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《12》乾杯の後で。 ※

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これで本編は完全に終わり。
おまけのお話。前話でお話自体は終わってるんで。エッチな回と言いますか。補足回と言いますか。
そんなお話です。
よろしくお願いします。


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来てしまった。
身体が疼くが我慢はできる。
この中途半端をどうにかしたくて、遠く旅立つ前にお別れが言いたくなった。

実は悶々とした胸の中をと言うか頭の片隅でモヤモヤしてる事にケリがつけたかったのだと思う。

約1年ぶりの部屋にお邪魔した。

男の匂いで満たされている。
1番匂いの濃い場所に気づいたら立っていた。
座ったら、動きたくなくなった。

スルッと横になって、彼の匂いを堪能してると、玄関の開く音がして、匂いの大元がやってきた。
横になってるのが気恥ずかしくて、慌てて座り直す。髪も手櫛で整えた。

ま、驚くのは無理もない話で。
何か言わないと……。
「来ちゃった」
マヌケである。

笑いもせず硬い表情のまま近づいてくると手を掴まれた。
ワインがあるとか。
この人間はビール党のはずだったんだが。
嗜好が変わるとかあるらしいからな…。



やっぱりこうなるよね…。

淫魔の呪で淫液が出てた後孔は、ただの乾いた器官になっておりまして…。
腸液は出てるかもだが…。
ま、人間のように排泄には使われない器官なんですけど、姿を模してますので、ついてはいますよ。
ついてはいますが…。

膝裏の手がなんとも…。
後ろ向きたい。顔見られてる…。
オレの尻で彼が…近い。穴に何本目かという指を挿れてる。孔は随分解れて、たっぷりのローションで淫液以上の音を立てていて…。

恥ずかしいです。
自分で作業がしやすいように脚を開いて、膝とか支えてるこの格好ッ! 作業とか言っとかないと恥ずかしさでどうにかなりそう。
尻穴に指を突っ込まれてるのもなんだが、前も扱かれて、玉とか舐められてるという事が、今、まさに、起こっていてですね…。
やはり、オレが食われる状況は以前と変わらない訳で…。

「あ、あの…もう…恥ずかしいん、ですがぁ、あんッ」

さっきからムズムズするなとは思っていたが、オレが話しかけたら、そこをグリッと押してきた。
卑怯だ、コイツ。

「やぁあん、あ、はぁあん、あぅぅん…」

グリ…スリ…クニュクニュ…

腹の奥が疼く。
そこじゃない。もっと奥のその奥…。
服はベッドの下にバラ撒かれてる。

乾杯のあと、歓談していた。
好きと囁かれ、好きと小さく返した。
なっんとなくソファで横並びで話しながら飲んでて、肉欲はないとか言ってても、その、なんというか…。
ワインボトルが空く頃には、唇が重なって、舌が絡むような濃厚な口づけになるまでそう時間は掛からず、身体を弄り合いながら、寝室に向かってしまっていた訳で。

互いに服を脱がし、落としながら、シーツに横たわった時には何もつけてない状態で。こんなに昂るなんて…。ここ男限定だろうか。身体が熱く疼く。
流されたね…。

そして、うつ伏せで尻だけ上げた状態で窄まりを舐められた時には、飛び上がる程で感情と感覚がいっぱいいっぱいで。あまりに暴れるものだから、寝技で組み敷かれて全身撫でられ、乳首摘まれ、舐められ、吸いつかれて、ヘロヘロになったところで、顔を見られながらの肛門マッサージを受ける羽目になり…。

顔を隠すと、手を膝裏に移動させられて、今この状態。

もう、朝になっちゃう…。

「挿れるぞ」
宣言されても、抵抗する気力もなく。頷くだけで。

お久しぶりの熱いソレが接触してて…。

「挿れて…」
我慢できずに口走ってた。
ブワァッと身体が瞬間的に熱が上がった。
恥ずかしい云々なんていう状態じゃないッ。頭から湯気が出る程の羞恥ッ。

ツプッと切っ先が埋め込まれた。

伏せていた目をあげて、彼を見た。

お巡りさん…悪い顔をした人がいます。
捕食動物の顔です。
え……と。。。

「はぁ、はぁぁん、あぅぅん、ぅうん…」

亀頭挿し込まれ、エラが窄まりの皺を広げて、挿れろと横柄に押し這入ってくる。
それを受け入れてしまってるオレは、、、

「ひゃぁうん…ん、んぅ…」

狭いところを通過する。カリ首を入り口の窄まりが包み込む。竿を肉輪が掴む。

「はぁ、はぁ、っはぁ…」

ローテーション塗れでヌラヌラと光っている。これを見てるだけで、腰が自然と前後に動きながら奥を目指している。最奥に早く行きたくて、優しくしたいと思うのに、俺の意思など無視する本能。

ゴリッと前立腺を小突いた。

「ヒィンッ」

ビクビクンと彼の身体が跳ねる。

なんかの呪いであの時はエロエロになってたような事を言ってたが、ちゃんと俺のとの事を身体は覚えてくれてる。
エロ仕様無くなったという事だが。そんなエロ仕様なんて必要ない程にこの色づいた白い身体はエロいちゅうねんッ!

ピンクの乳首だって、ツンと尖って、揺れる胸の上で誘ってくる。
モジっとしてる脚だって。懸命に膝裏で頑張ってる手も指も全てがエロいんだよッ。

あーーーーーーッ、我慢できんッ!

ゴリゴリブリンブリンと前立腺を先っぽでカリで引っかけたりと往復で虐め倒す。
背を反らせ、雄芯をヒクつかせて感じてくれてる。
嬉しさに意気揚々と前立腺を抉る勢いで先を目指して突っ込む。
奥にグイグイと進む。根元まで全部受け挿れて欲しい。

ズブンとブッ刺す。

先っぽに肉が当たる。
結腸。
その先が俺の子種を注ぐ場所。

やっと注ぎ射れられる。そういや最近ヌいてなかった。いっぱい出してやるよ。

ぎゅっと抱きしめた。

ハァハァと息が上がってる。
おずおずと背中に手を感じる。脚まで絡めて、無自覚だとしたらとんだタラシだ。

大きくなった身体だが、抱き心地は変わらない。
唇を合わせた。
全てを俺のもので満たしたかった。
身体が打ち上がるように揺れる程の突き上げで腰を振った。
パツンパチュンと音がする。抱き込んでいるので衝撃はダイレクトに腹の奥に。ガンガン殴られているだろう。

口の中で呻きと叫びが広がる。振動が征服感を助長する。
結腸をぶち抜き肉輪を広げるように腰を捏ね回す。
喘ぎが激しくなって、唇が離れる。ギリギリまで絡んでいた舌と唇を互いに銀の糸が繋ぐ。

赤舌がペロリと唇を舐めた。糸が切れた。煽情的。煽ってくるなぁ…。

背を反らしながら喘ぎが激しく、尻を振って強請る。トロ顔で喘いでる。
グイッと俺の後頭部が鷲掴まれた。
抱き寄せ締められる。
白い肢体が俺に絡みつき、喘いでる。首筋に息がかかってる。

大きくは振れなくても腰をガツガツ振る。ヌコヌコ肉壁を肉棒で擦り倒す。
結腸も痺れるほどにイジメ倒してやる。

首の付け根に鋭い痛みが走った。
吸われてる。
そして、そこから広がる陽だまりの温もり…。
うっとりしながら、奥の俺の場所に子種を噴射する。
ビュルルブリュリュと注ぎながら、長く恍惚となる快感に目の前がチカチカと星が散る。

イってる…。

抱き合って二人で絶頂していた。



目が覚めた時、朝だった。
抱きしめてる身体はほんのりと温かいが、活動を停止してる人形のような物体となっていた。生きてるから生き物でいいだろうが、不思議な生き物。

そっと拘束されてる手足を外し、身体を起こす。
ぬちゃっと腹が…。俺の精液が彼の腹の中なのだが…。
彼の雄芯から出たもので汚れていた。

指で掬い口に運んだ。人間と変わらないと思う。あの時口に含んだ小さなちんぽを思い出す。

顔を見れば幸せそうに微笑んでいた。
緩んだ寝顔だ。
俺も口元が緩む。

ズルズルと陰茎を引き出して、身体をキレイにしてやった。

ゆっくり、ゆっくりと後ろが締まっていく。
抜いた後、孔が開きっぱなしだった時は、少々焦った。焦ったが、トロッとゆっくり出てくる白い物に昂るモノがあった。
エロいんだってッ!

少々というのは、怒られるかもだが、プラグとかで栓をしてやればいいと思っただけで。なんなら俺から型取ったディルドで栓も悪くないなどと結構ヤバめの事を考えてたのはナイショ。

何かを着せてやるのは少々骨なので、生まれたままの状態で布団をかけた。
サイズが普通の成人男性って感じだからな。

目が覚めたら、これからの事を話そう。

白い頬を撫でる。
髪の乱れを整えてやる。
いつまでも観て居られる。

さて、コイツの餌でもある俺は、食事と行きますか。
健康第一。いい血液を提供して、なりべく嫌われないように俺に惚れさせるッ。
勢いで『好き』って言わせた感じがあるからな。
ちょっとぼんやりしたところがあるから気づいてないだけかもしれない。

気づいた時には骨抜きにしてやるぜッ。あはは……ッ!




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最後までお読みいただいて、ありがとうございます。

でも、後日談書いちゃいよ(^-^)
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