呑気な薬師と領主さま

アキノナツ

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番外編:『エミルの日常』

出られない部屋(前)

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ダンジョン定番のお話?( ̄▽ ̄;)


===============

 
「ヴィクトルさまぁ~、これってどうなってるんでしょう…」

 ダンジョン奥の小部屋に閉じ込められてしまいました。

 入ってきた入り口の扉は閉じてしまって、ご丁寧に継ぎ目も解らない程のびっちり嵌ってしまって、壁があるだけ。取手もない。扉があった形跡が消えています。
 ぜーんぶ壁。
 困りました。

 遡る事、数日前。。。

「エミル、ダンジョンで薬草が見つかったらしいんだが、採ってこようか?」

 大きなシュークリームにかぶりついてるところで声を掛けられた。

 最近街で人気のケーキ屋さんで売り出されたシュークリーム。早朝並んでやっと手に入れたのです。
 ちゃんとヴィクトルさまの分もゲットしてきました。
 お茶を淹れて貰いながら、待ちきれずにかぶりついちゃった。
 見られて、ちょっと気まずく口の周りのクリームを舐め取る。

 美味しいッ!

 あっ、薬草でした。

「どんなのですか?」

「確か、万能草に似た葉の形をしてるらしく…色が黄色いのだそうで。噂では金色とも言われてて…」

 伝説の薬草と言われてる万能草。
 ダンジョンの奥深くに生息しているという噂もあります。
 薬草図画集に描かれてたりもしてますが、噂を想像図にしただけとも言われていて、真偽は今も議論されてる代物。
 近年見つかった話は無いので、確かめる手立がなかったのですが、これはチャンスでしょうか。

 珍しい素材などは、冒険者たちにとっては、金になりそうな代物だし、宝探しなどは好物という者もいるから、この手の話は真偽は兎も角、ギルド近くの酒場などでは、飛び交っているらしいのです。

 ヴィクトルさまはそういう場に、冒険者としてよりも別件のお仕事の関係で、たまに行くのですけどね。
 最近行ってたから、そこで仕入れてきた情報のようです。怪しいお話です。

「金色ですか…。露が光源で光ってたかもですね…」

 カチャッと白地に淡い青の唐草模様が描かれた陶器のカップとソーサーが静かに置かれました。
 綺麗なハチミツ色の透明感のある液体が揺れてます。
 いい香りです。

「興味はありそうですね。ちょっと行ってきましょうか?」

 びっくりです。
 お庭のお花を摘んでこようか的に言うヴィクトルさまを見つめてしまいました。
 ダンジョンですよ?!

 驚きで固まってしまいます。

 固まってる僕のほっぺたを彼の指が撫でてます。
 指にクリームがついてますね…。
 パクッと彼の口に。

 ハッと我に返りました。

 綺麗に舐め取られた指が現れて…。その指がとても美味しそうに見えます。
 僕も舐めたいです。あっ、そうじゃなくて!
 ダンジョンってそんな気楽な感じで行けるところなんですか?!

「そんな簡単に言うなら、僕も行きますよ。生えてるところみたいですし」

 思わず言ってました。思わずです。
 パクッと手の中の食べさしのシュークリームを口に。溢れるクリームを舐めるように掬いとります。

「かぶりつくからクリームが溢れるんですよ」

 笑われてしまいました。口いっぱいに幸せが溢れてます。

「だって、こんなに美味しいクリーム。口いっぱいにしたいじゃん」

 うっとりしてお腹に。口の周りをペロリ。
 行儀は悪い。
 すごっく悪いのは分かってるんだけど、アムっとシュー生地を齧る。チュッとカスサードクリームを吸い出す。
 美味しくて止まらない。
 アムアムと溢れるクリームと格闘して、大きなシュークリームをお腹に納めました。指についたクリームも口の周りも舐めて綺麗に、僕の中に全て入りました。

 はぁ~、満足です…。

「僕はこれを綺麗に食べる才能がないようです」

 えへへと笑って誤魔化して、手拭くと、ヴィクトルさまが淹れてくれたお茶を口に運びます。
 はぁ~、落ち着きます。

「食べっぷりは気持ちいいけどね」

 同じ食べ物とは思えない優雅さで綺麗なお口に運ばれていきます。
 僕が食べられたいです。

 あっ、いやいやッ! なんでもないですよ。

 ヴィクトルさまが不思議そうにこちらを見遣ってきます。

 曖昧な笑顔で応じます。

 お茶が美味しいです。

 フッと笑われて、手にしたシュークリームを二つに割いています。
 溢れるクリームを上手に振り分けて、半分を僕に差し出してくれます。

「はい、どうぞ」

「ありがとうございます」

 受け取ってしまったぁぁッ!

 あまりに自然な動作につい!

 遅ればせながら手にしたまま慌てた。

「あ、これは、ヴィクトルさまに…」
 ヴィクトルさまの分なのに…。

 ちょっとしょぼんです。

「エミルの気持ちだけで、私は嬉しいです。それに、クリームと戯れながら、食べてるエミルは、クフフ…愛らしいです」

 僕の気持ちを察してか、ヴィクトルさまに気を遣わせてしまった。笑ってるけど。ますますしょぼんとなってたら、僕が食べてるところが見ていたいと言われましたッ。

 よく分からないけど、食べるのが見たいなら、食べますよ。食べますよぉ~。ムフフ…。

 アムっと…。
 ほんと美味しいッ!

「ほっぺた落ちそうですね…はぁむッ」

 かぶりついて吸いとる。口の中がクリームでいっぱいです。ほんのり甘くて、幸せの味です。
 口の周りと指にクリームがついちゃうんだよね。
 鼻の頭にもついちゃったみたいです。
 ヴィクトルさまの指がちょいちょい僕のお顔を触っては指についたクリームを舐めています。

 微笑むお顔を見てると、こっちもムフムフ笑ってしまいます。

 お茶の時間が幸せに過ぎて行きます。

「これ片付けたら、行きましょうか」

 ぽやぽやしてたら、ダンジョン行きが決定になってました。行きたいって言ったのは僕ですけど、否定されなかったって事は、そんなに難易度の高くないダンジョンなのでしょうか。
 S級の冒険者のヴィクトルさまとなら何処でも大丈夫でしょうけど~。

 でも…、装備はどうしたらいんでしょう…。
 後で荷物を一緒に確認してもらいましょう。うん、それがいい気がします。



 ポーションを少し多めに持って、ほぼ手ぶらの僕。動きやすい格好でという事で、ちょっとお出かけする時に使ってる斜め掛けの丈夫な布の鞄に詰め詰めしました。ほとんど膨れてません。

 服も鞄もアーベン国製です。
 例の布もあの国。あそこは怪しい物がいっぱいです。あの国はこの特殊な技術で成り立ってる国なようです。よく知りませんけど。

 ダンジョン近くの町で一泊して、早朝に高難易度の上級ダンジョン前に立っています。
 えーと、S級の…ですから、大丈夫でしょうけど、僕大丈夫…なんでしょうけど。正直、僕は怖いですッ!

 ヴィクトルさまの服の裾をぎゅっと掴んでしまいました。

「大丈夫です。以前何度か潜ったダンジョンですし、ショートカットを知ってますから」

 じっと見上げます。
 僕の好きな赤いお目めがキリッと見てます。
 要はちゃんとくっついて行ったら大丈夫って事ですね。ダンジョンの入り口とヴィクトルさまを交互に見ていましたが、腹を括ります。
 僕がコクっと頷くと、いいお顔で笑ってくれました。

 かっこいい彼を見てると、キスがしたくなっちゃいます。
 恥ずかしいからしないけど。

「行きましょうッ」

 勢いよく一歩前にと出たら、首根っこ押さえれられました。

「私のそばを離れない。横か後ろに」

 えー……やっぱ危ないところじゃないんですか?
 ふるふると怯え出した僕。
 じとーっと見てたら、「一応上級ダンジョンなんで」と言われました。
 スライムくんの時もあるから確かにそばから離れないように気をつけよう。

 手を繋がれて、ダンジョンに入りました。



 手繋ぎでも難なく進んでいくヴィクトルさま。かっこいいッ!!!惚れる。
 もう惚れてるから惚れ直す。惚れるの上書き?
 もう大好き!
 僕の旦那さまは最高です。

「ここの転移点を使えば、最下層に跳べます」

 隠し部屋のようなところへ入って、更に隠し扉のようなところを通ると、何やら魔法陣が光ってる床がありました。

 これがショートカットですか。



 最下層は僕も魔法を使って極力気配を消してついて行きます。
 手は離してくれません。

 モンスターも更に強そうです。
 怪我をしても僕のポーションですぐ回復ですけど、ちょっと進みが悪いです。手繋ぎでは動きが制限されてしまいます。

「手を離して下さい。ちゃんとついて行きますから」

「いや、すまん。内部もモンスターも以前と少し変わってる。離す訳には…」

 ヴィクトルさまの声に焦りが。
 マジですか…。

 グランさんを追いかけた時のように魔法共有をかけとけば良かったです。
 兎に角、何処か体勢を整える為の空間がないでしょうか…。
 サーチ…探索して…適した場所を探します。

 あっ!

「ヴィクトルさま、5時の方向に緩衝エリアみたいな空間がある」

 あまりサーチに時間が掛けれないが、ぽっかり空いた空間が引っかかりました。中まで捜索してる暇はありませんが、モンスター系はいないようです。
 戦闘を終えたの彼に声を掛け手を引きます。
 次いつ戦闘が始まるか分からない。

「助かる」

 短くヴィクトルさまが応えてくれた。振り返った笑顔に僕も笑顔を返し、向かいます。
 空間に向かう為に、さっき選ばなかった枝分かれの通路まで戻り、突き進みます。周りを念入りにサーチします。

 空間の方向に向かって通路を進み、モンスターの出現は、事前に告げながら、ポーションで魔力の底上げ。あと少し。

 ヴィクトルさまの顔が曇ってます。

 何かあるようなのだけど、僕には分からない。
 空間辺りにはモンスターはいない。
 だから、緩衝エリアだと思ったんだけど、違うのだろうか。

 この最下層に来てから、どうも彼の様子がおかしいのです。
 何度かここには来たように言ってたのに、ヴィクトルさまは、どうも進路を決めあぐねているようで…。そう言えば、さっき変わったと言ってた?

 空間に到着。
 目の前に扉です。サーチ通り部屋です。

「白い扉? これは、あの場所? 何か…違う気がするんだが…」

 浮き彫りのレリーフが施された白い扉。緩衝エリアにしては、不思議な感じがします。

「ヴィクトルさま、緩衝エリアじゃないかも…」

 不安になって服の裾を掴んでいます。申し訳ない気持ちです。どうにもサーチが上手く出来ないのです。近くまで来て内部を詳細に見ようとしたのに、魔法が阻害されてるような…嫌な感じです。

 仕方がないので扉を少し開けてみました。何かが出てくる感じはしません。

「すまない。帰還ルートから逆に入ったんだが、どうやらそれが間違いだったらしい」

 苦い表情のヴィクトルさま。

「いつものルートじゃないの?」

 ゾワっと毛が逆立った。
 そばにモンスターが現れました。急です。湧いたようです。

「エミル、入ってッ」

 目視で中に何もいない事は確認していたところでした。更に開けて、もう少し確認しようとしていたところだったのです。

 金属がぶつかるような音が鼓膜を打ちました。
 ヴィクトルさまの声に押されて振り返りつつ部屋の中へ。
 大型のダンジョンモンスターだろうか。黒い影が振り下ろす金属のような長い爪とヴィクトルさまの剣が撃ち合ったのが見えました。

 転がり込むように部屋に。実際部屋の中央まで転んで到着です。躓いてしまいました。身体を起こして部屋を見渡します。
 白い石造りの何もない空間。
 サーチ通りなのに何か変な感じがします。

 だいたい3m四方のさほど広くもない白い空間。

 奥の壁にアーチのような彫りが施されています。
 何かすればここが開くのでしょうか…。
 部屋の真ん中であまりに何もない白い部屋に感覚がおかしくなったのかぼんやりそれを見てると、後ろでヴィクトルさまが入ってくる気配がしました。

 腕がざっくり抉られて真っ赤です。
 腕が血塗れでだらりと下がる指先から血が伝って…。白い床の上に赤い雫が滴りました。感覚が刺激されます。

「ヴィクトルさまッ」

 慌てて駆け寄ります。
 ヴィクトルさまが背中で扉を押して閉じようとしているようです。
 まだここが安全と決まった訳ではないですが、外の黒い気配がするから、僕の安全確保の為に焦ってるみたいです。

 鞄からポーションを出すと、キュポンと口で栓を抜き傷にぶっかけ。
 見る間に傷が塞がってくれます。

「油断した」

 疲れたお顔のヴィクトルさま。
 僕が傷の様子を診てると、苦々しい声。

「ダンジョンからのペナルティーかな。普通にショートカットのルートはあるんだが、何回か階層を経るから。もっと最短で、最下層から出口付近へ出れるルートを逆に使ってみたんだが、マズった。すまない」

 腕と手の状態を確認している。またすぐにでも戦闘に入る可能性があるという事?

「逆に行けるものなの? ダンジョンモンスターも強いの? 僕がいるから?」

 疑問が湧いてくる端から言葉にしていた。不安からだったのでしょうか。

「以前、逆に使えるのを見つけた事があったからの…油断しただけだ」

 視線が逸れた。
 ヴィクトルさまが油断っておかしい。僕を庇いながらで上手く立ち回れなかったんだ。
 僕も傷の様子を確認する。

「治ったよ。逆ルートでズルしてるってダンジョンが判断したって事?」

「そうかもな」

「あのね、この部屋、なんか変なんです」

 僕はさっきからゾワゾワする変な感じをそのまま彼に伝えた。

 ヴィクトルさまの身体がガコンと揺れた。凭れて体重を掛けていた扉が閉じ切ったようです。

 薄暗かった部屋がボーッと淡い光で満たされ、隅まで見えるようになったが白い何もない空間。
 はっきりした明るさではないが暗い訳でもない。
 丁度いい光量…。

 ヴィクトルさまの背後が気になった。

 白い壁。
 扉があったはずなのに…継ぎ目がない。
 ただの壁になっている。

 ペタペタ触って、確認する。
 扉だから取っ手があっても良さそうなのに、何も無い。
 確認を怠っていました。ぼんやりし過ぎです。

「ヴィクトルさまぁ~、これってどうなってるんでしょう…」

 泣きそう。
 ヴィクトルさまも一緒に手で壁を撫でて探ってくれてます。
 僕のサーチは全然働いてくれない。
 この部屋全体に魔法阻害というか無効化のようなものが施されてるようです。

 ヴィクトルさまが詠唱を始めた。
 普段は無詠唱で剣に炎を纏わせたりしてるのにと思ってたら、結構な火力の強い青白い炎を掌に出現さました。上位魔法か特殊魔法みたい。魔法は使えてるから、部屋で魔法が使えない訳ではないようです。少し安心できました。
 同時に僕に防護魔法をかけてくれたようです。

 放たれた炎が壁に当たったのですが、薄っすら焦げを残すだけで、ふわっと消えてしまいました。

 部屋の中じゃなくて壁に魔法無効化の何かが施されているようです。僕の探査魔法は壁や障害物などの構造を見てるから弾かれた訳ですね。

 そうならとヴィクトリルさまは、自身に強化魔法を掛けたのか、肩から体当たりした。
 弾き飛ばされてしまいました。

 無敵の壁なようです。

 その場に座り込んでしまいました。
 僕もその隣に並んで座ります。

「閉じ込められてしまいましたね」

 気落ちしてる彼をなんとか励ましたい。落ち込んだところで前に進めないのですから。

「そうだな。どうすれば…」

 僕はさっき見ていたアーチのレリーフのあった壁を指差しました。

「ヴィクトルさま、反対側の壁にアーチ状のレリーフがあるんですけど、あれが出口になるんでしょうか?」

 ヴィクトルさまが、振り返って、壁を見てくれました。少しは上向きになったようです。良かった良かった。
 僕も壁に視線を向けました。

 壁は僕がさっき見たままの状態です。

 否、違うところはありました。
 文字が光り浮き出ています。

『セックスしないと出られない部屋』

「「………」」

 二人で壁の文字を見つめてしまいました。




===============

あはは(^◇^;)


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