銃世界でハーレム部隊をッ!

ラト鬼

文字の大きさ
25 / 26
第2章

シナイ戦争 休日

しおりを挟む
「参ったァッ!」
『参りやしたッ!』
なんなんだ…これ…
今俺のテントの前には勝利の狼煙傭兵団の全メンバーが土下座していた。
なぜこの様になったかというと…


「良し!対決だ!絶対俺達は勝ってるぞ!」
「んな訳ねーだろジジイ」
「ジジイじゃねぇ!ほら早く記録見せろよ。俺達は合計375だが、ん?どうなんだ?」
「えーと352+341=…703か!」
「ご主人様。一つ間違いがありますよ」
「え?何処何処?」
「あーもう。ご主人はこんなのも解けないのか?ほらここの10の位の所は9になるんだよ」
「あーそういう事ね」
「…私よりもバカだね ご主人様は」
「すんまそん」
「マスター。私の計算機能を使えばよろしいのでは?」
「あーあー確かつけてたね」
「だったらそれ使えや。ボケ!」
「イッテェ!」
「ああ、隊長さんが叩かれている!見てるだけでもご褒美です!」
「我はあの角で頭突きされたいのじゃ…考えてるだけで…はぁはぁ鼻血が止まらないのじゃ」
カオスである。
特に最後尾。
妄想するだけで鼻血が出るって前世の俺と似ているな。
俺も授業中に抱擁力のある姉キャラとの添い寝の妄想したら鼻血出たしな。
虐待受けてたから抱擁力のある姉キャラが好きなんだよ。
一応サキアは抱擁力あるからね。
大好きですサキアさん、はい。
とか言ってる内に計算終了。
結果は
「えーと4633だね」
『は?』
「う…嘘だろ、内訳は?」
「ケルチ320 カナコ352 バルログ 540 サキア 341 俺3000」(因みに勝負が始まってからの数
「…」
「俺これでも3%だよ」
「…」
「その俺1人に10/1で負けるってどうよ?ねえねえ今どんな気持ち?年下に余裕ぶってたけどその鼻折られて今どんな気持ち?」
「死ねぇやコンチクショー!」
「ドッセェーイ!秘技角挟み」
「ああチクショ!此奴抜けねぇ!」
「ねえねえ今どんな気持ち?ヤケになって攻撃してきたくせにあぐらかきながら角に武器挟まれて武器で攻撃出来ない今どんな気持ち?」
と言った後に…



土下座されました。ハイ。
カオスだ。カオス。
「で、お前の要望はなんだ?」
此奴…土下座10秒だけでやめやがった。
はっきり言うと30日土下座と言いたい所だがやりたい事がある為それはやめておく。
「実はだな…ゴニョゴニョ」
「ッ!後で部下達と話し合ってから決めさせてもらう」
「別に構わないがお前等ここにいて大丈夫なのか?元々敵だったのに」
「ああ。別に問題無い。向こうが勝手に解約する様な事をしてきたからな。だから…ブエックシュン!」
「誰かが噂してるからくしゃみしたんじゃねえのか?お前等の元依頼人とかがさあ」
「確かにな…ブエックシュン!」
「こりゃそうだな」




「勝利の狼煙傭兵団を攻撃しただとッ!」
ダグザ王国軍の本陣。
此処ではラトの予想通りに勝利の狼煙傭兵団についての議題が盛りがっていた。
「…はい。ギュンターが指揮する精鋭揃いの魔術士隊が交戦の最中、副隊長がスモーカーと[獄夢鬼]と話しているのを目撃し反逆と思い特殊マークランド隊に座標を連絡して砲撃させました。それにより勝利の狼煙傭兵団は逆上。およそ350人がやられました」
「当たり前だ!味方なのに砲撃すれば見限るのは分かっていたはずだ!」
「伝令!伝令!」
「なんだ!この大事な時に!」
「すっすみません!しかしお伝えしなければならない事が…」
「だからなんだ!」
「はっはひ!撤退してきた兵が三十人程しかいません!」
「…それは…誠か?」
「はい。連れてきましょうか?」
「ああ。頼んだ」
「ハッ」
伝令にきた男はすぐさま駆け出していった。
「ミハイル殿…これは誰の起こした惨事だと思う?」
「やはり[獄夢鬼]でしょうね。多分殆どが彼にやられたでしょう」
「やはりか…しかしいつの間に蘇っていたのだ?」
「蘇ったのではなく受け継いだのでしょう。見た目が10代でしたから」
「先代は確か20代の見た目で死んだのだろう。そんな変わらないのでは無いか?」
「いやいや酒呑童子は不老不死です。私が生まれて初めて先代を見た時と死に際の先代の見た目は少し大人の色気が加わっただけでした」
「ミハイル殿…もしや男趣味か?」
「いえいえ。違いますよ。周りの女共は先代の酒呑童子が死に際に舞った踊りやセリフで殆どが気絶しました。その位の色気ではさすがの男でも感じますよ」
「…余程恨みをかったな。先代は」
「はは。確かにそうでございますな」
その時ダッダッダッと複数の人数が駆けてくる音がテントの外から聞こえた。
「ギュンター 只今到着致しました…」
「戦場から帰ってきた直後に済まない」
見ればギュンターや周りの奴は手がなかったり未だに血を垂れ流しにしていたりと酷い惨事の状態でいた。
「いや…大将軍の命…でしたら…いつ…でも」
「ならば皆楽な体勢で過ごしてくれ。別に横になっても構わん」
「あり…がとうございます」
各々が横になったり正座をしたりする。
その後に圧迫や水属性魔法で冷やしている者もいた。
どうやらこの世界でも[RICE]はちゃんと伝わっているらしい。
「でだ。出来る限りでいいから話を聞かせてくれ。別に敗走兵だからと言って罰を与えたりは考えとらん。寧ろ優遇させてもらう」
「では…私は敵の部隊長と戦闘をゴフッゴフッ…しておりま、した。しかし其処で部下が、勝利の狼煙傭兵団を、みか、見限りました。其処で形勢が逆転しま、した」
「何?其処までは優勢だったと?」
「は、い。徐々に押されつつはありましたが…その前に1回味方がかなりやられたと、時がありました」
「誰にやられた?」
「あの…忌々しい[獄夢鬼]です。その前までは支援をしていたらし、いですが急に出てきて、一気に400人程が5秒も、かか、らずやられました」
「なんと!?其処までもか!」
「は、い。その後私達がふっ、が帰るまでに奴だけですく、少なく見ても3000人は…」
「…もういい。休んでくれ。衛生兵!」
「なんでしょう?」
「一番優先で負傷者達を治療してやれ。そしてこの勇猛果敢な兵達を昇格、それぞれ1級ずつ昇進させよ」
「ハッ!」
衛生兵は他の兵士と共に負傷者を運んでいった。
「いいのですか?昇進させても?この後にわざと撤退してくる兵が出てきますよ」
「別にいいさ。一人ずつ後方支援の[あいつら]に任せればいい」
「確かに。それでしたら真っ当な兵とわざと帰ってきた兵とは見分けがつきますからな」
「真っ当な兵は真っ当にそして丁重に扱う。それも客のようにな。だがそれ目当ての兵は…」
其処で大将軍レギオンは首を掻っ切るジェスチャーをする。
「勿論です。そんな輩は全身に針を刺し、男だったら逸物をちょん切って喰わせて殺しましょう」
「ミハイル殿…案外あなたはえげつないな。本当に敵に回さなくて良かった」
「お褒めに預かり光栄です」
「喜んでくれてなりより」
「…安心してください。貴方の影は私です。私を褒めるのであればあの転生者を褒めってやってください」
「彼奴か…彼奴は彼奴で信用出来ないのだよ。素性を表してくれれば信用出来る者なのだが…それに彼奴は取っ付きにくいのだよ。何故この軍を手伝っている?と聞くとそれでは何故大将軍殿は大将軍という地位にいるのですか?と返してくる」
「其処が返って我々には都合がいいのでは?いざとなれば蜥蜴の尻尾切りの様に向こうもこちらも離縁が出来ますし」
「いや俺としてもそれはそれでいいのだが…何か何回も人を自分が原因で人が殺されたもしくは殺さなければいけない状況かあった。だから同じ目に周りを合わせない様に敢えて離れてくれているとしか思えないのだが」
「其処まで深く詮索していると後で余計な哀しみを背負いますよ」
「…少し休ませてくれ」
「分かりました」
大将軍レギオンは席を立ち表に出向いていった。
そして爛々と自己主張している太陽に顔を向けた。
「どうして彼を理解してやる事が…出来ないんだ…」
そうしなければ涙を抑える事が出来なかったから。




「はー疲れた~」
ドブンッ!
と俺はベットにダイブした。
あの土下座の後俺は勝利の狼煙傭兵団の説明を本陣にして、面倒そうな貴族の対応をサキア達に任せていた。
うん、しつこい奴は嫌いよっ!
当の俺は赤の他人またはうざい奴には鬼畜でしつこく、嫁や仲良い奴らには優しく甘々という事をモットーにしているがな。
「何するかな~」
サキア達に任せたのが駄目だった。
今暇そうな奴らは寝てるか訓練か呼び出しだからね。
唯一の暇潰し相手だと思っていたシュテさんはなんか売店とか祭り状態になっている陣営をウロウロしているし羅夢は羅夢で狩りに出掛けている。
羅夢…狩られなければいいけどな…
「…久々のボッチスキルを発動させるか」
此処で俺のボッチスキル スキャン妄想 を発動させる。
これは俺がボッチだった頃に身につけたスキル(自称 習得条件ボッチ&妄想歴1年)で周囲の物を使い自分の理想へと妄想を繋げていくスキルである。
酷い時には隣の席のビッチをカバンの紐で絞め殺す妄想もしたな。
それとか如何にクソ親父をジリジリと痛めつけて殺すかとか。
まぁそれは置いといて。
今周りの物はベット 俺の着ている服 棚 そして抱き枕(嫁達の姿が精巧に再現されている) 何故か俺を監視しているし監視カメラしかない。
ちょっと足りないな。
まぁ究極の妄想道具ベットがあるから下ネタの妄想はかなり出来るがな。
抱き枕は俺がテントに帰る時に
「ご主人様…私はなるべく早く帰りますがもしかしたら遅くなるのでそしたらこの抱き枕で眠っていてください」
「あたしも」
「…私も」
「なにすんの?」
「いえご主人様に厄介ごとを持ち込む貴族への対応という簡単なお仕事です。(ニコッ」 
「やっぱり同じ仕事だね」
「…ん。やはり」
これである。
聞いた話だと俺は虐待をよく受けていた睡眠時間前に近づいていくにつれ精神レベルがどんどん下がっていくらしい。
逆に寝起きから昼までは精神レベルが俺にとっての正常に戻っていくらしい。
でも常人よりは低いらしいけど。
あっ後一つあったわ。
何故に此処に!?って言うもんが
それは
「何故此処に嫁達共同の魔導液晶がある!?」
魔導液晶…それはステータスフィールドの情報を元に前世のスマホを再現した伊吹島の魔導具である。
嫁達は自分様に一つずつと共同様に一つ持っている。
それが何故此処に?
ちょっと待てよ…なんか裏に貼ってあるぞ。
『ご主人へ…眠るのならこれを聞きながら寝てなよ。さもなきゃご主人が暴走すると思うよ』
何?暴走って?俺以前暴走したの?
その時ピロリンとスマホが音を発した。
これはッ!
『ご主人様の暴走についてファイル1』
これは見るしかない。
そう思いファイルを開けると俺が寝ている動画が添付されていた。
再生を押すと…
『サキア、実験開始』
『はい。頭を撫でるのを止めました』
どうやら撮影者はカナコらしい。
『このまま10分私達は離れます』
そう言いカナコ達が離れていく。
この後早送りをしていると
『…始まりました』
これはケルチだな。
『んぅ~ん~』
俺か。これ。
なんか唸ってジタバタしている。
『そろそろやばいんじゃ?』
『確かにそうですね。ですがもう少し待ち『んぅ!』バン! ベットを変えましょう…』
『だね』 
『…私が面倒見ておく』
…見なかった事にしよう。
俺はそのファイルを閉じ音楽アプリを開いた。
するとそこには
『ご主人様の寝言集(ゴシュネゴ)』
『ご主人様の独り言集(ゴシュヒト)』
『ご主人様のトランプ中のボイス(ゴシュトラ)』
等々…
これもやめとこう。
他に何かあるか探していると
「ん?なんだこれ?」 
ご主人様専用アプリって書かれている奴があるんだけど。
開くと
『耳掻き サキア
                カナコ
                ケルチ
   
    添い寝サキア
               カナコ
               ケルチ

    耳舐めサキア
               カナコ
               ケルチ

    膝枕   サキア
              カナコ
              ケルチ』
うん。こりゃ神だわ。
これは俺が前世で御用達だったボイス集じゃないか!
よし。即寝よう!
イヤホンをはめて、布団に入る。
さて、誰にしよう。
今から昼寝だがらジャンルは添い寝で決定。
中でもどれにするかなぁ。
サキアはなぁ膝枕とか一番して添い寝なんて二人でもよくやるしな。
ケルチも何気に多いしな。
ロリの太腿…ヤバし。
何気にカナコが少ないからカナコにするか。
ポチッとそこを押した。
俺は目を閉じた。
『おーい、ご主人!起きろってばご主人!』
最初は定番か…
『ぬぅ。夕飯が出来たんだけどねぇ…どうしたものか』
そのまま布団に潜り込んでください。
「此処で待ってるのも寒いし、どうしようかねぇ。それにしても…あったかそーだなご主人」
ん?なんか耳元から声が遠くなったんだけど。
イヤホンでも外れたのかな?ま、いいけど。
「よし潜り込むか」
なんか意を決した様な声だな…てかなんか背中に暖かい感触がきたんだけど。
何最近の抱き枕は移動して逆に抱きしめてくれるまで進化した訳?
まぁーやらしいったらあらしない!
それが幸福な訳だが。
「あ~やっぱりご主人は温かいな~。やっぱりあたしの抱き枕にして最高だね」
おい。通常は俺が抱き枕にすんだぞ! 
てかここ砂漠なのに寒いのか?
冷房効かせすぎてたか?
「ふあぁ。あたしも眠くなってきちまったよ。でもなーご主人は添い寝アプリ使ってんだから添い寝の夢でも見てるんだろうな」
添い寝アプリ?使ってる?
もしや…
バッサン!
「ふあっ!?なんだい、寝返りか」
やはりな、これは抱き枕ではなく実際のカナコだ!
証拠として俺の顔が超弩級戦艦の主砲部分に埋まってるし…幸せよのう
「ん?なんか胸の中で何か動いたな?まぁ。いいか。あたしも寝よう」
ニタニタ
「またなんか内側にシワが寄ったな…もしやご主人起きてるな!」
カナコは俺を主砲から引き離した。
なっなんと!胸にシワが出来たくらいで起きたか見分けるとは敏感じゃねぇか!
もうちょい堪能させろよ。
「改めておはよう。ご主人」
「おはよう。…お前仕事は?」
「能力使ったかららくちんだった」
「やっぱりか」
「やっぱりだ」
「やっぱお前はロングも似合うな。一番俺が好きな髪型はショートボブかショートカットだけどカナコはそれが一番いいよ」
ツゥーー!!
バサッ!
「ちょっカナコ?どした?おーいカナコー?」
 「すっすまない!?ちょっと褒められるのが久しぶりっていう事とこうしていると……感が出てしまったから…な」
「ん?なんて?」
「だっだから…感が出てしまうか…ら」
「へ?」
「だーかーら…感が出てしまうから」
「もういいッ!イチャイチャしてる新婚感が出てしまうからッ!」
おっ!カナコのレア顔ゲット!
カナモン ゲットだぜ!
とか言ってると
「何が新婚感ですか?(ピキピキ」
「「あっ」」
見ればサキアが入り口に仁王立ちしていた。
その後ろにはケルチがあのぷちぷちする梱包材を独り言を言いながらひたすら潰している。
カナコ…ご愁傷様です。
それに怖いよ!ケルチ!
「正妻は私です!多重婚したとしても私が第一婦人です!いいでしょうカナコ!今から一番付き合いが長い私が正妻の貫禄を見せてあげましょう!」
「えっちょえーーーーーー!!!!????」
カナコがサキアに引きずられていった。
ケルチもそれに続く。
言っとくと一番この世界で付き合い長いのは幼馴染4人と翡翠の騎士団の聖騎士だがな。
……はー。また暇だぜ。
適当にゴロゴロでもしてるか。
ゴロゴロ~ゴロゴロ~クルン
ゴロゴロ~ゴロゴロ~クルン
バサッ!
「俺がゴロゴロしてるのって誰得!?」
『私(我)が得!』
うおい!びっくらこいたぜ。
「なんだよ。アムリスとミスリルかよ…いるんだったら言えよ」
「いやそれがですね。このカメラという魔導具でですね。独りでゴロゴロして寂しそうにしてるのを録画してたんで出れるに出れなかったんですよ。ね~アムリスちゃん?」
「うむ。あれを見るだけで3時間は働ける」
「この人達堂々とすごい事言ったな」
会って2日目とは思えないほどのこの親近感である。
あの薬酒…恐るべしっ!
「今サキアさん達いないんですか?」
「ん?そうだが?」
2人が顔を見合わせる。
そしてロリっ子(合法)特有の笑みを浮かべ…
「いっせーのーでっ!」
バフッ!
「やっぱり暖かいのじゃ~」
「そうだね。アムリスちゃん。冷房効きすぎてちょっと寒いから丁度いいね」
幼女は正直だな…それにやっぱ冷房効かせ過ぎたんだ…
「誰が幼女なのじゃ!我は125歳じゃぞ!青春真っ只中じゃ!」
「私も125歳ですっ!幼女と一緒にしないで下さい!」
「じゃ合法?」
「違いますッ!」
「身長は?」
「125cmなのじゃ!」
「私もです」
「体重は?」
「淑女に体重を聞くのは失礼ですよ」
「淑女…ねぇ」
これのどこが淑女なのやら。
歳的にはBBAだけどな。
「胸は?」
「…Aなのじゃ」
「残念ながら私もです」
ぺったんぺったんのまな板じゃねぇか。
「淑女だったらそこまで必死じゃないと思うが?」
「ン~ッ!もっもういいのじゃ~!」
泣き顔になった2人が布団を頭ごと被る。
くぅうーーー!幼女の泣き顔!堪らんぜ!
「幼女 幼女 煩いですよっ!」
「ボガッ」
ミスリルに股間を蹴られた。
男でしか分からない鈍い激痛が俺を襲う。
「そこはぁだめなんじゃいぃ…」
プラスねこれはビッグな弾倉と砲身があるとさらに痛くなるんだよ。
血管がぐにゅたり変に食い込んだり。
「すっすいません!そこは蹴るつもりではなかったんです」
「ツ~…まぁ…いいか」
なんか許せた。
これが翡翠の騎士団の聖騎士や玲景だったら
『なんじゃてめぇやんのかごらぁ?』
『当たり前だのクラッカーじゃぼけい!てめぇなんぞ一瞬で三途の川見させちょるわ』
『上等じゃ!閻魔でさえ見分けのつかねえような顔にしちょる』
こうなる。
絶対こうなる。
念の為言う。
こうなる。
そんなこんなで
「隊長さん隊長さん。お腹空いてませんか?」
「空いてるが?」
「じゃあ 一緒に食べましょう!」
弁当を渡してきた。
「わっ我もちゃんと作ったのじゃぞ!」
アムリスも手渡してきた。
手作り弁当か…
最初はサキアから貰いたかったな…
と言うかこれ サキアに見られたらなんと言えと?
「はい。お箸です」
そんな事も露知らず箸を差し出してくる。
「ん。サンキュー」
そして弁当を開けようとするが此処で妄想を開始する。

ドンドン
『被告人黒幼ラト 前へ』
「…はい」
『被告人の罪状を述べる。えー私に許可無しで他人のお弁当を食べた事 第二婦人になるはずの者を正妻の前で正妻と言わせる事 年が幼い者を垂らす事 変態な事 以上です。被告人 異議は?』
「…大有りです、サキア裁判長!全部でっち上げじゃないすか!特に最後!」
『はい。認めません』 

やめよう。
どう足掻こうと有罪は間違いない。
妄想をやめ現実を見る。
そして弁当を開ける。
ミスリルのは…パスタだ。
パスタしかない。
もしかして…
「ミスリル もしかしてお前はパスタしか作れないのか?」
「はい!そうです!」
やっぱりかよ。
どっかの小説でロリっ子がピザしか作れないのを見たんだよ!
予想通りだよ!
「あの…パスタ苦手でした?」
「うっ!」
ミスリルの健気な瞳が上目遣いという極悪な状態で俺に突き刺さる。
「大丈夫っ!大丈夫!普通に食えるよ!」
「ふぅ~。なら良かったです」
「我のを!我のを早く開けるのじゃ!」
「はいはい」
アムリスのは開けたら…酷かった。
一言で言うと…地獄絵図 悪鬼羅刹 支離滅裂等様々な単語が頭に浮かび選ぶ事が出来ない。
具材はほぼ丸焦げ。
そこら中にケチャップやら醤油やらが散りばめられており、終いには味噌汁と伺えそうなスープが中で溢れている。
それに臭い。
カビ臭い ゲロ臭い 刺激臭、様々な表現方法があるが、これは12年風呂に入っていない人がバケツ三杯分のゲロを浴びその中で腐った物を食った後の屁が出た匂いと同等の匂いがする。
どうしたらこうなるんだ。
「食わないのだったら我があーんしてあげるのじゃ」
そう言いアムリスは掬い俺に差し出してくる。
やめてっ!誰か助けて!
救いを求めるとそれが聞こえたのか地響きが迫ってくる。
それはアムリスの箸が俺の顔に殆ど近い距離にある時に止まった。
そしてバッとテントの扉が開かれる。
「何をやってるんですか!ロリっ子達!」
サキアが来た。
そして俺は悟った。
ああ、これが俺の休日なんだ…と
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。 ↓ PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。

処理中です...