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悪役令嬢に首だけ
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悪役令嬢というのがある。
人を人間椅子に使い、または雑巾のようにしぼり、そんなことをしていたら、断頭台に処せられた。
そんなわけでどんなわけだか首だけで生きている。
頭が無事なのが幸いした。
身体はもういいや、どこへなりとすててこい。
そうでなければ悪役令嬢は務まらない。
「姫さま、今日の洗面器の湯加減はどうでしょうか」
ボルテックというわたしの旦那になるはずだった奴隷が、わたしの世話をする。
「駄目ね、ちょうどいい湯加減じゃない」
「申し訳ございません、姫さま。ちょうどよいのはお嫌いでしょうか」
「嫌いってレベルじゃないけど、頭になみなみ注がれたら、息ができないじゃない。ぶくぶく」
「これは嫌がらせというものですからお気になさらず」
「そう、これが嫌がらせというやつだったのね。あなたが湯船に浸かって、私を抱いて入るのです」
「はじめからそうおっしゃればいいものを、かならず洗面器からにしますね」
「あなたがわたしの身体目当てだった罰です」
「じぶんは誓ってそうではないと信じていますが、信じていないのですね」
「ボルテックはわたしの身体が欲しくて、キミルは血統がほしかった。それが不幸の始まりだった」
「悪さをするようになったのはそれが原因ですか」
「いいえ、でもそれで不幸になったのはあなたたちのほう。だって、もう身体がないもの」
そんなことをいっていると、キミルがトマトジュースを用意してやってきた。
わたしは首になっても生きている。それは吸血鬼になったということでもある。
断頭台に処せられる直前に吸血鬼になる薬を飲んだのだ。
ほんとうは血のほうがだんぜんいいが、処罰された身で処女の生血は手に入らない。そこでトマトジュースで我慢しているのだ。
「ストローをご用意できませんでしたので口移しでいかがでしょうか」
「まあいいわ、はやくキスして」
そんなわけでわいせつ物グロテクス罪にひっかかる描写をすっ飛ばしてつぎへつづく。
「領地運営はうまくいってるの?」
「お嬢様が破壊しまくった領地は少しずつですが改善しています。しかし、敵国が狙いを定めて軍備の増強を図っているとの報があります」
ボルテックはミカエルセントレア領の現状を説明する。
もともとわたしが父から受け継いだ領地だが、いまは市民が勝手に運営している。
こうなったのもわたしのせいだが、わたしはすでに罪をうけているのでだれのせいでもないことになるわけだ。
かつては聖天使がひらいたとされるこの領地もいくつもの敵国に挟まれて再建しなくてはやっていけないときに、わたしが領主となった。
それでわたしがやりたい放題していたら、民衆に砲台を向けられたってわけだ。
パンがなくて困っている人にチョコレートパフェなる異国の料理のレシピを配ったら、貴重な羊皮紙を無駄に使ったといわれてしまった。
市民は賢くないため羊皮紙でないと、レシピをみなに配れないことを知らないのだ。
キミルはわたしの残された数少ない美貌のひとつ、ストレートの銀髪にクシをいれて、お手入れしている。
ボルテックは濡れたわたしの顔を干したてのタオルで拭いてくれる。
首だけになっても優美さを損なわない。それが悪役令嬢。
令嬢である前に悪役である美しさを誰もが認めなければならない法なのだ。
わたしに仕える男性はまだ他にひとりいる。
ただ彼にはわたしとは逆に身体しかない。
デュラハンになった、わたしの護衛を最期まで務めたエンフィルだ。
絶世の美男子だった彼は頭を失い、ただの長身の首無し男性となった。
彼は目が見えないので、衛兵として立たせている。
他にやらせることもないのでたちんぼだ。
わたしは彼に話しかける。かつてのように高圧的にだ。
「いい気味だわね、かっこいい顔が無くなって、誰も見向きもしなくなった気分はどうかしら」
「⋯⋯」
口がないから答えるすべもない。それがいまのエンフィルだ。
まさかこの状態から、また領地運営を任されることになるとは、露ほども思っても見ないわたしたちだった。
「ご領主さま、やはり私たちでは領地運営は難しすぎました。領地運営権を返上したく存じます」
市民代表の財務がうまいという男、名前も覚えていないやつがわたしに謝罪に来た。
「仕方ありません。わたしの言う通りにするのなら、この領地を再び神の住まうがごとき聖地にしてみせます」
「お心強いお言葉に感謝いたします。私どもの不明を幾重にもお詫びいたします」
名前も知らない男はわたしのまえで歓喜に震えて涙した。
「これより全市民はわたしに絶対の忠誠を誓いなさい。そうすればすべてがうまくいくことがあるかもしれません」
「いまは可能性だけでもあれば良い状況です。現在、敵国が我が領地に迫っているところです」
「それはすでに知っています。エンフィル、わたしを抱いて、指揮を取るのです」
扉のところで突っ立っているエンフィルが、両手を後ろ手に回して組んだ。
それはかつて彼が人間だったころの「御意」の仕草だ。
土煙の大地。その先に敵軍がいる。
自軍は常備軍が廃止されてしまっているため市民軍しかいない。
その前に凛々しく剣を地に立てて仁王立ちするのはデュラハンのエンフィルだ。
首がないので、逆に首しかないわたしがそこにいるってわけだ。
甲冑の兜の後ろから私の銀髪が風になびいてそよ風のように音楽を奏でている。
聖なる声楽体。それがいまのわたしとエンフィルだ。
となりには情報通のボルテックと、副官のキミルが控えている。
どちらも勇敢な剣士であり、参謀も務められる戦術家だった、気がする。
市民軍は烏合の衆といっていいだろう。
こちらから攻めたらおそらく敵軍と接触する頃には息切れしているはずだ。
なので防衛するしか戦法がない。
そこでボルテックの案を受け入れて、方形陣を組むことにした。
そういえば方形と包茎は同じ音だ。
包茎は好きではないけれど、それが男子のすべてではない。ちょっとした落ち度で死刑に値するくらいだ。
そんなことを考えるくらいには余裕で勝てると踏んでいる。
いつでも気分は天上天下唯我毒尊だ。
「敵が動きました!」
伝令が手早く報告する。いよいよ本番ってわけで、その前のことは考えてもしょうがないくらい絶望的な状況で楽勝してみせる。
敵はわたしたちが市民軍だと侮っているはずで、正攻法で攻めてくる。
それなら簡単だ。エンフィル一騎で、前衛を屠ればいいだけだ。
「エンフィル、前方に敵が迫っています。行きなさい」
わたしが命じると、エンフィルは突き立てていた剣を背負うように肩にのせ、のそのそと歩き出した。
敵にはそれが脅威に写るはずだ。たったひとりで立ち向かうほどの騎士がいるのは想定外だからだ。
エンフィルは敵軍にゆっくり進み出て、わたしの合図とともに剣を振り下ろした。
敵がゴマ粒のようだ。みなエンフィルの前にいると身体をバラバラにされてしまう。
一騎当千のエンフィル。かつてはそう呼ばれていたが、いまはわたしがやってる感で、勝ち進んでいる。敵はエンフィルひとりというかわたしたちに手を焼いている。
数十振りしたころだろうか、敵が戦局が悪すぎると判断して、前衛だけでなく左右からも攻めてきた。
わたしとエンフィルが取り囲まれてしまった。
そこへキミルがすかさず馬をはしらせてきて、わたしとエンフィルを救い出した。血統狂いの気が利く男だ。
逃げるわたしたちを追って、敵軍が追撃を始めた。
これがわたしたちの考えた計算だ。敵軍の陣形を無効化した状態で方形陣の市民軍に対処させる。
計算通りならうまくいくはずだが、じっさいどうだかはしらぬぞんぜぬだ。
いよいよ両軍が激突する。
敵軍はエンフィル相手にすでに疲弊している。その状態で攻撃を仕掛けても市民軍はびくともしなかった。
陣形の崩れた有象無象は敵軍となった。
こちらは副官のキミルが的確に指揮を取って、疲弊した部隊の前に後ろの方形陣の部隊が前面に出て押し出している。
わたしとエンフィルは後ろで控えて本来の本営で鎮座している。
「勝ちました!敵が引いています!」
待ちわびた伝令の報告だった。
だいぶ乱戦にはなったようだけど、陣形が崩れなかったわたしたちの勝利だ。
今夜は祝杯だ。
そんなわけでわたしは三人から酒樽に頭ごと沈められたのだった。
うれしくてやっているのかうらんでやっているのか、それは不明瞭な愛憎表現だった。
ぶくぶく。
人を人間椅子に使い、または雑巾のようにしぼり、そんなことをしていたら、断頭台に処せられた。
そんなわけでどんなわけだか首だけで生きている。
頭が無事なのが幸いした。
身体はもういいや、どこへなりとすててこい。
そうでなければ悪役令嬢は務まらない。
「姫さま、今日の洗面器の湯加減はどうでしょうか」
ボルテックというわたしの旦那になるはずだった奴隷が、わたしの世話をする。
「駄目ね、ちょうどいい湯加減じゃない」
「申し訳ございません、姫さま。ちょうどよいのはお嫌いでしょうか」
「嫌いってレベルじゃないけど、頭になみなみ注がれたら、息ができないじゃない。ぶくぶく」
「これは嫌がらせというものですからお気になさらず」
「そう、これが嫌がらせというやつだったのね。あなたが湯船に浸かって、私を抱いて入るのです」
「はじめからそうおっしゃればいいものを、かならず洗面器からにしますね」
「あなたがわたしの身体目当てだった罰です」
「じぶんは誓ってそうではないと信じていますが、信じていないのですね」
「ボルテックはわたしの身体が欲しくて、キミルは血統がほしかった。それが不幸の始まりだった」
「悪さをするようになったのはそれが原因ですか」
「いいえ、でもそれで不幸になったのはあなたたちのほう。だって、もう身体がないもの」
そんなことをいっていると、キミルがトマトジュースを用意してやってきた。
わたしは首になっても生きている。それは吸血鬼になったということでもある。
断頭台に処せられる直前に吸血鬼になる薬を飲んだのだ。
ほんとうは血のほうがだんぜんいいが、処罰された身で処女の生血は手に入らない。そこでトマトジュースで我慢しているのだ。
「ストローをご用意できませんでしたので口移しでいかがでしょうか」
「まあいいわ、はやくキスして」
そんなわけでわいせつ物グロテクス罪にひっかかる描写をすっ飛ばしてつぎへつづく。
「領地運営はうまくいってるの?」
「お嬢様が破壊しまくった領地は少しずつですが改善しています。しかし、敵国が狙いを定めて軍備の増強を図っているとの報があります」
ボルテックはミカエルセントレア領の現状を説明する。
もともとわたしが父から受け継いだ領地だが、いまは市民が勝手に運営している。
こうなったのもわたしのせいだが、わたしはすでに罪をうけているのでだれのせいでもないことになるわけだ。
かつては聖天使がひらいたとされるこの領地もいくつもの敵国に挟まれて再建しなくてはやっていけないときに、わたしが領主となった。
それでわたしがやりたい放題していたら、民衆に砲台を向けられたってわけだ。
パンがなくて困っている人にチョコレートパフェなる異国の料理のレシピを配ったら、貴重な羊皮紙を無駄に使ったといわれてしまった。
市民は賢くないため羊皮紙でないと、レシピをみなに配れないことを知らないのだ。
キミルはわたしの残された数少ない美貌のひとつ、ストレートの銀髪にクシをいれて、お手入れしている。
ボルテックは濡れたわたしの顔を干したてのタオルで拭いてくれる。
首だけになっても優美さを損なわない。それが悪役令嬢。
令嬢である前に悪役である美しさを誰もが認めなければならない法なのだ。
わたしに仕える男性はまだ他にひとりいる。
ただ彼にはわたしとは逆に身体しかない。
デュラハンになった、わたしの護衛を最期まで務めたエンフィルだ。
絶世の美男子だった彼は頭を失い、ただの長身の首無し男性となった。
彼は目が見えないので、衛兵として立たせている。
他にやらせることもないのでたちんぼだ。
わたしは彼に話しかける。かつてのように高圧的にだ。
「いい気味だわね、かっこいい顔が無くなって、誰も見向きもしなくなった気分はどうかしら」
「⋯⋯」
口がないから答えるすべもない。それがいまのエンフィルだ。
まさかこの状態から、また領地運営を任されることになるとは、露ほども思っても見ないわたしたちだった。
「ご領主さま、やはり私たちでは領地運営は難しすぎました。領地運営権を返上したく存じます」
市民代表の財務がうまいという男、名前も覚えていないやつがわたしに謝罪に来た。
「仕方ありません。わたしの言う通りにするのなら、この領地を再び神の住まうがごとき聖地にしてみせます」
「お心強いお言葉に感謝いたします。私どもの不明を幾重にもお詫びいたします」
名前も知らない男はわたしのまえで歓喜に震えて涙した。
「これより全市民はわたしに絶対の忠誠を誓いなさい。そうすればすべてがうまくいくことがあるかもしれません」
「いまは可能性だけでもあれば良い状況です。現在、敵国が我が領地に迫っているところです」
「それはすでに知っています。エンフィル、わたしを抱いて、指揮を取るのです」
扉のところで突っ立っているエンフィルが、両手を後ろ手に回して組んだ。
それはかつて彼が人間だったころの「御意」の仕草だ。
土煙の大地。その先に敵軍がいる。
自軍は常備軍が廃止されてしまっているため市民軍しかいない。
その前に凛々しく剣を地に立てて仁王立ちするのはデュラハンのエンフィルだ。
首がないので、逆に首しかないわたしがそこにいるってわけだ。
甲冑の兜の後ろから私の銀髪が風になびいてそよ風のように音楽を奏でている。
聖なる声楽体。それがいまのわたしとエンフィルだ。
となりには情報通のボルテックと、副官のキミルが控えている。
どちらも勇敢な剣士であり、参謀も務められる戦術家だった、気がする。
市民軍は烏合の衆といっていいだろう。
こちらから攻めたらおそらく敵軍と接触する頃には息切れしているはずだ。
なので防衛するしか戦法がない。
そこでボルテックの案を受け入れて、方形陣を組むことにした。
そういえば方形と包茎は同じ音だ。
包茎は好きではないけれど、それが男子のすべてではない。ちょっとした落ち度で死刑に値するくらいだ。
そんなことを考えるくらいには余裕で勝てると踏んでいる。
いつでも気分は天上天下唯我毒尊だ。
「敵が動きました!」
伝令が手早く報告する。いよいよ本番ってわけで、その前のことは考えてもしょうがないくらい絶望的な状況で楽勝してみせる。
敵はわたしたちが市民軍だと侮っているはずで、正攻法で攻めてくる。
それなら簡単だ。エンフィル一騎で、前衛を屠ればいいだけだ。
「エンフィル、前方に敵が迫っています。行きなさい」
わたしが命じると、エンフィルは突き立てていた剣を背負うように肩にのせ、のそのそと歩き出した。
敵にはそれが脅威に写るはずだ。たったひとりで立ち向かうほどの騎士がいるのは想定外だからだ。
エンフィルは敵軍にゆっくり進み出て、わたしの合図とともに剣を振り下ろした。
敵がゴマ粒のようだ。みなエンフィルの前にいると身体をバラバラにされてしまう。
一騎当千のエンフィル。かつてはそう呼ばれていたが、いまはわたしがやってる感で、勝ち進んでいる。敵はエンフィルひとりというかわたしたちに手を焼いている。
数十振りしたころだろうか、敵が戦局が悪すぎると判断して、前衛だけでなく左右からも攻めてきた。
わたしとエンフィルが取り囲まれてしまった。
そこへキミルがすかさず馬をはしらせてきて、わたしとエンフィルを救い出した。血統狂いの気が利く男だ。
逃げるわたしたちを追って、敵軍が追撃を始めた。
これがわたしたちの考えた計算だ。敵軍の陣形を無効化した状態で方形陣の市民軍に対処させる。
計算通りならうまくいくはずだが、じっさいどうだかはしらぬぞんぜぬだ。
いよいよ両軍が激突する。
敵軍はエンフィル相手にすでに疲弊している。その状態で攻撃を仕掛けても市民軍はびくともしなかった。
陣形の崩れた有象無象は敵軍となった。
こちらは副官のキミルが的確に指揮を取って、疲弊した部隊の前に後ろの方形陣の部隊が前面に出て押し出している。
わたしとエンフィルは後ろで控えて本来の本営で鎮座している。
「勝ちました!敵が引いています!」
待ちわびた伝令の報告だった。
だいぶ乱戦にはなったようだけど、陣形が崩れなかったわたしたちの勝利だ。
今夜は祝杯だ。
そんなわけでわたしは三人から酒樽に頭ごと沈められたのだった。
うれしくてやっているのかうらんでやっているのか、それは不明瞭な愛憎表現だった。
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