子供が巣立って寂しいおっさん、喉の調子の悪さに首をひねっていたら首にガンが見つかりまして、どうしゅよう・・・。

DaiziQ

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3 第2回入院(薬物療法3コース目)

味覚障害事始め

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 さて、投薬治療も順調に進んでいるなかで、ついに自分でもわかる副作用の自覚症状が発生しました。
 副作用で悩まされたものの一つに塩味が感じにくくなる「味覚障害」があった。薬物療法3コース目が始まってから、病院の食事が「本能的に食えない」という状態になった。食事が運ばれてくると暖めているため、結構においがあるのだが、これまでは「おいしそうな」においだったものが、唐突に「なんか、吐き気が・・・」と感じるようになった。本当に不思議としか言い様がない。
 これまで、入院時の数少ない楽しみが食事であったため、出された食事のにおい、食べたときの食感や見た目により吐き気を催すという体の反射を体験し酷くびっくりしたのを覚えている。

 最初に味覚障害を感じた事柄は、夕食に出た蕎麦であった。味覚障害の経験などなかった私は「お、麺類だ!」などと思い口にしたが、麺をすすった瞬間「ただの水に蕎麦が入っている。いくら病院食が薄味でも、これはねえだろう!」と一人憤慨・・・というか、吐きそうになって、それ以来、病院食の蕎麦の他、うどんも見るだけで気持ち悪くなるようになり、同時ににおいもだめに・・・。結局、三食をパンに変えてもらうことにした。
 今にして思えば、本格的に味覚がおかしくなった時期で塩気が全く感じなくなったことだと思うが、看護師さんに「いくらなんでも薄味にも限度がある」とか喋っていた自分が恥ずかしい。まあ、味覚障害は自覚症状が自覚できなければ誰も味覚障害という副作用が出ているってわからないのがもどかしいわけで・・・。
 気づかないまま一週間程度が過ぎ、麺類を食べたいあまり病院内のコンビニでついによく食べているカップラーメン(醤油味)を食べることを決意し、ひっそり買いに行って店内でで湯を入れてロビーでひっそり食べたのだが「あれ?こんな味だっけ?」(醤油を薄ーくした汁に麺が入っている味)と感じながら無理やり腹に押し込めて数分・・・。ああ、塩味を感じてない。これが副作用の一つにあった味覚障害ってやつなんだ・・・。と実感した。
 この「塩味がかなり薄くしか感じない」味覚障害は治療が終わるまで強弱がありながらも付き合っていくことになり、食事に色々苦労が生じるわけであるが、これはまた別の話として・・・。
 幸い、塩味以外は大丈夫なようだったので、病院では食事を作っている方には申し訳ないけど、とにかくパンと持ち込みのみかんやりんごで食事を凌いでいました。このころはもう、病院食自体に言いようのない忌避感があったりしましたが、なんとか腹に何か入れながら入院生活を過ごす日々。何も食べないで病気に負けるわけにはいかないですからね。
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