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翌朝、まだほとんどの人が寝静まり、少しずつ空が白み始めた時間にアルファ厶に起こされた。
なかなか開かない瞼を擦りながら「…なに?」と聞くと、アルファ厶が「乗馬の練習をするのだろう?」と言って、俺の髪を撫でながら笑う。
「あ!そうだった!」
一瞬で目が覚めた俺は、ベッドから飛び降りると急いで顔を洗って着替え、アルファ厶の手を引いて部屋を出た。
「ヴァイス」
馬小屋の前で、アルファ厶が柵に繋がれている白い愛馬の名前を呼ぶと、こちらを向いて返事をするように首を振る。
アルファ厶がその首を撫でて手綱を持ち、「良い子だ」と笑って馬小屋から連れ出した。
町の外れの広く開けた場所まで、アルファ厶と一緒にヴァイスに乗ってやって来た。
ここまで来る道中に、手綱の引き方や緩め方で、馬がどう動いて止まるかを教えてもらった。
アルファ厶は、ヴァイスの歩みを止めると、俺に手綱を握らせて馬から降りた。
「カナ、進む、止まるはさっき教えた通りだ。大丈夫、ヴァイスはカナのことを気に入ってるみたいだから、安心して乗ってみろ」
「う、うん…。えっと…、まずこうして…わぁっ」
ヴァイスの横腹をそっと足で蹴ると、軽やかに歩き出した。自分の合図で動いてくれたことが嬉しくて、調子に乗って何度か蹴ると、今度は駆け足になる。
ヴァイスの上で身体が上下に跳ねるけど、すっかり腰もお尻も良くなっていた俺は、楽しくて大きな声を出した。
「アル!見てっ。俺、一人で乗れてるよ?すっごく楽しいっ!もうちょっと向こうまで行っていい?」
「ふっ、良かったな。いいけどあまり遠くには行くなよ?」
「わかった!」
同じ場所をグルグルと回っているだけではつまらなくなってきた俺は、アルファ厶の許可をもらって、遠く向こうに見える大きな木を目指して馬を走らせた。
まっすぐに俺の指示通りに駆けるヴァイスのたてがみを撫でて、「いい子だ、ヴァイス。宿に戻ったらたくさんのご飯をあげるからな」と声をかける。
ヴァイスは、俺の言葉に答えるように首を一度だけ上下に振ると、更に速く駆け出した。
あっという間に目標の木に着いてしまい、俺は手綱を引いてブレーキをかけようとした。
その時、木のすぐ傍の草むらに誰かが寝転んでいる姿が目に入った。
俺の指示で止まろうとしていたヴァイスが、人影に驚いて身体を大きく跳ねさせる。
手綱をしっかりと握っていなかった俺は、その反動で大きく飛ばされ宙を舞った。
ーーあっ!まずいっ!また怪我しちゃうじゃん!
宙を舞いながら、そんなことを思う。
地面に落ちる衝撃に備えて固く目を閉じた瞬間、俺の身体が何かに包まれる感触がした。
恐る恐る目を開けると、俺の身体に水みたいなモノが巻き付いて宙に浮いている。
「なっ、なにこれ…っ?」
叫んで身体をモゾモゾと動かしていると、ゆっくりと地面に下ろされた。
「大丈夫か?危ない所だったな」
笑いを含んだ低い声がして、身体に巻きついたモノを不思議に思って触っていた俺は、声が聞こえた方を見た。
そこには、青い髪に琥珀色の瞳の、アルファ厶と同じくらい大きな男が、片膝を立てて俺を見ていた。
なかなか開かない瞼を擦りながら「…なに?」と聞くと、アルファ厶が「乗馬の練習をするのだろう?」と言って、俺の髪を撫でながら笑う。
「あ!そうだった!」
一瞬で目が覚めた俺は、ベッドから飛び降りると急いで顔を洗って着替え、アルファ厶の手を引いて部屋を出た。
「ヴァイス」
馬小屋の前で、アルファ厶が柵に繋がれている白い愛馬の名前を呼ぶと、こちらを向いて返事をするように首を振る。
アルファ厶がその首を撫でて手綱を持ち、「良い子だ」と笑って馬小屋から連れ出した。
町の外れの広く開けた場所まで、アルファ厶と一緒にヴァイスに乗ってやって来た。
ここまで来る道中に、手綱の引き方や緩め方で、馬がどう動いて止まるかを教えてもらった。
アルファ厶は、ヴァイスの歩みを止めると、俺に手綱を握らせて馬から降りた。
「カナ、進む、止まるはさっき教えた通りだ。大丈夫、ヴァイスはカナのことを気に入ってるみたいだから、安心して乗ってみろ」
「う、うん…。えっと…、まずこうして…わぁっ」
ヴァイスの横腹をそっと足で蹴ると、軽やかに歩き出した。自分の合図で動いてくれたことが嬉しくて、調子に乗って何度か蹴ると、今度は駆け足になる。
ヴァイスの上で身体が上下に跳ねるけど、すっかり腰もお尻も良くなっていた俺は、楽しくて大きな声を出した。
「アル!見てっ。俺、一人で乗れてるよ?すっごく楽しいっ!もうちょっと向こうまで行っていい?」
「ふっ、良かったな。いいけどあまり遠くには行くなよ?」
「わかった!」
同じ場所をグルグルと回っているだけではつまらなくなってきた俺は、アルファ厶の許可をもらって、遠く向こうに見える大きな木を目指して馬を走らせた。
まっすぐに俺の指示通りに駆けるヴァイスのたてがみを撫でて、「いい子だ、ヴァイス。宿に戻ったらたくさんのご飯をあげるからな」と声をかける。
ヴァイスは、俺の言葉に答えるように首を一度だけ上下に振ると、更に速く駆け出した。
あっという間に目標の木に着いてしまい、俺は手綱を引いてブレーキをかけようとした。
その時、木のすぐ傍の草むらに誰かが寝転んでいる姿が目に入った。
俺の指示で止まろうとしていたヴァイスが、人影に驚いて身体を大きく跳ねさせる。
手綱をしっかりと握っていなかった俺は、その反動で大きく飛ばされ宙を舞った。
ーーあっ!まずいっ!また怪我しちゃうじゃん!
宙を舞いながら、そんなことを思う。
地面に落ちる衝撃に備えて固く目を閉じた瞬間、俺の身体が何かに包まれる感触がした。
恐る恐る目を開けると、俺の身体に水みたいなモノが巻き付いて宙に浮いている。
「なっ、なにこれ…っ?」
叫んで身体をモゾモゾと動かしていると、ゆっくりと地面に下ろされた。
「大丈夫か?危ない所だったな」
笑いを含んだ低い声がして、身体に巻きついたモノを不思議に思って触っていた俺は、声が聞こえた方を見た。
そこには、青い髪に琥珀色の瞳の、アルファ厶と同じくらい大きな男が、片膝を立てて俺を見ていた。
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