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侍女兼便利屋
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「やっと解放されました……」
あの後、カデュール夫妻に息子自慢を散々聞かされた挙句、カデュール家に嫁いだ際には借金返済、筋肉夫婦の老後も任せとけと言われた挙句、結婚式の日取りはいつにしようかやら、ドレスは何色にしようかなど話が大分飛躍していました……。
そして私は今、町外れの筋肉夫婦の家へと向かっております。
何故、こんな事になっているかと申しますと、フラン様が母様にどうしても渡したい物があるから、持って行って欲しいと懇願された為です。
しかもこの頼まれた物、結構な重さがあるのですが何が入っているんですか?
そんな事を思っていたら、実家が見えてまいりました。
──おや?
何やら家の中を覗く、怪しい方が壁にくっ付いていますね。
この家の主を知っていての行動でしょうか?
下手をすれば命がありませんよ?
しかし、不審者を見て見ぬふりは出来ません。
「……あの、ウチになにか御用でしょうか?」
「うわっ!!!!」
声をかけたら不審者の方が驚いて尻もちをつきました。
「……いてててて……」
「すみません。大丈夫ですか?……おや?」
手を差し伸べながら、不審者の方を見ると何処かで見たような顔です。
「貴方様はもしや、マリアンネ様!?」
「もしかして、爺やですか?」
不審者の正体は爺やでした。
爺やは私の顔を見るや否や、飛びかかりそうな勢いで私の手を握ってきました。
「ああ、マリアンネ様。またこうしてお会いでるとは……。爺はもう思い残すことはございません」
爺や、私を見るなり死のうとするのはやめてください。
縁起が悪すぎます。
「外がやけに賑やかだな──」
騒ぎ声で父様が家から出てきました。
そして、私と爺やの感動の再会を目にして固まっております。
「……お前、ラースか?」
「そうでございます!!旦那様!!」
ラースとは爺やの名です。
父様に名を呼ばれた爺やは大層嬉しそうに父様の元へ駆け寄りました。
「何故お前がここにいる?給金は支払ったはずだが?」
ええ、ちゃんと支払いましたよ。……借金をしてまで。
「やはり、私の居場所は旦那様と奥様のいるここしかないのです!!給金は要りません!!私をここに置いてください!!」
爺やはその場で土下座で父様に頼みこんでおります。
父様は非常に困った顔をして、言葉が出できません。
お給金を要らないと言われても、爺やの事です、ちゃんと働くのでしょう。
働いた者にはちゃんと、お給金を払わないといけません。
タダ働きなど奴隷と一緒です。
──父様母様とて、爺やとまた一緒に住みたいと思ってるに違いないんですが……
父様は特にですね。物心ついた時から爺やと一緒ですから。
「あなた、どうしたの?──って、あら?」
父様が決断できずにいると、母様登場です。
「ラースじゃない!!どうしたの!?地面に頭つけちゃって」
……母様、爺やは今土下座の真っ最中なんですよ。
「ママ、実はな……」
父様が母様に今に至るまでの経緯を話してくれました。
母様は「うんうん」と頷きながら黙って聞いてました。
そして──
「うん。いいんじゃない?爺やも一緒に住めば」
「はっ!?」
流石は母様、秒速の決断感服致します。
「ママ!!家には雇える金はないんだぞ!?」
そうですね。雇えるお金があるのなら、それは借金返済にあてるので私が回収致します。
「えっ?家族を雇うの?」
「えっ?」
「ラースは家族じゃない。もちろん、今までの使用人達みんなも」
なるほど、母様の言う通りです。
「……私達と一緒にいると、見下される事もあるかも知れない。それでも、もう一度私達の家族になってくれる?」
「……もちろん……ですとも……」
母様が爺やに手を差し伸べると、爺やは泣きながらその手を取りました。
私の母様は単なる脳筋じゃありませんでした。
あの後、カデュール夫妻に息子自慢を散々聞かされた挙句、カデュール家に嫁いだ際には借金返済、筋肉夫婦の老後も任せとけと言われた挙句、結婚式の日取りはいつにしようかやら、ドレスは何色にしようかなど話が大分飛躍していました……。
そして私は今、町外れの筋肉夫婦の家へと向かっております。
何故、こんな事になっているかと申しますと、フラン様が母様にどうしても渡したい物があるから、持って行って欲しいと懇願された為です。
しかもこの頼まれた物、結構な重さがあるのですが何が入っているんですか?
そんな事を思っていたら、実家が見えてまいりました。
──おや?
何やら家の中を覗く、怪しい方が壁にくっ付いていますね。
この家の主を知っていての行動でしょうか?
下手をすれば命がありませんよ?
しかし、不審者を見て見ぬふりは出来ません。
「……あの、ウチになにか御用でしょうか?」
「うわっ!!!!」
声をかけたら不審者の方が驚いて尻もちをつきました。
「……いてててて……」
「すみません。大丈夫ですか?……おや?」
手を差し伸べながら、不審者の方を見ると何処かで見たような顔です。
「貴方様はもしや、マリアンネ様!?」
「もしかして、爺やですか?」
不審者の正体は爺やでした。
爺やは私の顔を見るや否や、飛びかかりそうな勢いで私の手を握ってきました。
「ああ、マリアンネ様。またこうしてお会いでるとは……。爺はもう思い残すことはございません」
爺や、私を見るなり死のうとするのはやめてください。
縁起が悪すぎます。
「外がやけに賑やかだな──」
騒ぎ声で父様が家から出てきました。
そして、私と爺やの感動の再会を目にして固まっております。
「……お前、ラースか?」
「そうでございます!!旦那様!!」
ラースとは爺やの名です。
父様に名を呼ばれた爺やは大層嬉しそうに父様の元へ駆け寄りました。
「何故お前がここにいる?給金は支払ったはずだが?」
ええ、ちゃんと支払いましたよ。……借金をしてまで。
「やはり、私の居場所は旦那様と奥様のいるここしかないのです!!給金は要りません!!私をここに置いてください!!」
爺やはその場で土下座で父様に頼みこんでおります。
父様は非常に困った顔をして、言葉が出できません。
お給金を要らないと言われても、爺やの事です、ちゃんと働くのでしょう。
働いた者にはちゃんと、お給金を払わないといけません。
タダ働きなど奴隷と一緒です。
──父様母様とて、爺やとまた一緒に住みたいと思ってるに違いないんですが……
父様は特にですね。物心ついた時から爺やと一緒ですから。
「あなた、どうしたの?──って、あら?」
父様が決断できずにいると、母様登場です。
「ラースじゃない!!どうしたの!?地面に頭つけちゃって」
……母様、爺やは今土下座の真っ最中なんですよ。
「ママ、実はな……」
父様が母様に今に至るまでの経緯を話してくれました。
母様は「うんうん」と頷きながら黙って聞いてました。
そして──
「うん。いいんじゃない?爺やも一緒に住めば」
「はっ!?」
流石は母様、秒速の決断感服致します。
「ママ!!家には雇える金はないんだぞ!?」
そうですね。雇えるお金があるのなら、それは借金返済にあてるので私が回収致します。
「えっ?家族を雇うの?」
「えっ?」
「ラースは家族じゃない。もちろん、今までの使用人達みんなも」
なるほど、母様の言う通りです。
「……私達と一緒にいると、見下される事もあるかも知れない。それでも、もう一度私達の家族になってくれる?」
「……もちろん……ですとも……」
母様が爺やに手を差し伸べると、爺やは泣きながらその手を取りました。
私の母様は単なる脳筋じゃありませんでした。
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