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ⅩⅡ 搭乗
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「ただいま~」
赤城が部屋に帰ってきた。
「あの...誰かでいいんだけどさあ、頼まれてくんね?」
「zzz~」
「アクト...は寝たふりか。レイラは...」
「私の仕事をこれ以上増やすんですか!」
「すまん...シュウ、頼めるか?」
「はい、なんですか?」
「今日の戦闘の報告書と、リツのタバコ。研究所に届けてくれない?」
「いいですけど...さっきどこか行ってた時に済ませなかったんですか?」
「ああ、さっきちょうどリツがいなくてな。受付出なかった」
「さっきタバコ取りに来てましたよ」
「入れ違いかよ...」
「行って来たらどうですか?」
「いや、俺立場もあるし、外出たらどの方犯すかわからないからってんで外出できる時間決まってんだよな」
「なんですかそれ...」
シュウは、警察官なのに、と呆れた。
「じゃあ僕が行ってきます。報告書と煙草、貸してください」
「ありがとよ」
赤城は茶封筒と煙草の箱を投げた。
「じゃ、行ってきます」
シュウは部屋を出た。
「遠い...」
シュウは赤城の運転する車がないので、歩きで5㎞先の研究所に向かっていた。と、通りかかった車から声がした。
「アレ?シュウさんではありませんか?」
シュウが自分の横に停車した車を見ると、乗っていたのは眼鏡をかけた長髪の白衣を来た女の人だった。
「お疲れ様です。えと...研究所の者です。ミナといいます。こないだは検体ありがとうございました」
すると、さらに助手席から白衣を来た栗毛色ツインテールの少女も顔を出した。
「あれは実に状態がよくて助かったぞ。最近の若いのは脳幹吹っ飛ばしよるからなあ。妾からも礼を言うぞ」
その見た目は少女だったが、口調は年を取ったようにも感じられた。
「ウメさん、シートベルトちゃんとしてください。あの人警察なんですから捕まりますよ」
「ぬ、妾を子供扱いしたな?妾は1988年生まれの128歳、科学の結晶不老少女じゃぞ」
「はいはい。125㎝の妾はシートベルトしましょうね~」
「ぬ~、馬鹿にするな~」
ウメはミナに抑えられてシートベルトに捕まった。
「シュウさん、ありがとうございました。いつかお礼しますので」
「あ、ありがとうございます。えっと...あの研究所の人ですよね?」
「はい。そうですが」
「じゃあ一つ頼み事してもいいですか」
「なんですか?私たちにできることなら...」
「このタバコと封筒、中は報告書みたいです。これリツさんに届けてもらえますか?」
すると、ウメがひょこっと顔を出した。
「ぬしもついて来ればいいではないか」
「ウメさん、シートベルトしてください。よっ」
ミナが急にアクセルを踏んだ。車は一瞬だけ前進し、ウメは座席の前のところに頭をぶつける。
「いたっ!ミナ、忘れんぞこの雪辱!」
「はいはい、それ聞くの37回目ですよ」
「ええいうるさいうるさい!シュウとやら、来るのかこないのか?リツはお前が来るのをいつも楽しみにしているぞ」
「あ...では行きます」
シュウはリケジョ二人が乗った車に同乗して研究所に行くことになった。
「シュウ君?いらっしゃい。散らかってるけどゆっくりしてってね」
研究所に通されたシュウ、散らかる研究室。散らかっているというのは、血痕や肉片である。
「えっと...くつろ...ぐ?」
「リツさん、検体の血痕はしょうがないとしても肉片くらいは素手で片づけられるでしょ。掃除頼んどいたじゃないですか」
「え~、だって私が散らかしたんじゃにゃいも~ん」
「その年でにゃーとかイタっ...」
「ミナ~、なんか言った?」
「なんでもないですよ。しょうがない私が片づけますよ。リツさんの仕事がないから私たちが研究した跡の片づけやってもらおうと思
ったのに」
「シュウ君、なんか用があってきたんでしょ?どうしたの?」
「あ、赤城さんにお使い頼まれまして」
「おっ、もしかして」
「報告書と、タバコ...」
「や~、さっきコンビニ行ったら売り切れてたのよ~」
リツはシュウが出した煙草に飛びつく。
「ありがと。ニコチンキレてイライラしてたの」
煙草から一本取り出して、ジッポで火をつけた。
「これリツ、研究室で煙草を吸うでない。化学物質が充満するであろうが」
「へいへーい」
リツは窓を開けると、そこから顔を出して外を向いて煙を吐く。
「シュウ君、報告書、貸してみな」
リツは振り向いていう。
「あ、はい」
シュウが封筒を渡すと、その中身を出して中身を読む。
「何これ...フッ、報告書だなんてバカバカしい。こんなの」
リツは報告書を見るなり吹き出し、笑い出した。
「あー、私のタバコ、こんなに甘かったかしらね」
リツは灰皿に灰を落とした。
「ありがとシュウ君、ミナ、送ってって。もう検体はないわよね?」
「では車を出します。ちなみに検体はあと一体残っています」
「そう。じゃあ久しぶりに私も仕事しようかしら」
「やったー!リツが仕事をするぞ!妾もう寝るもんねー!」
妾が『休憩室』と書かれた扉を開けて飛び込んでいった。
「行きましょうか。シュウさん」
「はっ、はい」
シュウはミナと車に乗った。
赤城が部屋に帰ってきた。
「あの...誰かでいいんだけどさあ、頼まれてくんね?」
「zzz~」
「アクト...は寝たふりか。レイラは...」
「私の仕事をこれ以上増やすんですか!」
「すまん...シュウ、頼めるか?」
「はい、なんですか?」
「今日の戦闘の報告書と、リツのタバコ。研究所に届けてくれない?」
「いいですけど...さっきどこか行ってた時に済ませなかったんですか?」
「ああ、さっきちょうどリツがいなくてな。受付出なかった」
「さっきタバコ取りに来てましたよ」
「入れ違いかよ...」
「行って来たらどうですか?」
「いや、俺立場もあるし、外出たらどの方犯すかわからないからってんで外出できる時間決まってんだよな」
「なんですかそれ...」
シュウは、警察官なのに、と呆れた。
「じゃあ僕が行ってきます。報告書と煙草、貸してください」
「ありがとよ」
赤城は茶封筒と煙草の箱を投げた。
「じゃ、行ってきます」
シュウは部屋を出た。
「遠い...」
シュウは赤城の運転する車がないので、歩きで5㎞先の研究所に向かっていた。と、通りかかった車から声がした。
「アレ?シュウさんではありませんか?」
シュウが自分の横に停車した車を見ると、乗っていたのは眼鏡をかけた長髪の白衣を来た女の人だった。
「お疲れ様です。えと...研究所の者です。ミナといいます。こないだは検体ありがとうございました」
すると、さらに助手席から白衣を来た栗毛色ツインテールの少女も顔を出した。
「あれは実に状態がよくて助かったぞ。最近の若いのは脳幹吹っ飛ばしよるからなあ。妾からも礼を言うぞ」
その見た目は少女だったが、口調は年を取ったようにも感じられた。
「ウメさん、シートベルトちゃんとしてください。あの人警察なんですから捕まりますよ」
「ぬ、妾を子供扱いしたな?妾は1988年生まれの128歳、科学の結晶不老少女じゃぞ」
「はいはい。125㎝の妾はシートベルトしましょうね~」
「ぬ~、馬鹿にするな~」
ウメはミナに抑えられてシートベルトに捕まった。
「シュウさん、ありがとうございました。いつかお礼しますので」
「あ、ありがとうございます。えっと...あの研究所の人ですよね?」
「はい。そうですが」
「じゃあ一つ頼み事してもいいですか」
「なんですか?私たちにできることなら...」
「このタバコと封筒、中は報告書みたいです。これリツさんに届けてもらえますか?」
すると、ウメがひょこっと顔を出した。
「ぬしもついて来ればいいではないか」
「ウメさん、シートベルトしてください。よっ」
ミナが急にアクセルを踏んだ。車は一瞬だけ前進し、ウメは座席の前のところに頭をぶつける。
「いたっ!ミナ、忘れんぞこの雪辱!」
「はいはい、それ聞くの37回目ですよ」
「ええいうるさいうるさい!シュウとやら、来るのかこないのか?リツはお前が来るのをいつも楽しみにしているぞ」
「あ...では行きます」
シュウはリケジョ二人が乗った車に同乗して研究所に行くことになった。
「シュウ君?いらっしゃい。散らかってるけどゆっくりしてってね」
研究所に通されたシュウ、散らかる研究室。散らかっているというのは、血痕や肉片である。
「えっと...くつろ...ぐ?」
「リツさん、検体の血痕はしょうがないとしても肉片くらいは素手で片づけられるでしょ。掃除頼んどいたじゃないですか」
「え~、だって私が散らかしたんじゃにゃいも~ん」
「その年でにゃーとかイタっ...」
「ミナ~、なんか言った?」
「なんでもないですよ。しょうがない私が片づけますよ。リツさんの仕事がないから私たちが研究した跡の片づけやってもらおうと思
ったのに」
「シュウ君、なんか用があってきたんでしょ?どうしたの?」
「あ、赤城さんにお使い頼まれまして」
「おっ、もしかして」
「報告書と、タバコ...」
「や~、さっきコンビニ行ったら売り切れてたのよ~」
リツはシュウが出した煙草に飛びつく。
「ありがと。ニコチンキレてイライラしてたの」
煙草から一本取り出して、ジッポで火をつけた。
「これリツ、研究室で煙草を吸うでない。化学物質が充満するであろうが」
「へいへーい」
リツは窓を開けると、そこから顔を出して外を向いて煙を吐く。
「シュウ君、報告書、貸してみな」
リツは振り向いていう。
「あ、はい」
シュウが封筒を渡すと、その中身を出して中身を読む。
「何これ...フッ、報告書だなんてバカバカしい。こんなの」
リツは報告書を見るなり吹き出し、笑い出した。
「あー、私のタバコ、こんなに甘かったかしらね」
リツは灰皿に灰を落とした。
「ありがとシュウ君、ミナ、送ってって。もう検体はないわよね?」
「では車を出します。ちなみに検体はあと一体残っています」
「そう。じゃあ久しぶりに私も仕事しようかしら」
「やったー!リツが仕事をするぞ!妾もう寝るもんねー!」
妾が『休憩室』と書かれた扉を開けて飛び込んでいった。
「行きましょうか。シュウさん」
「はっ、はい」
シュウはミナと車に乗った。
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