天狗の花嫁

明樹

文字の大きさ
上 下
52 / 221

繋がる心と身体 2

しおりを挟む
恥ずかしい所を隠そうと、慌てて股間を抑えた俺の両手を、銀ちゃんが掴んで布団に縫い止める。
そして上から俺の裸をじっくりと眺める。
俺はあまりの恥ずかしさに、足をもじもじとさせて顔を横に向けた。


「綺麗だな…凛」


ほうっと息を吐いて呟く銀ちゃんに、俺は熱い顔を戻して唇を尖らせる。今、俺の目に映る、程よく筋肉の付いた逞しい銀ちゃんの身体の方が、よっぽど綺麗だと思う。


「綺麗って…。俺、何も付いてない男だよ。綺麗なわけないじゃん…」
「おまえはわかってないな。この白くて滑らかな肌も、可愛い桃色の粒も、少しくびれた腰も、しなやかに伸びた手足も、全て綺麗だ…。それに、何も付いてない事はない。ここに可愛いモノがあるじゃないか」


ふっと笑いながら、銀ちゃんが俺のぴくぴくと震える少し小さめの性器をきゅっと握った。


「ひゃっ、あ…っ、やっ」


銀ちゃんの手から逃れようと、身体を捩ってうつ伏せになる。俺の性器を握っていた銀ちゃんの手が離れて、そっと俺の背中に触れた。


「ここ…、崖から落ちた時に怪我したとこか?」
「え?あ、まだ痕が残ってる?だいぶん綺麗になったと思ったんだけど…」
「綺麗にはなってるが、薄っすらと桃色になってる。かなり大きな傷だな…。痛かっただろう?」
「うん、まあ…。でも、銀ちゃんが傷付く事を思ったら平気だよ」
「馬鹿が…。俺だって、おまえが傷付く事を思ったら自分が痛い方がいいに決まってる。もう二度と無茶はするなよ…」
「うん……んあっ、あっ、あ…んっ」


銀ちゃんが、うつ伏せになった俺の背中に被さり、傷痕に舌を這わせ出した。
一通り舐め終わると俺を仰向けにして、耳朶から首、胸へときつく肌を吸っていく。
左胸の花びらの印をきつく吸われた瞬間、背中がびくんと大きく跳ねて、身体の熱が一気に上昇した。


「ああっ、あんっ、やぁ…っ、なんでぇ…」


ぴくぴくと震える俺の身体を愛撫して、銀ちゃんが俺の乳首を口に含む。舌で弄り回してきゅっと軽く噛み、反対側も同じように舐めて噛んだ。
乳首から銀ちゃんの唇が離れると、さっきまでくすぐったいだけだったそこが、今までに見た事がないくらい赤く色付いてぴんと立ち上がり、じんじんと疼き始めた。


俺は、ぼんやりと天井を見つめて荒い息を繰り返す。その間に、銀ちゃんの頭が下に下がっていき、俺の性器をひと舐めすると、尻をぐっと持ち上げた。


銀ちゃんは、両手で俺の尻を掴んで広げると、顔を近付けて尻の孔をぺろりと舐めた。


「ひゃっ、えっ?やっ…め…、ああっ…ん」


俺の抵抗も虚しく、がっちりと尻を掴まれて、孔に舌を挿し込まれる。俺の性器の先端からは、だらだらと蜜が溢れ続けて俺の腹を濡らしていた。


しばらくすると、銀ちゃんが身体を起こして、どこに置いていたのか小さな容れ物の蓋を開け、指でクリーム状の物をすくう。それを、俺の尻の間に塗り込んでいく。
後孔の周りにくちゅくちゅと塗り込んでいた指を、つぷんと中に突き入れた。


「ああっ、あっ、ふぅ…っ、んう…っ」


孔を広げるような動きに、思わず高い声が出てしまう。銀ちゃんが、口を押さえた俺の手を退けて唇を吸った。何度か角度を変えて合わせ、俺の口内を犯す。口内の舌の動きに気を取られている間に、複数の指が入ってぐにぐにと動かされ、尻の奥からじんじんと甘い痺れが広がっていった。


「はあっ、はあっ、あ…んっ、な、んか…お尻が、へん…っ。熱い…」
「軟膏が効いてきたか…。これは万能でな、傷にも効くが媚薬効果もある。ああ、おまえの奥が蕩けて柔らかくなってきてるぞ…。いやらしい蜜も溢れてきてる」
「やっ、いわ…な、で…っ。はあっ、ぎ、んちゃんっ、なんかおかしい…っ、たすけて…」
「…っ、すぐに良くしてやる」


しおりを挟む

処理中です...