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ⅩⅢ 思惑
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車は警察署へ向かって走る。
「あの封筒、報告書じゃなかったんですかね?」
「どうなんでしょうね」
ミナは椅子にもたれ、返事をする。
「でもアレ赤城さんからなんですよね?」
「ええ。多分」
「じゃあ明白じゃないですかね」
「...なんでしょうね」
「シュウさん、鈍いですね」
「え?」
「いいんじゃないですか?こっちは隠し事とか楽でいいです」
「ああ...そう...ですか」
「ところでシュウさん、尾は誰が作ってるか、知ってますか?」
「...そんなの、わかるんですか?」
「ええ。でも誰にも言わないことになってるんです。人工尾の付け根あたりにね、書いてあるんですよ。毛をかき分けて地肌を見ると、製造元と製造年月日、使用期限が書いてあります」
「ってことは、フィフスたちは放っておくと活動停止するんでしょうか」
「そうだと思いますよ。でも尾が死んだら肉体も死にます」
「...救いがないんですね」
「反吐が出るような組織のやることですから」
「ミナさん、聞きたいことがあるんです」
「なんですか?」
「フィフスは人としては死んでるんですよね?」
「...死んでいる、としか言えません」
「そうですか。よかったです」
「...そうですね。さ、つきましたよ。お使いはすんだとお伝えください。報告書の中身も見てないことは私が保証しますから、大丈夫ですよ」
「?...はぁ...」
シュウは頭の上に?を浮かべながら部屋に向かって行った。
ちなみにこの後赤城に封筒の中身を見ていないことをさんざん聞かれた。シュウはじゃあ最初から見るなと言っておけばいいのにと思った。
「寝れ...ないな...」
シュウはやはり寝れないでいた。亡き親友の亡霊を目にし、残された意味不明な言葉。質問に答えない赤城。
「なんで教えてくれないんだ...赤城さんは人に言えないようなことをしてるのか...?」
赤城は何かを知っている。しかし、どこまで行っても秘めていることを話そうとしない。
「僕らは赤城さんから信頼されてないんだ。それもそうだ。来たばっかなんだし。しょうがないんだろうな...」
人に信頼されなければ人を信頼することは難しい。シュウが赤城に対してどう思っているのかは明白である。
「それにしてもエンが言ってた言葉...どういう意味なんだろう...確か、第8大陸、天使は悪魔...」
大陸というと、シュウが知っているのは南極含む6つの大陸のみである。
「第7も知らないのに、第8だなんて...エンも意地悪だ...」
エンの尾がうずく。
「エン...君が言いたいことがわからないよ...」
シュウはぎゅっと布団を引き寄せた。そして布団に顔をうずめる。
「僕の周りには伝えてくれる人はいないのかな...」
シュウは布団に顔を押し付けたまま眠りについた。
「あの封筒、報告書じゃなかったんですかね?」
「どうなんでしょうね」
ミナは椅子にもたれ、返事をする。
「でもアレ赤城さんからなんですよね?」
「ええ。多分」
「じゃあ明白じゃないですかね」
「...なんでしょうね」
「シュウさん、鈍いですね」
「え?」
「いいんじゃないですか?こっちは隠し事とか楽でいいです」
「ああ...そう...ですか」
「ところでシュウさん、尾は誰が作ってるか、知ってますか?」
「...そんなの、わかるんですか?」
「ええ。でも誰にも言わないことになってるんです。人工尾の付け根あたりにね、書いてあるんですよ。毛をかき分けて地肌を見ると、製造元と製造年月日、使用期限が書いてあります」
「ってことは、フィフスたちは放っておくと活動停止するんでしょうか」
「そうだと思いますよ。でも尾が死んだら肉体も死にます」
「...救いがないんですね」
「反吐が出るような組織のやることですから」
「ミナさん、聞きたいことがあるんです」
「なんですか?」
「フィフスは人としては死んでるんですよね?」
「...死んでいる、としか言えません」
「そうですか。よかったです」
「...そうですね。さ、つきましたよ。お使いはすんだとお伝えください。報告書の中身も見てないことは私が保証しますから、大丈夫ですよ」
「?...はぁ...」
シュウは頭の上に?を浮かべながら部屋に向かって行った。
ちなみにこの後赤城に封筒の中身を見ていないことをさんざん聞かれた。シュウはじゃあ最初から見るなと言っておけばいいのにと思った。
「寝れ...ないな...」
シュウはやはり寝れないでいた。亡き親友の亡霊を目にし、残された意味不明な言葉。質問に答えない赤城。
「なんで教えてくれないんだ...赤城さんは人に言えないようなことをしてるのか...?」
赤城は何かを知っている。しかし、どこまで行っても秘めていることを話そうとしない。
「僕らは赤城さんから信頼されてないんだ。それもそうだ。来たばっかなんだし。しょうがないんだろうな...」
人に信頼されなければ人を信頼することは難しい。シュウが赤城に対してどう思っているのかは明白である。
「それにしてもエンが言ってた言葉...どういう意味なんだろう...確か、第8大陸、天使は悪魔...」
大陸というと、シュウが知っているのは南極含む6つの大陸のみである。
「第7も知らないのに、第8だなんて...エンも意地悪だ...」
エンの尾がうずく。
「エン...君が言いたいことがわからないよ...」
シュウはぎゅっと布団を引き寄せた。そして布団に顔をうずめる。
「僕の周りには伝えてくれる人はいないのかな...」
シュウは布団に顔を押し付けたまま眠りについた。
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