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11話 もういちど
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「モモさんの正体は増子さんですよね?」
「...」
その時、目の前の壁が崩れ落ちた。
「もう来たか...」
「どうするんですか!」
「逃げる!それしかできない!今のところどうやってもあいつは倒せない!」
モモさんはまた僕を抱えて別の建物へと駆け出した。
「しょうがないか...」
するとモモさんは僕を横から前に持ち替え、突然僕の口にキスをした。
「んっ...んっ、はあ、何するんですか、いきなり」
「私のこと好き?」
「...はい」
「増子ちゃんのこと、好き?」
「...」
「どうなの?」
「...はい」
「そっか」
モモさんはまた僕を抱きしめた。
「私のにおい、わかる?」
「...はい」
「私が増子テア。多分、君より先に君のこと好きだったよ」
それを聞いた途端、心臓が太鼓を打つように鳴り始めた。
「それって...あの...」
「君のこと、全部知ってた。何で苦しんでるのかも、君の好きなタイプも」
「えっと...」
「まさか私自身のこと好きでいてくれたなんて意外だな~。うれしい」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」
「まずいですよ!もうあいつが!」
「敬語外しな。いつもの私だよ」
気づくと、制服に斧を持った姿の増子さんが立っていた。
「これであいつと私は別人。わかるよね?」
「はい...」
「いつか同じことを言ったね。もう一度言うよ」
増子さんはバケモノのほうを見て、振り向き気味肩越しに言った。
「私だけ見てて」
増子さんが斧を一振りすると、その勢いで周囲の建物から地面まで割れ目が入った。
化け物も真っ二つ。
「スワンプマンも同一人物にはなれない。あんたも一緒ね」
バケモノが破裂した。
「さ、住野君。いや、エソラ君。行こっか」
「うん」
僕は近くの建物のドアを開けた。
そこは、いつか見ていきたいと思っていたタピオカ屋。
「さっ、デートだよ。私こういうのあこがれてたんだ~」
「ぼっ、僕も...」
二人でタピオカを手に店から走り出した。
「行こうか!これからは心の外へ、希望の世界へ!」
「...」
その時、目の前の壁が崩れ落ちた。
「もう来たか...」
「どうするんですか!」
「逃げる!それしかできない!今のところどうやってもあいつは倒せない!」
モモさんはまた僕を抱えて別の建物へと駆け出した。
「しょうがないか...」
するとモモさんは僕を横から前に持ち替え、突然僕の口にキスをした。
「んっ...んっ、はあ、何するんですか、いきなり」
「私のこと好き?」
「...はい」
「増子ちゃんのこと、好き?」
「...」
「どうなの?」
「...はい」
「そっか」
モモさんはまた僕を抱きしめた。
「私のにおい、わかる?」
「...はい」
「私が増子テア。多分、君より先に君のこと好きだったよ」
それを聞いた途端、心臓が太鼓を打つように鳴り始めた。
「それって...あの...」
「君のこと、全部知ってた。何で苦しんでるのかも、君の好きなタイプも」
「えっと...」
「まさか私自身のこと好きでいてくれたなんて意外だな~。うれしい」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」
「まずいですよ!もうあいつが!」
「敬語外しな。いつもの私だよ」
気づくと、制服に斧を持った姿の増子さんが立っていた。
「これであいつと私は別人。わかるよね?」
「はい...」
「いつか同じことを言ったね。もう一度言うよ」
増子さんはバケモノのほうを見て、振り向き気味肩越しに言った。
「私だけ見てて」
増子さんが斧を一振りすると、その勢いで周囲の建物から地面まで割れ目が入った。
化け物も真っ二つ。
「スワンプマンも同一人物にはなれない。あんたも一緒ね」
バケモノが破裂した。
「さ、住野君。いや、エソラ君。行こっか」
「うん」
僕は近くの建物のドアを開けた。
そこは、いつか見ていきたいと思っていたタピオカ屋。
「さっ、デートだよ。私こういうのあこがれてたんだ~」
「ぼっ、僕も...」
二人でタピオカを手に店から走り出した。
「行こうか!これからは心の外へ、希望の世界へ!」
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