18 / 51
第18話 斎木直樹の影
しおりを挟む
「はーい、リオンのダンジョン配信、今日も絶好調! チーム『スターライト』、ミリアちゃんとマナミと一緒に、日本平ダンジョン三階地底湖エリアの続きだよー! 水晶のオーブもゲットしたし、今日はどんな冒険になるかな? みんな、応援よろしくね!」
ドローンが地底湖の青い水面を映し、ヒカリゴケの光が洞窟を薄暗く照らす。
僕リオンはミスリウム合金のショートソードを手に、腰には魔鉄弾のハンドガンを隠す。
銃の免許を取ったことはミリアとマナミにも内緒にしてたけど、昨日の戦いでバレちゃった。
オーガ革の鎧が心強い。
ミリアはファイアボルトの準備を整え、マナミはマジック・バッグに戦利品を詰め込む準備万端。
視聴者コメントが早速盛り上がる。
『スターライト、水晶のオーブおめでとう!』
『リオンちゃんのハンドガン、めっちゃカッコよかった!』
『ミリアちゃん、ファイアボルトまた見たい!』
「リオンさん、昨日ハンドガン使ったの、びっくりしました! いつ免許取ったんですか?」
ミリアが目を丸くして聞く。彼女のファイアボルトは前回の配信で大絶賛され、スターライトの人気も急上昇中だ。
「へへ、実はこっそり講習受けてたんだ。緊急用の切り札! マナミ、今日も荷物管理頼むよ!」
「お兄ちゃん、銃なんてカッコよすぎ! ポーションもバッグもバッチリだよ!」
マナミがバッグを叩いてニヤリ。
視聴者コメントが『マナミちゃん、元気すぎw』『リオンちゃんの銃、もっと見たい!』と沸く。
サキのブルーファングは今日も別ルートで配信中だが、昨日の一戦で共闘の絆が芽生えた。
サキのチャンネルは視聴者数一万二千人、スターライトは一万人と追い上げている。
地底湖エリアの奥へ進む。湖の水面は静かだが、モンスターの気配が濃い。突然、水面が揺れ、小型のフライング・フィッシュが数匹現れる。水中から現れて空も飛ぶ、謎な魚だ。
ブロンズ級なら対処可能な相手だろう。
「ミリアちゃん、ファイアボルトで一掃! マナミ、ポーション準備!」
「了解、リオンさん!」
ミリアがファイアボルトを連発し、炎が水面を照らす。フライング・フィッシュが次々と倒れ、マナミが魔石を回収。
『ミリアちゃん、ファイアボルト連発キター!』
『スターライト、動きバッチリ!』
空を飛び届かないフライング・フィッシュに対して、ハンドガンを打ち込む。
バン、バンと発砲音。なんとか一撃で倒すことができた。
ミリアが連続でファイアボルトを放ち、炎がフライング・フィッシュを焼き払う。次々とモンスターが、倒れて落ちてくる。
マナミが魔石と透明な翼を回収し、マジック・バッグに放り込む。
視聴者数が一万一千人に急上昇。
「やったー! ミリアちゃん、ナイスファイアボルト! マナミもバッチリ!」
「リオンさん、銃、めっちゃカッコよかったです! 私、ビビりましたけど……」
「お兄ちゃん、銃撃つ姿、めっちゃバズってるよ! これで人気爆上がり!」
ダンジョン村に戻り、ギルド亭で休息。戦利品の透明な翼は高額で売却可能だが、ミリアが静かに呟く。
「リオンさん、このエリア、兄がよく潜ってた場所なんですよね……」
ミリアの言葉に、僕はハッとする。斎木直樹が地底湖に執着した理由。
「兄、よく言ってました。『地底湖には、家族を救うカギがある』って。たぶん、水晶のオーブのことだと思うんです。売れば大金になるから、家の借金を返そうとしてたのかな……」
マナミが目を丸くする。
「ミリアちゃんのお兄さん、めっちゃ家族思いだったんだね……でも、なんでソロで?」
「兄は、仲間を危険に晒したくなかったんです。改革派のギルド幹部が、マギテック社と組んで危険な任務を押し付けているんじゃないかって兄は疑ってました。だから一人で潜って、真相を確かめようとしてたのかも……」
『ミリアちゃんの話、泣ける……』
『斎木さん、かっこよすぎ!』
僕は黙って聞く。斎木が改革派の腐敗を暴こうとしていた可能性。
地底湖の奥に、その証拠があるのかもしれない。
「ミリアちゃん、斎木さんの想い、僕たちで引き継ごう。地底湖の奥、もっと調べてみる?」
「はい、リオンさん。兄のやってたこと、知りたいです」
「お兄ちゃん、ミリアちゃん、絶対真相突き止めるよ! ポーター、がんばる!」
マナミが串焼きを頬張りながら叫ぶ。
三人で笑い合い、配信を締めくくる。
ミリアの兄、直樹の執着。それは家族の貧困と、ギルドの改革派への不信だった。
「みんな、スターライトの冒険、今日もありがとう! 斎木さんの想い、ちゃんと受け止めて、継ぐよ! ミリアちゃんの兄貴の想い、僕たちで届けるから!」
『スターライト、最高!』
『斎木さんの名誉、取り戻せ!』
一部の心ない冒険者は斎木さんの死を「犬死」と言っていたのを聞いたことがある。
敵を倒したわけでも、特別な報酬を得たわけでもない死。
僕たちのようなブロンズ級の一般冒険者を逃がしただけで、何も成していないと。
そんな馬鹿な、って思ったよ。
斎木さんの死には何か秘密があるのだ。
彼があんな緊急クエストをソロで受けた理由が。それから裏の本当の理由。
僕たちはギルド亭でトカゲ丼を食べながら、次の冒険を誓った……。
ドローンが地底湖の青い水面を映し、ヒカリゴケの光が洞窟を薄暗く照らす。
僕リオンはミスリウム合金のショートソードを手に、腰には魔鉄弾のハンドガンを隠す。
銃の免許を取ったことはミリアとマナミにも内緒にしてたけど、昨日の戦いでバレちゃった。
オーガ革の鎧が心強い。
ミリアはファイアボルトの準備を整え、マナミはマジック・バッグに戦利品を詰め込む準備万端。
視聴者コメントが早速盛り上がる。
『スターライト、水晶のオーブおめでとう!』
『リオンちゃんのハンドガン、めっちゃカッコよかった!』
『ミリアちゃん、ファイアボルトまた見たい!』
「リオンさん、昨日ハンドガン使ったの、びっくりしました! いつ免許取ったんですか?」
ミリアが目を丸くして聞く。彼女のファイアボルトは前回の配信で大絶賛され、スターライトの人気も急上昇中だ。
「へへ、実はこっそり講習受けてたんだ。緊急用の切り札! マナミ、今日も荷物管理頼むよ!」
「お兄ちゃん、銃なんてカッコよすぎ! ポーションもバッグもバッチリだよ!」
マナミがバッグを叩いてニヤリ。
視聴者コメントが『マナミちゃん、元気すぎw』『リオンちゃんの銃、もっと見たい!』と沸く。
サキのブルーファングは今日も別ルートで配信中だが、昨日の一戦で共闘の絆が芽生えた。
サキのチャンネルは視聴者数一万二千人、スターライトは一万人と追い上げている。
地底湖エリアの奥へ進む。湖の水面は静かだが、モンスターの気配が濃い。突然、水面が揺れ、小型のフライング・フィッシュが数匹現れる。水中から現れて空も飛ぶ、謎な魚だ。
ブロンズ級なら対処可能な相手だろう。
「ミリアちゃん、ファイアボルトで一掃! マナミ、ポーション準備!」
「了解、リオンさん!」
ミリアがファイアボルトを連発し、炎が水面を照らす。フライング・フィッシュが次々と倒れ、マナミが魔石を回収。
『ミリアちゃん、ファイアボルト連発キター!』
『スターライト、動きバッチリ!』
空を飛び届かないフライング・フィッシュに対して、ハンドガンを打ち込む。
バン、バンと発砲音。なんとか一撃で倒すことができた。
ミリアが連続でファイアボルトを放ち、炎がフライング・フィッシュを焼き払う。次々とモンスターが、倒れて落ちてくる。
マナミが魔石と透明な翼を回収し、マジック・バッグに放り込む。
視聴者数が一万一千人に急上昇。
「やったー! ミリアちゃん、ナイスファイアボルト! マナミもバッチリ!」
「リオンさん、銃、めっちゃカッコよかったです! 私、ビビりましたけど……」
「お兄ちゃん、銃撃つ姿、めっちゃバズってるよ! これで人気爆上がり!」
ダンジョン村に戻り、ギルド亭で休息。戦利品の透明な翼は高額で売却可能だが、ミリアが静かに呟く。
「リオンさん、このエリア、兄がよく潜ってた場所なんですよね……」
ミリアの言葉に、僕はハッとする。斎木直樹が地底湖に執着した理由。
「兄、よく言ってました。『地底湖には、家族を救うカギがある』って。たぶん、水晶のオーブのことだと思うんです。売れば大金になるから、家の借金を返そうとしてたのかな……」
マナミが目を丸くする。
「ミリアちゃんのお兄さん、めっちゃ家族思いだったんだね……でも、なんでソロで?」
「兄は、仲間を危険に晒したくなかったんです。改革派のギルド幹部が、マギテック社と組んで危険な任務を押し付けているんじゃないかって兄は疑ってました。だから一人で潜って、真相を確かめようとしてたのかも……」
『ミリアちゃんの話、泣ける……』
『斎木さん、かっこよすぎ!』
僕は黙って聞く。斎木が改革派の腐敗を暴こうとしていた可能性。
地底湖の奥に、その証拠があるのかもしれない。
「ミリアちゃん、斎木さんの想い、僕たちで引き継ごう。地底湖の奥、もっと調べてみる?」
「はい、リオンさん。兄のやってたこと、知りたいです」
「お兄ちゃん、ミリアちゃん、絶対真相突き止めるよ! ポーター、がんばる!」
マナミが串焼きを頬張りながら叫ぶ。
三人で笑い合い、配信を締めくくる。
ミリアの兄、直樹の執着。それは家族の貧困と、ギルドの改革派への不信だった。
「みんな、スターライトの冒険、今日もありがとう! 斎木さんの想い、ちゃんと受け止めて、継ぐよ! ミリアちゃんの兄貴の想い、僕たちで届けるから!」
『スターライト、最高!』
『斎木さんの名誉、取り戻せ!』
一部の心ない冒険者は斎木さんの死を「犬死」と言っていたのを聞いたことがある。
敵を倒したわけでも、特別な報酬を得たわけでもない死。
僕たちのようなブロンズ級の一般冒険者を逃がしただけで、何も成していないと。
そんな馬鹿な、って思ったよ。
斎木さんの死には何か秘密があるのだ。
彼があんな緊急クエストをソロで受けた理由が。それから裏の本当の理由。
僕たちはギルド亭でトカゲ丼を食べながら、次の冒険を誓った……。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ダンジョンで死んだらペットの黒猫に魂を飲み込まれちゃった結果世界最強になりあがった俺の話
TB
ファンタジー
ダンジョンと呼ばれる不思議な地下構造体が、この世界に現れて1年。
自衛隊員だった俺は一般探索者をかばい、二階級特進した。
みんなが俺の葬式で涙を流してくれている姿を、霊体の俺は「へぇ、初めて死んでみたけどちゃんと意識ってあるんだな……」って思いながら眺めてた。
その時視線を感じる……
「げ……こいつ俺に気付いてる」
俺の飼い猫だった。
次の瞬間、飛び上がったそいつは、俺を丸のみにしやがった。
そこから始まる、俺とダンジョンの物語。
この作品はあくまでもフィクションで登場する国や都市も仮想的な存在です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる