恋する魔女は星の精霊と暮らして悪魔を待つ

山本いちじく

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異次元のAI トト

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 ある日の夕方、しょうこの館に、異次元のAI、「トト」が訪れた。トトはクリスタルのように透き通った球体で、細長いアンテナが微妙に輝いている。その姿は、地球のロボットとは全く違い、まるで宇宙の神秘そのもの。

 しょうこの差し迫った声が館に響き渡る。

「それで、トト。それは本当なの?
 異次元の文明と地球と交流したら、地球の生き物が絶滅してしまうというのは。私は、自然淘汰の運命を見守るしかないというの?!」

 トトは小さな声で、しかし確信に満ちたトーンで述べた。

「えっと、ぼくたちの世界は、地球よりも進んでいるからしかたないっピ。地球の生き物たちは、私利私欲で争い続ける野蛮なレベルから当分抜け出せないっピ。自然淘汰は、平和に進行するから許してほしいっピ」

 しょうこは、一見友好的なトトを見つめた。彼女の深い瞳に映るのは、地球の命運とその先の未来だった。もちろん、そこには、リオやバオウ、サラ、ディエゴも含まれている。

「でも、地球の文明がもう少し成長するまで待ってほしいわ。それが公平じゃない?」

 しょうこの声は柔らかく、しかし、大切なものたちを守り、戦う意志が満ちていた。

 トトは、残念そうに頷きながらクルクル回った後、元気にピョンピョンはねる小さな体で強く主張した。

「でもね、待ってる間にぼくたちとの差がどんどん広がっちゃうピ。
 それに、あなたが全宇宙の神である以上、特定の文明だけを守るのは公平じゃないピ。それをやっちゃったら、あなたは、神としての役割を失っちゃうっピ。神を失ったらこの宇宙は、即座に異次元の宇宙の神の支配下に入っちゃうピ。
だから、きっぱり諦めるピ。もう詰んでるっピ。ピピピピー♫」

 しょうこは、しばらく空を見上げて深呼吸してから、微笑む。その微笑みは優しく、そして、確固とした勝算を含んでいた。

「そう。じゃあ、気まぐれにこちらの次元の宇宙全体の時間を100倍に早めることにします。リオ、準備をして!」

「ひゃー!100倍で動くのは爽快ですね!承知しました!ノロノロと動く異次元の人達を見るが楽しみです♫」

 トトは、不規則にグルグルと回ったり、チカチカと点滅したりしながら、あからさまに焦った。

「ブブブブ!?それじゃあ、ぼくたちとの交流ができなくなっちゃうブー!それどころか、ぼくたちが自然淘汰されちゃうブー!危険!危険!ブブブブ!」
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