8 / 10
後1.保健師の余暇 ※
しおりを挟む
後日談です。
温泉でエッチなのが描きたくなったんですが、この先生ですからね……。
では、どーぞぉ~。
============
カハッ!
息を詰めていたようだ。
胸を激しく上下させて、息を吸い込む。
息してるな…。
呼吸を意識しながら、間接照明に照らされてる天井を眺める。
ゆっくり身体を起こす。
横を見る。
大きな塊。
分かってる存在なのに息が止まりそうになる。
詰めた息をゆっくり吐く。
シャワーか着替えしたいな。
汗をかいた。髪が張り付いて気持ち悪い。
久々に悪夢を見た気がする。
気がするだけで、内容を覚えていない。
ベッドを降りようとしたら、腰に巻きつく腕。
腕の主を見ると、開かない目をショボショボさせながら、擦り寄ってくる。
「みのるさん、冷えてる」
「汗かいたからシャワーしてくる。小宮は寝てろ」
腕が緩む。
寝たか。
布団をかけてやって、そっと離れる。
身体が動かなくなる様な発作は無くなった。
時折り、息苦しくて目が覚めるが。
夢は見なくなって、随分楽になった。
ゴリラくんのお陰だな。
ゴリラくんで始まりゴリラくんで終わったんですけどねぇ。
あれからなんやかやで一緒に住む事になった。
本意じゃないのだが、居心地も良くてズルズル居ついてる。
まだ朝は遠いが頭が冴えて眠れそうにない。
朝飯でも作るか。
「豪勢ですね」
「そうか?」
「旅館の朝ご飯みたいです」
「んー、確かに定食みたいになったな」
嬉しいそうに食ってくれて、作って良かったよ。
「今度、温泉とか行きませんか?」
正直、旅行は面倒臭い。
「嫌」
くすくす笑出した。
「どうした?」
何か面白かったか?
「祖谷温泉行きましょう」
ああ、なるほどね。
「……行こっか」
「みのるさん、面倒臭いって思ってるでしょ? 準備は全部するんで、ついてくるだけで良いですよ」
「お、おう」
バレてるのかい!
楽しそうなだな!
マジに何もせずついてきたよ!
修学旅行の医務関係の諸々がなかったら、俺の荷物って少ないんだな。びっくりだよ。
ボストンバッグ軽ッ!
お土産が沢山入りそうだ。
あまりの軽さに私が感動してたら、ゴリラがなんか入れてたが、荷物は分担するよ。
部屋に内風呂付いてるのいいな。
畳部分に座卓があってちょっと段差があってベッドが二つ。
和洋折衷で面白い。
お茶請けをもぐもぐしながら、部屋の探検してる様子を茶器片手に余裕で眺めてるゴリラ。なんかうざったい。
「祖谷温泉じゃなくてすいませんね」
全然すまなそうじゃない。
「よく考えたら、修学旅行以外に温泉来た事なかったわ」
ソワソワ、ワクワクしてます。
おお! 風呂?! 部屋に露天風呂!
こじんまりと甕型の露天風呂。湯が滔々と流れている。
掛け流し!
入浴りたい!
「外の風呂入っていい?!」
「良いですよ」
なんだよ! そのニヤニヤ笑い。
おじさんは温泉が好きなんですよ、悪いか。
ふーーぅ、いい湯です。
りらっくすぅ。
力が抜けるね。
来て良かった。
付いてきただけですね。
縁に凭れて、ぼんやり。
なんも考えたくないな…。
気分も身体も溶けるようだ。
「先生!」
はぁ? 何?
ガホッ、ゲホゲホッ…
あれ? 溺れた?
ゴリラ、怖い顔してるな。
あーあ、服濡らして、何やってんだよ。
「ふくぅ…」
「先生、大丈夫ですか?」
「ん、大丈夫ぅ」
手をひらひら動かした。
「上がりましょ? 逆上せたんですよ」
溺れたんじゃないんだ…。
もうちょっと入ってたいなぁ。
「んー」
「また入れますから」
そうだね。
身体が浮いた。抱っこされてる。
四十過ぎのオッサンがお姫様抱っこって。
浴衣着せて貰って座布団を枕に横になってます。
額と目をひんやりしたタオルが覆ってる。
「小宮ぁ、私溺れたぁ?」
無言かよ。
パタパタ煽いでくれてたから、そこに居るの分かってんだよ。
「溺れたよな?」
お迎え来たかと思った。死んだら旅館に悪いな。
「逆上せただけです。疲れが出ただけですって」
声が硬いな。
もしかして、自分で沈んだのか?
あー、確認したいだけなんだが。
「静か過ぎたから様子見に行ったら、沈みそうでびっくりしました」
「そっかー」
そうしとこうか。
「次入る時は一緒に入りましょ?」
「そうだな」
介護かよ!
声硬いよ。
なんか不味い事してたんだな。
保健の先生舐めてもらっては困りますな。
声で雰囲気読めるんですわ。
無意識になんかしてたか?
なんも考えたくないって、意識解放したな…。
タオル捲ってゴリラ見たら、案の定泣きそうじゃないか。
大きな身体して情けない顔するんじゃないよ。
タオルを取ると、無言で両手を突き出した。
いつかみたいに『起こせ』のジェスチャー。
困った顔して可愛いな!
よしよし。
もうちょいで手が届く。
ぎゅっと掴んで、顔を寄せる。
私ってキス好きだったんだな。
この唇が気持ち良すぎるんだよ!
互いに舌を絡めて口腔を堪能して唇を離す。
銀色の糸が未練たらしく伸びて、切れた。
額をつけるて、言ってみたかった事を口した。
「イチャイチャしないか?」
笑ったな。その顔の方が良いぞ。
「みのるさん、なんか厭らしい顔」
「誘ってんだよ」
「その言い方は色気ないですよ。初めて誘惑してくれてるのに」
「確かにムードは大切にしたいな」
鼻を擦り合わせて、くすくす笑う。
イチャイチャはしたが最後までには至らずでした。
ちょっと燻ってるが、今夜はサービスしてやるよ。
おっとまだ下着つけてなかった。
スゥスゥしてるはずだ。
座椅子に座って、お茶してる。
夕飯までまだ間がある。
大浴場が絶景らしい。
さっきの事もあるし、行きにくいな……。
パンフをパタパタしながら、チラッと様子を伺う。
上機嫌だな。
よし!
「小宮センセーイ!」
挙手!
「なんですか? 佐々木先生」
わぁ、目付き悪!
さっきまで上機嫌だったじゃん。
「大浴場行ってもいいですか?」
明るくね。ニッコリ。
おっさんの笑顔なんてお前にしか需要ないな。
「ハァーー」
えっ、何? その溜め息! 私が…悪いね。えへへ。
「ダメ?」
「行きましょうか」
ああ、一緒ね。いいよー。
うふふーん。
絶景だねぇ。いいねぇ。
時間が良かったのか人が居ない。ラッキー。
「小宮ぁ、ありがとな」
感謝、感謝。
じっと見られてる。
「もう気は抜かないから大丈夫だって」
まん丸お目々。
何々? 何に驚いてるのさ。
「そう言う事ですか…」
「ん? どした?」
「いい頃合いですね。部屋戻りましょうか」
「えー、もうちょっといるぅ」
おっさんが可愛く言ってもキモいな。
はい! 浮かれてますよ!
ガヤガヤと団体さんが入ってきた。
やっぱりたまたまだったのね。
「行こっか」
貸し切り気分終了。
小宮が捕まった。
筋肉褒められてますね。
放置。
さっさと着替えて、マッサージ機で待機。
効くなぁ
はッ! 寝てた?!
秒で寝たのか?!
恐ろしいな、マッサージ機!
ヨダレが…ふきふき。
お、きたきた。
なんか頭撫でられたよ。
よく待ってましたね。とか?
背が低いからって子どもか私は!
お前が大きいだけだからな。
戻って暫くしたら、料理が運ばれてきた。
流石、手際いいですね。
上げ膳据え膳か。
最高ですね。
最近の私は常にそんな感じですが、堕落しそう。
やっぱり部屋探そう…。
料理もお酒も美味しかった。
地酒らしい。
自分のお土産に買って帰ろうかな。
ほろ酔いで窓辺の一人掛けのソファで膝を抱えて背もたれに頭を預けていた。
何もかも静かだった。
そう言えば、こんな風にぼんやり外を見てたら、決まって抱きついてくるゴリラ来ないな…。
おや? ベッドで寝てる。
窓辺のソファにいたはずだったのに。
のっそり起きると、座椅子に座ってノートパソコン触ってるゴリラと目が合った。
「随分寝ちゃったかな?」
「いえ、二十分程ですかね」
よく寝た気分だ。
「さっきの日本酒ってお土産コーナーにあるかな?」
「地酒って話でしたし、あるんじゃないですかね。買って帰りますか?」
「うん。他もあれば買おう。試飲出来るかなぁ」
のそのそ降りるとゴリラに引っ付く。
厚みのあるしっかりした背中。温もりが気持ちいい。
「運んでくれたんだ。ありがとう。気づかなかったよ。…明日どこ行く?」
肩に顎を乗せて覗いてみた。
画面にいくつも窓が並んでた。
文字ばっか。
「近くに展望台があるらしいんですけど。どうですか?」
タブをつついて、東屋のある丘を見せてくれた。
「いいねぇ。ハイキングとか好きなんだ」
「そうだったんですか」
そう言えば、自分の事ってあんまり喋ってなかったか。
「見晴らしの良いところで飲むコーヒーが美味しいんだ」
「もしかして、豆挽いて?」
「うん。コンロでお湯沸かして、ドリップする」
大きな背中にべったりくっついて温もりを堪能。
「みのるさん、外の露天風呂入ります?」
「いいの?」
「一緒に」
ですよねぇ。
「行こ」
ふぅー、気持ちいいわー
りらぁっくすぅ
すっぽり抱き込まれて湯船を堪能してると耳元で囁かれた。
「力抜いて凭れて下さい。眠ってもいいですよ」
ふへ?
実はもううつらうつらしてた。
ゴリラの声も心地よく身体に響いて、眠気を誘う。
顔に当たる外気が心地よく、身体はぽかぽか。
流れ落ちるお湯の音が耳に気持ちいい。
背中は最近じゃ馴染んで落ち着く人肌で。
しっかりした肩に頭を預けてぼんやりしてると、唇にぷにぷにと触れてくる。
指か。
ペロっと舐めると中に入ってきた。
上顎や舌を触って撫でて出こうとしてる。
あっ、行かないで…。
喰え込んだが、ちゅぽっんと音と共に出ていった。
寂しいと漠然と浮き上がった時、垂れた唾液ごと覆われ吸いつかれた。
じゅるじゅると音を聞きながらうっとりと口腔を舐めまわされ、動き回る舌を受け入れ、溢れる唾液を飲み込む。
舌を絡めて吸って互いの唾液が混ざっていく。
唇が離れる頃には、頭に霞がかかったみたいで揺蕩って身体も意識も溶けていきそうになっていた。
離れた唇を首に感じた。
首筋や顎を舐められてる。
変態さんに侵食されて馴染んできてます。
心地いい。
朝?
障子を透かして柔らかい光が部屋を満たしていた。
寝返りを打てば、胸板に触れた。
ふにと触って確かめる。
浴衣が肌蹴て乳首まで見える。
爽やかな朝日の中で、盛り上がった胸筋に乗ってる乳首が可愛らしい。
手を伸ばして無心でぷにぷに触る。
コリコリと硬くなってきた。
「みのるさん?」
頭の上で声がする。
「んー?」
ぷにぷに…
「煽ってます?」
ぷにぷに…
五月蝿いな。
「別にぃ。可愛いなって」
ぷにぷに…触ってた手を掴まれた。
不満! 何故止める!
ムッと見上げれば、ゴリラが眠そうに見てた。
目元に手が伸びてきた。
くすっぐたい。
目元を顔を優しく撫でられる。
「みのるさん、同棲してから生活習慣変えたでしょ?」
同棲じゃなくて同居、もしくは居候です。
「そんなに変えてないよ。楽させてもらってて堕落しそう」
この手は大きくて厚みがあって、気持ちいいんだよ。
「顔色ちょっと良くなったかな。気づかなくて、すみません」
「何の事?」
頬を手に押し付けて感触を堪能。
すりすーり。
「一人の時、もっと寝てたんじゃないですか?」
「んー、睡眠時間少なくて大丈夫な方だよ。同居してからぐっすり寝てるし」
特にエッチの後とかぐっすり!
真剣な目でじっと圧されて、考える事にした。
「一人暮らしーーー帰宅して、すぐ風呂沸かして、洗濯機回してご飯したり? 資料読んでる合間に終わらせて…こう考えるとちゃんとやってるじゃん」
「ですね」
「全部終わらせたら、資料や本読みながら…ゴロゴロ? あれ? いつ寝てたんだろ…。朝ベッドで起きてたからちゃんと寝てたよね?」
そこに居なかったゴリラに訊いてみても仕方がないのに…。
「ベッドで寝る以外で、短時間の居眠り的なのを繰り返してませんでしたか?」
ん?
…ああ。資料読んで眠くなったら、動けなくるから面倒臭くてその場で寝てたな…。
すぐ目が覚めるからまた何時間か動いて。ソファの時、絨毯の上、廊下で寝てた時もあったか。冷たくて気持ちよかったけど、身体バキバキで困ったな。
「あれって睡眠に入るのかい?」
「睡眠みたいですね。最近夜中に変な動悸とかで目覚めたりとか?」
「おいおい、笑わすなよ。社会科の先生が何を言い出すやら」
「専門外ですよ。医者の不養生的なのじゃないのかと。昨日ちょっと検索してみたら、細切れに寝る人っているんですね」
「それ不眠症ね」
なんだか自分のテリトリーに入られるみたいでイライラしだした。
「それじゃなくて、細切れで不調なく過ごしてる人いるみたいですよ。みのるさんのとは違うかもしれませんが。でも、最近は寝不足みたいになってたのでは?」
言われて、暫く考えた。
確かに!
保健室で居眠りしてたと生徒に揶揄われる事があった。
今までそんな事無かったけど、慣れからくる油断からかと、気を引き締めなきゃと気合いを入れたね。
夜中…確かに動悸や不安、息苦しさでの目覚めてた。
あれ?
あれれ???
ゴリラの件で本格的にぶり返したアレは、遠い感じになって。もう気持ちが追い詰められる感じはなくなってるのに。
最近ちょっと顔出してきたのかと警戒はしてたけどね。
息苦しさに目が覚めて、寝れてなくなってるかも?
見えてるものへの反応も少し鈍い。
老化かと思ってたけど。
「俺が思うに、みのるさんは寝不足です。ものすごーく眠くて不調だったんですよ、たぶん」
「そうなんだ」
グッと引き上げられると、当然のようにキスされた。
気持ちいいからいいけど、今からすると朝ご飯に間に合う?
ゴリラくん、甘いです。
とろっとろに蕩かされて離れていく唇を寂しく見送った。
「それから、緊張してたでしょ? 俺との生活」
なんと?!
緊張とな?
ゴリラには黙ってるけど、これでも同棲とか同居は結構してるよ。両親も早くに亡くしてるから、割と私生活は好き勝手にしてきたし。最近は一人暮らし歴を伸ばしてたけどね。
「してたかなぁ」
しれっと言ってみたけど、ゴリラには響いてないみたいですね。
「緊張じゃなかったら、気を張ってる?」
「お?」
「気を抜いてないとか?」
「ほへ?」
「俺を頼ってくれていいですよ?」
「いゃ~、これ以上頼ったらダメ人間だよ。ーーーそろそろ部屋探そうかと思い出してたところですよ、小宮さん」
よいしょと起きあがろうとしたら、引き戻された。
ぎゅっと抱きしめられて、またまた蕩ける私。
色々ダメかもしれない…。
「それも含めて話したいんですが、二人で住めるところに引っ越しませんか?」
二人でとな?
「今みたいだと、佐々木先生の書斎ないでしょ?」
真面目モード。
私が『先生』って話し掛けられると反応が良くなるのわかってらっしゃるね、小宮先生。
「書斎は要らないよ。今で十分だし。引っ越すまでの間借りだからね」
「間借りじゃなくしませんか? なんなら隣同士で借りるとか」
「お隣さんか。ーーー面白いけど、二部屋分の家賃でひと部屋借りた方が良いの借りれそうだね」
はっ! 乗せられた?!
「でしょ?」
うっわぁ! 得意顔!
「物件いくつかピックアップしてあるんで、帰ったら話詰めましょ?」
「お、おう」
押し強い!
最近自覚したんですが、私弱いの、それ!
朝食はバイキング形式。ちょっとずつ自分の世界を作っていく。
修学旅行でもこの作業は楽しい。
今日は生徒が居ないので、じっくり構築していきます。
自分なりに完璧な朝食を食べてる前で、ザ・朝の和定食のゴリラくん。彼は洋食が好みかと思ってた。
そう言えば、和食は嬉しそうだったか。
朝のご飯は出来るだけ和食にしてあげよう。
チェックアウトは昼ごろなので、ゆっくり出来るらしい。
もうひと風呂出来る時間が有りますよ!
大浴場は見晴らしがよかったけど、人がいっぱいなのはちょっと疲れるのでパス!
という事で……。
「小宮ぁ、荷物片付けたから、風呂入っていい?」
「いいですよ。…私はもう少しかかるんで、何か喋ってて下さい」
「はぁ?」
「居眠り防止。人がなんの予備動作もなく、とぷんっと沈むのを見るのは気分のいいものではないんで」
「はーい、分かりましたぁ」
すまなかったね。
しかし、悪夢ぶり返しかと思ったら、極度の寝不足って。無意識の死にたがりじゃなくて良かったよ。
昨晩はたっぷりサービスするつもりが、しっかりサービスされてぐっすりでした。
およよ? 温泉旅館で浴衣でエッチは無し?
無しでしたね。
いちゃつきはしましたが……しましたが!
帰ったら頑張るか…。
「みのるさーん、起きてる?」
「起きてますよ。ゆっくりさせてもらって幸せ感じてるところです」
いい身体のゴリラくん来ましたね。
かけ湯してる身体をツンツン。
あら、嫌そう。
渋い顔のまま背後に滑り込んで、当たり前のように膝の上に乗せられる。
目の前の手や腕の筋肉を指で伝ってたけど物足りなくて、向きを変えた。
向かい合わせだと全部が見えていい。
嬉しそうだな。
お湯を掛けながら、指と手全体で筋肉を伝う。
陽の光の下なのに、なんかエロい。
しっかり筋肉がついてるのに程よく柔らかい。
「みのるさん、触るんなら下を触ってくれませんか?」
当たってるから、固くなってるのは知ってたんだけどね。
「いいよ」
大きいな。
我ながらいつもこいつを受け入れてるって凄いよね。
ものすごーく奥まで入るんだよね。
いつもは奥をノックするぐらいで許してくれるんだけど、グリュンって来た時は、気持ち良すぎてどっかいきそうになるから…困る。
お腹の奥がキュンとする。
顔が蕩けてたんだろうか。
「後ろ向いて…」
「ごめん。準備してないから一緒に握るのではダメ?」
求められてしまった。チェックアウトもあるし、兜合わせで許せ。
「いいから後ろ」
強引に立たされて回れ右。
「私は良くない」
「足閉じて…素股しよ?」
言い終わる前に太腿にナニが擦り付けられた。
素股?
互いの先走りを掬うと雄に擦り込んで、前後に動かし出した。
素股を知らない訳ではないんだが、ゴリラとは初めてで。
後ろから自分の玉と竿も擦れてもう出そうというか、ちょっと漏れ出ちゃった。
ぷるっと小さく震えた私の様子に、前に手を回して確認してくるのがイヤ。
はい、軽くイキましたよ。
垂れる精液を搾り取るように触られて、昂みに連れていかれそうになる。
太腿から覗いている凶器と腿に塗りつけられて滑りが良くなると、更に私自身への刺激が強くなって、身体がのけ反り刺激から逃れたくて身を捩ると抱き込まれて身動きが取れない。
「ひゃうん、うん、やん…あ、あ、あぅぅ」
もう言葉が出ない。
外だから声を抑えないと、唇をキュッっと噛んだ。
耳は荒い息遣いだけが支配していて、自分の飲み込んだ喘ぎ声も遠い。
足元で湯が波打ち、性交を錯覚させるパンパンと肉を打つ音が響く。
「はぁ、あ、あ、あー、イ、イクゥんぅぅ」
腿がキュッと締まって、入ってない後孔も締まり全身をピリピリとした快感が駆け抜けていく。
ピュっと吐精すると同時に小宮が果てたのが腿と自身に掛かり混ざり合う精液の熱さに、うっとり蕩けるのが分かった。
深い快感になかなか戻って来れず、背中で獣のうような呻き声を出してる小宮を愛おしく感じていると、身体の拘束が緩んで、こめかみに柔らかい感触を感じた。
吐精したものを洗い流し、湯に浸かると、全身を優しく摩ってくれた。大きな手が安心をくれる。
「落ち着きました?」
「うん、良かったよ。どっか行っちゃいそうだった」
「俺も良かった」
最高に蕩けた。
逆上せそうだ。
「出ましょうか?」
「ごめん。連れてって。力が入らなくて」
「はい、分かりました」
嬉しいそうだな。
それから、なんとか着替えを手伝ってもらって、普通に動けるようになった頃に、ちょっと早いけどチェックアウトするとこにした。
土産物を購入して、地酒もいくつか購入。これは発送してもらう事に。
楽しい温泉はこれにて終了。
温泉以外は食って寝て、軽くヤっただけですが。
そう言えば、さっきボストンバッグにお土産を入れてたら、小宮が入れてたら荷物が有ったけど、アレってなんだったんだろう?
出さなかったなぁ。
展望台までそんな距離もないし荷物は軽いから預ける事なく、ぷらぷら歩く事にした。
目測誤った? ちょっと遠いか?
展望台の登り口付近にお食事処があったので昼食をとってたら、そこの女将が荷物を預かってくれると言ったきた。
どうも途中に急な山道があるらしい。
もうスキップが出来るかって程に回復してるので問題はないのだが、登山なのか?
ゴリラ基準の『ちょっと』は警戒レベルのような気がしてきた。
警戒は確信になった。
コイツ体力馬鹿だ。
階段とか整備されてるからマシってだけで、すれ違う人と服装に違和感あるぞ。
女将さんありがとう。
荷物あったらいくらこういう道に慣れてると言っても無理だわ。
随分歩いて、山頂に到着。
眺めは最高ですね。
町が一望です。
夜景も綺麗だろうね。
ん? 綺麗めの服装の女の子が居る。
彼氏よ…と思ったら、ドライブコースあんのかーい!
ま、気持ちいい風に免じて許してやるわ、ゴリラ!
帰りは、登ってきたタクシーを拾って戻った。
女将さんが笑ってた。
分かります。
ウチに帰って引っ越し先はトントンと決まった。
押しが強いんだよ。
弱い私。トホホ。
ゴリラが飽きるまでは付き合ってやろう決めてはいたが、決意が揺らぎそうだわ。
ダメだ。自分が無くなりそう。
一人の空間の書斎も出来て、更に自由にさせてもらってるんだけど、お風呂と寝るところは一緒というルールも出来た。というか押された。
余程、温泉での出来事が堪えたのだろう。すまなかった。
「いい加減降ろしてくれない?」
常に膝の上というか抱っこされてます。
コレは過保護というものです。
「いいソファでしょ?」
「私のソファは君って事?」
気持ちいいけどね…。
「邪魔じゃない?」
「ないです。その本今日中に読みたいんでしょ? 俺は自分の事しますから、お気になさらずに」
胡座の中にすっぽり収まって、本を読み出した。
こうなると、体格差はいいかもな。
ゴリラはテスト問題の準備らしくノートパソコンと睨めっこだ。
眠くなってきた。
寝てしまおう。
本をお腹に乗せて、ウトウトし始めた。
そうそう、ボストンバッグに入ってた荷物の正体なんだが、荷解きの時ちらりと中を確認して、見なかった事にしてそっとゴリラの机に置いた。
赤い紐とローターが入ってました。
まだ使った事ないけど、使うの?
てか、私はそれを運んでたの?
嫌だぁ…。
温泉でエッチなのが描きたくなったんですが、この先生ですからね……。
では、どーぞぉ~。
============
カハッ!
息を詰めていたようだ。
胸を激しく上下させて、息を吸い込む。
息してるな…。
呼吸を意識しながら、間接照明に照らされてる天井を眺める。
ゆっくり身体を起こす。
横を見る。
大きな塊。
分かってる存在なのに息が止まりそうになる。
詰めた息をゆっくり吐く。
シャワーか着替えしたいな。
汗をかいた。髪が張り付いて気持ち悪い。
久々に悪夢を見た気がする。
気がするだけで、内容を覚えていない。
ベッドを降りようとしたら、腰に巻きつく腕。
腕の主を見ると、開かない目をショボショボさせながら、擦り寄ってくる。
「みのるさん、冷えてる」
「汗かいたからシャワーしてくる。小宮は寝てろ」
腕が緩む。
寝たか。
布団をかけてやって、そっと離れる。
身体が動かなくなる様な発作は無くなった。
時折り、息苦しくて目が覚めるが。
夢は見なくなって、随分楽になった。
ゴリラくんのお陰だな。
ゴリラくんで始まりゴリラくんで終わったんですけどねぇ。
あれからなんやかやで一緒に住む事になった。
本意じゃないのだが、居心地も良くてズルズル居ついてる。
まだ朝は遠いが頭が冴えて眠れそうにない。
朝飯でも作るか。
「豪勢ですね」
「そうか?」
「旅館の朝ご飯みたいです」
「んー、確かに定食みたいになったな」
嬉しいそうに食ってくれて、作って良かったよ。
「今度、温泉とか行きませんか?」
正直、旅行は面倒臭い。
「嫌」
くすくす笑出した。
「どうした?」
何か面白かったか?
「祖谷温泉行きましょう」
ああ、なるほどね。
「……行こっか」
「みのるさん、面倒臭いって思ってるでしょ? 準備は全部するんで、ついてくるだけで良いですよ」
「お、おう」
バレてるのかい!
楽しそうなだな!
マジに何もせずついてきたよ!
修学旅行の医務関係の諸々がなかったら、俺の荷物って少ないんだな。びっくりだよ。
ボストンバッグ軽ッ!
お土産が沢山入りそうだ。
あまりの軽さに私が感動してたら、ゴリラがなんか入れてたが、荷物は分担するよ。
部屋に内風呂付いてるのいいな。
畳部分に座卓があってちょっと段差があってベッドが二つ。
和洋折衷で面白い。
お茶請けをもぐもぐしながら、部屋の探検してる様子を茶器片手に余裕で眺めてるゴリラ。なんかうざったい。
「祖谷温泉じゃなくてすいませんね」
全然すまなそうじゃない。
「よく考えたら、修学旅行以外に温泉来た事なかったわ」
ソワソワ、ワクワクしてます。
おお! 風呂?! 部屋に露天風呂!
こじんまりと甕型の露天風呂。湯が滔々と流れている。
掛け流し!
入浴りたい!
「外の風呂入っていい?!」
「良いですよ」
なんだよ! そのニヤニヤ笑い。
おじさんは温泉が好きなんですよ、悪いか。
ふーーぅ、いい湯です。
りらっくすぅ。
力が抜けるね。
来て良かった。
付いてきただけですね。
縁に凭れて、ぼんやり。
なんも考えたくないな…。
気分も身体も溶けるようだ。
「先生!」
はぁ? 何?
ガホッ、ゲホゲホッ…
あれ? 溺れた?
ゴリラ、怖い顔してるな。
あーあ、服濡らして、何やってんだよ。
「ふくぅ…」
「先生、大丈夫ですか?」
「ん、大丈夫ぅ」
手をひらひら動かした。
「上がりましょ? 逆上せたんですよ」
溺れたんじゃないんだ…。
もうちょっと入ってたいなぁ。
「んー」
「また入れますから」
そうだね。
身体が浮いた。抱っこされてる。
四十過ぎのオッサンがお姫様抱っこって。
浴衣着せて貰って座布団を枕に横になってます。
額と目をひんやりしたタオルが覆ってる。
「小宮ぁ、私溺れたぁ?」
無言かよ。
パタパタ煽いでくれてたから、そこに居るの分かってんだよ。
「溺れたよな?」
お迎え来たかと思った。死んだら旅館に悪いな。
「逆上せただけです。疲れが出ただけですって」
声が硬いな。
もしかして、自分で沈んだのか?
あー、確認したいだけなんだが。
「静か過ぎたから様子見に行ったら、沈みそうでびっくりしました」
「そっかー」
そうしとこうか。
「次入る時は一緒に入りましょ?」
「そうだな」
介護かよ!
声硬いよ。
なんか不味い事してたんだな。
保健の先生舐めてもらっては困りますな。
声で雰囲気読めるんですわ。
無意識になんかしてたか?
なんも考えたくないって、意識解放したな…。
タオル捲ってゴリラ見たら、案の定泣きそうじゃないか。
大きな身体して情けない顔するんじゃないよ。
タオルを取ると、無言で両手を突き出した。
いつかみたいに『起こせ』のジェスチャー。
困った顔して可愛いな!
よしよし。
もうちょいで手が届く。
ぎゅっと掴んで、顔を寄せる。
私ってキス好きだったんだな。
この唇が気持ち良すぎるんだよ!
互いに舌を絡めて口腔を堪能して唇を離す。
銀色の糸が未練たらしく伸びて、切れた。
額をつけるて、言ってみたかった事を口した。
「イチャイチャしないか?」
笑ったな。その顔の方が良いぞ。
「みのるさん、なんか厭らしい顔」
「誘ってんだよ」
「その言い方は色気ないですよ。初めて誘惑してくれてるのに」
「確かにムードは大切にしたいな」
鼻を擦り合わせて、くすくす笑う。
イチャイチャはしたが最後までには至らずでした。
ちょっと燻ってるが、今夜はサービスしてやるよ。
おっとまだ下着つけてなかった。
スゥスゥしてるはずだ。
座椅子に座って、お茶してる。
夕飯までまだ間がある。
大浴場が絶景らしい。
さっきの事もあるし、行きにくいな……。
パンフをパタパタしながら、チラッと様子を伺う。
上機嫌だな。
よし!
「小宮センセーイ!」
挙手!
「なんですか? 佐々木先生」
わぁ、目付き悪!
さっきまで上機嫌だったじゃん。
「大浴場行ってもいいですか?」
明るくね。ニッコリ。
おっさんの笑顔なんてお前にしか需要ないな。
「ハァーー」
えっ、何? その溜め息! 私が…悪いね。えへへ。
「ダメ?」
「行きましょうか」
ああ、一緒ね。いいよー。
うふふーん。
絶景だねぇ。いいねぇ。
時間が良かったのか人が居ない。ラッキー。
「小宮ぁ、ありがとな」
感謝、感謝。
じっと見られてる。
「もう気は抜かないから大丈夫だって」
まん丸お目々。
何々? 何に驚いてるのさ。
「そう言う事ですか…」
「ん? どした?」
「いい頃合いですね。部屋戻りましょうか」
「えー、もうちょっといるぅ」
おっさんが可愛く言ってもキモいな。
はい! 浮かれてますよ!
ガヤガヤと団体さんが入ってきた。
やっぱりたまたまだったのね。
「行こっか」
貸し切り気分終了。
小宮が捕まった。
筋肉褒められてますね。
放置。
さっさと着替えて、マッサージ機で待機。
効くなぁ
はッ! 寝てた?!
秒で寝たのか?!
恐ろしいな、マッサージ機!
ヨダレが…ふきふき。
お、きたきた。
なんか頭撫でられたよ。
よく待ってましたね。とか?
背が低いからって子どもか私は!
お前が大きいだけだからな。
戻って暫くしたら、料理が運ばれてきた。
流石、手際いいですね。
上げ膳据え膳か。
最高ですね。
最近の私は常にそんな感じですが、堕落しそう。
やっぱり部屋探そう…。
料理もお酒も美味しかった。
地酒らしい。
自分のお土産に買って帰ろうかな。
ほろ酔いで窓辺の一人掛けのソファで膝を抱えて背もたれに頭を預けていた。
何もかも静かだった。
そう言えば、こんな風にぼんやり外を見てたら、決まって抱きついてくるゴリラ来ないな…。
おや? ベッドで寝てる。
窓辺のソファにいたはずだったのに。
のっそり起きると、座椅子に座ってノートパソコン触ってるゴリラと目が合った。
「随分寝ちゃったかな?」
「いえ、二十分程ですかね」
よく寝た気分だ。
「さっきの日本酒ってお土産コーナーにあるかな?」
「地酒って話でしたし、あるんじゃないですかね。買って帰りますか?」
「うん。他もあれば買おう。試飲出来るかなぁ」
のそのそ降りるとゴリラに引っ付く。
厚みのあるしっかりした背中。温もりが気持ちいい。
「運んでくれたんだ。ありがとう。気づかなかったよ。…明日どこ行く?」
肩に顎を乗せて覗いてみた。
画面にいくつも窓が並んでた。
文字ばっか。
「近くに展望台があるらしいんですけど。どうですか?」
タブをつついて、東屋のある丘を見せてくれた。
「いいねぇ。ハイキングとか好きなんだ」
「そうだったんですか」
そう言えば、自分の事ってあんまり喋ってなかったか。
「見晴らしの良いところで飲むコーヒーが美味しいんだ」
「もしかして、豆挽いて?」
「うん。コンロでお湯沸かして、ドリップする」
大きな背中にべったりくっついて温もりを堪能。
「みのるさん、外の露天風呂入ります?」
「いいの?」
「一緒に」
ですよねぇ。
「行こ」
ふぅー、気持ちいいわー
りらぁっくすぅ
すっぽり抱き込まれて湯船を堪能してると耳元で囁かれた。
「力抜いて凭れて下さい。眠ってもいいですよ」
ふへ?
実はもううつらうつらしてた。
ゴリラの声も心地よく身体に響いて、眠気を誘う。
顔に当たる外気が心地よく、身体はぽかぽか。
流れ落ちるお湯の音が耳に気持ちいい。
背中は最近じゃ馴染んで落ち着く人肌で。
しっかりした肩に頭を預けてぼんやりしてると、唇にぷにぷにと触れてくる。
指か。
ペロっと舐めると中に入ってきた。
上顎や舌を触って撫でて出こうとしてる。
あっ、行かないで…。
喰え込んだが、ちゅぽっんと音と共に出ていった。
寂しいと漠然と浮き上がった時、垂れた唾液ごと覆われ吸いつかれた。
じゅるじゅると音を聞きながらうっとりと口腔を舐めまわされ、動き回る舌を受け入れ、溢れる唾液を飲み込む。
舌を絡めて吸って互いの唾液が混ざっていく。
唇が離れる頃には、頭に霞がかかったみたいで揺蕩って身体も意識も溶けていきそうになっていた。
離れた唇を首に感じた。
首筋や顎を舐められてる。
変態さんに侵食されて馴染んできてます。
心地いい。
朝?
障子を透かして柔らかい光が部屋を満たしていた。
寝返りを打てば、胸板に触れた。
ふにと触って確かめる。
浴衣が肌蹴て乳首まで見える。
爽やかな朝日の中で、盛り上がった胸筋に乗ってる乳首が可愛らしい。
手を伸ばして無心でぷにぷに触る。
コリコリと硬くなってきた。
「みのるさん?」
頭の上で声がする。
「んー?」
ぷにぷに…
「煽ってます?」
ぷにぷに…
五月蝿いな。
「別にぃ。可愛いなって」
ぷにぷに…触ってた手を掴まれた。
不満! 何故止める!
ムッと見上げれば、ゴリラが眠そうに見てた。
目元に手が伸びてきた。
くすっぐたい。
目元を顔を優しく撫でられる。
「みのるさん、同棲してから生活習慣変えたでしょ?」
同棲じゃなくて同居、もしくは居候です。
「そんなに変えてないよ。楽させてもらってて堕落しそう」
この手は大きくて厚みがあって、気持ちいいんだよ。
「顔色ちょっと良くなったかな。気づかなくて、すみません」
「何の事?」
頬を手に押し付けて感触を堪能。
すりすーり。
「一人の時、もっと寝てたんじゃないですか?」
「んー、睡眠時間少なくて大丈夫な方だよ。同居してからぐっすり寝てるし」
特にエッチの後とかぐっすり!
真剣な目でじっと圧されて、考える事にした。
「一人暮らしーーー帰宅して、すぐ風呂沸かして、洗濯機回してご飯したり? 資料読んでる合間に終わらせて…こう考えるとちゃんとやってるじゃん」
「ですね」
「全部終わらせたら、資料や本読みながら…ゴロゴロ? あれ? いつ寝てたんだろ…。朝ベッドで起きてたからちゃんと寝てたよね?」
そこに居なかったゴリラに訊いてみても仕方がないのに…。
「ベッドで寝る以外で、短時間の居眠り的なのを繰り返してませんでしたか?」
ん?
…ああ。資料読んで眠くなったら、動けなくるから面倒臭くてその場で寝てたな…。
すぐ目が覚めるからまた何時間か動いて。ソファの時、絨毯の上、廊下で寝てた時もあったか。冷たくて気持ちよかったけど、身体バキバキで困ったな。
「あれって睡眠に入るのかい?」
「睡眠みたいですね。最近夜中に変な動悸とかで目覚めたりとか?」
「おいおい、笑わすなよ。社会科の先生が何を言い出すやら」
「専門外ですよ。医者の不養生的なのじゃないのかと。昨日ちょっと検索してみたら、細切れに寝る人っているんですね」
「それ不眠症ね」
なんだか自分のテリトリーに入られるみたいでイライラしだした。
「それじゃなくて、細切れで不調なく過ごしてる人いるみたいですよ。みのるさんのとは違うかもしれませんが。でも、最近は寝不足みたいになってたのでは?」
言われて、暫く考えた。
確かに!
保健室で居眠りしてたと生徒に揶揄われる事があった。
今までそんな事無かったけど、慣れからくる油断からかと、気を引き締めなきゃと気合いを入れたね。
夜中…確かに動悸や不安、息苦しさでの目覚めてた。
あれ?
あれれ???
ゴリラの件で本格的にぶり返したアレは、遠い感じになって。もう気持ちが追い詰められる感じはなくなってるのに。
最近ちょっと顔出してきたのかと警戒はしてたけどね。
息苦しさに目が覚めて、寝れてなくなってるかも?
見えてるものへの反応も少し鈍い。
老化かと思ってたけど。
「俺が思うに、みのるさんは寝不足です。ものすごーく眠くて不調だったんですよ、たぶん」
「そうなんだ」
グッと引き上げられると、当然のようにキスされた。
気持ちいいからいいけど、今からすると朝ご飯に間に合う?
ゴリラくん、甘いです。
とろっとろに蕩かされて離れていく唇を寂しく見送った。
「それから、緊張してたでしょ? 俺との生活」
なんと?!
緊張とな?
ゴリラには黙ってるけど、これでも同棲とか同居は結構してるよ。両親も早くに亡くしてるから、割と私生活は好き勝手にしてきたし。最近は一人暮らし歴を伸ばしてたけどね。
「してたかなぁ」
しれっと言ってみたけど、ゴリラには響いてないみたいですね。
「緊張じゃなかったら、気を張ってる?」
「お?」
「気を抜いてないとか?」
「ほへ?」
「俺を頼ってくれていいですよ?」
「いゃ~、これ以上頼ったらダメ人間だよ。ーーーそろそろ部屋探そうかと思い出してたところですよ、小宮さん」
よいしょと起きあがろうとしたら、引き戻された。
ぎゅっと抱きしめられて、またまた蕩ける私。
色々ダメかもしれない…。
「それも含めて話したいんですが、二人で住めるところに引っ越しませんか?」
二人でとな?
「今みたいだと、佐々木先生の書斎ないでしょ?」
真面目モード。
私が『先生』って話し掛けられると反応が良くなるのわかってらっしゃるね、小宮先生。
「書斎は要らないよ。今で十分だし。引っ越すまでの間借りだからね」
「間借りじゃなくしませんか? なんなら隣同士で借りるとか」
「お隣さんか。ーーー面白いけど、二部屋分の家賃でひと部屋借りた方が良いの借りれそうだね」
はっ! 乗せられた?!
「でしょ?」
うっわぁ! 得意顔!
「物件いくつかピックアップしてあるんで、帰ったら話詰めましょ?」
「お、おう」
押し強い!
最近自覚したんですが、私弱いの、それ!
朝食はバイキング形式。ちょっとずつ自分の世界を作っていく。
修学旅行でもこの作業は楽しい。
今日は生徒が居ないので、じっくり構築していきます。
自分なりに完璧な朝食を食べてる前で、ザ・朝の和定食のゴリラくん。彼は洋食が好みかと思ってた。
そう言えば、和食は嬉しそうだったか。
朝のご飯は出来るだけ和食にしてあげよう。
チェックアウトは昼ごろなので、ゆっくり出来るらしい。
もうひと風呂出来る時間が有りますよ!
大浴場は見晴らしがよかったけど、人がいっぱいなのはちょっと疲れるのでパス!
という事で……。
「小宮ぁ、荷物片付けたから、風呂入っていい?」
「いいですよ。…私はもう少しかかるんで、何か喋ってて下さい」
「はぁ?」
「居眠り防止。人がなんの予備動作もなく、とぷんっと沈むのを見るのは気分のいいものではないんで」
「はーい、分かりましたぁ」
すまなかったね。
しかし、悪夢ぶり返しかと思ったら、極度の寝不足って。無意識の死にたがりじゃなくて良かったよ。
昨晩はたっぷりサービスするつもりが、しっかりサービスされてぐっすりでした。
およよ? 温泉旅館で浴衣でエッチは無し?
無しでしたね。
いちゃつきはしましたが……しましたが!
帰ったら頑張るか…。
「みのるさーん、起きてる?」
「起きてますよ。ゆっくりさせてもらって幸せ感じてるところです」
いい身体のゴリラくん来ましたね。
かけ湯してる身体をツンツン。
あら、嫌そう。
渋い顔のまま背後に滑り込んで、当たり前のように膝の上に乗せられる。
目の前の手や腕の筋肉を指で伝ってたけど物足りなくて、向きを変えた。
向かい合わせだと全部が見えていい。
嬉しそうだな。
お湯を掛けながら、指と手全体で筋肉を伝う。
陽の光の下なのに、なんかエロい。
しっかり筋肉がついてるのに程よく柔らかい。
「みのるさん、触るんなら下を触ってくれませんか?」
当たってるから、固くなってるのは知ってたんだけどね。
「いいよ」
大きいな。
我ながらいつもこいつを受け入れてるって凄いよね。
ものすごーく奥まで入るんだよね。
いつもは奥をノックするぐらいで許してくれるんだけど、グリュンって来た時は、気持ち良すぎてどっかいきそうになるから…困る。
お腹の奥がキュンとする。
顔が蕩けてたんだろうか。
「後ろ向いて…」
「ごめん。準備してないから一緒に握るのではダメ?」
求められてしまった。チェックアウトもあるし、兜合わせで許せ。
「いいから後ろ」
強引に立たされて回れ右。
「私は良くない」
「足閉じて…素股しよ?」
言い終わる前に太腿にナニが擦り付けられた。
素股?
互いの先走りを掬うと雄に擦り込んで、前後に動かし出した。
素股を知らない訳ではないんだが、ゴリラとは初めてで。
後ろから自分の玉と竿も擦れてもう出そうというか、ちょっと漏れ出ちゃった。
ぷるっと小さく震えた私の様子に、前に手を回して確認してくるのがイヤ。
はい、軽くイキましたよ。
垂れる精液を搾り取るように触られて、昂みに連れていかれそうになる。
太腿から覗いている凶器と腿に塗りつけられて滑りが良くなると、更に私自身への刺激が強くなって、身体がのけ反り刺激から逃れたくて身を捩ると抱き込まれて身動きが取れない。
「ひゃうん、うん、やん…あ、あ、あぅぅ」
もう言葉が出ない。
外だから声を抑えないと、唇をキュッっと噛んだ。
耳は荒い息遣いだけが支配していて、自分の飲み込んだ喘ぎ声も遠い。
足元で湯が波打ち、性交を錯覚させるパンパンと肉を打つ音が響く。
「はぁ、あ、あ、あー、イ、イクゥんぅぅ」
腿がキュッと締まって、入ってない後孔も締まり全身をピリピリとした快感が駆け抜けていく。
ピュっと吐精すると同時に小宮が果てたのが腿と自身に掛かり混ざり合う精液の熱さに、うっとり蕩けるのが分かった。
深い快感になかなか戻って来れず、背中で獣のうような呻き声を出してる小宮を愛おしく感じていると、身体の拘束が緩んで、こめかみに柔らかい感触を感じた。
吐精したものを洗い流し、湯に浸かると、全身を優しく摩ってくれた。大きな手が安心をくれる。
「落ち着きました?」
「うん、良かったよ。どっか行っちゃいそうだった」
「俺も良かった」
最高に蕩けた。
逆上せそうだ。
「出ましょうか?」
「ごめん。連れてって。力が入らなくて」
「はい、分かりました」
嬉しいそうだな。
それから、なんとか着替えを手伝ってもらって、普通に動けるようになった頃に、ちょっと早いけどチェックアウトするとこにした。
土産物を購入して、地酒もいくつか購入。これは発送してもらう事に。
楽しい温泉はこれにて終了。
温泉以外は食って寝て、軽くヤっただけですが。
そう言えば、さっきボストンバッグにお土産を入れてたら、小宮が入れてたら荷物が有ったけど、アレってなんだったんだろう?
出さなかったなぁ。
展望台までそんな距離もないし荷物は軽いから預ける事なく、ぷらぷら歩く事にした。
目測誤った? ちょっと遠いか?
展望台の登り口付近にお食事処があったので昼食をとってたら、そこの女将が荷物を預かってくれると言ったきた。
どうも途中に急な山道があるらしい。
もうスキップが出来るかって程に回復してるので問題はないのだが、登山なのか?
ゴリラ基準の『ちょっと』は警戒レベルのような気がしてきた。
警戒は確信になった。
コイツ体力馬鹿だ。
階段とか整備されてるからマシってだけで、すれ違う人と服装に違和感あるぞ。
女将さんありがとう。
荷物あったらいくらこういう道に慣れてると言っても無理だわ。
随分歩いて、山頂に到着。
眺めは最高ですね。
町が一望です。
夜景も綺麗だろうね。
ん? 綺麗めの服装の女の子が居る。
彼氏よ…と思ったら、ドライブコースあんのかーい!
ま、気持ちいい風に免じて許してやるわ、ゴリラ!
帰りは、登ってきたタクシーを拾って戻った。
女将さんが笑ってた。
分かります。
ウチに帰って引っ越し先はトントンと決まった。
押しが強いんだよ。
弱い私。トホホ。
ゴリラが飽きるまでは付き合ってやろう決めてはいたが、決意が揺らぎそうだわ。
ダメだ。自分が無くなりそう。
一人の空間の書斎も出来て、更に自由にさせてもらってるんだけど、お風呂と寝るところは一緒というルールも出来た。というか押された。
余程、温泉での出来事が堪えたのだろう。すまなかった。
「いい加減降ろしてくれない?」
常に膝の上というか抱っこされてます。
コレは過保護というものです。
「いいソファでしょ?」
「私のソファは君って事?」
気持ちいいけどね…。
「邪魔じゃない?」
「ないです。その本今日中に読みたいんでしょ? 俺は自分の事しますから、お気になさらずに」
胡座の中にすっぽり収まって、本を読み出した。
こうなると、体格差はいいかもな。
ゴリラはテスト問題の準備らしくノートパソコンと睨めっこだ。
眠くなってきた。
寝てしまおう。
本をお腹に乗せて、ウトウトし始めた。
そうそう、ボストンバッグに入ってた荷物の正体なんだが、荷解きの時ちらりと中を確認して、見なかった事にしてそっとゴリラの机に置いた。
赤い紐とローターが入ってました。
まだ使った事ないけど、使うの?
てか、私はそれを運んでたの?
嫌だぁ…。
0
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
兄弟カフェ 〜僕達の関係は誰にも邪魔できない〜
紅夜チャンプル
BL
ある街にイケメン兄弟が経営するお洒落なカフェ「セプタンブル」がある。真面目で優しい兄の碧人(あおと)、明るく爽やかな弟の健人(けんと)。2人は今日も多くの女性客に素敵なひとときを提供する。
ただし‥‥家に帰った2人の本当の姿はお互いを愛し、甘い時間を過ごす兄弟であった。お店では「兄貴」「健人」と呼び合うのに対し、家では「あお兄」「ケン」と呼んでぎゅっと抱き合って眠りにつく。
そんな2人の前に現れたのは、大学生の幸成(ゆきなり)。純粋そうな彼との出会いにより兄弟の関係は‥‥?
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる