子供が巣立って寂しいおっさん、喉の調子の悪さに首をひねっていたら首にガンが見つかりまして、どうしゅよう・・・。

２ 初回入院（薬物療法１～２コース目）

昨今の情報収集（インターネット編）

　続いてのガン情報を探す場所は、今やどこでも誰でもいくらでも、スマホでもPCでも時間を問わず利用可能な情報源、いわゆるインターネットを利用してみました。
　もう、なんというか、先生からもらった診断方針に記載の病名やステージ、使用する抗がん剤をキーワードに、「教えて！グーグル先生！」と頭を下げれば空から降ってくる雨のように、いくらでも何時間でも無尽蔵にタダで情報が降ってくる降ってくる。まあ、検索上位の方に怪しげな薬や理由がよくわからない方法でガンが消えたとかの体験談（当然個人の感想レベル）も入っていたりするところは玉石混淆よろしく、昔から変わってないなあとは思うのでした。
　ただ、インターネットが始まった頃（ネットスケープナビゲーターってわかるかな？）に比べ、すべての公共機関や企業はインターネットに発表することが前提となっているため、検索内容をうまく絞りこむと信憑性が十分にありそうな、かなり自分の状況を想定できる情報に簡単に巡り会えることができました。

　そんなこんなで情報には思う存分触れることができたわけですが、情報が多く手に入るということは病状がよくなる情報に巡り合うこともあれば、再発率や闘病の末・・・といったような暗い未来を想像させる内容も含まれるわけで。そんな私の使っている薬をキーワードに検索で見つけた一例を紹介しますね。
　私は、本で一通りの知識を得たあとに自分が受けている治療をより詳しく知りたいと思い、使っている抗がん剤である「ガザイバ」「ベンダムスチン」についてグーグル先生にお伺いをしてみました。まあ、治療薬の説明がトップ周辺に現れたわけですが、やはり、２薬を使った治療について詳しく知りたいと思うに至ったため、さらに検索ワードの工夫をして再検索を開始しました。
　前記２ワードに「治験」と「filetype:pdf」（これはPDFの検索結果を優先するキーワード。企業等の発表はPDFでの掲載が多いため指定）を追加して再検索してみた結果を流して見てみると難しすぎて理解できないものも多いが、上位に中外製薬のガザイバ＋ベンダムスチンの治験結果を示すデータを見つけることができ、その中にあるこの組み合わせの治験結果がグラフで見ることができた。
　ざっと見ではあるが、自分の病状である濾胞性リンパ腫の治験結果のグラフでは、無増悪生存率（治療後、ある一定期間がんが進行せず安定した状態である患者割合が全体の何割であったかを示す指標）が３年で約５割、５年生存率で約７割程度と読み取れた。

　自分で調べた結果の一例ではあるが、低くない再発率や５年生存率を見ると３割がなくなっているであろう調査結果ととらえることができる。これまで心にあった「自分だけは大丈夫」神話がガラガラとく連れていくのが感じられた。まあ、希望的な考えとしては治験内容にはステージ４とかの重症者もいるんだろうなあ・・・などと考える私もいるのだが。
　いづれにせよ、治験は治験、自分は自分という意識を持って、先生の指導をよく聞いて治療に専念するしかないという考えで気持ちを落ち着かせるしかなかった。