ふれたら消える

40

 俺は嬉しくて嬉しくて、全身をぴたりと合わせて昊を抱きしめた。

「昊…俺も昊だけ。昊だけだよ」
「うん、俺もおまえ以外は嫌だ」
「優しくするから。でも痛かったら言って」
「大丈夫だ。だから、早く…おまえと繋がりたい」

 興奮しすぎて血液が沸騰しそうだ。
 俺は再び身体を起こすと、昊の後ろの穴を慎重にほぐし始めた。穴の周りを指で押し、ローションのぬめりと共に指を入れてみる。昊の反応を見ながら指を増やしていく。
 穴から時おり視線を昊の顔に向けると、小さく口を開けて眉間に皺を寄せている。その様子がすこぶるえろい。俺の股間のモノが爆発しそうに震えている。
 焦る気持ちを抑えながら指を動かし、穴を柔らかく広げることに集中する。

「青…」
「ん？痛い？」
「違う…もういい」
「え、でも」
「俺が我慢できねぇ。入れろ」
「…わかった」

 俺は指を抜くと、股間のモノにゴムをつけ、つい先ほどまで俺の指を咥えていた穴に先端を押しつけた。
 昊の反応を見ながら、ゆっくりと腰を進める。狭くてきついけど、徐々に俺のモノを飲み込んでいく。あごをのけ反らせる昊の甘い声に暴走しそうになるけど、グッとこらえる。何とか全てがおさまると、俺は身体を倒して昊を抱きしめキスをした。

「ん…昊、大丈夫？」
「…大丈夫じゃねぇ。たぶん切れた。痛い」
「え！ごめん。抜く？」
「いいよ、後で薬塗るから。それより早く動けよ。俺の中でイけよ」
「ちょっと！そういうえろいこと言うなって。無茶苦茶にしちゃうじゃん」
「いいよ、青になら何されても」
「またっ。はあ…知らないよ。やめろって言ってもやめないからな」
「うん、やめなくていい。俺の中で気持ちよくなって」
「俺の兄がえろすぎてしんどい」
「何言ってんだ、バカ…んんっ」

 俺は腰を揺すって昊の唇を塞いだ。深く舌を入れ、俺の舌に絡まる舌を強く吸う。同時に腰をゆっくりと前後に動かす。ヤバい、気持ちいい、意識が飛びそう。俺はチュッと音を立てて昊の唇から顔を離すと、細い腰を掴んで激しく腰を打ち付け始めた。

「あっ…んうっ」
「はっ、くっ…」

 昊の腹の中を突きながら、鴇色の乳首を摘んでこねる。そして俺の動きに合わせて跳ねる昊の股間のモノを握りしめると、激しく上下に扱いた。

「あ…青っ、出る！」
「俺も…っ」

 俺は昊の奥へと深く突き入れると、腰を押し付けながら果てた。
 昊も、俺の手と自身の腹の上に白濁を吐き出している。自身の出したもので汚れて、荒く呼吸を繰り返す昊の姿は、とても淫らで魅力的だ。夢にまで見た昊との行為。やっと、昊と繋がれた。俺は昊を抱きしめて何度も「昊、昊…」と名前を呼んだ。感動で涙が出た。
 昊も俺の頭を撫でながら「青」と呼んだ。昊の声も震えていた。