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1.婚活って難しいね…。
しおりを挟むぐわっと湧いてきたお話。見切り発車。走り切れるか( ̄▽ ̄;)
よろしくお願いします。
================
「やはり俺たちは互いを好いてたと言う事だな」
苦しい程に抱きしめられてる。
「まぁ、そう、なるんでしょうか…。でも、色々と…」
オレはなんとか、返事というか反応はした。ゴニョゴニョ言ってる。意味をなしてない…。無言だとオレの意思は無視されそうだ。
既に何もかもが無視されてる気はするが…。
オレの婚活はとんでもない方向に向かってるよぉ~。どうなるんだぁ…。
社交界デビューも済んで、本格的にあちこちのパーティーに参加して、人脈を少しずつ広げて、順調に出会いを求めて、婚活してたオレ…。
オレはちょっと特殊な事情で、周りは遠巻きだ。まぁ、見た目は綺麗だと思うんだ。髪はちょっと癖っ毛でうねってるけど、栗色で綺麗だよ。睫毛も長くて、ちょっと垂れ目だけど、瞳は琥珀のような色合いの茶。男にしておくのが惜しいとか言われる事もあった。
背は男性の中では低い方だが、均整は取れてるし、剣術の稽古で体幹もしっかり。立ち姿が綺麗でしょ?
でも、剣術は、壊滅的に才能はなくてね。もっぱら素振りばがりで、型通りだとしても打ち合いなんて出来ません。家族から禁止令も出てます。怪我したらどうするってさ…。えへへ。
それにさ、振ってる剣も、オレ専用にめっちゃ軽いのは秘密。オレにとっては重いんだよ。みんなが逞し過ぎるんだよ。
得意というか、乗馬は好きだよ~。
風を感じれるし、遠出をよくしてた。馬が疲れない限り何処までも行ける自信があるね。馬のも負担を掛けないように乗ってるけどさ。
領地は田舎で広いから、視察も兼ねて、パカラン、パカラン…とね。
取り敢えず、紳士のあれこれはひと通り修めた。学業もそこそこの成績を修めてる。
友人もいる。人付き合いが苦手という事はないつもりなんだが。学生時代の話だから今は通用しないね。
このパーティーにもいるんだ。
でも、ちょっと遠い…。
距離は置かれてしまう。致し方ない。身分的には、オレの方が低いのでね。
オレの家が鉱山を持ってなければ、何処とも縁を持とうとされるような家柄ではない。しかもオレは、次男で。身体的にも…。
壁の華になってる令嬢に声を掛ける。彼女も折角の婚活なのに、そんなところでは、殿方の目にとまれないではないか。
スマートに手を差し出せば、そっと手が乗る。ホールの真ん中に誘導してあげる。
一曲踊って華麗にお辞儀、次の相手に引き渡す。壁の華は、ホールの華になる。
令嬢の間でオレは、全然警戒されていない。いないどころか、声を掛けて貰えて、嬉しそうだ。
ハイハイ、キューピッド役してあげますよ。
ダンスは得意だ。幾ら踊っても疲れない。日頃の鍛錬がここで活かされるのです。
相手がより美しく見えるように、引き立てるようにリードするのもお手のものさ。オレも十分光ってますよ~。誰か声かけろよぉ~。
こういった事をしてるから、パーティーへの招待状が絶える事もないのも事実だ。
これを利用して結婚相手を早く見つけたいッ! ドンとコイッ!
こういう役割も嫌いではないが、ちょっと虚しい。でも、見つかる気はしないんだよなぁ。もう、変態オヤジとかしかないのかなぁ…。あの辺で遠巻きに見てる付き添いの親父さんとか?
あの人たちが変態かどうかは知りませんが…。
はぁ…。思考が変な方向へ向き出したよ…。
結婚相手が今踊ってる令嬢だったらいいのになぁ…。
オレは、見た目は男なんだけど、性は、女性なんだ。
胸などは女性ぽい膨らみはなく、見た目は男性と同じ感じで、今の衣装も男性が着ている物と同じだ。
ちょっとお尻が大きいからその辺りをカバーするようなデザインになってる。それもダンスで広がるようになるから踊りが華やかになるんだろうね。
違いは、服の上からじゃ分からない部分。生殖器が違うという事のみなのさ。
男性器があるにはあるんだが、子作り出来る機能がないのは、医者が診断してくれた。
予感はあったんだけどね。精通があってもいい年になっても無くて、その内に初潮が来たら、『ああ、オレは女なんだなぁ』って思ったんだ。予感もあったから、諦めもすんなりで。
でもさ、この小さなおちんぽ、勃つんだよ。
そんでもって、性別が特定された事で思ったのが、家の荷物にならないように『嫁』にいく事。
元々『婿』にいくつもりだったんだけど…。
次男だし家に居てもいいって言われたけど、スペア的身分としては、家業もだけど、家同士の縁を結べるこの性のチャンスを活かすものいいかもと思ったのだ。
家族は優しいんだ。
今まであったご令嬢からの縁談の話は、医師の診断書が出たタイミングでお断りした。こんなオレでもいいって感じで婚約の手前まで来てたんだけど、無かった事となりまして。申し訳なかった。
婚約未満とは言え、解消となりますと、色々噂もついて広がってましてね。だから、尚の事、家族が優しかった。相手もだから、オレが悪く言われてる方がいいんだ~。だって、あの子いい子だったんだもん。
こういうパーティーの場は、好奇の目に晒されるだろうと予想されるからね。最初はそんな感じだったんだけどね…。家族も行かなくていいって言ってくれたけど、家業の営業も兼ねてるから、行かない訳もね。
それが…、予想に反して、なんだか好意的に招待されちゃうようになったんだよね~。
これまで、何人のカップルを成立させて来たんだって感じさ。まるで仲人の達人みたいになってるんだよ。
事の始まりは、件の彼女からのダンスのお誘いで踊ったのが始まりだったんだよなぁ。
女性からのお誘いってね…。彼女も変わってたって事かな…。気が合ってたもんなぁ。
でも…、きっと彼女はオレを気の毒に思ってたんだと思う。彼女とは何度か会って、お茶をしたりしてたから、優しい人だと分かってた。
だから、彼女が最高に映えるように踊ったんだよ。
今はとっても幸せそうです。
オレとのダンスの後に踊った人が、とってもいい殿方でしたね…。それが縁で、トントンと婚約、結婚へと相成った訳ですよ。
今回の婚活結果もいい結果は出ませんでした。よろしくなかった。
オレの意思とは関係ないところで話が転がってる。気に食わない。オレは品定めされてる側って事で…。見た目が男で女って…、こんなもんさ。顔立ちやスタイルが良くても…。
オレは別に気にしないんだが、ボインの方がいいんだろうなぁ…。オレは、胸ないもんね…。胸筋でちょっとはあるけど…。男の胸だもんね。ぺったんこ…ぐすん…豊満な胸ではないんだなぁ…。ケッ、なんだってんだ。
女性側の立ち位置では、こんなもんなんだよね。それが世の中…。
オレは残念な気分だが、ご縁は何処に転がってるか分からないじゃないか。地道に活動しよう。
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えへへ。初のふたなりチックな話(^◇^;)
微妙な立場の彼がどうなるか(^_^;)ってな話しですね。
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