ウブな二人のカウントダウン

アキノナツ

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【本編】〇〇までのカウントダウン

16・別れるまでのカウントダウン (※)

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「トオル、起きてる?」
掠れた大好きな声。
日光を感じる。
素肌に布の擦れを感じる。
久々にぐっすり寝た気がする。
「んーーーーーーッ、寝たぁ」

伸びをして、布団の中でモソモソ。

目を開けると、部屋着だろうか。ラフな服装のタケシがいた。

起き上がると自分が全裸だと改めて認識して、布団を持ち上げて身体を隠す。

「シャツは汚れたから今洗ってる。シャワー浴びる? 下着とスラックスは昨日ので悪いんだけど、いいかな。サイズ合わないし。服は俺のトレーナー小さめのがあったから、コレでいいかなぁ?」

ローテーブルにお盆からおにぎりとか乗ったお皿を配膳してる。
トレーナーはクッションの上に置いてあった。

のそのそと動くタケシをぼんやり目で追う。

えーと、オレ……。昨日の事をぼんやり思い出していた。
ボンッと熱が上がった。
めっちゃ恥ずかしい!
再び潜ってしまった。

「トオル? 出して欲しいの?」
「出す?」
口に出された精液を思い出して、咥えたタケシのモノを舌が思い出していて、今のオレの顔は見せられた状態ではなくて……。

「お風呂入る? 一緒がいい? みんな出掛けたから、今、俺たちだけ」
楽しげで、意地悪な雰囲気を含む声。

目だけこそっと出す。
「トオル、エッチな目してる…」
タケシの口調にゾクゾクする。
優しげな目から一瞬でギラついた雄の目に刷き変わった。

ススっとベッドに近づいて来た。顔が近い。
額にチュッとキスされた。
「これ以上したら、帰せなくなっちゃう」
「今、何時?」
布団ごと抱きしめられながら、モソッと尋ねる。
「昼前。おうちには昨日連絡した」
シャワー浴びたい。
「シャワー浴びたい」
「よっしゃっ」
布団を剥かれて、抱っこされた。

あわっっっ!!!!
全裸なんです!
小さくなってしがみつく。
くくく…と振動が。
タケシが笑ってる。
ツイっと見上げると、爽やかなタケシがいた。
いつか見た道着のタケシ。
カッコ良かった。

シャワーを浴びれてるんですけど、脱衣所でゴソゴソと支度してる彼の存在が落ち着かない。
頭から全身洗って、さっぱりした。
お尻が、特に孔が変な感じ。

ーーーーー気持ち良かったかも?

あの降りて来れない昇り詰めた感覚は、辛かったけど…。アレは……気持ち良かった…と、思う。

兆しそうになって、慌てて水に切り替える。
「ちべてぇーーーーッ」
いきなりの温度差に自分でした事なのに、押さえた叫び声。縮こまって声が前に出ない。

笑い声。扉の向こうのタケシ。

「一緒の方が良かったか? 間違えんなよ。タオル出した。着替えもここな」

お湯に切り替える。温度差に痺れる。
温まってから出た。
タケシは居なかった。

トレーナーを着る。
胸元を掴んで鼻に当てる。タケシの匂い。
部屋に戻ると、タケシがオレの荷物を纏めてくれてた。
スマホを掴んで、家にコール。誰にかけるか迷って、固定電話にかけた。
弟が出た。弟が出たって事は親は居ないのか。留守番か。

夕方前には帰ると告げると、早く帰って来いと言われた。
どうやらオレが居なくて出掛けられなくなったらしい。
荷物が来るとか。
出来るだけ早く帰ると言って切った。

「弟が怒ってる。予定があったらしい」
「菓子かなんか買って帰るか?」

おにぎりと豚汁がローテーブルに並んでる。

ローテーブルにつく。手を合わせて食べる。
「ウッメェ」
豚汁は少し冷めてたが、食べやすくていい感じ。
「良かった」
「コンビニのプリンでも買う…やめとく。そんなの買ってる時間があったらとか言われそう」
「なんだ、それ」
「そう。そういう奴」

帰るまで、エッチな事はなくて、ちょっと寂しく思いながらも、駅まで一緒に歩いた。
シャツは生乾きだったけど、そのまま貰った。アレがついてなかったらいいのです。

改札で別れると思ったのに、入って来た。

離れ難くなるから来ないでほしいのに。

ホームで電車が来るまで、ベンチで並んで座る。
会話らしい会話もなく。電車を待ってる。
近くに座ってるのに、何故か遠い。
手も触りたかったけど、躊躇。
到着をお知らせするアナウンス。

「明日、学校で」
タケシの声。もうお別れ?
なんだろう……。寂しい。
「うん」
ちょっと涙声。

「電話する」
「うん」
耳元に口を寄せられた。
「電話でセックスしよ?」
ほへ?
「う、うん」
「トオル、顔赤い」
笑われた。

「じゃあッ」
慌てて、電車に乗った。扉が閉まって、手を振りあいながら見つめ合ってしまった。



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