ダンジョン配信のTS美少女リオンの冒険者生活 〜女の子になっちゃったから、配信してみる。ついでにダンジョンで最強目指しちゃうもんね〜

滝川 海老郎

文字の大きさ
2 / 51

第2話 ディメンジョン・イーター

しおりを挟む
「はーい、今日は日本平ダンジョン三階、西地区にきておりま~す」
『なんじゃ、なんじゃ』
『地方勢か』
『思ったよりかわいいじゃん』

「はい、かわいいありがとうございます。ペコペコ」

 かわいいと言っても格好は冒険者のそれだ。
 たまに敵にも遭遇する。
 緊張感を持って進んでいこう。
 メガネ型端末の文字映像を確認しながらダンジョンを歩いていく。
 配信のコメントも表示されるが、画像認識からのモンスター情報やダンジョン内地図など、冒険者側にも利点がある。

「ハイシープですね」
『羊かぁ』
『モンスターか』

 羊型モンスターだ。なおこの種類の肉は毒に汚染されており食べられない。
 肉が食用になるモンスターもいる。

 えいやーとショート・ソードで戦闘を繰り広げる。
 ハイシープをなんとか討伐し、さらに奥へ向かう。

 僕たちはダンジョン攻略前、冒険者ギルド職員にマジック・バリアを施してもらっている。
 これがだいたい五時間で切れる。
 そのため、ダンジョン攻略のタイムリミットが一回五時間と決まっている。
 このマジック・バリアはゴブリン・マジシャンのサンダーボルトなど、魔法攻撃の直撃を守ってくれる。
 ゴブリン・マジシャンに遭遇する確率はそれほど高くないが、このダンジョンではかなりの脅威だ。
 というか魔法攻撃そのものが多くの冒険者である前衛職にとってウィークポイントであることは事実だった。
 そのマジック・バリアができる冒険者は本当に少なく、ほとんどがギルド職員として高給で雇われている人だ。
 ダンジョンに潜る冒険者でマジック・バリアができる人もいないわけではないが、シルバー級だったりと、長時間奥まで潜る特殊なパーティーを組んでいることが多い。
 それでそういう地位の人は奥まで行けるのでギルド職員よりもさらに収入が多いという。
 自分にもそんな魔法が使えれば、一攫千金を目指せたのに、適性を魔道具で計ってもらったけど、結果は残念であった。

「さて、この三階、西地区には実は、とある一攫千金モンスターが出没することが有名で、多くのブロンズ冒険者が徘徊していますね。たまに支援とかもしてもらえるので、生存率が高く、人気のスポットとなっております」

 残念ながら、ダンジョンは謎スポットというわけではなく、宝箱などは存在していない。
 自然地形であり洞窟型で、内部にはヒカリゴケが生えていることが多いが、魔道具のヘッドライトを装備して潜るのが普通だ。
 僕も頭にヘッドライトをつけている。この魔道具は周囲の魔力を吸収して光るダンジョン産の鉱石が使われていて、魔力が地上より濃いダンジョンではけっこう強く光る。電池が不要で破壊されない限り半永久的に使えるため、LEDライトや有機ELよりも、ダンジョンに向いていた。

「さて、通称『宝くじモンスター』いるといいですねぇ。いたら、当たりですから、絶対に逃がさないようにしたいで~す」

 慎重に進んでいた、そのとき。

 目の前に白い大型のネズミのようなモンスターが姿を現した。

「いました、この子こそが当たりクジ、ことディメンジョン・イーターです!」

 ディメンジョン・イーターつまり次元食鼠だ。

「まって、いまやっつけて、あげますよ~」
「お姉さんは逃がさないよ~」

 コメントもディメンジョン・イーター一色になっていた。
 逃げていくディメンジョン・イーターを剣で必死に攻撃して、ついに倒した。

「やった! やりました」

『よくやった』
『今夜は焼肉だな』
『リオンちゃんお手柄』
『このモンスターなんでお宝なんだけ、初心者で済まぬ』

「それはですね。なんとディメンジョン・イーターの革はマジック・バッグのメイン素材になるんですよ」

『マジック・バッグかぁ~』
『あれ、超お高いとかいう』
『まじで金持ちじゃんか』

「えへへ、僕、お金持ちですぅ」
『そういえば、僕っ子だったな』
『かわいい』

 カメラに向かってぴょんぴょん飛び跳ねる僕。
 マジック・バッグといえば一千万円くらいか?
 日本国内でまだ数百個くらいあるとかなんとか言われているレアアイテム。

 流通業者はもちろん、倉庫にも便利で冒険者も喉から手が出るほど欲しいとされる魔道具だった。

「はい、では戻りましょう。今日はここまでで~す。ありがとうございました」
『ばいばい』
『今日はすごかったな』
『決定的瞬間に出会えてよかった』
『んじゃ、また』

 配信を終了させ、ダンジョンをスキップしながら戻っていく。

 ダンジョン内は魔力波通信で奥まで通信が可能だった。
 もちろんギルドにも報告をしてある。

 日本平ダンジョン入り口にある冒険者ギルド日本平支部。

「川口さん、そういえば女の子になったって本当なんですね」
「いやまぁ、こうして見られると恥ずかしい限りで」
「それでそれで、ディメンジョン・イーター討伐、おめでとうございます」
「ありがとう、山田さん」

 この子は山田マリコさん。冒険者ギルド職員というか、いわゆる受付嬢だ。
 頭には猫耳が生えていて、尻尾もある。かわいい。
 髪の毛はピンク色である。
 ダンジョンができてから、獣人種やエルフなども出現して、現代では普通にその辺にいる。
 猫耳獣人さんはかわいいので受付嬢などによく採用されていた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

リアルフェイスマスク

廣瀬純七
ファンタジー
リアルなフェイスマスクで女性に変身する男の話

ダンジョンで死んだらペットの黒猫に魂を飲み込まれちゃった結果世界最強になりあがった俺の話

TB
ファンタジー
ダンジョンと呼ばれる不思議な地下構造体が、この世界に現れて1年。 自衛隊員だった俺は一般探索者をかばい、二階級特進した。 みんなが俺の葬式で涙を流してくれている姿を、霊体の俺は「へぇ、初めて死んでみたけどちゃんと意識ってあるんだな……」って思いながら眺めてた。 その時視線を感じる…… 「げ……こいつ俺に気付いてる」 俺の飼い猫だった。 次の瞬間、飛び上がったそいつは、俺を丸のみにしやがった。 そこから始まる、俺とダンジョンの物語。 この作品はあくまでもフィクションで登場する国や都市も仮想的な存在です!

処理中です...