいた方が楽しいからぁ」
「母さんって、こんなにパーティ好きだったかしら?」
「俺に言われてもな」
黒服の男はぼやく。
「あんたに言ってない、コウちゃんに言ったの!」
「儂にか?」
煌黄は首を傾げる。
「そんなに敵意をむき出しにしなくてもいいじゃねえか」
「だって、実際敵だから」
借金持ちと借金取りは敵対関係だった。
それ以上に、かなみにとって黒服の男との初対面は最悪で、その印象は未だに拭いきれていない。
「協力関係ってことでもいいじゃねえか。さしずめスキヤキを協力して食う関係だ」
「そんなの私と母さんで十分よ。人数が増える分、お肉の分け前が減る!」
「ここは仲良くいこうぜ。借金は姐さんが持ってるんだから、俺は敵じゃねえぜ」
「……隙あらば敵になろうとするくせに」
かなみは悪態をつく。
「そりゃ、お嬢ちゃんには借金があるからな。それと隣の方も」
「沙鳴のこと?」
「ああ、あっちのお嬢ちゃんも相当借金してたよな」
「それは社長が引き取ったでしょ」
「そうそう、姐さんもよくよくお人好しだよなって」
「そこがぁ、あるみちゃんのいいところよぉ」
あるみのことを語る涼美はどこか誇らしげに見えた。
「すげえ慈愛に満ちた人だよな。女神様っていうか……」
「え、女神様?」
あるみのことを女神様っていわれると違和感が先立ってしまう。
人を超えた存在という部分は否定しないものの、慈愛に満ちているというのも語弊があるような気がしてならない。
「どっちかっていうと、鬼とか悪魔とか……いやそれよりもっと恐ろしいま……」
魔法少女、と口に仕掛けたところで、かなみは口をふさいだ。
黒服の男は堅気の人じゃないものの、あくまで普通の人。魔法少女の秘密を喋っていい対象の人じゃない。
「恐ろしいま?」
黒服の男が訊いてくる。
「ま、ま、ま、……魔王!」
とっさに出た言葉がそれだった。
黒服の男は手を叩いて大笑いする。
「あとで~、あるみちゃんに伝えようかしらねぇ」
「お願いだから母さん、それだけはやめて」
実はマニィが密かに聞いていて、あるみには全部筒抜けなのだけど、さすがにそこまでは考えが及ばない。
「まあ、だけどよ実際、二千万の借金を肩代わりなんて親でもなけりゃできないことだぜ。それだけで俺はあの人は女神様なんじゃないかって本気で思うぞ」
黒服の男は急に感慨深く言う。
「ま、まあ……そうね」
実際自分はその十倍以上の金額を肩代わりしてもらっている。
人によっては、確かにそんなことしてもらったら女神に見える気がしてくる。
かなみからすると理不尽な要求を突きつけられる材料になってしまっているので、とてもそんなふうには思えない。
「向こうのお嬢ちゃんなんか斡旋してもらってるんだろう」
「そうね……って、さっきからやけに沙鳴のこと、気にするじゃない?」
今も黒服の男は沙鳴の部屋の方へ顔を向けている。
「もしかして~娘が気になることとかぁ?」
「えぇ!?」
かなみは驚愕する。
「おいおいおいおい、冗談じゃねえぞ! 俺は独身で子供もいねえぞ!!」
黒服の男は珍しく狼狽する。
「あんたが父親だとしたら、沙鳴も不幸ね……」
借金取りの黒服の男を父に持ち、娘の沙鳴が借金を背負わされる。なんともまあひどい話だ、とかなみは思った。
「ちょ、ちょっと待ってくれよお嬢ちゃん! そもそも俺は独り身だ!」
「そう言って娘のことをほったらかしにして……あ、それ母さんね」
「え、えぇ……?」
思わぬところで、飛び火して涼美の方が困惑する。
「そ、それはぁ、ほったらかにしたのはぁ、そうだけどぉ」
「冗談のつもりだったんだけど……そんなに動揺するなんて思わなかった」
かなみは少し申し訳なく思った。
「まったく質の悪い冗談を言う母娘だな」
「私はあんたがいることの方が質の悪い冗談だと思いたいわ」
「ハハ、そういうなって」
黒服の男はおどけてみせる。
「それで、なんであんたが沙鳴のことを気にかけるのよ? 娘じゃなかったら親戚?」
かなみは黒服の男に問う。
「まさか。家族なんて気づいたときには誰もいなかったぜ」
「………………」
「おい、どうした。ポカンとマヌケ顔を晒してよ」
「いえ、家族がいないことをそんなにあっさり言うなんて思わなかったから」
「お嬢ちゃんみたいに家族がいる奴からしてみると物珍しいだろうな」
黒服の男は当たり前のように言う
「まあ、そんなわけで俺には親戚はいない。隣のお嬢ちゃんとは正真正銘赤の他人だ」
「だったら、なんで気にかけるの?」
「もしかして~恋ぃ?」
涼美が首を傾げて言う。
「えぇ!?」
かなみはまた驚く。
「沙鳴は十六で、あんたいくつよ!? 親子くらいの年の差があるじゃない!?」
「いやいや、待ちなってお嬢ちゃん!」
黒服の男は慌ててかなみを制止する。しかし、かなみは止まらなかった。
「そういえば、初めて会った時も私を監禁したし……もしかして、そういう趣味!?」
身震いする。
「違う! 違うって、俺にそんな少女趣味はねえ!! 俺の好みはウェーブ髪のグラマラスな大人の美女で!!」
「それって~私のことぉ」
「え、え、あ、いや、そういうわけじゃ、お母さんは俺の好みに奇跡的に一致しているけど、さすがに……!」
黒服の男はさっきよりも二倍狼狽する。
「あ、だったら、二人で仲良くやって」
かなみは冷ややかに言う。
「マジ!?」
黒服の男はかなみの意外にも落ち着いたリアクションに絶句する。
「え、ちょっとぉ~」
それには涼美も焦る。
「母さんがどんな人と恋愛するのは自由だから。――あ、でもその人と付き合うなら母娘の縁は切りたいかも」
冷淡な口調で告げる。
「そこまで!?」
「母娘の縁は切りたくないわねぇ……そんなわけで、ごめんなさいねぇ」
涼美は黒服の男へ一礼する。
「俺、フラレたのか……そもそもそんなつもりじゃなかったのにな……」
黒服の男はぼやく。
「それで?」
「ん?」
「沙鳴のことよ」
「ああ、そうだったな……」
話題が元に戻る。
「隣のお嬢ちゃん、真面目に仕事して、借金返して、頑張ってるみたいだな」
「そうよ、沙鳴は頑張ってるわよ。今日だって遅くまで仕事してたし」
「まあ、あの金額を返そうとなったら遅くまで頑張らねえといけねえわな」
「それ、私に言ってるの?」
かなみはムッとする。
「そうムキになるなよ。同じ借金持ち同士、境遇が似てるから言ってることがあてはまっちまう」
「そりゃそうだけど……」
「それでな、俺が言いたいのはな……そういう一見順調にいってるときこそ落とし穴があるもんだぜ」
「落とし穴?」
かなみには黒服の男が何を言いたいのかさっぱりわからないが、良くないことを言う前触れだということは感じ取れた。
「あのお嬢ちゃん、前に競馬やってただろ?」
「え、競馬?」
そう言われて、かなみは思い出す。
出会ったばかりの頃の沙鳴は、競馬にのめり込んでいて、借金を返すどころじゃなかった。
「やってたけど、それがどうしたの?」
「もうやってないのか?」
「やってないはずだけど」
少なくとも、隣に住むようになってから沙鳴が馬券を買うところを目にしたことはない。そんな素振りもなかった。
「本当にそうか?」
「疑り深いわね……沙鳴がまた競馬やってるって言いたいの?」
「――言いたいんだよ」
黒服の男がそう答えた瞬間、かなみの敵意が膨らむ。
「沙鳴はもう競馬をやめて真面目に働いてるわよ」
「お嬢ちゃんがそう言いたい気持ちはわかるんだけどな。ギャンブルは依存症が強いんだ」
「いぞんしょう?」
「紫外線から守ってくれるやつねぇ」
「それはオゾン層でしょ」
かなみは呆れながらもツッコミを入れて、黒服の男は手を叩いて笑う。
「依存症だ。それ無しじゃ落ち着かなくて生きた心地がしないっていう病だ。さしずめお嬢ちゃんは借金依存症ってところだな」
「私の借金は病じゃないわよ!」
「いや、案外そういう依存症になってるやつがいるもんだぜ」
「えぇ、そうなの……?」
「世の中にはぁ、色々な人がいるからねぇ」
「母さんが言うと説得力あるわね」
「えへへ~」
涼美は頭を撫でる。
「褒めてないわよ。だいたい私は借金依存症じゃないし、沙鳴もギャンブル依存症なんかじゃないわよ!」
「さあて、どうかな」
かなみへ黒服の男を睨む。
「そこまでいうからには根拠があるんでしょうね?」
「俺の舎弟が競馬場で隣のお嬢ちゃんを見かけたって言っててな」
「見かけた?」
「それは確かなのぉ?」
「ああ、確かだぜ」
黒服の男ははっきりと言う。
「……そんなことないわよ! 私が証明したっていいわ!!」
「ほう、そうか」
黒服の男は立ち上がる。
「メシはうまかったぜ。またな」
そう言い残して、去っていく。
「またな、ってまた来るってこと?」
かなみは涼美に訊く。
「そのつもりで言ったんでしょうねぇ」
涼美は楽しげに言うけど、かなみは全然楽しくなかった。
「……沙鳴が、また競馬……」
ああは言ったものの、気になってしまった。
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