10 / 65
10. 雑貨屋の一番弟子
しおりを挟む
3日目。今日は何しよう。
とりあえず朝食はウサギの干肉だ。たくさんあるし。
村長さんの所に、今日も御用聞きに行く。
「村長さん、今日はいかがでしょう?」
「うむ、今日は特にないな。最近冒険者が増えてきたからジェイクが、売り物が品切れになったりする、と愚痴を言っていたのじゃ」
「分かりました。ジェイクさんの所に行ってみます」
雑貨屋のジェイクさんの所へ来た。
例によって会話担当はパーティーリーダーの私だ。
「よく来たな。3日前から急に冒険者が増えただろう。それで明日には補給がくるんだが、今日はポーションと携帯食の在庫が心もとない」
「ポーションなら作れますよ。材料があれば村長も作れるけど。携帯食はないですが、ウサギの干肉なら提供できます」
「ウサギの干肉か。普通の食い物は、うちでは扱いたくないな。そういうポリシーなもんで」
「そうですか。でも私たち露店で目立ちたくないんです」
「そうだ。一番弟子のトラニーを付けるから、露店の売り子を頼めばいい」
そういうと、ジェイクさんは奥へ行って、トラニーを連れてくる。
トラニーは、猫耳族のようで茶トラ模様の9歳ぐらいの男の子だった。
「トラニーです。よろしく」
「こちらこそ、よろしくね。トラニー君」
クルミとサクラちゃんも挨拶を交わした。
ウサギの干肉50個とついでに5級ポーションを6個渡しておく。
干肉は200セシル。5級ポーションは450セシルでお願いした。
「任せてください。午前中で売り切ってみせます。あ、買い取りはどうします?」
「じゃあ、空き瓶を15セシルでお願い」
「分かりました。どんと来いです」
手持ちの干肉は残り7個だ。
ついでに何か生産設備的な物を買っていこう。
「ジェイクさん。携帯料理器具セットとか置いてありますか?」
「あぁ、初心者携帯料理器具セットならあるぜ。君たちは村長に気に入られてるみたいだし、特別に売ってもいいぞ」
「ありがとうございます」
「ああ。薪は道中拾うといい」
料理セットは、魔法の火打石、まな板、初心者の包丁、底が平らなフライパン兼用の鍋、鉄串だった。
全部合わせてお値段1,000セシルなり。
「塩と胡椒あと香草、それから竹串が欲しいです」
「塩胡椒と香草で250セシルな。串はないな。村人は木の枝を削って使ってる」
「じゃあそうします。ありがとう」
残金は1,650セシルだ。
私たちはさっそく森に向かう。
今日も、ウサギ狩りをする。狩りをする。ウサギばっかりだ。
今日はたまに2匹同時に出てきたりする。
そういうときは、1匹をサクラちゃん。もう1匹はクルミが相手をする。
クルミは槍をうまく使って、相手を近づけさせない戦法だ。
サクラちゃんは今日から盾を左手で持ち、右手でナイフを使っている。
私は、適当に早く倒せそうな方を狙ってマジックボールを使う。
クルミはHPが減ってきたため、しぶしぶ初心者ポーションを飲む。
「うー。うげえ。我慢できなくないけど渋いわ~」
「しょうがないね。頑張って避けるしかないよ」
「クルミさんファイトですわ」
「ねー。ミケ、白魔法覚えてよ」
「それなら渋いの飲まなくていいね。でもどこで覚えるの?」
「あー。わっかんねー」
私はまだ初心者ポーションまるまる10個残ってる。
この初心者シリーズ。すべて使用者固定属性が付いていて、売っても0セシルなのだ。
キャラクター再作成は1時間に1回までと決まっているんだけど、初期アイテムを売って儲けることができないようになっているらしい。
空き瓶は10セシルだから、10個で100セシルにしかならないね。
今日はあまり深い所まで行かずに薬草を積極的に探すことにする。
タンポポ草もたまに生えているので、頑張って根っこごと抜く。
この森の土はフワフワなので、なんとか手でも掘りだすことができる。
私は何か新発見っぽいアイテムがないか目を光らせて歩いているけれど、ピピンとくるものはあまりなかった。
とりあえず、枯れ枝は拾い集めている。
途中で小休止をした。真っすぐな枝を選んで串にする。
最初はサクラちゃんがやっていたが、クルミが面白そうと言って、ナイフを借りて作業しだした。
「ふっふふー。わたし木材加工、向いてるかも~」
「大発見ですね。それじゃあ木工はクルミさん担当にしましょうか」
「まっかせておいて」
枝を削るだけだけど、クルミとサクラちゃんには「木工:Lv1」が付いていた。
私も1本だけ作ったんだけど、付かなかったんだけど。
とりあえず朝食はウサギの干肉だ。たくさんあるし。
村長さんの所に、今日も御用聞きに行く。
「村長さん、今日はいかがでしょう?」
「うむ、今日は特にないな。最近冒険者が増えてきたからジェイクが、売り物が品切れになったりする、と愚痴を言っていたのじゃ」
「分かりました。ジェイクさんの所に行ってみます」
雑貨屋のジェイクさんの所へ来た。
例によって会話担当はパーティーリーダーの私だ。
「よく来たな。3日前から急に冒険者が増えただろう。それで明日には補給がくるんだが、今日はポーションと携帯食の在庫が心もとない」
「ポーションなら作れますよ。材料があれば村長も作れるけど。携帯食はないですが、ウサギの干肉なら提供できます」
「ウサギの干肉か。普通の食い物は、うちでは扱いたくないな。そういうポリシーなもんで」
「そうですか。でも私たち露店で目立ちたくないんです」
「そうだ。一番弟子のトラニーを付けるから、露店の売り子を頼めばいい」
そういうと、ジェイクさんは奥へ行って、トラニーを連れてくる。
トラニーは、猫耳族のようで茶トラ模様の9歳ぐらいの男の子だった。
「トラニーです。よろしく」
「こちらこそ、よろしくね。トラニー君」
クルミとサクラちゃんも挨拶を交わした。
ウサギの干肉50個とついでに5級ポーションを6個渡しておく。
干肉は200セシル。5級ポーションは450セシルでお願いした。
「任せてください。午前中で売り切ってみせます。あ、買い取りはどうします?」
「じゃあ、空き瓶を15セシルでお願い」
「分かりました。どんと来いです」
手持ちの干肉は残り7個だ。
ついでに何か生産設備的な物を買っていこう。
「ジェイクさん。携帯料理器具セットとか置いてありますか?」
「あぁ、初心者携帯料理器具セットならあるぜ。君たちは村長に気に入られてるみたいだし、特別に売ってもいいぞ」
「ありがとうございます」
「ああ。薪は道中拾うといい」
料理セットは、魔法の火打石、まな板、初心者の包丁、底が平らなフライパン兼用の鍋、鉄串だった。
全部合わせてお値段1,000セシルなり。
「塩と胡椒あと香草、それから竹串が欲しいです」
「塩胡椒と香草で250セシルな。串はないな。村人は木の枝を削って使ってる」
「じゃあそうします。ありがとう」
残金は1,650セシルだ。
私たちはさっそく森に向かう。
今日も、ウサギ狩りをする。狩りをする。ウサギばっかりだ。
今日はたまに2匹同時に出てきたりする。
そういうときは、1匹をサクラちゃん。もう1匹はクルミが相手をする。
クルミは槍をうまく使って、相手を近づけさせない戦法だ。
サクラちゃんは今日から盾を左手で持ち、右手でナイフを使っている。
私は、適当に早く倒せそうな方を狙ってマジックボールを使う。
クルミはHPが減ってきたため、しぶしぶ初心者ポーションを飲む。
「うー。うげえ。我慢できなくないけど渋いわ~」
「しょうがないね。頑張って避けるしかないよ」
「クルミさんファイトですわ」
「ねー。ミケ、白魔法覚えてよ」
「それなら渋いの飲まなくていいね。でもどこで覚えるの?」
「あー。わっかんねー」
私はまだ初心者ポーションまるまる10個残ってる。
この初心者シリーズ。すべて使用者固定属性が付いていて、売っても0セシルなのだ。
キャラクター再作成は1時間に1回までと決まっているんだけど、初期アイテムを売って儲けることができないようになっているらしい。
空き瓶は10セシルだから、10個で100セシルにしかならないね。
今日はあまり深い所まで行かずに薬草を積極的に探すことにする。
タンポポ草もたまに生えているので、頑張って根っこごと抜く。
この森の土はフワフワなので、なんとか手でも掘りだすことができる。
私は何か新発見っぽいアイテムがないか目を光らせて歩いているけれど、ピピンとくるものはあまりなかった。
とりあえず、枯れ枝は拾い集めている。
途中で小休止をした。真っすぐな枝を選んで串にする。
最初はサクラちゃんがやっていたが、クルミが面白そうと言って、ナイフを借りて作業しだした。
「ふっふふー。わたし木材加工、向いてるかも~」
「大発見ですね。それじゃあ木工はクルミさん担当にしましょうか」
「まっかせておいて」
枝を削るだけだけど、クルミとサクラちゃんには「木工:Lv1」が付いていた。
私も1本だけ作ったんだけど、付かなかったんだけど。
91
あなたにおすすめの小説
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
最安もふもふ三匹に名前をつける変な冒険者ですが、この子たちの力を引き出せるのは私だけです ~精霊偏愛録~
Lihito
ファンタジー
精霊に名前をつける冒険者は、たぶん私だけだ。
うさぎのノル、狐のルゥ、モモンガのピノ。三匹とも最安の契約で、手のひらに乗るサイズ。周りからは「手乗り精霊で何ができる」と笑われている。
でも、この子たちへの聞き方を変えるだけで、返ってくる答えはまるで違う。三匹の情報を重ねれば、上位の精霊一体では見えないものが見える。
上位パーティが三度失敗した大型討伐。私は戦わない。ノルに地中を、ピノに上空を、ルゥに地上を調べさせて、答えを組み上げる。
——この世界の精霊の使い方、みんな間違ってませんか?
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。
【完結】パパ、私は犯人じゃないよ ~処刑予定の私、冷徹公爵(パパ)に溺愛されるまで~
チャビューヘ
ファンタジー
※タイトル変更しました。
「掃除(処分)しろ」と私を捨てた冷徹な父。生き残るために「心を無」にして媚びを売ったら。
「……お前の声だけが、うるさくない」
心の声が聞こえるパパと、それを知らずに生存戦略を練る娘の物語。
-----
感想送っていただいている皆様へ
たくさんの嬉しい言葉や厳しい意見も届いており一つ一つがすごく嬉しいのと頑張ろうと感じています。ご意見を元に修正必要な部分は随時更新していきます。
成長のため感想欄を閉じませんが公開はする予定ありません。ですが必ず全て目を通しています。拙作にお時間を頂きありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる