219 / 272
219
しおりを挟む
リオが元の位置に戻ると、ギデオンを挟んで椅子に座らされた。
「いやいやっ、王子と並んで座るなんて!ギデオン立とう!」
「落ち着けリオ。王子はかしこまられることを好まない。固くならずに接してやってほしい。そうですよね?」
「うんそう。僕、リオのこと気に入ったな。きれいな髪と目をしてるね。羨ましい」
「いやいや!王子の方がとっても美しいです!」
「ふふっ、そうかな。ありがとう」
ローランが小首を傾げて笑った。
リオは思わず見とれた。
動揺してちゃんと認識していなかったけど、王族特有の青みがかった銀髪にアイオライトのような青紫の瞳。それにきっと誰もが振り返って見てしまうだろう美貌。一見、女性と間違えそうだが、細いけれど鍛えられた筋肉があることが、服の上からでもわかる。国中の女性が憧れる真の王子様だ。
リオがぼんやりとローランを見ていると、ギデオンの顔が目の前に現れ驚いた。
「うわっ!びっくりした…」
「王子を見すぎだ。俺を見ろ」
「あ…失礼なことを…」
「そうではない。王子より俺を見てくれということだ」
「なんで?」
「くくっ!ギデオンもそんなこと言うんだ?初めて聞いたよ」
「うるさいな。それよりもなぜここに?散歩なら王族専用の庭があるでしょうが」
ギデオンが心底嫌そうな顔で言うものだから、リオは心配になる。
先ほどから、とても不敬な態度じゃないか?でも王子はそれを許している。…もしや、ギデオンは、王子にそんな口を聞けるほどの身分なの?
「だってこういう所に来た方が、いろんな人と会えるからね。今日はリオに会えたから来てよかったよ。ね、リオ」
「…あ、はいっ」
ローランが華やかに笑うから、リオも笑顔で返した。
ローランはなぜか目を輝かせると、一度立ち上がり、リオとギデオンの間に無理やり入ってきた。
再びギデオンが心底嫌そうな顔をする。
「なぜそこに座る?もう部屋に戻られては?側近が捜してますよ」
「大丈夫。旅の計画を練ってるから」
「旅に行かれるのですか?」
リオが聞くと、ローランは「そうなんだよ」と膝が触れるほどに近づいた。
「来月の隣国の立太子の儀式に参加するんだよ。リオも行くだろ?ギデオンと一緒に。そう聞いてる。あと招待状に書かれてた愛玩動物ってどこにいるの?」
「行くかどうかは、まだわかりません。…アンのことですか?部屋にいます。結構大きいので、城内の方を驚かせてはいけないと思いまして」
「ええ?一緒に行こうよ!それに愛玩動物はアンって言うの?かわいらしい名前だね。見てみたい!今から部屋に行ってもいい?」
「いいですよ」
「いやいやっ、王子と並んで座るなんて!ギデオン立とう!」
「落ち着けリオ。王子はかしこまられることを好まない。固くならずに接してやってほしい。そうですよね?」
「うんそう。僕、リオのこと気に入ったな。きれいな髪と目をしてるね。羨ましい」
「いやいや!王子の方がとっても美しいです!」
「ふふっ、そうかな。ありがとう」
ローランが小首を傾げて笑った。
リオは思わず見とれた。
動揺してちゃんと認識していなかったけど、王族特有の青みがかった銀髪にアイオライトのような青紫の瞳。それにきっと誰もが振り返って見てしまうだろう美貌。一見、女性と間違えそうだが、細いけれど鍛えられた筋肉があることが、服の上からでもわかる。国中の女性が憧れる真の王子様だ。
リオがぼんやりとローランを見ていると、ギデオンの顔が目の前に現れ驚いた。
「うわっ!びっくりした…」
「王子を見すぎだ。俺を見ろ」
「あ…失礼なことを…」
「そうではない。王子より俺を見てくれということだ」
「なんで?」
「くくっ!ギデオンもそんなこと言うんだ?初めて聞いたよ」
「うるさいな。それよりもなぜここに?散歩なら王族専用の庭があるでしょうが」
ギデオンが心底嫌そうな顔で言うものだから、リオは心配になる。
先ほどから、とても不敬な態度じゃないか?でも王子はそれを許している。…もしや、ギデオンは、王子にそんな口を聞けるほどの身分なの?
「だってこういう所に来た方が、いろんな人と会えるからね。今日はリオに会えたから来てよかったよ。ね、リオ」
「…あ、はいっ」
ローランが華やかに笑うから、リオも笑顔で返した。
ローランはなぜか目を輝かせると、一度立ち上がり、リオとギデオンの間に無理やり入ってきた。
再びギデオンが心底嫌そうな顔をする。
「なぜそこに座る?もう部屋に戻られては?側近が捜してますよ」
「大丈夫。旅の計画を練ってるから」
「旅に行かれるのですか?」
リオが聞くと、ローランは「そうなんだよ」と膝が触れるほどに近づいた。
「来月の隣国の立太子の儀式に参加するんだよ。リオも行くだろ?ギデオンと一緒に。そう聞いてる。あと招待状に書かれてた愛玩動物ってどこにいるの?」
「行くかどうかは、まだわかりません。…アンのことですか?部屋にいます。結構大きいので、城内の方を驚かせてはいけないと思いまして」
「ええ?一緒に行こうよ!それに愛玩動物はアンって言うの?かわいらしい名前だね。見てみたい!今から部屋に行ってもいい?」
「いいですよ」
56
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
あの日、北京の街角で
ゆまは なお
BL
5年前、一度だけ体を交わした彼が、通訳として出張に同行するーーー。
元留学生×駐在員。年下攻め。再会もの。
北京に留学していた上野孝弘は駐在員の高橋祐樹と街中で出会い、突然のアクシデントにより、その場で通訳を頼まれる。その後も友人としてつき合いが続くうちに、孝弘は祐樹に惹かれていくが、半年間の研修で来ていた祐樹の帰国予定が近づいてくる。
孝弘の告白は断られ、祐樹は逃げるように連絡を絶ってしまう。
その5年後、祐樹は中国出張に同行するコーディネーターとして孝弘と再会する。
3週間の出張に同行すると聞き、気持ちが波立つ祐樹に、大人になった孝弘が迫ってきて……?
2016年に発表した作品の改訂版。他サイトにも掲載しています。
顔も知らない番のアルファよ、オメガの前に跪け!
小池 月
BL
男性オメガの「本田ルカ」は中学三年のときにアルファにうなじを噛まれた。性的暴行はされていなかったが、通り魔的犯行により知らない相手と番になってしまった。
それからルカは、孤独な発情期を耐えて過ごすことになる。
ルカは十九歳でオメガモデルにスカウトされる。順調にモデルとして活動する中、仕事で出会った俳優の男性アルファ「神宮寺蓮」がルカの番相手と判明する。
ルカは蓮が許せないがオメガの本能は蓮を欲する。そんな相反する思いに悩むルカ。そのルカの苦しみを理解してくれていた周囲の裏切りが発覚し、ルカは誰を信じていいのか混乱してーー。
★バース性に苦しみながら前を向くルカと、ルカに惹かれることで変わっていく蓮のオメガバースBL★
性描写のある話には※印をつけます。第12回BL大賞に参加作品です。読んでいただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします(^^♪
11月27日完結しました✨✨
ありがとうございました☆
【完結】義妹(いもうと)を応援してたら、俺が騎士に溺愛されました
未希かずは(Miki)
BL
第13回BL大賞 奨励賞 受賞しました。
皆さまありがとうございます。
「ねえ、私だけを見て」
これは受けを愛しすぎて様子のおかしい攻めのフィンと、攻めが気になる受けエリゼオの恋のお話です。
エリゼオは母の再婚により、義妹(いもうと)ができた。彼には前世の記憶があり、その前世の後悔から、エリゼオは今度こそ義妹を守ると誓う。そこに現れた一人の騎士、フィン。彼は何と、義妹と両想いらしい。まだ付き合えていない義妹とフィンの恋を応援しようとするエリゼオ。けれどフィンの優しさに触れ、気付けば自分がフィンを好きになってしまった。
「この恋、早く諦めなくちゃ……」
本人の思いとはうらはらに、フィンはエリゼオを放っておかない。
この恋、どうなる!? じれキュン転生ファンタジー。ハピエンです。
番外編。
リナルド×ガルディア。王族と近衞騎士の恋。
――忠誠を誓った相手を、愛してはいけないと思っていた。切ない身分差、年の差の恋。恋の自覚は、相手が成人してからになります。
的中率100%の占い師ですが、運命の相手を追い返そうとしたら不器用な軍人がやってきました
水凪しおん
BL
煌都の裏路地でひっそりと恋愛相談専門の占い所を営む青年・紫苑。
彼は的中率百パーセントの腕を持つが、実はオメガであり、運命や本能に縛られる人生を深く憎んでいた。
ある日、自らの運命の相手が訪れるという予言を見た紫苑は店を閉めようとするが、間一髪で軍の青年将校・李翔が訪れてしまう。
李翔は幼い頃に出会った「忘れられない人」を探していた。
運命から逃れるために冷たく突き放す紫苑。
だが、李翔の誠実さと不器用な優しさに触れるうち、紫苑の頑なだった心は少しずつ溶かされていく。
過去の記憶が交差する中、紫苑は李翔の命の危機を救うため、自ら忌み嫌っていた運命に立ち向かう決意をする。
東洋の情緒漂う架空の巨大都市を舞台に、運命に抗いながらも惹かれ合う二人を描く中華風オメガバース・ファンタジー。
ざまぁされたチョロ可愛い王子様は、俺が貰ってあげますね
ヒラヲ
BL
「オーレリア・キャクストン侯爵令嬢! この時をもって、そなたとの婚約を破棄する!」
オーレリアに嫌がらせを受けたというエイミーの言葉を真に受けた僕は、王立学園の卒業パーティーで婚約破棄を突き付ける。
しかし、突如現れた隣国の第一王子がオーレリアに婚約を申し込み、嫌がらせはエイミーの自作自演であることが発覚する。
その結果、僕は冤罪による断罪劇の責任を取らされることになってしまった。
「どうして僕がこんな目に遭わなければならないんだ!?」
卒業パーティーから一ヶ月後、王位継承権を剥奪された僕は王都を追放され、オールディス辺境伯領へと送られる。
見習い騎士として一からやり直すことになった僕に、指導係の辺境伯子息アイザックがやたら絡んでくるようになって……?
追放先の辺境伯子息×ざまぁされたナルシスト王子様
悪役令嬢を断罪しようとしてざまぁされた王子の、その後を書いたBL作品です。
S級エスパーは今日も不機嫌
ノルジャン
BL
低級ガイドの成瀬暖は、S級エスパーの篠原蓮司に嫌われている。少しでも篠原の役に立ちたいと、ガイディングしようとするが拒否される日々。ある日、所属しているギルドから解雇させられそうになり、焦った成瀬はなんとか自分の級を上げようとする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる