私たちだけ24時間オンライン生産生活

滝川 海老郎

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9. 刃物補修と謎の草

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 サクラちゃんは、村長から見よう見まねで、刃物の補修を教わった。

「『刃物補修』のスキルがつきましたわ。耐久も99/99になりました」

 道具はまだ持っていないが、将来有用だ。
 最大耐久値が減っているが、耐久値も回復した。
 無限に補修はできないということなのだろうか。

「最大耐久値が減っているのはまだ、下手だからじゃな」
「そ、そうですか。精進します」

 その後、私は今日採取した薬草を設備を借りて5級ポーションにする。
 空き瓶は水を飲んで空になったものを再利用する。
 薬草は30個あったので6個のポーションになった。

 私は、おずおずと、タンポポを実体化して質問をしてみる。

「あの、これ『タンポポ風の草?』という名称なのですが、何か有用ですか?」

「それはじゃな。まだ知識がないからじゃな。その草はタンポポ草だ。葉っぱはサラダにすると意外といける。根っこは、飲んだことはないのじゃがコーヒーという物に似た飲み物にできるのじゃ」

「タンポポコーヒーですね。名前だけは聞いたことがあります」

 ●タンポポ草(根っこ付き)
  (以下略)

 名前が変化した。説明も利用法が書かれていた。なるほど、アイテムごとの「未鑑定」はないけれど、種類ごとの知識がいるのか。これはこれで、面倒そうだ。

 葉っぱは、生だと鮮度が大切そうなので早速サラダにして、塩だけ振った。

「村長お一人分だけ、置いていきますね」
「かたじけないのう」
「いえ、では失礼します」

 今度は雑貨屋に行き、今日の宿代を確保する必要がある。
 足りなくはないが今の現金は850セシルしかない。ご飯+宿代で750セシル必要だ。
 ウサギの毛皮x20を全部売って2,000セシルになった。
 手持ちは合わせて2,850セシルだ。

 宿屋に戻ってきた。
 夕食の時に許可を得て、タンポポ草サラダを出す。

「あらタンポポ草じゃない。森の少し奥の方まで行ったのね」

 おばさんが尋ねてきたので私が答える。

「はい。キノコを取りに行ったついでです」
「なら、根っこを持ってない? 買い取るわ。タンポポ茶にするの」

 タンポポ草の根100セシルx8で800セシルになった。

「タンポポコーヒーの作り方も教えてくれませんか?」
「ちょっと面倒なのよ、まず乾燥させないと。今度まとめて作るから、その時教えるわ。それまで、あなたたちがこの村に居ればだけど」
「わかりました。私たちも予定が分からないので、何とも言えないです」
「冒険者様だものね」

 その日はそれで終わりになった。
 ベッドに行って寝る。毎日こんなに運動するとは思わなかった。
 もっとも筋肉痛には、ならないみたいなので良かった。

 寝る前に、wikiをチェックして掲示板を斜め読みする。
 掲示板は話題別のスレと、告知、取引などに内部で分かれている。
 告知用ではさっそくまだ作り方も不明なクランのメンバー募集が数個書かれていた。
 私たちは、医療実験の責任者の丸木先生に、実験に影響しないように、あまり目立たないように言われているので、書き込みは控えている。




 【鍛冶/釣り】生産について語るスレ【料理/裁縫】

 1:マルニシ 380/5/1 14:15
 このスレは生産職、生産品について語るスレです
 雑談は少しにしてください

 2:マルニシ 380/5/1 14:18
 まずは俺から。鍛冶師を目指そうと思う
 だけど村長曰く、西村には現役の鍛冶師がいない
 東西南北の村の中央にはデルタ町があり、そこの鍛冶師に弟子にしてもらう予定
 しかしLv1でデルタ町まで踏破するのは辛そう。死に戻りした

 3:カクサン 380/5/1 14:25
 どうでもいいけど、日付がゲーム内日時なんだな

 8:ホイホイ 380/5/1 14:43
 村は生産職がいる気配がないな
 こりゃデルタ町行かなきゃだめかもしれんね

 15:タンク 380/5/1 17:02
 それにしても、ポーションと携帯食の味まずいな
 なんとかならないのか

 39: アルペン 380/5/2 12:13
 今2日目だけど、東村で空瓶集めてる可愛い女の子がいた
 思わず売っちゃったけど、水筒にするって言ってた

 43: カクサン 380/5/2 12:59
 空ビンは雑貨屋で10セシルで売れる。少数なら20セシルで買えるぞ
 まだポーション作る方法も分かってないからビンが必要だか分からんな
 NPCの店の在庫も制限があるらしいから、場合によっちゃ生産必須かもな




 私はそっと掲示板を閉じた。
 ポーション作成はまだ公になっていないんだね。
 うげ。空の瓶集めてたの書かれてる。
 露店でポーション売ったら、注目されちゃいそうだな。
 何か裏技的な方法がないかな。

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