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10.がっちりホールドされてますが……
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フッと意識が浮上したとき、オレは自分がいる場所がどこかわからなかった。
うん、実は今もよく分かってないんだ。たしかみんなで亮介んちに集まって、クリスマスパーティをしたんだっけ。ゲームとかでワイワイやって、それから、亮介と愛理ちゃんがお酒を出してきたんだった。……あれっ、そっから覚えてないや。
きっとオレ寝ちゃったんだろうな。でもって、オレが寝てるうちに皆帰ったのかな? てことはここは亮介んち?
起き上がろうとして起き上がれなかった。今のこの状況、誰かオレに説明して欲しい。なんかオレ、背中からがっちりホールドされてるんだけど。後ろにいるの誰? きっと亮介だと思うけど。て言うか、亮介じゃなかったら怖いわ。
「あ、智起きたんだ」
もぞもぞ動いてたら後ろから声がした。亮介の声だ。知らない人の声じゃなくて良かった。なのでオレは、気になるこの状況を聞いてみることにした。
「あのぉ、亮介センセ? この状況はいったい何なんでしょうか?」
恐る恐ると言ったカンジで聞いてみると、亮介はフッと笑ったようだった。うぉぉい、うなじがくすぐったいんですけどぉぉぉ。
「智気持ち良さそうに寝てるからさ。つられてオレも寝ちゃったみたい」
そう答えて亮介は、ますますオレをギュッて抱きしめてきた。
「だからってさ、何で抱きしめてるワケ?」
「智って体温高いだろ。めちゃあったけぇ」
お子様体温で悪かったな。つか、この状況めちゃ緊張するんだけど。今オレすっげードキドキしてるし。やばいじゃん、亮介にバレるって。
「そろそろ離れてくれませんかね? 亮介センセ」
「うーん、どうしよっかな」
なんだよ、全く離れる気無いんかよ。悪いがオレは人間湯たんぽじゃないぞ。
仕方ない。ここは最終兵器を持ち出すか。
「……おしっこ」
「げっ!」
ふふーん、その言葉には敵うまい。最終兵器だかんな。
「智って色気ねぇな」
「うるせっ」
亮介相手に色気があってたまるかっ!
明るくなったので見渡してみたら、やっぱりそこは見慣れた亮介の部屋だった。とりあえず最終兵器を持ち出してしまったんでトイレに行っておこう。ちょっと、いや、かなりドキドキしてたんで、心の平静を得るためにも、ひとりになるのは重要だ。
うん、ドキドキしてるんだ。つか、普通するよな? だって目が覚めたら誰かに抱きしめられてるんだもん。そんなの初めてだし。ううぅ……。
「悪かったな。片付け要員で泊まりに来たハズなのに寝ちゃって」
「あの後皆で片付けたから大丈夫。まさか智があんなに酒弱いと思わなかったし」
「うー、ごめん」
「いや、出したオレの方が悪いから」
聞いたらオレ以外は全員平気だったそうだ。信一がちょっと顔が赤くなったくらいで、あとはケロっとしたもんだって。みんなすごいなぁ。
そんなこんなで、晩ごはんは亮介が作ったチャーハンを食べた。クリスマスパーティであんなに沢山食べたのに晩ごはんも普通にペロッと食べれちゃうって、やっぱオレも男子高校生だよな。なんて思いながら食べてたんだけど、亮介はオレの倍食べてた。
その後はいつも通り、ふたりしてダラダラすごした。野郎ふたりだもん、クリスマスなんて関係ないよ。でもそう思ってたのはオレだけみたいで、ちょっとビックリした。
「これやるよ」
そう言って亮介が手渡してくれたのは小さな箱。中にはシルバーのネックレスが入ってた。トップはどっかの国のコイン?
「もしかしてクリスマスプレゼント?」
「おう。それくらいなら、お子さま智でも似合うと思って」
「ひとこと余計だ。でも、ありがと」
ヘヘヘ……と笑いながら付けてみた。亮介も似合うって言ってくれたし、なんか嬉しい。
「あっ、でもゴメン。オレ何も用意してないや。クリスマスプレゼントなんて」
「別にいらんよ。まあ強いて言えば、寝るときまた人間湯たんぽになってくれね?」
「だが断る!」
プレゼントは嬉しいが、人間湯たんぽはゴメンだ。亮介は「ケチッ」って言ってたけど、さっきまで湯たんぽになってたわけだし、それでカンベンしてくれ。もう一回湯たんぽにされたら、オレきっとドキドキして眠れない……。
そのうちに、亮介にも何かプレゼント考えよう。
「オレそろそろ寝るけど、智はどうする?」
だいぶ夜も更けたころ、亮介が聞いてきた。
「あー、オレ全く眠れる気がしないんだけど」
夕方寝ちゃったのが原因だよなぁ。おめめパッチリ全く眠気がこない状態。逆に亮介は眠そうだ。
「じゃあさ、眠れるようなもの作ってやろうか?」
「えっ、それってもしかして……」
「もしかするやつ」
「いやいや、それはヤバイっしょ」
「んまぁ、今日だけってことで。ぐっすり眠れるよ」
「うー、じゃあ亮介も付き合って」
結局オレは本日二杯目のお酒を飲むことになった。実際これ飲んで寝ちゃったわけだから、今回も飲んだら朝までぐっすり眠れるんだろうな。けど、マジメな高校生としては、ちょっと後ろめたいと言うか……。親には絶対ナイショだな。
「昼に作ったやつよりも、ちょっと濃い目な。これでバッチリ眠れるだろ」
「濃いっつうか、昼に飲んだヤツより甘い」
やっぱ甘いお酒なのかな? 昼に飲んだやつよりも甘く感じる。
ゆっくりと飲みながら亮介と話をしていたら、フワフワした感じがやってきた。昼に飲んだときもそうだったから酔ったってことなんだろうな。
「智、顔が赤い。酔ってきただろ」
「うーん、これで寝れる。眠い。おやすみ」
そう言ってオレはコテンと布団の上に横になった。
翌朝、これはデジャブだろうか?と思うような状態だった。何故オレは同じ轍を踏むんだ? この体勢、がっちりホールドされてるし、後ろに人の気配があるし。
おかしい。たしかオレはベッドの脇に敷いた布団の上に横になったはずだ。そこまでは覚えてるぞ。なのに何故? ホワイ? 誰かこの状況説明して?
ごそごそしていたら、後ろの亮介も起きたようだ。
「智起きたんだ。おはよ」
おはよじゃねーってば!
うん、実は今もよく分かってないんだ。たしかみんなで亮介んちに集まって、クリスマスパーティをしたんだっけ。ゲームとかでワイワイやって、それから、亮介と愛理ちゃんがお酒を出してきたんだった。……あれっ、そっから覚えてないや。
きっとオレ寝ちゃったんだろうな。でもって、オレが寝てるうちに皆帰ったのかな? てことはここは亮介んち?
起き上がろうとして起き上がれなかった。今のこの状況、誰かオレに説明して欲しい。なんかオレ、背中からがっちりホールドされてるんだけど。後ろにいるの誰? きっと亮介だと思うけど。て言うか、亮介じゃなかったら怖いわ。
「あ、智起きたんだ」
もぞもぞ動いてたら後ろから声がした。亮介の声だ。知らない人の声じゃなくて良かった。なのでオレは、気になるこの状況を聞いてみることにした。
「あのぉ、亮介センセ? この状況はいったい何なんでしょうか?」
恐る恐ると言ったカンジで聞いてみると、亮介はフッと笑ったようだった。うぉぉい、うなじがくすぐったいんですけどぉぉぉ。
「智気持ち良さそうに寝てるからさ。つられてオレも寝ちゃったみたい」
そう答えて亮介は、ますますオレをギュッて抱きしめてきた。
「だからってさ、何で抱きしめてるワケ?」
「智って体温高いだろ。めちゃあったけぇ」
お子様体温で悪かったな。つか、この状況めちゃ緊張するんだけど。今オレすっげードキドキしてるし。やばいじゃん、亮介にバレるって。
「そろそろ離れてくれませんかね? 亮介センセ」
「うーん、どうしよっかな」
なんだよ、全く離れる気無いんかよ。悪いがオレは人間湯たんぽじゃないぞ。
仕方ない。ここは最終兵器を持ち出すか。
「……おしっこ」
「げっ!」
ふふーん、その言葉には敵うまい。最終兵器だかんな。
「智って色気ねぇな」
「うるせっ」
亮介相手に色気があってたまるかっ!
明るくなったので見渡してみたら、やっぱりそこは見慣れた亮介の部屋だった。とりあえず最終兵器を持ち出してしまったんでトイレに行っておこう。ちょっと、いや、かなりドキドキしてたんで、心の平静を得るためにも、ひとりになるのは重要だ。
うん、ドキドキしてるんだ。つか、普通するよな? だって目が覚めたら誰かに抱きしめられてるんだもん。そんなの初めてだし。ううぅ……。
「悪かったな。片付け要員で泊まりに来たハズなのに寝ちゃって」
「あの後皆で片付けたから大丈夫。まさか智があんなに酒弱いと思わなかったし」
「うー、ごめん」
「いや、出したオレの方が悪いから」
聞いたらオレ以外は全員平気だったそうだ。信一がちょっと顔が赤くなったくらいで、あとはケロっとしたもんだって。みんなすごいなぁ。
そんなこんなで、晩ごはんは亮介が作ったチャーハンを食べた。クリスマスパーティであんなに沢山食べたのに晩ごはんも普通にペロッと食べれちゃうって、やっぱオレも男子高校生だよな。なんて思いながら食べてたんだけど、亮介はオレの倍食べてた。
その後はいつも通り、ふたりしてダラダラすごした。野郎ふたりだもん、クリスマスなんて関係ないよ。でもそう思ってたのはオレだけみたいで、ちょっとビックリした。
「これやるよ」
そう言って亮介が手渡してくれたのは小さな箱。中にはシルバーのネックレスが入ってた。トップはどっかの国のコイン?
「もしかしてクリスマスプレゼント?」
「おう。それくらいなら、お子さま智でも似合うと思って」
「ひとこと余計だ。でも、ありがと」
ヘヘヘ……と笑いながら付けてみた。亮介も似合うって言ってくれたし、なんか嬉しい。
「あっ、でもゴメン。オレ何も用意してないや。クリスマスプレゼントなんて」
「別にいらんよ。まあ強いて言えば、寝るときまた人間湯たんぽになってくれね?」
「だが断る!」
プレゼントは嬉しいが、人間湯たんぽはゴメンだ。亮介は「ケチッ」って言ってたけど、さっきまで湯たんぽになってたわけだし、それでカンベンしてくれ。もう一回湯たんぽにされたら、オレきっとドキドキして眠れない……。
そのうちに、亮介にも何かプレゼント考えよう。
「オレそろそろ寝るけど、智はどうする?」
だいぶ夜も更けたころ、亮介が聞いてきた。
「あー、オレ全く眠れる気がしないんだけど」
夕方寝ちゃったのが原因だよなぁ。おめめパッチリ全く眠気がこない状態。逆に亮介は眠そうだ。
「じゃあさ、眠れるようなもの作ってやろうか?」
「えっ、それってもしかして……」
「もしかするやつ」
「いやいや、それはヤバイっしょ」
「んまぁ、今日だけってことで。ぐっすり眠れるよ」
「うー、じゃあ亮介も付き合って」
結局オレは本日二杯目のお酒を飲むことになった。実際これ飲んで寝ちゃったわけだから、今回も飲んだら朝までぐっすり眠れるんだろうな。けど、マジメな高校生としては、ちょっと後ろめたいと言うか……。親には絶対ナイショだな。
「昼に作ったやつよりも、ちょっと濃い目な。これでバッチリ眠れるだろ」
「濃いっつうか、昼に飲んだヤツより甘い」
やっぱ甘いお酒なのかな? 昼に飲んだやつよりも甘く感じる。
ゆっくりと飲みながら亮介と話をしていたら、フワフワした感じがやってきた。昼に飲んだときもそうだったから酔ったってことなんだろうな。
「智、顔が赤い。酔ってきただろ」
「うーん、これで寝れる。眠い。おやすみ」
そう言ってオレはコテンと布団の上に横になった。
翌朝、これはデジャブだろうか?と思うような状態だった。何故オレは同じ轍を踏むんだ? この体勢、がっちりホールドされてるし、後ろに人の気配があるし。
おかしい。たしかオレはベッドの脇に敷いた布団の上に横になったはずだ。そこまでは覚えてるぞ。なのに何故? ホワイ? 誰かこの状況説明して?
ごそごそしていたら、後ろの亮介も起きたようだ。
「智起きたんだ。おはよ」
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