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俺は男の手を昊の腕から引き剥がすと、無言で男に背を向けて歩き出した。
昊が後ろを気にする素振りを見せたけど、知るか。アイツとは関わりたくない。昊にも関わってほしくない。同じ学校だというなら、夏樹に聞いてみよう。昊を関わらせないよう、頼んでみよう。
男が再び昊を引き留めるかと思ったけど、追ってはこない。ホッと安堵していると「昊、また連絡する」と声がした。
俺はカチンときた。しつこい。まるで篠山の時みたいだ。どうしてこうも昊は、しつこいヤツに好かれるのか。昊を好きなのは、俺だけでいい。
しかし文句を言おうと軽く舌打ちをして振り向いた時にはもう、男の姿はなかった。
「…どこ行った?」
「そこの角を曲がってったぞ」
「ふーん。昊、アイツだれ?友達って言ってたけど」
「友達じゃねぇ。ただの同級生。隣のクラスだし」
「でもアイツはそう思ってないみたいだったけど?篠山みたいに昊のこと好きなんじゃないの?」
「ちげーよ。だとしても、おまえには関係ねぇだろ。なに怒ってんだよ…意味わかんねぇ」
「別に…怒ってない」
ポツリと呟いて、繋いだままの昊の手を引いて歩き出す。
昊が「離せよ」と手を引いたけど、離してやらない。
俺は、俺の物だというように、昊の手を強く握りしめた。そして二人とも何も話さず、家までの道のりを歩いた。
祭りの日から一週間後、夏樹と会った。塾で忙しい中、俺が「相談がある」とメールを送ると時間を作ってくれた。夏樹こそ、兄のように優しくて頼れる存在だ。夏樹のような人なら、昊の友達として傍にいても不安にならない。
逆に昊には頼られたい。兄だけど恋人になりたい。常にそう、願っている。
夏樹とは駅前で待ち合わせた。近くのカフェに行き、話を聞いてもらうつもりだ。
昊は昼から出かけていった。友達と会うと言って。「友達って誰?」と聞いたけど、「おまえの知らないヤツ」と名前を教えてはくれなかった。もしかしてこの前のアイツかと聞く前に、昊はサッサと出てしまった。でも昊はアイツのこと、友達じゃないと言ってた。だから違うと言い聞かせ、俺は時間になるまで課題をやった。
「青、遅くなった、悪い」
「大丈夫だよ。夏樹こそ、来てくれてありがとう」
考えごとをしていると、夏樹が笑顔で現れた。
その顔を見て、重い気持ちが少しだけ軽くなった。
昊が後ろを気にする素振りを見せたけど、知るか。アイツとは関わりたくない。昊にも関わってほしくない。同じ学校だというなら、夏樹に聞いてみよう。昊を関わらせないよう、頼んでみよう。
男が再び昊を引き留めるかと思ったけど、追ってはこない。ホッと安堵していると「昊、また連絡する」と声がした。
俺はカチンときた。しつこい。まるで篠山の時みたいだ。どうしてこうも昊は、しつこいヤツに好かれるのか。昊を好きなのは、俺だけでいい。
しかし文句を言おうと軽く舌打ちをして振り向いた時にはもう、男の姿はなかった。
「…どこ行った?」
「そこの角を曲がってったぞ」
「ふーん。昊、アイツだれ?友達って言ってたけど」
「友達じゃねぇ。ただの同級生。隣のクラスだし」
「でもアイツはそう思ってないみたいだったけど?篠山みたいに昊のこと好きなんじゃないの?」
「ちげーよ。だとしても、おまえには関係ねぇだろ。なに怒ってんだよ…意味わかんねぇ」
「別に…怒ってない」
ポツリと呟いて、繋いだままの昊の手を引いて歩き出す。
昊が「離せよ」と手を引いたけど、離してやらない。
俺は、俺の物だというように、昊の手を強く握りしめた。そして二人とも何も話さず、家までの道のりを歩いた。
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