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【本編】〇〇までのカウントダウン
6・恋に落ちるまでのカウントダウン(タケシ視点)
しおりを挟む「タケシぃ、好き…」
ん?
少し騒がしい教室にトオルの寝ぼけた声が。
俺しか拾っていないと思う。
入学してから、ずっとコイツが付き纏ってて、最初は鬱陶しかったけど、いつの頃からか、可愛いなと思ってて…。
男相手に、何を思ってるんだろうと思ったけど。あれだ、たぶん、ペットとか、可愛いなと思うアレと同じだと結論付けてたんだが……。
今、鼓膜は自分の心音と血流音に支配されてる。
さっき入ってきたトオルの声を閉じ込めてるみたいだ。
頭の中でトオルの声が繰り返される。
本を見てるが、文字が一行も入ってこない。
目で追ってる。文字が文字として入ってこない。
パタンと閉じた。
意を決して、伏してる彼に顔を寄せる。
「トオル? 俺の事、好きなのか?」
耳元に口を寄せて、囁くように尋ねる。
ドキドキが止まらない。全身が心臓になったみたいだ。
返事を息を止めて待つ。
寝惚けてるから、答えてくれるか微妙なのだが……。
「んー? 好き。大好き。キスしたくなるぐらい大好き」
むにゃむにゃとしながら、応えてくれた。
キス?!
キスって、マウスツーマウス?
あー、いや、そうじゃなくて……。
異性と同じような気持ちって事?
お前、どっちもイケるのか?!
この前、巨乳のアイドルの話してたよな?
アダルトのヌケるの貸せって言ってたよな?
ーーーーー俺の事……好きなんだ。
俺でヌいてたりするんかな?
どうなんだべ?
それより、俺はどうなんだ?
トオルの事どう思ってるんだ?
ーーーー好きだな。
うん。好きだ。
たぶん、俺もキスしたくなるぐらい好きだな。
性的にたぶんイケる。
寝顔を見る。
絶対イケる。
トオルといたら、女子避けに丁度良かっただけだったんだ、始めはさ。
だけど、コイツが傍にいない状態を考えてみても、思い浮かばない。
可愛いし、なんなら、揶揄いたくて、ちょっと虐めてみたくなってたり、笑顔が見たくなったり、俺の周りで、キャッキャしてもらいたくて……抱きしめたい。
大事にしたい。
コレって、彼女とかに思うアレと同じじゃないか?
キモい?
でも、トオルが俺の事好きなら、コレって両想いじゃん!
自分に素直にしていいんじゃないのか?!
神様、ありがとう!
気づかせてくれて。
トオルに告白させてくれて。
ありがとう!
恋に落ちました。
寝てしまったトオルを見てる。
涎垂らして寝てる顔を見てても飽きない。
今に始まった事じゃないけど。
見飽きないんだ。
今まで、本読んでるフリして眺めてたのは秘密だった。
両想いの今、これからは学校以外でも見れるんだよな、こんな無防備なトオルを。
一緒にいれるんだよな。
うん。誘おう…。
俺も告白する。
コイツの事だ。自分が告白したなんて、覚えてない。
俺はかっこよく告白して、そんでもって、キス出来たら、して、そんで、そんで……!
前がヤバイッ。
落ち着け俺!
……落ち着いてから、トオルを起こそう。
こういう時は、円周率と素数だったらどっちがいいかな……。
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