80 / 177
グロッサ国
11
しおりを挟む
再びリチャードさんの元を訪れた私達は、今までの経緯をリチャードさんに伝えました。
するとリチャードさんは「おかしいですね」と、首を捻りました。
「……確かに、マリー様たちのお話が本当ならば、ゲルダを行かせなかったのは私になります。──……が、私はゲルダにその様な指示を出した覚えがありません」
「「は?」」
思わずシモーネさんと言葉が被りました。
ゲルダさんは確かにリチャードさんと申しておりました。
リチャードさんが、二人に分裂するはずありません。
「私は先程まで、庭師のリックと庭の手入れをしておりました。疑うのであればリックに聞いていただければ、私の疑いは晴れると思いますが?」
リチャードさんは淡々と私達に伝えてきました。
ここまで仰るという事は、本当なんでしょう。
そうなると、先程ゲルダさんが見たリチャードさんはどなたでしょう?
「えっ?もしかして、この屋敷出るの?」
シモーネさんは顔を青ざめて、私の腕にしがみついてきましたが、そんな非現実的なモノいる訳ないではありませんか。
まあ、考えれる事は二つ。
一つは、ゲルダさんが嘘をついている。もう一つは、リチャードさんと、庭師の方が共犯と言うこと。
──さて、どちらでしょうか。
とりあえず、この件は一旦持ち帰りましょう。
ルイスさんとティムさんも何か掴んでいるかも知れません。
そう思い部屋へと戻ると、既にお二人共戻っておりました。
私とシモーネさんは、リチャードさんの件をお二人に伝えました。
すると、ティムさんが首を傾げ「……僕も、今さっきリチャードさん見たけど?」と、仰りました。
「今さっきとはいつ頃でしょうか?」
「ん~、僕がこの部屋に来る前だから、10分ぐらい前じゃない?」
それは、おかしいですね。その時間帯リチャードさんは、私とシモーネさんと一緒におりました。
「えっ!?まさか幽霊!?生霊とか!?」
ルイスさんがシモーネさんと同じ様な事を言われてますね。
そんなモノいるはずがありません。
──……となると、答えは一つ。
「……誰かが、リチャードさんの変装してるって事?」
そうなりますね。
──これは、大事になって来ました。
「えぇ~。毒茶葉の次は、偽物~?……でもさぁ、私が会ったリチャードさんとティムが見たリチャードさん、どっちが本物な訳?」
はい。シモーネさん、いい所に気が付きましたね。
私達はリチャードさんと出会ったのはつい、昨日の事です。
こんな短時間でどちらが本物か分かる筈ありません。
「あ゛~!!もう、全員偽物に見えてくるじゃん!!」
ルイスさんが壊れました。
全員偽物だと、意味が無いですよ。
「まぁ、とりあえず偽物が入り込んでいることは確かだね。ただ、それがリチャードさんだけとは限らない」
ティムさんが、仮説を立てました。
まあ、そうですね。もしかしたら、侍女に変装しているかもしれません。
──なるほど、毒茶葉はその方の仕業で間違い無さそうですね。
「どちらにせよ、今日はここまで。ゴリさん達を待とう」
そうですね。流石に疲れたので、本日はもう休ませて頂きましょう。
するとリチャードさんは「おかしいですね」と、首を捻りました。
「……確かに、マリー様たちのお話が本当ならば、ゲルダを行かせなかったのは私になります。──……が、私はゲルダにその様な指示を出した覚えがありません」
「「は?」」
思わずシモーネさんと言葉が被りました。
ゲルダさんは確かにリチャードさんと申しておりました。
リチャードさんが、二人に分裂するはずありません。
「私は先程まで、庭師のリックと庭の手入れをしておりました。疑うのであればリックに聞いていただければ、私の疑いは晴れると思いますが?」
リチャードさんは淡々と私達に伝えてきました。
ここまで仰るという事は、本当なんでしょう。
そうなると、先程ゲルダさんが見たリチャードさんはどなたでしょう?
「えっ?もしかして、この屋敷出るの?」
シモーネさんは顔を青ざめて、私の腕にしがみついてきましたが、そんな非現実的なモノいる訳ないではありませんか。
まあ、考えれる事は二つ。
一つは、ゲルダさんが嘘をついている。もう一つは、リチャードさんと、庭師の方が共犯と言うこと。
──さて、どちらでしょうか。
とりあえず、この件は一旦持ち帰りましょう。
ルイスさんとティムさんも何か掴んでいるかも知れません。
そう思い部屋へと戻ると、既にお二人共戻っておりました。
私とシモーネさんは、リチャードさんの件をお二人に伝えました。
すると、ティムさんが首を傾げ「……僕も、今さっきリチャードさん見たけど?」と、仰りました。
「今さっきとはいつ頃でしょうか?」
「ん~、僕がこの部屋に来る前だから、10分ぐらい前じゃない?」
それは、おかしいですね。その時間帯リチャードさんは、私とシモーネさんと一緒におりました。
「えっ!?まさか幽霊!?生霊とか!?」
ルイスさんがシモーネさんと同じ様な事を言われてますね。
そんなモノいるはずがありません。
──……となると、答えは一つ。
「……誰かが、リチャードさんの変装してるって事?」
そうなりますね。
──これは、大事になって来ました。
「えぇ~。毒茶葉の次は、偽物~?……でもさぁ、私が会ったリチャードさんとティムが見たリチャードさん、どっちが本物な訳?」
はい。シモーネさん、いい所に気が付きましたね。
私達はリチャードさんと出会ったのはつい、昨日の事です。
こんな短時間でどちらが本物か分かる筈ありません。
「あ゛~!!もう、全員偽物に見えてくるじゃん!!」
ルイスさんが壊れました。
全員偽物だと、意味が無いですよ。
「まぁ、とりあえず偽物が入り込んでいることは確かだね。ただ、それがリチャードさんだけとは限らない」
ティムさんが、仮説を立てました。
まあ、そうですね。もしかしたら、侍女に変装しているかもしれません。
──なるほど、毒茶葉はその方の仕業で間違い無さそうですね。
「どちらにせよ、今日はここまで。ゴリさん達を待とう」
そうですね。流石に疲れたので、本日はもう休ませて頂きましょう。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
75
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる